診療報酬を決める中央社会保険医療協議会(中医協)が30日、新たな委員を迎えて総会を開き、2010年度の診療報酬改定の本格的な議論を始めた。
開業医が多いとされる日本医師会幹部の委員を長妻厚生労働相が排除したこともあり、診療報酬は病院の勤務医に手厚く配分される見通しだ。
「厚労相は『診療報酬を引き上げて医療崩壊をなんとしても立て直したい』という期待を持っている。中医協の現場から日本の医療再生に取り組みたい」
山井和則厚労政務官は総会で委員をこう激励した。総会には、足立信也政務官も出席した。
この日の総会から、自民党支持の日医の委員3人が退き、先の衆院選で民主党を支持した茨城県医師会の鈴木邦彦理事ら地方の医師会幹部2人と、山形大の嘉山孝正医学部長が新たに加わった。政務官が異例の「2人体制」で臨んだのも、新体制の中医協を後押しする姿勢を強調するためだ。
医師会3人、病院代表2人という委員構成も、医師会2人、病院3人と入れ替わった。厚労相はこの人事の狙いを「どこの医者も苦労して疲弊しているが、特に病院に対する手当てというのが喫緊の課題だ」と説明する。
こうした事情から、今後の中医協の議論は、開業医より過酷な職場だとされる病院勤務医に診療報酬を手厚く配分する方向で進むとみられる。特に救急医療や産婦人科などへの重点配分が焦点となる。
ただ、財務省は診療報酬改定による支出を抑えたい考えで、勤務医への配分をどこまで手厚くできるかは不透明だ。新人事の決定が遅れたことで審議期間は従来の半分となる見込みで、新体制の効果が限られた時間で十分発揮されるかどうか疑問視する声もある。
自民党からは「現場を持つ日医の枠がなくなり、整合性の取れた決定ができるのか」(石破政調会長)などの反対意見が出ている。
厚生労働省は30日の中央社会保険医療協議会(中医協)で、医療経済実態調査の結果を報告した。
6月の時点で、開業医である一般診療所の院長の平均月収は約208万円で、病院勤務医の123万円の1・7倍だった。2008年度の平均年収でも、一般診療所院長は約2522万円で、病院勤務医の1450万円の1・7倍だった。
厚生労働省は30日、診療報酬改定の基本方針を決める社会保障審議会医療保険部会の新委員に、先の衆院選で自民党を支援せずに自主投票とした諫早市医師会(長崎県)の高原晶会長ら4人を新たに任命した。
(読売新聞)
この統計信じられないですけれど?
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来年度税制改正要望を提出-厚労省
厚生労働省は10月30日、来年度の税制改正要望を政府税制調査会(税調)に提出した。要望では、8月に公表した要望事項から、1984年から盛り込んできた「医療法人に係る法人税率の軽減措置の創設」など8項目が削除されている。
税制改正要望では、8月に公表した要望事項から、▽医療法人に係る法人税率の軽減措置の創設▽後期高齢者医療制度および介護保険制度の保険料に係る社会保険料控除の適用に関する特例措置の創設▽介護費用に係る所得控除制度の創設▽特別試験研究に係る税額控除制度の拡充-など8項目が削除された。
一方、「新規要望事項」として挙げられたのは、▽たばこ税の税率引き上げ▽肝機能障害を身体障害に含めることに伴う税制優遇措置の拡充▽子ども手当に係る非課税および差し押さえ禁止措置の創設▽児童扶養手当に係る非課税および差し押さえ禁止措置の拡充▽「求職者支援制度」に係る非課税および差し押さえ禁止措置の創設▽雇用保険法の改正に伴う税制上の所要の措置-の6項目。
たばこ税については、喫煙率低減のため、たばこ税と地方たばこ税の税率を引き上げる方針。
肝機能障害の税制優遇措置では、身体障害者手帳の交付対象となる身体障害に「肝臓の機能の障害」を追加することに伴い、所得税などの税制優遇措置の対象を拡充する。
このほか、「その他の要望事項」として、▽医業継続に係る相続税・贈与税の納税猶予などの特例措置の創設▽社会保険診療報酬に係る非課税措置の存続▽医療法人の社会保険診療以外の部分に係る軽減措置の存続-などが挙げられている。
10月20日の税調では既に、生活保護制度で復活する母子加算の非課税および差し押さえ禁止措置の拡充と、新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法案に伴う非課税および差し押さえ禁止措置の創設の2点が承認されている。
税調は30日までに各府省から出された要望を踏まえ、11月5、6日にヒアリングを行う。
■租税特別措置「別枠で」
長浜博行厚労副大臣は30日の記者会見で、租税特別措置(租特)について「別枠で一つ一つプロジェクトチーム(PT)が見ている状態」「厚労省に限らず、租特は租特での議論になる」と述べた。今後は、政府の租特PTが11月中旬にも打ち出す方向性を踏まえた上で、税調が検討を進めることになる。
キャリアブレイン
報酬改定でアップしても、税金で回収されたら何にもなりませんけど?
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「公立」病院の赤字が際立つ-医療実調
厚生労働省は10月30日、来年度の診療報酬の参考資料となる「医療経済実態調査」の結果を中央社会保険医療協議会の総会(中医協、会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)に報告した。それによると、今年6月単月での一施設当たりの収支差は、「一般病院」がマイナス4.5%で、2007年6月に実施した前回調査のマイナス5.0%から赤字幅が縮小。「精神科病院」は、4.1%の赤字から0.1%の黒字に回復した。一般病院の収支差を開設者別に見ると、「公立」が15.5%の赤字(前回は18.0%の赤字)で、苦戦ぶりが際立っている。人件費が医業・介護収益の60.5%を占めており、これが重荷になっているとみられる。
開設主体別ではこのほか、公益法人や医療生協など「その他」も7.6%の赤字で、前回の2.9%赤字からさらに落ち込んだ。日赤、済生会、厚生連など「公的」も1.3%の赤字(前回2.6%の赤字)だった。これに対し、「医療法人」と「国立」は、共に2.1%の黒字を確保した。前回は、医療法人が1.4%黒字、国立が0.3%黒字だった。また、「社会保険関係法人」も、0.8%(同1.6%黒字)と黒字を維持していた。
「個人」は、前回(6.2%の黒字)に続き、今回も黒字幅が最大(5.2%)だったが、厚労省は、収益が「(建物や設備の改善など)内部資金に充てられることが考えられる」としている。
調査結果について、遠藤会長は「今後の医療費の配分を議論していく上でも、改定率に対して中医協として意見具申する上でも、非常に重要な資料になる」と述べ、今後はこれらのデータを参考に議論を進める考えを示した。
調査は病院1619施設、一般診療所2378施設、歯科診療所1100施設、保険薬局1539施設を対象に中医協が6月に実施。有効回答した一般病院は917施設(有効回答率56.6%)だった。「特定機能病院」「歯科大学病院」「こども病院」は別に全施設を調査客体にした。
■「7対1」の赤字幅が拡大
一般病棟入院基本料ごとの収支差は、点数が最も高い「7対1」が4.1%の赤字で、前回調査のマイナス3.0%から赤字幅が拡大。これに対し、前回の報酬改定で点数が引き上げられた「10対1」では、マイナス9.0%からマイナス7.4%まで回復した。
病床規模別では、「20-49床」が1.4%の黒字から7.3%の赤字に転落。これ以外でも、「50-99床」が3.0%の赤字(前回は1.5%の赤字)、「100-199床」が3.9%の赤字(同2.1%赤字)、「200-299床」が4.3%の赤字(同4.4%の赤字)、「300-499床」が5.7%の赤字(同5.9%の赤字)、「500床以上」が3.7%の赤字(同9.4%の赤字)と、すべて赤字だった。
病院の機能別の収支差を見ると、総合的な小児医療が行える小児総合医療施設など、こども病院全体は、マイナス31.3%からマイナス10.1%まで回復した。
特定機能病院を除くDPC対象病院では、マイナス1.3%からマイナス5.2%に落ち込んだが、今回の対象施設数は前回から大きく増加したため、厚労省は席上、「単純比較できるか議論があると思う」と述べた。
このほか、1年間に緊急入院した患者数ごとに今年6月の状況を集計した結果、「200人未満」では0%と収支が均衡していたのに対し、「200人以上」では5.7%の赤字だった。
■通年による損益も初めて集計
今回は、直近事業年度の通年による収支差も初めて集計した。それによると、一般病院が3.5%、精神科病院が0.1%のそれぞれ赤字。
一般病院の収支差を開設主体別に見ると、「公立」のマイナス14.7%に対し、「個人立」では6.8%の黒字を確保した。ただ、こちらも収益が「内部資金に充てられることが考えられる」という。
キャリアブレイン
公立勤務医は管理者以外に経営の危機感少ないんじゃ?ないんですか?私も昔はそうでした!今はそうなんですかね?
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長妻厚生労働相は30日、診療報酬改定の基本方針などを策定する直属の検討会を11月にも設置する方針を固めた。
厚労相の諮問機関「中央社会保険医療協議会」(中医協)を中心とした診療報酬決定の仕組みを改め、政治の関与を強めるのが狙いだ。
検討会は厚労相ら政務三役のほか、医療従事者、有識者らで構成する。2010年度改定に向け、改定率や報酬を重点配分する診療科などを決めることになる。
診療報酬は従来、厚労相の諮問機関「社会保障審議会」が改定の基本方針を秋までに打ち出し、政府が予算編成過程で改定率を決定した後、中医協が入院基本料などの個別単価を決めていた。
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