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病院と診療所の対立が「医療崩壊」に

 DPC対象病院へのコンサルティングなどを手掛けるグローバルヘルスコンサルティング・ジャパンは10月24日、「オピニオンリーダーに問う日本の医療はどこへ進む?」と題してシンポジウムを開催した。今後の医療費負担や配分などをテーマにしたパネルディスカッションでは、慶大大学院の田中滋教授が「医療システムを崩壊させようとする人たちが戦略を練るとしたら、一番良い方法は診療所と病院を対立させることだ」と述べ、病院と診療所が限られた医療費を取り合う構図が「医療崩壊」につながるとの認識を示した。

 田中氏は、病院と診療所間だけでなく、診療科や学会間で対立が起きた場合にも医療崩壊が進むとの認識を示した。その上で医療費の配分については、病院・診療科間などでなく、地域医療への貢献度の視点から考える必要があるとの考えを示した。
 一方、日本病院会の石井暎禧常任理事は、例えば入院料の配分を、「入院料」の項目の枠内で考える従来の手法を問題視し、まずは「どこにどのくらい資源を投入すべきか」から考えるべきだと主張した。

 また、社会保険診療報酬支払基金の中村秀一理事長は、社会保障費の自然増を毎年2200億円削減する政府方針が撤廃されたことを踏まえ、「医療費を増やすというポジティブな政策目標を決めてやってきたことはこれまでなかった。どういう部分に増やしていくかの議論が必要」と述べた。
 中村氏はまた、保険者側には、医療費が増えたことで医療サービスがどれだけ質向上したかを具体的に情報開示する必要があるとの認識を示した。

■「保険者側も大変な状況」
 パネルディスカッションに先立ち、田中氏は「医療提供体制と社会保障制度―社会共通資本としての医療を支える施策とは―」と題して講演し、日本の医療費の現状を、医療提供側と財政側の視点から説明した。
 医療側の視点としては、▽今年の医療費対GDP比が米国の16%、フランスの11%に対して日本は8.1%に留まる▽一人当たりの医療費は、すべての年齢階層で減少している―などの状況を指摘した。
 一方、財政側の視点として、▽国の今年度の一般会計で、税収46.1兆円に対し歳出が102.5兆円と見込まれる▽全国健康保険協会(協会けんぽ)が保険料率を来年度から引き上げれば中小企業の負担増につながる―などの状況を挙げ、「保険者側も大変な状況にある」と指摘。医療側が主張する保険料の引き上げが、実際には簡単ではないとの認識を示した。

キャリアブレイン

病診連携うまくいってるんですよ!地域では! 共存できる道を探らないとね!

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