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「太る厚労省」と「悲哀の国交省」概算要求で明暗くっきり

 15日に締め切られた平成22年度予算の概算要求。民主党の公約通り、公共事業は「目の敵」扱いで、削減の最大の標的となった。影響は国土交通省や農水省を直撃、両省は公共事業を大幅に減らさざるを得なかった。明暗を分けたのは、子ども手当や年金改革など、鳩山政権の看板政策を背負っている厚生労働省だ。予算が大幅に膨れ上がり、一部は予算膨張を隠すかのように金額明示もされなかった。

  ■太る厚労省

 厚労省は麻生政権が8月の概算要求で計上した額を2兆4761億円も上回る28兆8894億円となった。

 生活重視を掲げる鳩山政権の方針に沿った形だが、診療報酬改定の増加分や高齢者医療の保険料軽減策などの“大物”が、今後の協議で予算額を決める「事項要求」扱いとされ、最終的にはさらに総額が膨らむ見通し。乾いたぞうきんを絞り切った形の他省庁からは“焼け太り”との恨み節も聞こえそうだ。

 厚労省が大幅増となった主な要因は、自民党政権時代に抑制してきた高齢化などに伴う社会保障費の自然増約1兆円を丸々認め、子ども手当が上乗せされたためだ。

 子ども手当は初年度となる来年度は半額となる1人当たり月額1万3000円の支給だが、同手当の創設に伴って廃止される現行の児童手当の必要財源2066億円を差し引いても要求額は2兆1279億円となった。子ども手当の支給は年3回。初回となる6月に、4月分にさかのぼって支給される予定だ。

 子ども手当以外で具体額が盛り込まれたのは、年金記録問題対策費1779億円と雇用対策2681億円のみ。雇用対策の内訳は、雇用保険の上昇を抑えるための国庫負担引き上げ2407億円、非正規労働者への雇用保険の加入拡充234億円などとなった。

 当初、具体額を入れることが検討されていた中小企業のサラリーマンらが加入する「協会けんぽ」への国庫補助などが項目のみの要求になったことについて、野党からは「これらに数字を入れると厚労省予算だけが突出する。政府全体の予算の収拾がつかなくなることを嫌って、要求額自体を少なく見せかけたのだろう」(自民党中堅)との批判も出ている。

 

  ■寂しい国交省

 今年度補正予算で9170億円を削られたのに続き、平成22年度予算の概算要求でも公共事業は草刈り場となった。国土交通省の公共事業の削減額は8157億円、農水省は1493億円に上り、民主党のマニュフェスト(政権公約)実現のため、2省で1兆円近い新たな“原資”が絞り出された。

 前原誠司国交相はこの日の会見で「マニフェストでは、4年間で1・3兆円の公共事業を削減するとしている。4年間でどれだけ実現できるかを判断材料にした」と説明した。

 この結果、マニフェストに掲げた政策を実現するための新規事業を除いた要求額は国交省は21年度当初予算比12%減、農水省は6%減も減った。金融危機を受けた経済対策で、公共事業の前倒しが景気を下支えしてきただけに「『がんばり過ぎ』という声は民主党にも地方にもある」。国交省幹部からはそんな心配の声も出始めている。

 公共事業の削減に対する地方のアレルギーは強い。今年度補正では高速道路4車線化や東京外郭環状自動車道(外環道)の凍結を決めたことで、地元自治体からの早期着工を求める陳情が相次いだ。それだけに前原国交相への反発が強まる可能性もある。

 前原国交相はこの日、一般会計だけでなく、地方空港乱立の温床ともなった空港整備特別会計についても抜本的にメスを入れる姿勢で、「今までの対策は何だったのか」との声も出ており、国交省内には徒労感も広がっている。産経

何にお金を回し、何が今大切か?ですかね?

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