社会保険庁は31日、自営業者らが加入する国民年金の保険料の2008年度の納付率が、現行制度の始まった1986年度以降最低となる62・1%だったと発表した。
政府は納付率80%を前提に将来の年金財政の計算をしており、このまま低水準が続けば年金財政への影響は避けられない。
国民年金は自営業者を念頭に創設された公的年金。08年度末の被保険者数は任意加入者を含め約2001万人で、07年度末より約35万人減少した。一方、景気悪化などでサラリーマンが加入する厚生年金から外れた離職者や厚生年金に加入できない非正規労働者が移行する事例が増えている。納付率低下の背景には〈1〉低所得者は保険料猶予・免除の対象となり納付率計算から除かれるのに、こうした離職者に猶予・免除手続きの周知ができず、未納者に算入された〈2〉年金記録漏れ問題への対応を最優先し、徴収対応が後手に回った――ことなどがある。
保険料納付率は02年度に62・8%とそれまでの過去最低を記録して以降、やや持ち直したが、06年度(66・3%)に再び減少に転じ、今回で07年度(63・9%)に続き3年連続減となった。
政府が2月に発表した年金の今後100年の財政検証は、納付率が80%に回復することを前提に、将来の厚生年金の給付水準が現役世代の手取り収入の50%以上になるとした。仮に65%で推移すると、給付水準は50%を下回ると厚生労働省は推計している。
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