http://www.mhlw.go.jp/shingi/0112/s1226-1a.html#0

○ 医療制度改革を巡り、医療の情報化が広く議論されるようになってきているが、情報化の進展で診療の場はどのように変わるのか、患者や国民の視点から具体的に分かりやすく示されているとは言い難い。

○ 一方、医療制度改革を実現するためには、患者と医療提供者の双方の理解と協力が必要である。このため、このグランドデザインが想定している情報化が進んだ時点の医療の姿(目標年次である5年後(平成18年)を念頭に置いた情報化進展後の医療の姿)について、特に利用者の立場から提示する。

1.医療機関に行く前に

  • 医療機関を選択する環境が整う
     現在は、医療機関を選択するための適切な情報が十分提供されているとは言い難い。これは医療における標準化、情報化の遅れが一因であり、今後病名等医療におけるの用語の標準化が進み、医療の情報化が進展することにより、たとえば医療機関ごとの診療実績のデータ分析や医療機関相互の比較を客観的に行う環境が整ってくるものと考えられる。このような環境整備に加えて広告規制の緩和、公的な情報提供の整備、情報開示ルールの定着等と相まって、医療機関に関する比較可能な情報提供が進むことにより、患者自身の医療機関の選択をはじめ、従来から行われてきたかかりつけ(歯科)医による医療機関の紹介の際にも医師、患者の双方に活用され最適な医療機関を選択することができるようになる。

  • 分かりやすい医療の情報が容易に手に入れられる
     医療に関する最新の科学的データベースが整備され、主な病気についての正確な医療情報がインターネットを利用して自宅において手軽に手に入れられるようになり、事前に自ら必要と考える医療情報を入手し、医療機関にかかるための準備ができるようになる。

2.診察の時

  • 待ち時間が短くなる
     従来から医療に対する不満として待ち時間の長さの問題が指摘されているが、今後情報化が進展すればインターネットを利用して受診可能な時間の確認や診療の予約を自宅からできるようになると考えられる。また、オーダリングシステム等の普及によって、院内の各部門間のネットワーク化が進み、患者中心とした流れになることにより検査、処方等の手続きが無駄なくスムースに行われるようになる。さらに、受付、薬剤の受取りおよび会計などの待ち時間も短縮され、円滑な受診が実現される。

  • 分かりやすい説明を受けられる
     患者の医療に対する希望として、自分の病気や治療方針等について分かりやすい説明を十分にしてもらいたいということがあるが、情報化、特に電子カルテシステムの普及により、患者が医師と一緒に電子カルテの画面を見ながら、レントゲン写真や検査結果等の分かりやすい映像とともに病気の状態についての説明を受けたり、治療方針を話し合ったりすることが多くの医療機関で行われることが期待される。また、院内の電子カルテシステムに基づく情報のみならず、国民向けの診療ガイドラインの提供も進むため、我が国で一般的に行われている治療方法等の情報を基に医師とともに治療方針を決定することも可能となる。

  • 最新かつ最良の医療情報に基づいた最適な治療が受けられる
     情報化の進展により、診療ガイドライン等の医学情報データベースが整備され、これをどこからでもインターネット等を通じて参照できるようになるため、全国どこの医療機関でも最新かつ最良の診断方法や治療方法を参照でき、地域や医療機関ごとの診断や治療の差異が少なくなるとともに最適な治療が受けられる。

  • 専門医(歯科医師を含む)等への紹介がスムースになる
     専門医等への紹介の際には、カルテや紹介状、またレントゲンフィルムや検査結果を紹介先の医療機関に提供することが必要になるが、医療機関の間でネットワークによる画像等の検査結果の電送が普及することにより、検査データ等を直接簡単に送ることができ、さらに円滑な紹介や逆紹介(専門医等からかかりつけ(歯科)医等への紹介)が行われることが期待される。

  • より客観的なセカンドオピニオンが得られる
     近年、一人の医師だけでなく複数の医師の診断や意見を尋ねる、いわゆるセカンドオピニオンを求める機会が増えている。その際、情報技術の活用により、はじめの医師が診断に用いた検査データや画像と全く同じものを参照することが可能となり、より客観的なセカンドオピニオンが得られるようになる。

  • 離れた地域の専門医の診療が受けられる
     情報機器を用いた遠隔診療の発達により、高度医療を提供する医療機関から離れた地域に居住し通院が困難な場合であっても、より高度な専門医による診療を身近な医療機関で受けることができるようになる。

  • 医療事故が防止される
     病院内におけるインシデント事例の収集・分析により、多様な医療事故につながる根源的な原因を分析し、それを元に薬剤投与等の際の人的ミスをシステムでチェックすれば事故防止につながることが指摘されている。さらに院内におけるバーコードなどを活用した情報化の推進により、例えば薬剤と疾患との適合性を自動的にチェックしたり、患者の取り違えを防止したり、薬剤等の製造番号や有効期限を確認するなどにより医療の安全性が向上すると期待されている。
    ※インシデント事例:事故(アクシデント)にはならなかったミスや通常とは異なる出来事。

  • 医療従事者が患者と接する時間が長くなる
     医療の高度化・複雑化、記録の増加により、医療従事者の事務的な業務に要する時間が全業務の3割から4割を占めるともいわれている。今後、治療手順や看護手順等の標準化による業務の効率化や検査記録など診療情報の自動的な入力等による省力化により医療従事者が記録作成等の事務的な仕事に使う時間を節約でき、これにより患者と接するコミュニケーションのための時間をより多く取ることができるようになり、より充実した診療や看護ケア等が受けられるようになる。

  • 医療資材の購入価格が安くなる
     医療資材に標準化されたバーコードなどが貼付されることにより、流通段階での省力化・効率化が図られ、さらに電子商取引が普及すると価格競争が喚起されるとともに商取引が合理化されるため、医療資材の価格が低下する。

3.在宅で

  • 通院の負担が軽くなる
     定期的に医師の診察が必要な患者であっても、必ずしも通院が容易な患者ばかりではない。しかし、遠隔診療技術により自宅から医師や看護師とテレビを通じて対話ができ、体温・血圧等の身体の状況や人工呼吸器等の機器の状況を医療機関へ電送することは実用化されつつあり、これら情報通信技術により自宅と医療機関が常に結ばれていれば、万一病状が急変した場合であってもすぐに適切な指示を受けることができ安心して自宅で療養できるとともに、大きな変化がなければ頻回に通院する必要もなくなる。

  • 医療の情報が簡単に分かりやすく手に入れられる
     在宅で療養生活を行っていても、インターネットを利用して自分の病気の情報やその治療法、専門医療施設の情報等、最新の医学情報や医療機関をデータベースから手軽に手に入れられ、メールなどにより今後の治療方針などについても主治医と相談ができるようになる。

4.救急時

  • より早く、適切な救急医療がうけられる
     救急搬送時より、患者の血圧や呼吸状態などの生体情報を搬送先の救急医療施設に電送し、それに基づく受け入れ準備があらかじめされるため、適切な治療が速やかにできる。また、搬送時の生体情報より専門医の指示が受けられ適切な医療機関を選択し搬送できる。

  • どこで容態が急変しても救急医療機関とかかりつけ(歯科)医との連携がとれる
     慢性疾患で通院していた患者が、旅行先等で急変した場合でも、ネットワークを介して、かかりつけ(歯科)医からその患者のそれまでの検査結果や処方内容などの治療経過を参照でき適切な初期治療が速やかに可能となる。

5.日本の医療全体として

 最後に、厚生労働省改革試案で提示されている我が国の医療の将来像に照らして、情報化がその実現プロセスにおいてどのような役割を果たすか改めて見ておきたい。

  • 患者の選択の尊重と情報提供
     情報開示と患者の選択は、今後の医療を考える上でのキーワードである。医療に関する患者の選択とは、受診中の治療方針等の選択と受診に際しての医療機関の選択とに大きく分かれる。このいずれにも情報化が大きな貢献をするものと期待される事は先に述べたとおりである。

  • 質の高い正確な情報を国民が得られる環境整備
     第一に、患者が医師と十分相談し助言を得て、希望に応じ他の医師の意見を求めながら自らの治療方針について選択していくことは、国民の意識の変化も踏まえれば、今後ますます重要になっていくものと見込まれる。このような患者の治療への参加に当たっては、患者自ら正確な情報を得られるようにすることが極めて重要であり、情報化(情報のデータベースの整備とインターネット等を通じた提供)が進むことが大きく寄与するものと考えられる。

  • 質の高い効率的な医療提供体制(競争を通じた医療の効率化・重点化)
     第二に、情報化の進展により、医療機関相互の比較を客観的に行う環境が整ってくることが見込まれ、患者による選択を通じて、我が国の医療は今後効率化・重点化と機能分化が進むと見込まれる。患者の側からこれを見れば、診療に関する実績等、医療機関を選択する情報が提示されており、受診の参考にすることができるようになるとともに、急性期医療の充実等により、質が高く、早期に退院して社会に復帰することが可能となる医療の提供を受けることができるようになる。
     また、医療資材の開発や流通の面でも効率化が図られ、価格が適正化されることが見込まれる。

  • 国民が安心できる安全な医療情報の運用管理体制の整備
     今後の医療の情報化の発展にともない、患者の個人情報を治療のためにネットワークでやり取りしたり診療記録等の一元的電子管理が行われたりすることが考えられる。また、大量の診療情報を収集、分析することにより新しい治療法の発見がされ医学の進歩に寄与することも考えられる。しかし、これらの患者の診療情報利用に当たっては、まず患者本人の同意が必要であり個人情報の保護に細心の注意を払うとともに、権限のない人が患者の情報を閲覧したり、持ち出したりすることがないよう厳重な管理体制を確立する必要がある。

  • 国民の安心のための基盤づくり
     最後に、医療の情報化の役割として、医療の地域偏在を緩和することができると考えられる。すなわち、へき地や離島はもとより都市部においても小児医療や救急医療などの分野において、小児科医や救急医などの専門医と連携を図ることで、いつでも安心して医療が受けられるようになる。
     例えば、電子カルテを導入した医療機関では患者の診療記録や検査結果が電送できるため、必要に応じてその記録をもとに専門医と相談することができ、救急搬送された医療機関とかかりつけ(歯科)医との間でも治療経過などの診療情報を交換することにより、より安全で質の高い医療が受けられるようになる。
     このためには多くの医療機関が電子カルテをはじめとする情報技術を導入し、専門的な医療施設や一般の医療施設や介護施設とのネットワークを構築することにより包括的で質の高い診療連携体制が実現される。

患者自身で自分のデータを受診医療機関のデーターベースからダウンロードできるそうですが、いっそのことカルテは患者自身で保管すればいいのにね?

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自民マニフェスト案/次期改定は「プラス」方向で検討 新国民会議創設 医師増の流れも維持

提供:Japan Medicine(じほう)

 自民党が次期総選挙で掲げる政権公約(マニフェスト)のうち、社会保障関係の原案が明らかになった。社会保障制度を国民の立場に立って検討する場として「社会保障制度改革国民会議(仮称)」を創設することなどが柱。2010年度に控える診療報酬改定については「プラス改定」を宣言する方向で詰めの作業を進めている。最終的なマニフェストについては、加筆・修正を経て公表されることになる。

 医療については「国民の生命・健康を守る安心の基盤」と位置付け、必要なときに救急・産科医療を受けられる体制をつくると宣言。救急医療や産科、小児科、へき地医療の担い手である勤務医を確保するとした。医師確保対策に向けては、医師数を増やす流れを維持。補正予算を通じ、地域医療の再生や災害に強い病院づくりも進める。

 10年度の診療報酬改定については、救急や産科など地域医療を確保する上でも「プラス改定を行う」と明記する方向だ。レセプトオンライン化については、地域医療の崩壊につながらないよう配慮し、さまざまな例外措置の扱いを弾力的に検討していく構えだ。

 新型インフルエンザについては、秋から冬にかけて流行の可能性があることから対策を徹底する。具体的な対策として、重症化の恐れのある患者や医療従事者の感染防止を強化するほか、重症患者に対する医療提供体制の確保を図る。さらに、新型インフルエンザワクチンの速やかな製造と公費助成による接種体制の整備も盛り込んだ。このほか、感染拡大やウイルスの性状変化を探知するサーベイランスの実施も約束する。

B・C型肝炎への医療費助成の拡大     

 

 自民党のマニフェスト原案では、健康づくり対策にも全力を注ぐとも宣言した。肝炎については、早期発見・早期治療・治療水準の向上を図るため「肝炎対策基本法」を制定し、B・C型肝炎への医療費助成の拡大・充実を含めた総合的対策に取り組む。死因の第1位になっているがんについては、放射線療法や化学療法、緩和ケアなどの充実を図るほか、難病については、研究拡充を図る構えだ。 株式会社じほう

一部のところに回されてもだめですよ!

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平成22年度の診療報酬改定に向けた検討を開始  医療部会

 提供:WIC REPORT(厚生政策情報センター)

 厚生労働省が7月9日に開催した社会保障審議会の医療部会で配布された資料。この日は、平成22年度の診療報酬改定に向けた検討を行った。
 資料には、(1)経済財政改革の基本方針2009(P4-P28参照)(2)平成22年度一般歳出の概算要求基準の考え方(P25参照)(3)救急医療等の医療体制に係る現状と課題(P43-P71参照)(4)診療報酬改定の流れ・平成22年度の診療報酬改定スケジュール(案)(P73参照)(5)平成20年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査結果等(P74-P124参照)―などが提示されている。
  参考資料には、委員からの、平成22年度改定等に関する意見書が掲載されている。意見書では、改定率の検討にあたっては、昨今の経済情勢、健保組合の財政 情勢などに十分配慮することが必要、としている。また、昨今問題視されている分野(産科・小児科をはじめとする病院の勤務医の負担軽減策、救急医療対策な ど)には重点的に手当てするすべき、といった意見が示されている(P125参照)。m3

いよいよ始まってきましたね!

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高額療養費の情報サイト

 高い医療費の負担に悩む人らに役立ててもらおうと、製薬会社アストラゼネカ(大阪市)が高額療養費制度に関する情報提供サイト「高額療養費制度お助けガイド 」を開設した。
 同制度は、1カ月の医療費自己負担額が高額になった場合、基準額を超えた自己負担額が払い戻しされる。サイトでは年齢、保険種別、収入などを入力すると制度を利用できるのかを判定。利用できる場合は個人負担額も表示される。
 制度の内容や医療費控除との違い、申請の方法も紹介。音声でも聞くことができる。 47ニュース
患者さんには便利かも!

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滋賀県医師会代議員会議、

県医師会総会、。

コンタクト継続研修、。

滋賀県眼科医会総会、。

学術講演会、。

忙しい!

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医療機関などからコード化の取り組みを聞き取り

 厚生労働省の「医療機器の流通改善に関する懇談会」(座長=嶋口充輝・医療科学研究所所長)は7月10日、第5回会合を開き、医療機器のメーカー、卸売業、医療機関による「コード化」(バーコードなどの「コード」で表示)の先駆的な取り組みについてヒアリングを行った。

 医療機器メーカー「テルモ」の星野正紀氏は、同社でコード化により得られた効果として、商品の配送の間違いがなくなったことや、データ入力の手間が省けたことを指摘。また、コード化を普及するための課題としては、メーカー、卸売業、医療機関がそれぞれ独自のコードで動いているため、共通のコードに切り替えることが困難であることなどを挙げた。

 医療機器商社「栗原医療器械店」の富岡一幸氏は、同社のバーコードの活用事例などを説明。入荷時にバーコードが貼り付けられていない商品には、同社がバーコードを貼り付け、在庫管理や出荷の確認はすべてバーコードを利用するという。
 今後の取り組みとしては、医療機関との連携がほとんどないため、望ましい形態を検討していく考えを示した。

 京都第二赤十字病院の田中聖人氏は、▽統一したコーディングによって得られる効果▽コード化が進まない要因▽普及のための課題▽普及のための方策―について説明した。
 効果として、医療機器の滅菌行程で問題が生じたときに、確実に追跡できることなどを挙げた。課題としては、院内の誰がコード化を先導するかなどがあるという。また、臨床現場でコードを取り扱う看護師が使いやすいシステムをつくるべきと指摘した。

 嶋口座長は3人の報告を聞いた上で、バーコードなどは従来、メーカーを起点に卸売、医療機関の流れで考えられてきたが、「時代の流れとしては、ユーザーサイド(医療機関)の方からバーコードのあり方を考えていく時期が来たのではないか」などと述べ、医療機関を起点にコード化を検討する必要性を示した。
 次回の会合は9月ごろに開かれ、海外でのコード化の事例紹介を行う予定だ。

キャリアブレイン

コード難しいですね、。システム化は廃止も多いし!

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「皮膚科群」は大幅赤字、「眼科群」は黒字-部門別収支調査

 中央社会保険医療協議会(中医協)の医療機関のコスト調査分科会(分科会長=田中滋・慶大大学院教授)は7月10日、「2008年度医療機関の部門別収支に関する調査報告案」を了承し、診療報酬基本問題小委員会に近く報告することを決めた。調査報告によると、皮膚科と性病科を含む「皮膚科群」では、入院と外来を合わせた収支が大幅な赤字だったのに対し、「眼科群」などでは黒字を維持した。

 部門別収支に関する調査は、診療報酬体系に医療機関のコストを適切に反映させるのが狙い。厚生労働省では、「医療経済実態調査に近づけるのが究極の目標」と話している。医療機関の「診療科部門別の統一的な計算手法」を開発するため、03年度から研究を重ね、「精度が高まってきた」(同省)ため、今回、初めて試行的な調査に踏み切った。調査結果を来年度の診療報酬改定に活用するかどうかは、報告を受けて小委が判断する。

 今回は、調査対象になった190病院のうち127病院の昨年10月分のレセプトデータを集計。127病院は、いずれもDPCの対象病院か準備病院だった。集計では、病院の診療科や部署を「入院部門」「外来部門」「中央診療部門」「補助・管理部門」に分類。このうち「中央診療部門」と「補助・管理部門」の収益・費用を、「階梯式配賦法」と呼ばれる手法を使って「入院部門」と「外来部門」に段階配分した。

 また、レセプト電算処理システムに対応する「レセプト診療科」のほか、類似するレセプト診療科をまとめた11の「診療科群」ごとの集計も行った==。「診療科群」による集計について、厚労省は「レセプト診療科だと、医療機関ごとの主観がどうしても入る。それをできるだけ排除した上での集計を試みた」と説明した。

 集計結果によると、黒字か赤字かを示す「医業収益に対する収支差額の割合」(入院・外来計)は、「皮膚科群」がマイナス46%と大幅な赤字。「放射線科群」と「精神科群」の赤字もマイナス22%、マイナス19%と大きかった。「小児科群」はマイナス7%だった。
 これに対し「眼科群」は18%で、黒字幅が最大だった。これ以外では、「外科群」と「産婦人科群」は共に5%。内科群は0%と収支が均衡した。

 また、開設者別では「国立公立」マイナス2%、「医療法人」プラス3%、「その他」0%。病床規模別では、「199床以下」と「500床以上」が1%、「200-499床」が0%だった(いずれも入院・外来計)。

 猪口雄二委員(医療法人財団寿康会理事長)は、「入院と外来を合わせた経常収支の段階で、全く利益がないということだ。病院を再生産していけないことを意味している。今の診療報酬では、医療の高度化に対応できないとわたしには見えてしまう」と指摘した。

■外来の赤字を入院でカバーか
 調査報告では、入院・外来別の収支状況も集計した。それによると、外来はすべての「診療科群」で赤字だった。特に、「皮膚科群」の赤字幅がマイナス74%と際立った。このほか、「小児科群」「整形外科群」「麻酔科群」はいずれもマイナス48%。赤字が最小だったのは「内科群」(マイナス3%)だった。病床規模別でも、「199床以下」マイナス13%、「200-499床」マイナス18%、「500床以上」マイナス12%とすべて赤字だった。
 一方、入院では「精神科群」(マイナス22%)、「麻酔科群」(マイナス7%)を除くといずれの「診療科群」も黒字で、外来による赤字を入院でカバーする状況を示唆する結果になった。入院では、「眼科群」の黒字が46%で最高だった。

 西岡清委員(横浜市立みなと赤十字病院長)は、赤字が顕著だった「皮膚科群」の状況について、「入院がそれほど多くなく、主体の外来で赤字が大きくなるので、こうなるのかなと思う」との見方を示した。

 ただ、調査チームのメンバーで、オブザーバーとして参加した池上直己・慶大医学部教授は、「部門別調査といった場合、最大の力点は診療科・部門で見ることにある。必ずしも入院と外来を分けることではない」と指摘。松田晋哉委員(産業医科大公衆衛生学教授)は、「レセプトの作成費や事務部門の人件費をレセプト数で案分すると、どうしても外来が重くなる」とし、入院と外来を合わせた収支を用いる方が望ましいと強調した。

 

キャリアブレイン

眼科のほうには実感なし!本当かな?

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