医療・介護分野に総額1兆6568億円―今年度補正予算案

 政府は4月27日の臨時閣議で、一般会計規模で13兆9255億円に上る今年度補正予算案を決定し、国会に提出した。このうち、医療・介護分野では、合わせて1兆6568億円が盛り込まれており、地域医療の再生や介護職員の処遇改善などに充てられる。

 医療分野では、地域医療の再生や医療新技術推進などに8207億円が計上された。
 地域医療の再生には3100億円が盛り込まれており、救急医療や地域の医師確保など地域医療の課題解決のために都道府県が策定する「地域医療再生計画」に基づく事業に対し、「地域医療再生基金」(仮称)を設置して財政支援を行う。
 また、医療機関の機能や設備を強化するための対策費として2096億円が盛り込まれており、災害拠点病院の耐震化や国立高度専門医療センターでの先端機器導入などに充てる。
 このほか、新型インフルエンザワクチンの開発・生産体制の強化に1279億円、がん、小児の未承認薬などの開発支援や治験基盤の整備、審査の迅速化に797億円、レセプトオンライン化支援に291億円が計上されている。

 介護分野では、介護職員の処遇改善や介護拠点の整備などに8361億円が計上された。
 介護職員の処遇改善には、3975億円が計上されている。雇用環境を改善し、今後増加する人材への需要に応えるため、今年度の介護報酬改定に加えて、賃金の確実な引き上げなど処遇改善に取り組む事業者に3年間の助成を行う。財務省では、介護職員(常勤換算)1人当たり、月額1万5000円の賃金アップに相当するとしている。
 また、介護基盤の緊急整備などには2495億円が盛り込まれた。地域の介護ニーズに対応するため、新たに施設整備交付金(ハード交付金)を拡充するための基金を設置することなどにより、特別養護老人ホーム、老人保健施設、認知症高齢者グループホーム、小規模多機能型居宅介護事業所などを緊急に整備する。

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DPCの自主退出、「6か月前」に意思表示-分科会が了承

 中央社会保険医療協議会(中医協)のDPC評価分科会(分科会長=西岡清・横浜市立みなと赤十字病院長)は4月27日、DPC対象病院による出来高への自主退出と、いったん自主退出した病院によるDPCへの再参加に関するルールをめぐり議論し、6か月以上前までに退出の意向を示した場合に、診療報酬改定の前年度末に限って退出を認める方向を示した厚生労働省によるたたき台案を大筋で了承した。西岡分科会長が、近く開かれる中医協・診療報酬基本問題小委員会に分科会による原案として報告。小委で了承されれば、次の報酬改定を直前に控えた今年度末から自主退出が認められることになる。

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 事務局の厚生労働省は、この日の分科会に提示した「DPC対象病院への参加および退出のルール」のたたき台案の中で、▽参加のルール(DPC対象病院の基準)▽退出のルール▽参加および退出の時期▽再参加-のそれぞれについて考え方を示した。
 このうち退出のルールについては、6か月以上前までに自主退出の意向を示せば、報酬改定の前年度に限って認める方向を示し、分科会は原案通り了承した。
 また、DPCからいったん退出した病院による再参入については、あらためて2年間の準備期間を経て、10対1以上の入院基本料の届け出など現行の基準を満たせば認めることを了承した。

 DPCから退出する病院には理由の届け出を求め、厚労省が分科会に報告する。厚労省は退出による影響を評価するため、次の報酬改定までは引き続きデータの提出を求める。このほか、再参入の理由についても報告を求めることを検討する。

 相川直樹委員(財団法人国際医学情報センター理事長)は、「例えば外科医と麻酔科医が皆辞めて、どうしても急性期医療を実施できなくなっても、改定が行われるまでの2年間は退出できなくなる」と述べ、自主退出を改定の前年度に限定することに疑問を呈した。
 これに対して厚労省保険局医療課の宇都宮啓企画官は、「緊急的にやむを得ない事情が起こることは当然あると思うので、そういう場合には何らかの例外規定ということもあるかとは思う」との見解を示す一方、「DPC全体の点数にもかかわることなので、原則としては改定時でないと難しい」と理解を求めた。

 また、DPC対象病院の基準について、たたき台案では▽「診療録管理体制を算定している、または同等の診療録管理体制を有する」との現在の文言を「診療録管理体制加算を算定している」に変更する▽DPC対象病院に求めている「適切なコーディングに関する委員会」の設置と年2回の開催をDPC準備病院にも求める▽DPC準備病院になった医療機関は、「今後、DPC対象病院になる可能性がある」ことを患者に周知する―などを提案し、分科会はいずれも了承した。

 たたき台案ではこのほか、「診療録管理体制加算」を取れなかったり、現在の要件とされている「適切なデータ提出」をできなかったりする病院が、「一定の猶予期間」を超えてもこうした状況を改善できなければ、DPCから外す方向を提示した。
 猶予期間内には「マイナスの機能評価係数を設定」することも提案したが、表現の見直しを求める意見が相次ぎ、文言を修正することになった。

 宇都宮企画官は、10対1以上の看護体制を維持できない病院に対し、現在でも「マイナスの係数」が適用されていることを強調。その上で、診療録管理体制加算を算定できない場合の取り扱いについて、「今は義務化されていないので、加算を取っていればその分、上乗せできるが、これが義務化されたら、上乗せされた状態をもともとのプラスマイナスゼロとして点数設定するという意味だ。10対1についても、今は(係数に)乗せる形で全病院を評価しているが、それを満たしていなければ差し引いている。それと同じ発想だ」などと説明した。

キャリアブレイン

病院の先生には困った制度との批判が、、、。

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