保健師資格は「不思議なライセンス」
1月21日に開かれた「看護の質の向上と確保に関する検討会」(座長=田中滋・慶大大学院経営管理研究科教授)では、看護教育における助産師と保健師の問題に関しても議論が及んだ。吉田松雄委員(学校法人「吉田学園」理事長)は、看護師国家試験合格が資格の取得要件になっている保健師について、「実際に資格を取得して保健師として就職できるのはわずか10%。一生懸命やって取ったのはいいが、就業する場所がない。これは非常に不思議なライセンス」と皮肉った。
これに坂本すが委員(東京医療保健大医療保健学部看護学科長)も同調。「わたしも大学にいるが、100人卒業させて保健師で就職したのは3人しかいない。彼らを教育するために、どれだけの人が非効率にエネルギーを掛けているか。わたしも初めてそれに突き当たってびっくりした」と述べた。
さらに坂本委員は、看護大学の増加に反して助産師数が増えない現状について触れ、「看護師と保健師、そして助産師の教育を4年間の中に設けているため、“入れ子的”なプログラムで助産師教育を受けなければならない現状がある。長期的なスパンで妊婦を診ることがドクター不足の中での重要な役割になると思うが、それが実習の中でうまくできないということも抱えている」と問題提起した。
草間朋子委員(大分県立看護科学大学長)は、文部科学省が看護師と保健師の両方の養成課程を看護大学指定の前提としている事情に言及。「毎年1万人近くが保健師の免許を取っているが、そのうち大卒者で就労するのは約600人。現在のように、すべての看護大学の学生に取らせようとすると、半分以上の学生は目的意識がないまま実習に出なければならない。実際、実習先から『保健師になりたくない人が来るのは困る』との苦情もある。一方で大学側は、とにかく実習施設を探さなければならないため、齟齬(そご)が出ている」と述べた。
キャリアブレイン
検診などの場で保健師ですって自己紹介されること、よくあるけどね?
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