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2009.01.12 08:04 |  診療  |  開業 / 病院経営  |  研究  |  生活 / くらし  |  その他(一般)  |  その他(医療関連)  |  shushu  | 推薦数 : 3

樹状細胞療法

がん最先端治療(上) 免疫を利用『樹状細胞療法』

 がんの治療法は日進月歩だ。標準治療に定められてはいないが、先端治療として期待される治療法がある。三回にわたり紹介する。今回は「樹状細胞療法」という免疫細胞療法だ。 (鈴木久美子)

 昨年十二月末、東京都内の会社社長の男性(50)は、がん樹状細胞療法専門クリニック「セレンクリニック」(東京都港区)で成分採血を受けていた。

 十一月初旬に、胆のうから肝臓にかけて約八センチのがんが見つかった。

 「末期がん。総合病院で抗がん剤治療を受けているが、いっときでも寿命を延ばす可能性があるなら」と、同治療を受けることを決めた。

 人が本来持っている免疫力を高めてがん細胞の増殖を抑える治療は、免疫療法といわれる。中でも、リンパ球などの免疫細胞などを取り出して薬剤などを加えて強化し、体内にもどす方法を免疫細胞療法と呼ぶ。科学的な裏付けを備えた治療法が研究され、その先端が樹状細胞療法だ。

 「これまでの免疫療法と異なり、がんを狙い撃ちする樹状細胞療法は、今最も注目されている」と同治療法に取り組む武蔵野大の岡本正人教授(薬物療法学)は説明する。

 樹状細胞はがん抗原(がんの特徴を示す顔)と結合し、その特徴をリンパ球に伝える性質がある。これを元にリンパ球は、がんを攻撃する。この性質を利用して、体外で培養した樹状細胞に、患者のがん組織や人工的に作られたがん抗原を結合させて体内に戻し、リンパ球にがんを攻撃させる治療法だ。

 これまでの免疫療法は、一九七〇年代の丸山ワクチンなど免疫反応を高める「免疫賦活(ふかつ)剤」、八〇年代はリンパ球を培養して攻撃力を高めた後体内に戻す「活性化リンパ球療法」などで、免疫システムを活性化させる治療だった。樹状細胞療法は攻撃目標を明確にする治療法で高い効果が期待される。

 九〇年代後半に樹状細胞の培養技術が確立し、東京大医科学研究所や徳島大が臨床研究を重ね治療法を開発し、二〇〇〇年代半ばから実用化させた。

 「悪性黒色腫と甲状腺がんで、30%の症例でがんが退縮したり進行停止したと研究報告がある」と岡本教授。放射線治療や化学療法と併せて実施するセレンクリニックの実績によると、約六割でがんが消失か縮小、進行停止が確認されている。

 治療は通院で行う。患者から採血した白血球中の「単球」から、無菌室で約三週間かけて樹状細胞を培養し抗原を結合させる。二週間おきに五-七回、三-四カ月間かけて注射で体内に戻す。これが一セットで治療費は平均約百七十万円。通常一-二セット行う。ほとんどの部位のがんが対象だが、貧血や白血球が少ない患者には適用できない。

 軽い発熱など副作用はあるが、重篤ではない。「患者のQOL(生活の質)向上にも役立つ」と岡本教授は言う。東大の同研究所が設立したバイオベンチャー企業「テラ」(新宿区)が普及させ、信州大医学部付属病院やミッドランドクリニック(名古屋市)など全国約十カ所で治療が受けられる。東京新聞

助かる人がおおくなればいいね!

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