08年度改定で経営改善は見られず―四病協が報告書
日本精神科病院協会など4団体でつくる「四病院団体協議会」はこのほど、2008年度診療報酬改定の病院経営への影響度を調べた調査結果をまとめ、厚生労働省に報告書を提出した。報告書では、今回の改定で「病院経営の改善は認められなかった」とし、医療崩壊を食い止めるため、「診療報酬の早期の引き上げが必要である」と総括している。
この調査は診療報酬改定後の昨年5-7月、日精協、日本病院会、全日本病院協会の3団体がそれぞれ実施。調査の対象や方法が異なるため、報告書では「数値そのものを直接比較はできない」とした上で、全体的な傾向をまとめている。
日病の調査は、2532の加盟病院が対象で、このうち717病院から回答があった。
前年度の点数を改定後の数値で計算した場合の「影響度」は、今回の改定率のマイナス0.82%に比較的近いマイナス0.5%となった。08年3月と4月の診療報酬単価を比較した数値では、病院別、診療行為別で共に外来がマイナスだったが、入院はプラスとなり、診療報酬が「外来から入院へシフトしている」ことが判明。また、国立病院機構では、外来と入院の両方で大幅な増収だった。
全日病では、役員・代議員と各都道府県から無作為抽出した計500病院が対象で、このうち288病院から回答があった。
病院収入は、総収支、医業収支共にマイナス1.9%だった。特に政令指定都市の悪化が激しく、東京都では54%の病院の医業収支率が赤字だった。また、7対1や10対1など高い看護基準を持つ病院が増えたが、収支率への好影響は見られなかった。
日精協では、役員と各委員会委員、部会員の計143病院が対象で(ただし、救急入院料算定病院は除く)、このうち114病院から回答があった。
総点数では0.7%、総件数でも1.5%のプラスだったが、総日数が減少しており、報告書では「平均在院日数短縮の影響」としている。精神科では、入院基本料が入院点数の9割を占めたが、入院点数は一般科のおよそ3分の1だった。報告書では、「平均値では横ばいであるが、実際にはマイナスの要素が大きい」と結論付けている。
報告書では、「医療費の配分を厚くした部分は、ごく一部の大規模病院の特殊・高度な産科、小児科、救急、手術を行っている病院に限られ、反対に一般の病院は削減された結果となった」と総括。今後さらに医療崩壊が進んでいくことを想定し、「診療報酬の早期の引き上げが必要」と訴えている。
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