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「消費税の『社会保障目的税』化は違憲」

 「社会保障目的税」として政府・与党が3年後の消費税増税を打ち出す中、その妥当性などを考える会議が12月18日夜、横浜市の神奈川県商工団体連合会で開かれた。立正大や早大で税法を教える浦野広明税理士が講演し、「日本国憲法は、税金の『応能負担原則』を規定し、すべて『福祉社会保障』に使われることを前提にしている」と指摘した。消費税の「社会保障目的税」化については、「憲法が定める税金の取り方と使い方の両側面から違反している」と批判。また、「消費税は、医療機関の経営も困難にする」などとして、消費税を抜本的に見直し、憲法の理念に沿った税制を実現する必要性を訴えた。

 浦野氏は、消費税について、「例えば、月5万円の年金収入しかない人も、100万円を超える所得がある人も、1万円の買い物をした時に支払う消費税は同じ500円で、極めて逆進性の高い税金。『税金は能力に応じて支払うもの』と規定している憲法の『応能負担原則』に反している」と、税金の取り方の観点から問題点を指摘した。
 一方、税金の使い方についても、「憲法は9条(戦争の放棄)や25条(生存権の保障)など平和と社会保障を重視している。納税の義務は、税金がすべて平和と『福祉社会保障』に使われることを前提にしている」と強調した。

 政府・与党などが「社会保障目的税」として消費税増税を打ち出していることについて、浦野氏は「税の『応能負担原則』と、もともとすべての税金を『福祉社会保障』に使うことを求めている憲法の考えを二重に侵している」と批判。その上で、「消費税で社会保障費を賄おうとすると、高齢化の進展などで社会保障費が増えると、消費税を増税するという悪循環に陥る。『福祉を求めるなら消費税を上げる。嫌なら福祉を求めるな』という結末になり、社会保障ではなく、社会保障の破壊」と反論した。

 消費税増税が医療機関に与える影響については、消費税法が社会保険診療収入を非課税にしていることなどを挙げ、「社会保険診療収入が課税売り上げにならないだけのことで、言い換えれば、社会保険診療収入が非課税のため、医療用具、医療材料、薬品、医院用建物の取得や業務委託などに掛かる消費税を課税仕入れとして税額控除できず、医療機関が負担しなければならない。社会保険診療収入に対する仕入れや経費に課税される消費税は、1円の値引きもなく医療機関が支払わなければならず、消費税の負担増は医療経営を困難にする」と指摘した。

 さらに、消費税の在り方について、1989年の導入以降、これまでに約200兆円の消費税収があった半面、法人税が約180兆円の減収になっていると指摘し、「導入当初から『福祉目的』などとしていたが、この20年間、社会保障は抑制されてきた」と批判。「負担能力が低い国民など『取ってはいけない』ところから税を取って、(金融危機までは)史上空前の利益を上げてきた大企業など、負担能力が高く『取るべき』ところから税を取っていないことが、歳入欠陥を招いている」と強調した。在るべき税制や財政については、「憲法の視点に立って抜本的に見直すべき。そうすることによって、国民の幸せを第一に考える福祉国家になれる可能性を秘めている。税金の取り方と使い方は、国会など議会で決まるだけに、国民は各選挙で明確な意思表示をすべき」と訴えた。

 会議は、来年3月13日に行われる「重税反対全国統一行動」の一環で、神奈川県内の自営業者ら約45人が参加した。キャリアブレイン

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