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予算編成の基本方針 当初案から後退

 政府は12月3日夕の臨時閣議で、来年度予算編成の基本方針を決定した。来年度の介護報酬の3%引き上げを明記する一方、7月に閣議了解した予算概算要求基準(シーリング)を「堅持」するとしていた文言を「維持」に改めるなど、原案の段階から表現をより後退させた。また、2011年度までの基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化目標については、「達成すべく努力する」との表現にとどめた。

 来年度予算の基本方針をめぐっては、諮問会議が了承した原案に対し、政府・与党から社会保障費抑制などの見直しを求める声が強く、政府・与党間で調整が進んでいた。
 この結果、閣議決定された基本方針は、従来の財政再建に代わり、経済金融情勢が世界規模で混乱する中、「国民生活と日本経済を守ることを最優先」する内容になった。予算編成の歳出に対する考え方に関しては、「行政支出全般を徹底して見直すことにより、財政支出の抑制につなげる」とする一方、「状況に応じて果断な対応を機動的かつ弾力的に行う」との文言を付け加えるなど、当初案の段階より表現を柔軟にした。

 年金や医療など社会保障の安定財源では、「新たな財源が確保された場合には、その取扱いを検討する」との当初の表現を、「新たな財源の確保について検討する」と、より断定的に改めた。特別枠の活用などで、社会保障分野に重点配分する方針を強調。特に介護分野では、介護従事者の処遇を改善するため、来年4月に実施する介護報酬改定で3%引き上げる方針を明記した。

 医療に関しては、医師不足への対応策として「医師派遣の推進のための派遣先・派遣元医療機関への財政的支援」を追加。これ以外の施策として「女性医師の就労支援」や「地域医療・慢性期医療の推進」などを加えた。

■プライマリーバランスの黒字化「旗は汚れ気味」―与謝野経財担当相
 与謝野馨経済財政担当相は、3日に開かれた経済財政諮問会議終了後の記者会見で、「シーリングは維持するとはっきり書かれている」と、小泉政権時代からの財政再建路線の転換ではないことを強調する一方、「世界の経済危機、金融危機に弾力的に対応する。日本の経済が底ぬけしないようなことも併せて考えていかなければならない」とも述べた。

 また、プライマリーバランスの黒字化目標については、「旗はやや破れ気味、汚れ気味だが、この旗を立てていく必要があるとわたしは考えている」と心境を明かした。キャリアブレイン

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