歯科診療報酬、「診療内容が適切に反映されない」

 「歯科医療の根底となる保険診療の基本的技術料が変化していないことは、(最近20年間の)物価・人件費の伸びなどと比べても、明らかに均衡を欠く」「最低限必要なコストまで切り詰めることは、医療に対する信頼を損ねる」―。これからの歯科医療の在り方を考えるため、NPO法人(特定非営利活動法人)が実施したアンケートに対し、国会議員が多くのコメントを寄せた。同法人は「歯科医療の危機的状況、問題点について認識がある」として、診療内容が適切に反映されない歯科診療報酬に疑問を呈している。

 これからの歯科医療の在り方を考えるため、歯科医師や歯科技工士、歯科衛生士らでつくるNPO法人「みんなの歯科ネットワーク」(理事長=公文昭夫・年金実務センター代表)は11月26日、国会議員に対するアンケート結果を公表した。アンケートは、国会議員714人を対象に11月5日に実施し、55人の議員から回答を得た。有効回答率は7.7%と低いが、歯科診療に関する貴重なコメントが多く寄せられた。

 回答した議員の所属政党は、自民党17人、公明党2人、民主党27人、共産党5人、社民党2人で、無所属2人。「これからの歯科医療はどう在るべきか」をテーマに、「歯科の診療報酬」や「歯科医療費の顕著な抑制」など6項目について回答を求めた。

 歯科診療報酬の改定について、同法人は「予算の総枠の中での配分が優先されており、必要なコストの積み上げ計算がほとんどされていないため、最低限の医療安全コストが捻出(ねんしゅつ)できない事態が顕著に生じている」との見解を示した上で、「安全確保のために最低限必要な医療費については、高齢化などによる医療費総枠の抑制とは別に対応すべきだと思いますが、いかがでしょうか」と尋ねた。

■「医療安全確保と医療費抑制は別に対応すべき」
 質問に対し、「同感である」と答えた議員は53人、無回答が2人で、17件のコメントが寄せられた。中村博彦参院議員(自民党)は「産科、小児科、救急医療を中心に『医療崩壊』が各地で社会問題化する中、歯科医療がより危機的な状況にあえいでいます」と指摘した上で、次のようにコメントしている。
 「2000 年以降の相次ぐ診療報酬のマイナス改定で医療機関の経営が全体的に悪化したばかりでなく、歯科では73項目にもわたる保険点数が20年間も据え置かれていることが大きく影響しています。歯科の診療報酬は先進国に比べ極めて低く、“ワーキングプア”状態といわれています。20年間の間に、消費者物価は1.5-2倍となり、国民生活も様変わりしています。にもかかわらず、歯科医療の根底となる保険診療の基本的技術料が変化していないことは、この間の物価・人件費の伸びなどと比べても、明らかに均衡を欠くものと考えます」

 また、飯島夕雁衆院議員(自民党)は「必要なコストを積み上げて予算を組み立てない現状は、歯科医療はもちろんさまざまな形で医療・保健・福祉現場を圧迫しています。早急な財源確保が必要です」とした。
 仲野博子衆院議員(民主党)は「医療費の抑制を図るあまり、最低限必要なコストまで切り詰めることは、医療に対する信頼を損ねることになり、医療の安全にかかるコストは保障されるべき」とコメントした。

 鳩山由紀夫衆院議員(民主党)も同様に、財源確保の必要性を指摘し、「高齢化が進行中で医療提供体制をたて直し、国民が安心して医療を受けられるよう財源を投入すべき。診療報酬については、技術、時間、人的配置について引き上げるべき」、小池晃参院議員(共産党)は「必要なコストでなく『削減、抑制先にありき』で診療報酬がつくられている。今のままでは国民のいのちも健康も守れない」、森田高参院議員(無所属、国民新党会派)は「医療費そのものを増額する政策への転換が何より必要」とした。

 これらの回答について、同法人は「ほぼすべての議員が医療安全確保のために医療費抑制とは別に対応すべきと回答している」と分析している。

 今回のアンケートでは、▽歯科技工物の安全性▽診療内容が適切に反映されない歯科診療報酬▽歯科医療充実による総医療費への影響▽歯科医療費の顕著な抑制▽保険で受けられない歯科治療(保険外診療)▽今後の歯科医療についての自由意見―の6項目について回答を求めた。
 同法人では、「歯科医療の危機的状況、問題点についての認識があり、また歯科医療制度の改善によって歯科検診・予防歯科などから国民の健康を守ろうとする意見も多かった」としている。CBニュース

歯科は自由診療をみとめられている、これが保険の診療報酬が押さえられている理由とみられている意見もある。医科も安易に自由診療に飛びつくことは気をつけよう?

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

高齢者医療滞納20万人 主要72市区を本紙調査asahi

 75歳以上が入る後期高齢者医療制度(後期医療)で、全国の主要自治体72市区で保険料を滞納している人が10月末時点で、約20万人いることがわかった。1年以上滞納すると原則、保険証を返還させられ、「無保険」状態となる。滞納者には低所得者や長期入院中の人が相当数いるとみられ、個別の事情に配慮した対応が求められそうだ。

 4月に導入された後期医療で、全国的な滞納者の数が明らかになったのは初めて。朝日新聞社が11月下旬、全国の県庁所在都市と政令指定都市、東京23区を対象に調べた。加入者数は計約415万人で、全国の約3割にあたる。

 東京都文京区を除く72市区が回答。滞納している高齢者は計20万6745人と、全体の約5%だった。1千人を上回る自治体が57あり、さいたま市、横浜市では1万人を超えた。滞納者が加入者の1割を超える自治体は11あり、東京都杉並区は約2割に上る。

 後期医療の保険料は原則、年金からの天引きだが、年金額が年18万円未満の高齢者は現金で払うか、口座振替などで支払う。保険料徴収は、6月から順次始まっており、滞納が1年間続くと、病気など特別の事情がない限り、原則保険証を返還させられる。

 保険証が無いと、医療機関の窓口で、いったん医療費の全額を自分で払わなければならない。治療が必要でも受診を控え、病状悪化につながるなどと指摘されている。返還させるかどうかは、都道府県ごとに設置された広域連合が決めるが、事実上、徴収事務を担う市区町村が判断すると見られる。

 政府・与党は、「相当な収入があるにもかかわらず滞納している悪質な場合に限って適用する」と、返還に関する方針を示したが、具体的な判断は広域連合にゆだねた。

 今年3月に廃止された老人保健制度では、保険証返還の規定は無かった。

同様の規定は、国民健康保険にもあり、親の保険料滞納により全国で約3万3千人の中学生以下の子どもが「無保険」状態にある。

子供たちには罪はないから、なんとか保険は出して欲しいね。

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

shushu
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2008/12 >>
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

新着コメント

新着トラックバック