改定で病院収入は微増、診療所は減

 日本医師会(唐澤祥人会長)は11月26日、今年4月の診療報酬改定による影響の分析結果を公表した。それによると、病院はかろうじて保険診療収入が増収となったものの、個人病院では大幅な減収となった。一方、診療所では減収となっている。

 分析では、日医が実施した「2008年度緊急レセプト調査」(日医レセプト調査)とTKC全国会がまとめた「2008年診療報酬改定後の医業経営動向」(TKCデータ)、厚生労働省が毎月発表している「最近の医療費の動向」(厚労省メディアス)のそれぞれ4-6月分のデータを前年同期と比較している。

 保険診療収入は、病院では日医レセプト調査で0.7%、TKCデータで0.1%、厚労省メディアスで1.0%のいずれも増だった。
 これに対し診療所は、日医レセプト調査で1.9%減、TKCデータでは個人経営が1.2%減、法人が3.3%減、厚労省メディアスで0.2%減と、軒並み保険診療収入が減少している。

 厚労省メディアスで医療費を開設者別に見ると、大学病院が4.6%増、国公立・公的病院が1.8%増、法人病院が2.6%増、個人病院が17.3%減となり、大学病院の収入の増加幅が最も大きかった一方で、個人病院の大幅な減少が目立っている。日医では、個人病院が法人やその他の病院と比較して小規模であることが影響していると分析。4月の診療報酬改定で病院勤務医対策として行われた診療所から病院への財源移転について、「一部の大学病院に集中したにすぎず、地方の小規模病院は依然として厳しい状況に置かれているのではないか」として、大病院に偏らない財源配分が必要だと強調している。

 また、「5分ルール」の導入による外来管理加算の見直しの影響については、厚労省による当初予測では診療所で240億円の減額だったのに対し、日医レセプト調査の試算ではこれを大幅に上回る805億円の減額となっている。分析結果を公表した日医の中川俊男常任理事は、今年度の予算編成過程で決まった健保組合による政管健保の国庫負担肩代わりの関連法案成立の見通しが立たなくなったことに触れ、「前提条件が壊れているのだから、こういうことも含めてしっかりと考えていただきたい」と述べた。キャリアブレイン

激減では?

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「命を削る審査」が進んでいる-元支払基金職員が講演

 「日本の医療を守る市民の会」は11月18日、東京都中野区で第8回の勉強会を開き、元大阪府社会保険診療報酬支払基金の職員でフリーライターの橋本巌さんが、「私たちの医療が削られている!~隠れた医療費抑制策・診療報酬審査の実態~」をテーマに講演した。

 橋本さんは、支払基金では医療保険制度を円滑に運営し、医師が必要な治療を行う上での裁量権を保障する審査も行っているが、審査が行き過ぎると医療費を抑制する「陰の部分」もあると指摘した。
 支払基金の審査委員会は「学識経験者(支払基金が選任)」「診療担当者代表(都道府県の医師会など医療団体が推薦)」「保険者代表(保険者が推薦)」の3者で構成されており、減点査定をする権限を持っている。
 審査委員は全国に約4500人いるが、毎年全国で約8億もの膨大なレセプトを審査しているため、「重点審査方式」で審査している。医療機関を、特に問題のある「特A」から、ほとんど問題のない「D」まで5段階に分け、優先順位を付けて審査するという。
 審査委員は開業医や勤務医と兼務する者が多く、レセプトの下調べは実質的に職員がすべて行っているという。職員が内容に疑問を持った場合、付せんを付けて審査委員会に提出し、判断を仰いでいるという。
 審査委員会には、疑義や問題があれば、そのレセプトを出した医療機関を呼び出す権限がある。実際は、任意の呼び出しや指導で対応しているが、指導の内容によっては医療機関に委縮診療をもたらす側面もあるという。
 審査は、健康保険法など法律や診療報酬、薬価の点数表、審査委員の臨床経験に基づいて行われ、「あくまでも請求が過剰でないかをチェックするだけ。不正の摘発は、『医療Gメン』と呼ばれる指導医療官が行う」と橋本さんは説明した。「最近では支払基金による一次審査が厳しくなり、保険者に渡ってからの減点は減っている。年間348億円(2007年度)が減額されており、国保も含めれば、額はほぼ倍になる」という。

■「レセプトは宝の山」と言った保険者
 レセプトの点検も、規制緩和により民間への開放が進んでいるという。「削り屋」と呼ばれる民間の点検会社は、保険者からの依頼で再審査に出すレセプトを発見し、減点となれば成功報酬をもらう。1枚当たりの点検料は外来30-50円、入院100円が相場だという。橋本さんは「再審査で減額になれば、数十パーセントの成功報酬が追加される仕組みで、『削り屋』の存在意義は減点のみにある」と指摘する。
 橋本さんは「ある保険者は、『レセプトは宝の山だ』と言った。掘れば掘るほど取り戻せるそうだ。被保険者の健康より金を取り戻せるかに目が向いている。命を削る審査ではないか」と訴えた。
 調剤レセプトでは、保険者による直接審査が進んでおり、「適正な審査が行えない保険者や保険組合は実際、疑義のあるレセプトについて支払基金の意見を求めてくる。審査費はそれほど掛からず、減点もできる。保険者はいいとこ取りだ」という。
 「今後、各保険者が直接審査をするようになると、審査基準がばらばらになるのではないか」と橋本さんは懸念する。「あそこで通って、あそこで通らないということが起こる。これまで支払基金が一括処理していた再審査処理もややこしくなり、各保険者と直接交渉するしかなくなる」という。橋本さんは「保険者は医療費削減のために直接審査をやっている。困るのは医療機関であり、患者だ」と訴える。
 レセプトのオンライン請求が13年4月には完全に義務化されるが、導入コストが「診療所なら40万-50万円になる。初診3点の電子化加算で取り戻せるわけがない。電子化を嫌う年配の開業医を引退に追い込むのでは」と橋本さんは言う。また、オンライン化することで、「コンピューターを通せば、審査の画一化が進むはず。減点も増えるのではないか」と述べた。
 橋本さんは医師に対して、「減点されたら放置しないで、再審査請求をしっかりしてほしい。それが審査の改善にもつながり、患者が保険で良い医療を受けられる『受療権』を擁護することにつながる」と訴えた。
 質疑応答では、会場にいた医師から「再審査請求は気力がわかない。基金からのフィードバックもほとんどなく、無力さを感じてしまう」という声が出た。
 橋本さんは「再審査は面談をしてほしい。書面では3割しか復活しない。自ら出向いて、なぜこの診療でこの薬では駄目なのか聞いてみてもいい。昔はにらまれたかもしれないが、状況は変わりつつある」とした。

 

 

 

キャリアブレインほとんど簡易審査ですが、、。

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病院、診療所の報酬配分見直しを-財政審建議

 財政制度等審議会が11月26日に取りまとめた来年度予算編成に関する建議は、将来にわたって社会保障費の増大が見込まれる状況を踏まえ、財政規律を守る従来路線を踏襲する内容になった。年末の予算編成過程で着手すべき医療分野でのコスト削減方策としては、後発医薬品の使用促進や雇用保険に対する税負担の見直しと共に、被用者保険間の負担の調整も掲げた。さらに医療分野の課題として、病院・診療所間の診療報酬の配分見直しを挙げている。
 社会保障制度全般の具体的な改革の視点として建議では、▽医療・介護等のサービスコストの抑制▽自助と公助の役割分担(公的分野がかかわるべき内容・範囲の重点化)▽世代間の公平の確保(年齢を問わず負担能力に応じた公平な負担)―を列挙。年金・医療・介護など個別の制度内で課題に対応するだけでなく、横断的な観点で見直す必要があると指摘している。
 来年度予算編成の課題に挙げた被用者保険の負担調整に関しては、健保組合全体の状況を「被保険者が増加する中、保険料率も低下を続けている」と分析。一方で、高齢化や所得格差など、保険者努力が及ばない部分での保険者格差が「見過ごせない程度に拡大している」ため、健保組合による政管健保の国庫負担肩代わりを来年度も継続し、負担の公平化を図ることが適当としている。

 建議ではまた、社会保障の安定財源確保を、経済活力の維持や財政の持続可能性にとって「不可欠な課題」に位置付けた。その上で、政府が年内にまとめる財政再建に向けた「中期プログラム」の中に、2010年代半ばをにらんだ財源確保の道筋と、そのための具体的な税制改革の在り方を示すよう求めている。

■介護事業所は「一部サービス除き黒字確保」
 分野ごとの課題のうち医療については、特定の診療科や地域での医師不足といわゆる「たらい回し」の問題を挙げ、これらに対応するには病院・診療所間の診療報酬の配分や医師の配置に関する規制の在り方を見直す必要があると指摘している。

 また、介護分野では、要介護認定の厳格化やケアプラン点検、不正請求のチェックの強化などによる介護給付費の合理化・効率化を提案したほか、介護、医療保険の役割分担も長期的な検討課題に挙げた。

 介護事業所の経営状況については、05年から今年にかけて収支差率が縮小傾向にある一方、「一部のサービスを除き、黒字を確保している」とした。具体的には、施設サービスでは賃金が高くなる都市部で収支が悪いと指摘。これに対して訪問介護サービスでは、都市部の事業所で訪問回数が多く、収支が良い傾向にあるとし、こうした状況を踏まえて介護報酬改定を行うよう求めた。

 このほか、介護現場の人材確保策として処遇の改善を挙げる一方、介護従事者が定着しない背景には処遇以外の要因もあるとし、事業所の労務管理の在り方の見直しや人材キャリアアップの仕組みづくりも課題に位置付けた。 キャリアブレイン

大変なことにならなければいいけど、、。不安だな!

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65歳以上の介護保険料、来年度から月平均180円アップ

 来年度から3年間の市区町村の介護保険料(65歳以上)が全国平均で月額約180円(約4%)引き上げられ、月額約4270円になる見通しであることが厚生労働省の集計でわかった。

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 政府は来年度から、介護報酬を3%引き上げる方針だが、これに伴う保険料値上げ分の一部を公費で肩代わりするほか、多くの市区町村で介護給付費などにあてる積立金に余裕があるため、保険料引き上げは過去2回の見直しに比べて小幅になる。

 各市区町村が高齢化を考慮して算出した上昇分と、介護報酬引き上げに伴う保険料の増加分を加味し、中間集計としてまとめた。実際の保険料は来年2~3月に各市区町村議会で正式に決められる。

 介護保険料は3年に1度、介護報酬改定に合わせて見直されている。保険料は2003年度改定では全国平均で約13%、06年度改定で約24%と大幅に引き上げられた。現在は全国平均で月額4090円。

 一方、過去2回マイナス改定だった介護報酬については、政府が介護人材の確保を目指し来年度から3%引き上げる方針。同時に1200億円の公費を投入し、改定に伴う保険料値上げ分を半分程度に抑えることにしている。(読売新聞)

値上げがくすぶる、、。

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首相「何もしない人の医療費、なぜ払う」、諮問会議で発言

 麻生首相が20日に開かれた政府の経済財政諮問会議で、社会保障費の抑制を巡って「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」と発言していたことが、26日に公開された議事要旨で分かった。

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 与謝野経済財政相が社会保障費の抑制や効率化の重要性を指摘したのを受けて、首相は出席した同窓会の話を紹介しながら「67歳、68歳で同窓会にゆくとよぼよぼしている。医者にやたらかかっている者がいる」、「彼らは学生時代はとても元気だったが、今になるとこちら(首相)の方がはるかに医療費がかかってない。それは毎朝歩いたり何かしているから」と発言した。

 病気を予防することが社会保障費抑制につながることを強調する物言いとみられるが、病気になり医療サービスを受ける人が悪いとも受け取れる発言で波紋を呼びそうだ。

 首相は19日に行われた全国知事会議で「医師には社会的な常識がかなり欠落している人が多い」と発言し、謝罪に追い込まれたばかり。(読売新聞)

病人は悪者?

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