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後期高齢者医療制度「大胆に見直す」 舛添厚労相が私案

 舛添要一厚生労働相は20日午前の民放テレビ番組で、75歳以上が対象の後期高齢者医療制度について、「どんなに論理的で細密に作られていても、国民が支持しないような制度は大胆に見直すべきだ」と述べ、現行制度を廃止し、新制度創設を検討するとの私案を明らかにした。舛添氏は次期首相が確実視される自民党の麻生太郎幹事長の了解は得られていると説明したが、野党からは「実現性のない選挙対策だ」との批判が出ているほか、同制度を推進してきた与党にとっても“寝耳に水”の話で、今後の混乱が予想される。
 舛添氏は、代替案の基本方針として(1)75歳以上など年齢で区分けする制度にしない(2)保険料の年金天引きを強制しない(3)若年層に過度の負担が行かないようにして世代間の反目を助長しない-を提示。具体的には、現行の「独立保険方式」と、高齢になっても従来の国民健康保険や企業の健康保険に加入し続ける「突き抜け方式」、加入者の年齢や所得に応じて各医療保険間で財政調整を行う「リスク構造調整方式」の3方式を部分的に組み合わせる制度を想定しているという。当面は現行の後期高齢者医療制度を継続し、その上で今後1年以上かけて議論し、新制度に移行したい考えだ。ただ制度変更には法改正が必要となる。
 舛添氏によると、舛添氏が19日に麻生氏と会談した際、麻生氏は舛添案を了承。舛添氏は「私の政策を支持する方を総裁選で支持する」と麻生支持を明確にした上で、舛添案について「仮に麻生氏が首相になれば所信表明演説で言うと思う。これは麻生氏の考えだ」と強調した。
 ただ、舛添氏は事前に福田康夫首相や町村信孝官房長官の了承を得ておらず、その真意について「今の政権でやることではない。新政権に現職大臣として一石を投じるべきだと思った」と説明。与党内には、番組で同席した公明党の山口那津男政調会長が「自分は公明党の政調会長なのに事前に話を聞いていない。しっかり与党の皆さんに説明してほしい」と苦言を呈するなど、これまでの与党の主張との整合性について国民から説明を求められることについて不安が広がっている。また、先の通常国会に後期高齢者医療制度の廃止法案を国会に提出(継続審議)している野党側も「選挙対策の単なるパフォーマンス」(民主党の長妻昭政調会長代理)と批判を強めている。
 舛添氏は雑誌「中央公論」9月号で、後期高齢者医療制度に対する高齢者らの反発を「こういう無責任な国民のありようは、『観客型民主主義』とでも言えば分かりやすいだろうか」と厳しく批判していたが、最終的には次期衆院選を前に国民への説得をあきらめた格好。背景には厚労相続投も視野にあるとの見方もあり、舛添氏の発言の“軽さ”が改めて浮き彫りになったといえそうだ。

与党の逆風は変えられないんじゃ?

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