ツケは国民に 健保組合の解散 「特集」西濃運輸健保の解散

 今春から始まった新しい高齢者医療制度で企業の健康保険組合が苦境に立たされている。退職したサラリーマンOBの医療費だけでなく、65―74歳全員の医療費の一部を負担することになったためだ。大手の西濃運輸健保は解散に追い込まれ、社員らは政府管掌健康保険(政管健保)に移行、国の負担が増えた。赤字の健保はほかにもたくさんあり解散が相次ぐ恐れも。解散が増えると最終的には国民にツケが次々と回ってくることになる。
 8月1日に解散した西濃健保は、グループ企業31社で家族を含め加入者は約5万7000人。西濃運輸によると、75歳以上も含めた高齢者の医療費負担は2007年度の36億円が、08年度には6割増の58億円に増えた。これを埋めるには、労使で合わせて8・1%だった保険料率を10%超まで上げる必要があり、政管健保の8・2%を超えてしまう。「独自の健保組合を維持するメリットがないと判断した」(担当者)という。
 07年度までは、健保組合は公務員らの共済組合などとともに旧「老人保健制度」で75歳以上の高齢者、「退職者医療制度」で元加入者のOBの医療費を支えてきた。
 新制度では75歳以上を「後期高齢者支援金」で、国民健康保険に加入する自営業者らも含む65―74歳を「前期高齢者納付金」で支える仕組みに変わった。健保などの負担増で、高齢者が多く赤字体質の国民健康保険に拠出している国の負担額を抑えようというのが狙いだ。
 この結果、健保全体では、65歳以上の医療費の負担分は約3900億円増の約2兆6100億円になった。負担増の大部分が74歳以下の高齢者の医療費を賄う負担の増加分が占め、西濃健保も同様だ。
 健保組合連合会の霜鳥一彦理事は「後期高齢者医療制度の対象を65歳以上にまで引き下げて、そこにも公費を投入すべきだ」と主張する。
 健保連は08年度には約1500ある健保の9割が赤字になるとみている。大半の健保は積立金の取り崩しなどで賄うが、4月以降解散した健保は西濃運輸を含め12組合に上り、141組合は保険料率の引き上げに踏み切った。本年度、据え置いたところでも来年度以降、引き上げる組合は多いとみられる。
 健保の現在の平均保険料率は7・4%だが、200以上の組合が既に政管健保の保険料率を超えており、解散がさらに増えても不思議ではない状況だ。
 厚生労働省は西濃健保の解散による国の負担増を16億円と推計している。国は政管健保へも拠出しているためで、政管健保の加入者が増えれば、おのずと国の負担も増える。
 政府は、さらに政管健保に対する国庫負担約1000億円を削り、健保組合に約750億円、共済組合に約250億円を肩代わりさせる特例法案を国会に提出中だ。
▽健保組合と政管健保
 健保組合と政管健保 大企業や同一業種の企業が集まってつくる健康保険組合は約1500。社員と扶養家族約3000万人の医療費を賄う。医療機関で支払う医療費や健診費用への補助制度、保養所などがある組合も少なくない。政府管掌健康保険は、原則常時5人以上を雇用する事業所に適用され、家族を含め約3600万人が加入。社会保険庁が運営してきたが、10月には社保庁から分離して新設される全国健康保険協会の運営になり、1年以内に地域の医療費を反映した都道府県ごとの保険料率が決まる。

 

 

共同通信社

福田さんも辞任してしまったしどうなるんだ?今後の日本? 

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肝炎無料検査を1年延長へ 厚労省、体制整備の遅れで

 厚生労働省は29日までに、今年1月から国の補助で無料化された医療機関での肝炎ウイルス検査を、2010年3月まで1年間延長することを決めた。来年度予算の概算要求に約46億円を盛り込む。
 医療機関での無料検査は、保健所を設置している自治体を対象とする制度。従来は保健所は無料だが、医療機関で検査を受ける場合は有料で受診者が自己負担していた。
 厚労省は肝炎ウイルスの早期発見を目指し、今年1月から09年3月までの時限措置で無料化した。しかし、厚労省の今年6月の調査で、全国で保健所を設置している134自治体の約3割が検査を「未実施」と回答するなど、検査体制の遅れが問題になっていた。

 

 

共同通信社

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