“委縮医療”の原因は訴訟リスク

 医療事故の原因を調べる第三者機関(医療安全調査委員会)の創設について、厚生労働省は「真相究明と再発防止」のほか、「医療従事者が委縮することなく医療を行える環境を実現する」との理由を挙げている。“委縮医療”が生じる原因については、「医者にとっても懸命に手を尽くした事例であるのにもかかわらず訴訟を起こされてしまう」とした上で、「訴訟リスクの高い産科等が敬遠されてしまうといった事態」を問題視している。
 厚労省が創設を予定している医療安全調査委員会をめぐっては、医療現場などから、“委縮医療”を理由に反対する意見も出ている。同委員会が創設されると、診療行為に関連した死亡事例を広く届け出ることになるため、刑事罰や行政処分を科される範囲が広がる。その結果、医療事故につながりやすい救急や産科などの診療科が患者の受け入れを制限するという意味で、「委縮医療を生じさせる」と批判されている。

 ところが、厚労省が7月31日に公表した同省の広報用パンフレットでは、“委縮医療”が生じる原因について次のように記載している。「医者にとっても懸命に手を尽くした事例であるのにもかかわらず訴訟を起こされてしまうといった問題が生じ、訴訟リスクの高い産科等が敬遠されてしまうといった事態も起こっています」。

 このように、“委縮医療”の原因を「患者から訴えられるリスク」(民事訴訟)と狭く限定するか、それとも「刑事司法が介入する恐れ」(刑事訴訟)や行政処分なども含めて広く考えるかについては意見が分かれるため、今回の厚労省の限定的な解釈は各方面に波紋を広げそうだ。

 詳しくは、厚労省のパンフレットを参照。
 【パンフレットのPDF】
 http://www.mhlw.go.jp/wp/publish/pdf/p01.pdf

キャリアブレイン

萎縮してます、。みんな開業医も全部検査はしません、必要最小限の検査をしています。やりすぎると窓口でトラブル、やらないと、後で見落としたとトラブルは後日、いえいえそのことは検査不要とあなたは言ったのですよ!心眼で診断しろというのか?

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高齢者は社会的弱者?

 厚生労働省の取り組みや今後の方向性などを広く知ってもらおうと、同省は8月1日までに、広報用のパンフレットを作成した。その中で、「1人当たりの診療費を見ても、老人は若人の5倍となっています」と、老人医療費が医療財政を圧迫していることを指摘。「高齢者といえば、社会的弱者と見られがちですが、実は8-9割の高齢者は、通常は介護や援護を必要とせずに暮らしています」としている。

 パンフレットでは、厚労省の沿革や組織図、各部局が取り組んでいる課題などを、「統計情報部」「保険局」「老健局」などの部局ごとに紹介している。

 医療機関が受け取る診療報酬や保険制度にかかわる「保険局」では、医療費が毎年増加し続けていることを示す統計データを紹介。「1人当たりの診療費を見ても、老人は若人の5倍となっています」と説明している。

 その上で、「増大する医療費の伸びをできる限り抑えつつ、国民誰もが安心して良質な医療サービスを受けることができるようにするために取り組む必要があります」と、医療費を抑制する必要性をあらためて指摘した。
 医療費の抑制策としては、▽薬価差益の解消▽出来高払いと定額の報酬を支払う定額払いとの適切な組み合わせ▽大病院と診療所との適切な役割分担と提携▽高齢者にとって必要な医療の効率的な提供▽新たな高齢者医療制度の円滑な実施―を挙げた。

 一方、高齢者の医療にかかわる「老健局」のページでは、「高齢者といえば、社会的弱者と見られがちですが、実は8-9割の高齢者は、通常は介護や援護を必要とせずに暮らしています」として、高齢者の健康づくりの活動などを支援し、「明るい長寿社会」をつくる必要性を述べている。

 詳しくは、厚労省のパンフレットを参照。
 【パンフレットのPDF】
 http://www.mhlw.go.jp/wp/publish/pdf/p01.pdf

 キャリアブレイン

逆風にたいしての布石?

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「臨床研修医の大学へのUターン率に地域格差(負の連鎖が止まらない)」
                        マルチメディア局次長
                              佐藤正久

 先日、京都府立医大外科同門会での懇談の中で、医学部卒業後、民間病院などで
2年間の研修を終え、大学病院に戻った新人医師は56%にとどまった調査結果が
話題になった。
調査は、医学部を持つ全国80大学を対象に行った模様だが、新臨床研修医制度の
導入前と比べると約15%減少しているという。
医局人事が崩壊している、大学への愛着が少ないといった意見も聞かれるが、
大学に戻り、研究や後進の指導に当たりながら医療を行うより、負担が少なく
給料面の処遇がよい民間病院を選ぶ若者が増えているということだろう。
しかしながら、医療研究の分野が疎かになってしまっては、日本の国益上も、
国民の生命を守る観点からでも望ましくない。
給料面ではない、やりがい、想い、モラルといった医師にとって、とても大事な
「心」の分野が薄れているような感じを持たざるを得ない。
6年間の医学部教育においても、精神教育、心の教育も重要であるといった
私の意見に同意される医師もおられた。
また、調査で明らかになったことは「地域間格差」である。
関東地方の82.3%に比べ、低いのは四国28.7%、東北32.7%、
中部39.1%、中国39.7%とかなりの差である。
人口別にみても、50万人以上の都市のある都道府県の大学に戻ったのは
69.4%、50万人未満の都市しかない県の大学に戻ったのは36.7%と
若手医師は、地方を避け、都市部に集中する傾向にあることがわかった。
これでは、地方とりわけ、四国、東北等の医師が足らないのは当たり前で、
この傾向が続けば、小さな都市しかない地方の医師不足の状況は変わらない。
悪循環に歯止めがかからず、更に深刻になる。すなわち若手医師が来なければ、
現在の中堅医師の負担は更に増え、地方病院を辞めて都市部に移る、
あるいは開業する医師も増えてくるだろう。
そうなると、地方大学の医学部も、やむを得ず自治体病院等へ派遣していた医師を
大学に引き上げ(いわゆる医師の引きはがし)、その結果、地方の自治体病院等は
更に医師不足になり、診療科の閉鎖にも繋がる。まさに負の連鎖である。
さらに、調査で明らかになったことは診療科別格差である。
激務で残業や休日出勤も多く、救急患者を抱え、かつ訴訟リスクも多い外科や
脳外科、小児科を避ける傾向にあったという。
以上をまとめると、地方の大学病院、とりわけ四国や東北の大学病院の外科や
小児科等は若手医師を確保することは特に難しい。
そのような地域の自治体病院等は、結果として大学からの派遣医師に頼る部分が
多いために、医師確保は更に厳しい状況といえる。
実は細かく見ると、同じ都道府県内でも地域間格差があり、全体では医師確保状況が
比較的良い京都府でも、京都市や南部に比べ、北部の舞鶴や福知山等での医師確保は
難しい状況にある。
こうした負の連鎖を断ち切るために、医師数の増員、医療以外の雑務の軽減、
研修医の是正など、いろいろな施策が採られているが、現場や地方の意見を
よく聞いて、きめ細やかな現場に立脚した政策を推し進めることが重要である。
今回の意見交換を通じ、現場主義が医療の現場にも求められていると感じた。

はやく改定して欲しいもんです。

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