社保費の自然増抑制を―諮問会議の民間議員
政府の経済財政諮問会議は7月22日、予算概算要求基準(シーリング)の指針となる2009年度予算の全体像をめぐり議論した。この中で御手洗冨士夫・日本経団連会長ら民間議員は、経済成長戦略の迅速な実施と歳出改革の継続とを並行して進めるため、社会保障費の自然増を国の一般会計ベースで2200億円抑制するよう提案。また、政策の徹底した見直しによって捻出(ねんしゅつ)した財源を、医師不足解消や救急医療体制の整備など「重要課題」の必要経費に充てることも求めた。
諮問会議は、次回の会議で予算の全体像を正式に決める方針。それを受けて財務省が、来年度予算のシーリングを取りまとめる段取りになる。
福田康夫首相は席上、「成長力強化と財政健全化の両立は容易ではないが、日本は狭い道を追求していくほかない」と、来年度の予算編成で歳出削減の方針を堅持する考えを強調。一方で、「国民のニーズの高い政策課題に適切に取り組むことが必要」とも述べ、政策の無駄を徹底して見直し、医師不足解消などの課題に必要な予算を捻出するよう指示した。
民間議員はこの日、経済展望や税収の下方修正により、2011年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の赤字幅の大幅拡大が見込まれるとする試算結果を提示。来年度の予算編成で、最大限の歳出削減に取り組む必要性を強調した。
社会保障分野では、社会保障費の自然増を国の一般会計ベースで2200億円(地方と合わせて3200億円)抑制する方向を明記。後発医薬品の使用促進など、制度の徹底した効率化を求めた。
また、一般会計と特別会計を通じたムダ・ゼロと政策の見直しにより財源を捻出し、医師不足の解消など重要課題の必要経費に充てるよう提案した。このほか、制度を支える安定的な財源を確保するため、消費税を含む税体系の抜本改革の早期実現も訴えた。 大田弘子経済財政担当相は会議終了後の記者会見で、民間議員が提示した11年度のプライマリーバランスの試算結果について、「名目成長率の低下と足元の税収の落ち込みにより3.9兆円の赤字が見込まれる」と説明した。
また、来年度予算の編成について「減らす部分は減らすが、重要なところには、他の歳出削減で持って来る」と述べた。医師不足対策など重要課題の財源として、どの部分からどれだけ捻出するかといった具体的な枠組みは、「年末までの予算編成の議論で決まっていくことと受け止めている」とし、それでも不足する財源には、消費増税を含む歳入改革で対応することになるとの見通しを示した。
キャリアブレイン
抑制ありきではね?
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