医師をレストランのように格付け!?

〔米オハイオ州クリーブランド〕読者によるレストランの質の評価を行うサーベイ組織Zagatは,新しい評価システムに着手した。医師と病院のサービスを格付けする団体が増えるなか,同組織も参入するという。

30点満点で評価

 ZagatはWellpoint社(契約者3,500万人の大手医療保険会社)と提携して格付け事業に参入し,医師を30点満点で評価するという。採点は,医師のアベイラビリティ(通いやすさ,予約や連絡の取りやすさ),信頼性,コミュニケーション能力,診察室の環境などで評価する。
 個人の医師を対象としたランク付けは,これまでにない勢いを見せている。今回の参入もこの医師のランキングブームに便乗しているかのようであるが,他で見られる医師の格付けは,各種治療に対する医師の請求額や治療の予後を評価するなど,より実際的なエンドポイントが含まれている。それに対して医療保険会社のような組織によるランキングでは,コストも重要な評価対象となる。
 さらに,RateMDs.comやHealth Grades.comなどのように,患者が医師について不満・苦情を書き込むことができるウェブサイトもある。同サイトでは患者は医師の診療内容を中傷することもできれば,ほめたたえることもできる。また,苦情がGoogleやYahoo!などの検索エンジンに集積される場合もある。

憤慨する医師も

 一方,このようなランク付け制度は,最も質の高いケアに対してではなく,診療費が最も安い医師に高い評価を与えているにすぎない,と憤慨する医師もいる。
 マサチューセッツ医師会(MMS)は実際,公務員を対象とした医療保険を監視している機関(Group Insurance Commission)のランク付け制度について,同機関を告訴した。
 MMSのBruce Auerbach会長は「同機関による医師のランク付けは正確性と信ぴょう性に欠け,妥当性のないデータを用いて行われている」と批判。また「同機関が用いているデータは,保険会社6社の申し立てに基づいており,そのシステムにはいくつもの欠陥がある」と指摘した。
 同機関のシステムでは複雑かつ難易度の高い症例を扱っている医師に対しペナルティーを与えたり,他の医師より意見を求められ,心電図などの検査記録に目を通しただけで,実際は患者のケアに携わっていない医師に,その患者にかかった全診療費が計上されているなど,支払いがゆがめられていることがあるという。
 テキサス州の医師会もまた医師のランキング計画については異議を申し立てており,ニューヨーク州当局では,医師を格付けする場合,医療保険についてはより公正な基準に基づくよう要請しており,議会でもこのような改革に強制力を持たせる法律の制定を進めている。
 同法が施行されれば,ランク付けはAndrew Cuomo司法長官が立案したモデルに基づいて行われることになる。同司法長官は米国医師会,米国退職者協会(AARP),米国消費者同盟それぞれの立場からヒアリングを行っており,公正な内容が期待される。
 いずれにせよ,医師は各種団体からランク付けされることに慣れるよりなさそうだ。

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厚生労働省 レセプト転記ミス解消を期待 社会保障カード作業班の中間報告

記事:Japan Medicine
提供:じほう

【2008年7月16日】

 厚生労働省の「社会保障カード(仮称)の在り方に関する検討会」(座長=大山永昭・東京工業大大学院教授)が10日開かれ、同検討会作業班がまとめた中間報告を基に新たな社会保障カードの利用方法について議論した。同日示された作業班の中間報告は、医療機関でのカード利用の具体例として、レセプトへの医療保険資格情報の自動転記を提示。被保険者情報のレセプトへの転記ミスによる返戻レセプトは全体の約4割を占めているのが実態で、この問題の抜本的な解消につながることが期待されている。

 同検討会は今年1月にまとめた報告書で、新たな社会保障カード導入に向けた基本的構想を提示した。その後、同検討会が設けた作業班は、<1>カードをどのように発行・交付するか<2>発行・交付されたカードをどのように利用するか-について検討し、それぞれ中間報告をまとめた。同検討会は前回、中間報告を基にカードの発行・交付方法について議論し、引き続き今回はカードの利用方法について議論した。
  今回の中間報告で作業班は、前提条件として<1>カードのICチップには医療保険の資格情報そのものや年金記録などの情報そのものは収録されない<2>カードには医療機関などでの取り違えが起こらないように氏名、生年月日を印字する<3>オンラインによる保険資格の確認は医療機関と各保険者間を中継する機能を持つデータベースにアクセスすることで行う<4>本人を特定する鍵となる情報はセキュリティーに優れたICチップ内にのみ収録する-の4点を仮定した。その上で、医療保険資格情報のレセプトへの自動転記を医療機関でのカード利用の具体例として紹介した。
  同検討会はすでに1月の報告書で、社会保障カード導入により「レセプトへの転記ミスによる医療費の過誤調整事務がなくなる」と指摘していた。年間約900万件におよぶ返戻レセプトのうち、約4割が医療機関・薬局における被保険者情報の転記ミスによるものとされている。自動転記により、これらの転記ミスはほぼ解消することが期待できる。ただ、作業班は自動転記の仕組みを機能させるため、医療機関の窓口業務に支障を来さない速度でレセプト転記情報がダウンロードできることや、レセプト転記情報のフォーマットに関するルールを設定することを求めている。さらに、システム改修にかかる費用が課題になるとも指摘している。
  このほか中間報告は、オンラインによる医療保険資格の確認もカード利用の具体例として取り上げた。
  同検討会は次回、作業班の中間報告に基づく議論を整理し、今年夏までに予定していた中間まとめにつなげる方針。

株式会社じほう

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