<後期高齢者医療制度>

医療費に4兆2512億円 国費投入、昨年度から4.9%増

 

 厚生労働省は26日、08年度に後期高齢者医療制度に投入する国費は総額4兆2512億円で、07年度に75歳以上の老人医療費に充てた総額より4・9%(1985億円)増えるとの見通しを示した。ただ、これは75歳以上の医療費自体の伸びが大きいためで、国費が占める割合は0・82ポイント減の35・65%となる。26日に閣議決定した山井和則民主党衆院議員の質問趣意書への答弁書で明らかにした。

 

 高齢化に伴い、08年度老人医療費は前年度比7・3%(8141億円)増の11兆9250億円となる見通し。これを税のほか、高齢者の負担と大企業の健保組合など現役による支援金でカバーする。支援金は国庫補助を受ける市町村の国民健康保険なども負担するため、国費が混じる。

 

 08年度の支援金のうち、国費は8807億円。07年度の老人医療費への拠出金より10・8%(1065億円)減る。支援金の多くを国庫補助のない健保組合が支えるためだ。一方、制度に直接投入する国費は9・9%(3050億円)増の3兆3705億円で、国費の総額は4・9%増となる。【吉田啓志】

徐々に増えるんですかね?

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縁―女3人の医院 計259歳、命見守り半世紀

 東京都品川区の「加藤医院」は、よほどのことがない限り、きょう日曜日も午前11時から診察を始める。

 院長加藤キイ子さん(94)、看護師佐藤トヨさん(89)、栄養士西ケ谷澄子さん(76)。あわせて259歳になる3人が半世紀、一緒に暮らして営んできた医院だ。

 産院として開院し、3千人を超す赤ん坊を取り上げてきた。今は産科はやめたが、かつてお産した人や近所の人たちが診察を受けにやってくる。

 キイ子先生は、かっぽう着姿のトヨさんの手を借りて、板張りの診察室に入ってくる。くの字に曲がった腰はコルセットで支えられているが、「先生は、白衣を着るとシャンとするの」とトヨさん。

 「ここは心臓」「ここは肺」。キイ子先生は一カ所一カ所、自身で確認するように、声を出し聴診器をあてていく。指は細長く、外に反るように固まっている。

 ある日、診察室で患者の中年女性が携帯電話の画面を先生に見せた。ここで生まれた娘がウエディングドレス姿で映っている。

 「娘が結婚したんです」

 「式はどこで」

 「ハワイです」

 「きれいね」とトヨさん、澄子さんも加わり話が続いた。

 加藤医院の開業は、57年前の1951年。総合病院に勤めこつこつためた19万円で民家を買い、開いた。看板を掲げた翌日、陣痛が始まった妊婦が駆け込んできた。戦後復興期のベビーブームは続いていた。

 4年後、知人の紹介で栄養士の澄子さんが加わり、さらにその5年後、看護師と助産師の資格を持つトヨさんが来てくれた。

 医院は木造2階建て。1階が診療室。2階の4畳半の畳部屋2室が病室。各部屋に2人ずつ寝させた。それでも足りないと、先生たちの部屋も使い、3人は居間に川の字になって寝た。

 ある深夜、ドアをたたく音に起こされた。外の玄関脇に妊婦が倒れ込んでいる。うなる妊婦を3人でやっとのことで待合室に引っ張り上げた途端、「ぎゃー」と赤ん坊が生まれた。同時に「オメデトー、オメデトー」と甲高い声が部屋に響いた。正月におめでたい言葉を、と教えていたセキセイインコだった。

 元気な子ばかりではない。太ももが親指ほどの太さの未熟児が生まれた時は、3人交代で見続けた。2カ月後、ようやくちょろちょろと体を動かすようになった。父親は保育器にすがって泣いた。

 3人の生活では、「言った」「言ってません」の口論はいつものこと。言い争いになると、トヨさんと澄子さんが迫る。「朝起きて、私たちがいなかったらどうします」。先生も「それなら医院を廃業します」と強気。翌朝、先生が寝ている間に、2人は医院を抜けだし散歩に出かけた。不在に気づいた先生がまた怒る。しまいには互いに口をきかなくなった。

 そんな仲たがいは、お産で一転する。難産ともなれば、かつては先生が妊婦の股に足をかけ、両手で頭をつかみ引っ張った。それでも出てこないと、後ろからトヨさんが先生の腰をつかみ、一緒に引っ張る。「よいしょ」と声をあわせるたび、けんかなど忘れてしまう。「それに、3人互いに面倒見てもらわないと生きていけないから、我慢するの」と澄子さん。

 気付けば3人とも独身だった。縁談はあった。でも、お産は最盛期に年間80件もあり、昼夜を問わず職場を離れられなかった。男性に頼らなくても生活できる自信もあった。「元気な赤ちゃんを見ると、寂しいと思わなかった」と3人は言う。

 取り上げた子が成長してあいさつに来てくれるのも楽しみだった。「成人式には、あいさつを待つ晴れ着姿のお嬢さんが通りまで並んでね。近所の人も喜んでた」とキイ子先生。今も医院で生まれた人が結婚し、生まれた赤ん坊を連れて来てくれる。

 年間のお産は徐々に減って10件程度になった。最後に赤ちゃんを取り上げたのは13年前。トヨさんが腰を痛め入院したのを機にお産をやめた。キイ子先生も80歳になり、赤ちゃんを抱きかかえることが楽ではなくなった。

 お向かいに住む天野信子さん(63)は、2人の子供を加藤医院で産んだ。今も通院する天野さんの相談は、健康のことよりも日々の暮らしのこと。「話してすっきりしてくれれば、それでいいから」と先生は話につきあう。

 5年前、天野さんの義理の母親ががんを患った。最期は自宅で迎えたいと言うと、キイ子先生は毎日往診してくれた。「この通りには加藤医院があるから、皆長生きできるの」と喜んでいた義母は、希望通り自宅で息を引き取った。89歳だった。

 「医院は、患者さんが来てくれる間は続けて、自然に来なくなった時に閉めましょう」。3人は、話し合っている。キイ子先生は、自分が死んだら、この家を2人に譲ることを伝え、公証役場で遺書も作った。

 「夢中で生きて、気付いたらこの年。でもここは不思議な家。色々なつながりがあって」。一日の診療を終え、キイ子先生は聴診器を置き、一人で壁伝いに2階の自室へ戻った。(久松弘樹)

見習いたいもんです。

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老人福祉・介護事業倒産、最悪のペース

 介護保険施設や有料老人ホームなど「老人福祉・介護事業」の倒産が、今年に入ってから過去最悪のペースで推移していることが、東京商工リサーチの調べで分かった。
 調べによると、老人福祉・介護事業の倒産は5月までに12件発生。介護保険制度がスタートした2000年以降、年間の倒産件数としては過去最高だった昨年の17件に早くも迫る勢いだ。負債総額も97億5900万円に上り、2000年以降で最高の06年の111億5900万円に近づいている。

 また、「訪問介護事業」の倒産も5月までに9件発生しており、負債総額は3億3400万円に上っている。

 東京商工リサーチでは、介護保険制度の改正に伴い05年10月に実施された施設入所者の居住費・食費の全額自己負担化や、これに伴う「基本食事サービス費」の廃止が、「施設系サービスの減収につながっている」と指摘している。

 東京商工リサーチによる倒産集計の対象には、破産や民事再生法適用の申請など法的整理以外に、銀行取引停止処分などの私的整理も含まれる。自主的な廃業や解散などはカウントされていない。

 老人福祉・介護事業では、静岡県内で有料老人ホームを経営していた東京都内の事業者が、経営難から5月に破産手続きの開始決定を受けている。

キャリアブレイン

普通に運営していて倒産するんだったら介護費の設定が問題?

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