医療費未払い、保険者による強制徴収も
病院で発生する入院費などの未払い問題への対応策などを話し合う厚生労働省の「医療機関の未収金問題に関する検討会」(座長・岩村正彦東大法学部教授)はこのほど、最終報告書案を大筋で了承した。発生した未収金を回収するなどの事後処理による対応には「限界がある」として、病院による防止策の強化を促している。一方で、市町村など保険者による対応として、国保一部負担金を減免する措置のほか、支払い能力があるのに一部負担金を支払わないなどの悪質なケースに対しては、病院に代わって強制徴収する「保険者徴収」の活用も提言している。 正式な最終報告は、この日の意見を踏まえてまとめる。また厚労省は、一部負担金の減免措置や保険者徴収などに踏み切る際の具体的な基準を今年秋にも示す。
厚労省の水田邦雄保険局長は、最終報告に沿った対策の実施状況を評価した上で、必要に応じて未収金問題について再検討する方針を明らかにした。
厚労省が四病院団体協議会に加盟する6000病院を対象に実施したアンケート調査によると、未収金の発生原因として、医療費を払えないほど患者が生活に困窮しているとみられるケースが全体の17%、病院担当者が「悪質滞納」と判断したケースが8.4%あることが既に分かっている。
こうしたことを踏まえ、報告書案では生活困窮による医療費の未払い防止策として、一部負担金の減免措置や生活保護の適切な運用などを挙げた。一方で、悪質滞納については、放置すればモラルハザードを引き起こし、未収金の発生を助長すると指摘。財産差し押さえなどの「滞納処分」を行う保険者徴収制度を事後の対応として打ち出している。
ただ、厚労省のアンケート調査では、保険が適用されない差額ベッド代などの未収の割合が大きいことも分かっており、報告書案では「仮に保険者徴収によるとしても、未収金問題の4割程度しか解決されない」とした。また、一部負担金の窓口払いは「保険医療機関等と被保険者との間の債権債務関係と解すべき」と指摘。医療ソーシャルワーカーによる相談体制を整備して防止に努めるなど、病院側による十分な対応を求めた。
その上で、保険者徴収に踏み切る際の基準の考え方として、▽医療機関が訪問を行うなど十分な回収努力をする ▽回収対象額は一定額以上である ▽著しく悪質な場合に対象者を限定する―などを挙げている。
■医療費不払いを理由に診療拒めず
医師法では、患者から診療の求めがあった場合に、医師自身が病気にかかっているなど正当な理由がなければ拒否できないと規定している。検討会では悪質な未払い患者について、この規定の見直しを求める意見も病院側の委員から上がっていたが、報告書案では「直ちにこれ(医療費の不払い)を理由として診療を拒むことができない」との解釈を示している。
キャリアブレイン
拒めない医師には助けて欲しいこともあるんですね、。
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社会保障費「10年間で11兆円の減に」
自民党の「療養病床問題を考える国会議員の会」(会長・中山太郎衆院議員)は5月23日、衆院第一議員会館で開いた会合で、「介護療養型医療施設の存続を求める会」からヒアリングし、厚生労働省側と意見交換した。この中で、けんなん病院の藤元秀一郎理事長は、「骨太の方針2006」で決まった、社会保障費を毎年2200億円削減することにより5年間で総額1兆1000億円を削減する方針について、「実際は総額3兆3000億円の削減になり、10年間で11兆円の削減になる」との試算を示した。その上で、「われわれには数字以上のダメージが出ている。これが続くと医療機関だけでなく介護保険施設も持たない」と述べ、医療・介護の現場は壊滅的なダメージを受けると訴えた。
宮崎県で介護療養病床などを運営するけんなん病院の藤元理事長は、「骨太の方針2006」で決定した、社会保障費を2007年度から5年間、毎年2200億円ずつ削減することで総額1兆1000億円を削減しようとする方針について、実質の削減額は単純な2200億円ずつの累積ではないとした。「(削減した2200億円を)翌年に元に戻せば5年間で1兆1000億円ということになる。しかし、下げた分を翌年は上げないため、その効果が翌年も続く」と述べ、2200億円削減された分は翌年もそのままになっており、さらにほかの分野で2200億円が削減されるため、これまでの削減額にさらに2200億円が上積みされる計算になると指摘した(図参照)。その上で、「5年間で1兆1000億円の削減ではなく、実は5年間で3兆3000億円の抑制だ。5年目からは毎年1兆1000億円下げられることになる。これは永久に続くため、10年間続くと11兆円の抑制効果になる」と述べた。
さらに、この削減を続ければ、日本の社会保障制度は「制度残って国民滅ぶという状態になる」と指摘した。
厚労省老健局の鈴木康裕老人保健課長はこれに対し、「大臣もこれ(毎年の2200億円削減)への対応は難しいと言っている。現場の医師や利用者の方々との議論を踏まえ、申すところは申していきたい」と述べるにとどめ、具体的な返答を避けた。
議員からもマイナスシーリングを見直すべきとの意見が多く出た。関芳弘衆院議員は「プライマリーバランス黒字化の話も含めてどういう制度にするか、国民の健康と生活を正常にするため、根元の方針の在り方を考えるべき」と述べ、骨太の方針の見直しを求めた。キャリアブレイン
経済主導ではうまくいきません、。福田さんうまくやってほしいもんです、。
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