後期高齢者医療:与党、見直し案合意

 ◇保険料、所得割りも軽減

 自民、公明両党は2日、後期高齢者医療制度の見直し案について、収入に応じて徴収している保険料の「所得割り」部分に関し、年金額が年間208万円以下の人については100~25%減額することで大筋合意した。制度を運営する各都道府県の広域連合に減額をさせたうえで、国が特別交付金を配り補てんする形をとる方向だ。これによって与党の見直し案の論点はほぼ出尽くした。与党は今週中に見直し案の全体像をまとめ、保険料の2度目の年金天引きが行われる13日の前に政府・与党案として正式決定する。【佐藤丈一】

 ◇天引き…親族口座も可能に

 後期高齢者医療制度の保険料は、原則として加入者数に応じ1人当たりいくらと決められていて、全員が一律額を負担する均等割りと、年収153万円超の人から、収入に応じた金額を徴収する所得割りの合計額となっている。

 今回の見直しでは、「均等割り」を、年収が基礎年金水準(約80万円)以下の低所得者については9割軽減(08年度は実質8割5分減)することが柱となっている。

 与党はこれに加え、所得割りの軽減も実施。年収153万円超の人から徴収している所得割りも、▽153万円超~168万円以下100%▽173万円以下75%▽193万円以下50%▽208万円以下25%--の4段階で減額している東京都独自の軽減措置を援用するよう、広域連合に求める。制度の変更ではなく、広域連合の軽減措置に国が補助する形を想定している。ただ、08年度は混乱を避けるため、減額幅を一律50%とすることなども視野に入れている。

 このほか、年金からの保険料天引きについては現行方式を維持する一方で、年収80万円以下の人は本人の申請に基づき、保険料を本人の年金からではなく、同居する子どもらの口座から引き落とすことができるようにすることでも合意した。

 終末期の診療方針を、文書に記録した際に算定できる診療報酬「後期高齢者終末期相談支援料」については、廃止を含めた見直しを中央社会保険医療協議会に申し入れる。

 一連の与党の見直し案は政省令などの手直しで実現でき、法改正は不要。制度の廃止法案を提出している野党に対し、政府・与党は負担軽減策を軸とした運用改善策で対抗する意向だ。

 ◇与党の主な見直し案◇

<保険料軽減>

・基礎年金以下の人は、均等割りを9割減額(初年度は8.5割減)

・年収208万円以下の人は、所得割りを100~25%減額

<保険料の年金天引き>

・申請に基づき、同居の親族の口座からの引き落としを可能とする

<診療報酬見直し>

・後期高齢者終末期相談支援料の廃止を含めた見直しを中医協に要請

毎日新聞 

少しづつ批判をかわしはじめた?

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救急車搬送費用、利用者負担の検討を

 西川京子厚生労働副大臣は5月30日の「安心と希望の医療確保ビジョン会議」で、軽症患者による救急車の利用を抑制するため、搬送費用を利用者が負担する仕組みの導入について検討することを提案した。
 西川副大臣は、軽症患者による救急者の利用が救急医療現場の疲弊につながっているとされる点について、「消防による救急搬送と病院の問題とが一緒くたになっているが、搬送は搬送の仕事だ」と述べた上で、「(搬送費用を)有料にすることをきちっと考えてみる必要が絶対にある。それによって国民の意識改革というか、本当に必要なときに(救急車を)呼ぶことにつながるのではないか」と提案した。

 また、メディアによる後期高齢者医療関連の報道にも言及。「はっきり言って、ミスリードの部分がものすごくある。国民と協働するのだから、メディアにも協働してほしい」などと述べ、同会議がまとめる安心・安心を提供する医療に関する提言に、報道の在り方についても盛り込むよう求めた。

 これに対し、松浪健太厚生労働政務官は、「メディアに分かってもらう以上に、厚労省に問題がある。メディア対策の人間を縦割りで置くのではなく、適性のある人材を省内で養成して、しっかりした担当者を置くべきだ」と応じた。

 キャリアブレイン

負担も保険でみたら医療の一部?

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公立病院改革プラン「策定」1.1%

 病院経営の効率化を図る「公立病院改革プラン」を既に策定している自治体は4月末現在で657団体中7団体(1.1%)にすぎないことが、総務省のまとめで6月2日までに分かった。改革プランの策定に向けて、「検討・協議の場を既に設置している」のは101団体(15.4%)だった。
 総務省が5月30日に発表した「公立病院改革プラン策定に係る取組状況」(4月30日調査)によると、改革プランを「策定済み」と答えたのは7団体(1.1%)、「2008年度中に策定の予定」が621団体(94.5%)、「検討中・未定」が28団体(4.3%)、「策定せず」が1団体(0.1%)となっている。
 「策定済み」の自治体は、東京都、岐阜県、福岡県、精華町(京都府)、瀬戸内市(岡山県)、北九州市、那覇市。

 一方、改革プランの策定に向けて、「検討・協議の場を既に設置している」と答えたのは101団体(15.4%)、「既存の組織を活用」が187団体(28.5%)、「設置予定」が202団体(30.7%)、「検討中・未定」が147団体(22.4%)、「設置せず」が20団体(3.0%)だった。

 公立病院をめぐっては、救急医療やへき地医療などの「不採算部門」に取り組む病院が多い一方で、民間病院よりも高い給与水準や採算に合わない設備などから、経営改善の必要性が指摘されている。
 このため、総務省は昨年12月に「公立病院改革ガイドライン」を策定。自治体に対し、病院の経営効率化や統合・再編などの改革プランを2008年度中に作り、3年以内の黒字化を目指すよう求めた。ガイドラインでは、▽経営効率化▽再編・ネットワーク化▽経営形態の見直し―の3点を「公立病院改革の視点」として提示し、数値目標を明記した改革プランの策定を求めている。

 総務省は3月、改革プランの策定に向けた取り組み状況を各自治体などに照会。今回、その調査結果をまとめた。
 総務省の担当者は「08年度中の策定なので、まだこれからだろう。今後も調査を随時実施して、策定状況を把握していきたい」と話している。
 詳しくは総務省のホームページで。
 http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/080530_17.html

 

 

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