公立病院の1病床当たりの平均建設費は約3300万円と、民間病院の2倍に上ることが9日、公立病院の建設コンサルタントを請け負う「自治体病院共済会」(東京)の調査で分かった。
病院建設に詳しい設計士などによると、公立病院は入札が不調にならないよう予定価格を高めに設定するなどして建設単価が割高で、民間なら共用する設備や部屋も診療科別に設けるなど無駄も多い。ここ10年ほどは「吹き抜けのホールなど、過剰な豪華設計も目立つ」という。
共済会の調査では、1997年以降に建設された約100の公立病院ごとに、建設費を病床数で割って平均額を算出。一方、同時期に建てられ、建設費が公表されている約20の民間病院の平均額は約1600万円だった。
総務省の2007年の調査では、病棟など固定資産の取得額を長期にわたり費用に計上する減価償却費の医業収入に対する割合も、民間病院は4・6%だが公立は8・1%と高い。
05年に開設された高知医療センター(高知市、632床)のケースでは、建設費約233億円に対し毎年の減価償却費は約20億円。06年度の収支は約22億円の赤字だった。
総務省は昨年策定した公立病院改革ガイドラインで、建設費を「民間病院並みの水準」とするよう指示。自治体が病院建設などに充てるため発行する病院事業債にも本年度、対象施設の建設費に上限を設ける方針だ。
国立病院機構では独立行政法人化後の05年に、建設費を「1床当たり1500万―2000万円」とする指針を定めている。
▽公立病院改革
公立病院改革 総務省が2007年末に策定した公立病院改革ガイドラインでは、08年度中に経営効率化や病院の統合・再編などの改革プランを作り、それに沿って3年以内の黒字化を目指すよう自治体に求めている。06年度決算で、全国668自治体が運営する公立病院事業の8割近くは赤字。多くは、へき地医療や救命救急センターといった不採算部門を抱えるが、民間より高い給与水準や施設建設、医療材料費など運営の非効率さも指摘されている。
共同通信社
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