大手精密機器メーカー「コニカミノルタホールディングス」(東京都千代田区)と連結子会社数社が東京国税局の税務調査を受け、07年3月期までの2年間で計約18億円の所得隠しを指摘されていたことが分かった。大半は、医療機器販売子会社が、病院への売り込み目的で無償貸与した機器について、別の費用に仮装して所得を圧縮していたと認定された模様だ。
無償貸与は、医療機器の受注などで病院から有利な取り扱いを受けたいメーカーにとって「商慣習の一つ」とされるが、「公正な競争を阻害する」といった指摘もある。
経理ミスを含む申告漏れ総額は二十数億円で、重加算税や地方税を含む追徴税額は約12億円。ホールディングスは「販売促進に熱心なあまり、税務上の処理への認識が足りなかった。指摘には従う」と話している。
子会社は、医療機器を販売する「コニカミノルタヘルスケア」(同日野市)。X線検査装置などの医療機器を、NTTやJR関連病院、国公立大学付属病院、開業医などに販売している。
関係者によると、ヘルス社などメーカーが加盟する「医療機器業公正取引協議会」(同文京区)は公正な取引を守る目的で、寄付・寄贈など病院に対する特別な便宜を禁じている。このため、同社は機器を各病院に貸与する形を取ったが、返してもらう予定はなく、機器にかかった費用を全額、別の取引での原価に付け替えて計上していたという。
無償貸与により、将来の納入に期待できるほか、貸与した機器のメンテナンスや消耗品の使用で収益を上げることを狙っていたという。
国税局は、貸与である以上、これらの機器は同社の所有物であり、本来は会社の資産として毎年減価償却の形で少しずつ計上するべきだと指摘。仮装隠蔽(いんぺい)があったとして、重加算税の対象と認定したとみられる。
コニカミノルタホールディングスは、カメラメーカーのコニカとミノルタが03年に経営統合して持ち株会社として発足。06年3月にカメラ事業から撤退したが、コピー機やプリンター、光学商品などを製造・販売する傘下の子会社も含めた連結売上高は07年3月期で約1兆円。グループ内で損益を合算して申告する「連結納税制度」を採用している。
民間信用調査会社によると、ヘルス社は1946年創業で、07年3月期の単独売上高は約782億円。国内外主要メーカーの医療機器類の大半を取り扱っている。(中村信義、舟橋宏太)
無償貸し出しって結構あるんですよね?
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