救急搬送患者が医療機関に受け入れを拒まれる事例が相次いでいるのに、救命救急センターの受け入れ態勢の充実度を示す国の評価が最高の「A」ばかりなのはおかしいとして、厚生労働省は新年度から評価基準を見直す。
A~Cに3分類して診療報酬などで差をつける仕組みだが、この2年間は全国約200か所のセンターがすべて「A」評価だった。同省は、基準を厳しくして実態を反映させることで改善意欲を引き出し、受け入れ態勢の底上げを図りたい考えだ。
同省の評価制度は1999年度(98年度実績に対する評価)からスタート。センター側から、専任医師数や空きベッド確保数など24項目について、前年度実績に対する自己採点の報告を受け、その合計点で3ランクに分けてきた。Aなら診療報酬の「救命救急入院料」が1日1床500点(5000円)加算される。BやCだと、赤字施設を対象に交付される補助金が10~20%減額される。
A評価を受けた医療機関は99年度に約6割だったが、徐々に増え、2006、07年度は全国約200か所すべてがAとなった。その一方で、昨年8月に奈良県の妊婦が9か所の医療機関から受け入れを拒否され死産するなど、態勢不備を浮き彫りにする事例が続発した。こうした事態を受け、同省は昨年12月、専門家検討会を設けて再発防止につながる評価基準の厳格化を検討していた。
新年度実績に対する評価からは、〈1〉救急搬送の受け入れを拒否した場合に理由を含めて記録を残し、センター全体の受け入れ割合を公表しているか〈2〉当直医が担当時間外は交代しているか――など14項目を増やして計38項目にする。従来あった専任医師数などの基準も引き上げる。
救命救急センター 主に脳卒中や心筋こうそくなど重篤な患者を24時間態勢で受け入れる。高度な治療を要する3次救急医療を担う。現在、全国に209施設。都道府県が整備し、大学付属病院や公立病院に併設されるケースが多い。
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4月の診療報酬改定で、再診時に5分以上の診察時間を必要とする〝5分ルール〟が導入されることに対し、小児科では5分ルールをクリアできる患者が全体の25%程度に過ぎず、5割の機関で10%以上の減収になることが、神奈川県保険医協会の緊急アンケートで3月27日までに明らかになった。「診察の内容を概ね5分という時間で評価すること自体が不適切」と、医療現場からは批判の声が上がっており、7割超の小児科が「5分ルールで医療崩壊は加速する」と訴えている。
【関連記事】
〝5分ルール〟で「医療崩壊」加速!?
現場無視なら医師がサイレントベビーに」
5分ルールに関しては、医師が再診の際、リハビリや処置等をしない場合に算定している「外来管理加算」の要件として4月から導入される。
外来管理加算について従来は「入院中の患者以外の患者(外来患者)に対して、厚生労働大臣が定める検査ならびにリハビリテーション、処置、手術等を行わず、計画的な医学管理を行った場合は、外来管理加算を算定できる」などと規定。しかし、今年4月の改定で「診察結果を踏まえ、病状や療養上の注意点を説明し、その要点を診療録に記載するなどの診察・説明には5分の時間を要する」として5分ルールが盛り込まれることになった。
この新たなルールをめぐっては、時間という要件を満たして時間内に診察を終えようとすれば、1日に診察できる患者が減り、その場合には収入が低下して経営の悪化につながる▽要件を満たしたうえで、すべての患者を診察するには診察時間を大幅に延ばさざるを得なくなる-などの問題点が想定されることから、同協会が神奈川県内の小児科と200床未満の中小病院を対象に緊急アンケートを実施。31の中小病院と34の小児科が答えた。
その結果、小児科では5分ルールをクリアし、外来管理加算を算定できる患者は全体の25.6%に過ぎず、5割の小児科が10%以上の減収になると回答。減収の予想額は平均288万円で、最高額は895万円に達した。
中小病院でも、クリアできる患者数は58.8%で、減収予想額は平均587万円。全体の3割が1千万円を超える減収となるほか、最高では2,291万円に上ることが分かった。
5分ルールについては、小児科の94.1%、中小病院の80.6%が反対を表明。また、小児科の70.6%、中小病院の71.0%が「医療崩壊を加速させる」と回答した。
5分ルールに対する具体的な意見をみると、小児科では、「時間で区切る考え方がおかしい」▽「少しでも多くの患者さんを診(み)るようにしている努力に水を差す」▽「すべて5分以上とすれば、患者さんが他の病気に感染する機会を増やす」▽「医療は時間で測るべきではないし、時間で測れない」-などの反論が続出。
中小病院からも、「医師不足に逆行するルール」▼「5分という定義が不明瞭」▼「診察時間ではなく、患者の状態を把握することを評価とすべき」▼「医師の裁量権への不当介入」-といった批判が相次いだ。
このような結果を踏まえ、同協会は「今回の改定は、医師不足が特に目立つ小児科医・産科医、病院勤務医対策が柱だったものの、5分ルールの導入で小児科が大幅な減収になるなど、医療の実態と矛盾する内容になっている」と指摘。そのうえで「現場は総じて診察を時間で評価するという改定内容に憤りを示しており、5分ルールは撤回すべき。そうでなければ、医療に危機的な影響を及ぼす」と警告している。
更新:2008/03/27 17:23 キャリアブレイン
全科に激震だよ!厚生労働省は産科、小児科に援護した今回の改訂ではないのか?足引っ張っているじゃないか?以前田中真紀子氏が小泉首相を批判していたような気持ちになったよ。スカートの裾を踏んでた気分?
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東京保険医協会は、4月から実施となる診療報酬点数改定による影響について、08年1月診療分のレセプトの置き換え調査を行っています。
それによると、対象とした10件のレセプトの平均で-2.9%となり、公称の-1.2%以上の大幅なマイナスとなっていました。
さらに、外来管理加算を算定している8例のレセプトで、時間要件(概ね5分を超える)により、仮に全てが算定不可となると仮定すると、8件の平均で5.8%のマイナスという、さらに大幅減との結果になりました。
また特定疾患療養管理料等の医学管理料が「自院・他院を」問わず併算定できないとされたことに、現場から大きな批判の声が上がっています。置き換え調査では、特定疾患療養管理料算定レセプト4例について試算したところ、3割近くの減となり、このまま実施されると、非常に深刻な影響を及ぼすことが改めて明らかになりました。
そうでしょう、そうでしょう、やっぱりね。
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厚生労働省の改革に取り組む一環として、国民の期待する厚生労働行政の原点に立ち返るとともに、厚生労働省のコーポレートガバナンスを高め、職員の意識を改革するため、厚生労働省のロゴマークを募集します。
厚生労働省をイメージできるものとして、簡単明瞭なカラー表現で、かつ、一色でも表現できるマークとし、上下を明記して下さい。未発表のものに限定します。あわせて、デザインのコンセプト(コメント、厚生労働省のイメージなど)を明記して下さい。
なお、応募作品については必要な修正を行うことがあり、採用作品の著作権・使用権等一切の権利は厚生労働省に帰属するものとします。また、作品はお返しできません。
年齢、プロ・アマ、個人・グループを問いません。
必要事項(住所、氏名、年齢、職業、電話番号)をご記入の上、作品とあわせて郵送又は電子メールにより送付して下さい。なお、おひとり複数作品の応募も可能です。
紙の場合:A4サイズ白色用紙を縦に使用。作品は10cm×10cmの枠内に描く事とする。1作品につき1枚プリントアウトして下さい。
データの場合:1作品につき1ファイル。ファイル形式は、JPEGまたはGIF形式とします。画像サイズは2MB(メガバイト)以内とします。
平成20年5月9日(金)当日消印有効
(メールでの受付は、9日(金)受信分有効)
郵便番号 100-8961
東京都千代田区霞が関1-2-2
厚生労働省大臣官房総務課
ロゴマーク審査・選考会事務局
○電子メールの場合
logomark@mhlw.go.jp
応募作品は、ロゴマーク審査・選考会の厳正な審査により絞り込んだ上で、最終的に決定。選考結果は、6月上旬、厚生労働省ホームページ上で公表します。採用された作品の応募者には直接連絡の上、記念品が贈呈されます。
厚生労働省大臣官房総務課
電話(03)5253-1111(代表) 内線7982
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厚生労働省は4月に「高度医療評価制度」を創設し、薬事法の承認などが得られていない医薬品や医療機器でも一定の条件を満たせば保険診療との併用を可能にする。実施できる医療機関を特定機能病院などに限定し、厚労省の「臨床研究の倫理指針」を順守できる体制を求めることなどで有効性や安全性を確保する方針。厚労省は「薬事法の承認に至るまでの過程として、限定された医療機関でデータ収集などを目的に行っていただく」と説明している。
【関連記事】
混合診療全面解禁は見送り、規制会議
「混合診療の範囲拡大を」諮問会議 厚労省は3月26日の中央社会保険医療協議会総会(会長=土田武史・早稲田大商学部教授)に「高度医療評価制度」の創設を提案し、了承された。
薬事法の承認などが得られていない医薬品や医療機器でも、厚労省医政局内に設置する「高度医療評価会議」で安全性や有効性などが認められれば保険診療との併用が可能になる。
現在の制度では、治療の一部に未承認薬などを使うと、保険が適用される部分も含めて原則として患者の自己負担となる(混合診療の禁止)。例外的に保険診療との併用が認められる場合(保険外併用療養費)は現在、「評価療養」と「選定療養」の2つがある。
このうち、「選定療養」は保険適用を前提にしない差額ベッド料や予約診療など10種類がある。
「評価療養」はいずれ保険適用になるもので、(1)先進医療(従来の高度先進医療を含む)、(2)医薬品の治験に関する診療、(3)医療機器の治験に関する治療、(4)薬事法承認後で保険収載前の医薬品、(5)薬事法承認後で保険収載前の医療機器、(6)適応外の医薬品――の6種類があり、「高度医療評価制度」は先進医療に含まれる。
質疑で、中川俊男委員(日本医師会常任理事)が「高度医療評価制度」の健康保険法上の位置付けについて質問。「保険外併用療養費の評価療養との違いをどのように考えたらいいのか。いわゆる混合診療と考えればいいのか」
これに対し、厚労省保険局医療課の宇都宮啓企画官は「高度医療評価会議を通すプロセスは先進医療の1つとして考えている。特別に外に出た別の枠組みではない」と答え、保険診療と自由診療との併用(混合診療)を禁止する原則を崩すものではないことを強調している。
混合診療をめぐっては、昨年11月に東京地裁が「混合診療を禁止する明文規定はない」とする判決を出した。今年2月には政府の規制改革会議が見解を発表。「ある程度技術が普及した後に保険診療が認められることが通常であり、患者の個別の特性に応じた治療法をタイムリーに選択できる権利を国民から奪うべきではない。混合診療を原則禁止としている制度そのものについて問題意識を抱いている」と主張している。
今回の「高度医療評価制度」の創設は、がんの患者団体や政府の規制改革会議など混合診療の全面解禁を求める声に配慮した措置で、宇都宮企画官は次のように説明した。
「現在の先進医療の制度では、薬事法の承認を受けたものでなければ対象にならなかった。つまり、薬事法で安全性、有効性が担保されたものだけが対象だったが、今回は薬事法未承認でも先進医療の対象になる」
■ 薬事法の承認につなげることが原則
厚労省は高度医療を実施する医療機関の要件として、大学病院などの高度な医療を提供する病院に限定し、臨床研究の倫理指針を守ることができる体制や医薬品の管理体制の整備など多くの要件を示し、安全性や有効性に配慮している。
質疑で、大島伸一専門委員(国立長寿医療センター総長)は倫理指針などに違反した場合について質問。「ルールや規範の裏にはペナルティーがあって当然。新しい医療技術の開発はルールを重視してやらなければいけない。これ(高度医療評価制度)をやらせたら、一体どういうことになるのだろうか」
これに対し、医政局研究開発振興課の新木一弘課長は「臨床研究に関する倫理指針」の存在を指摘し、「ガイドラインなので直接的なペナルティーはないが、倫理指針に基づいて行われなかった場合は厚生労働科学研究費の上での対応、場合によっては医師法や医療法などの規定が関係する」と回答するにとどめた。
新木課長はまた、「倫理指針の実効性をどう確保すべきかを議題にして厚生科学審議会の下に専門委員会を設けて検討している。夏までには結論をまとめていただきたいと思っている。ご指摘の点も含めてさらに検討を進めていきたい」と理解を求めた。
一方、中川俊男委員(日本医師会常任理事)は医政局の「高度医療評価会議」と薬事法との関係について質問。「薬事法で未承認のものを認めると、メーカー側としては高度医療評価会議で認められれば薬事法に申請するインセンティブが働かない危険性がある。この点をどのようにお考えか」と尋ねた。
これに対し、新木課長は「原則は薬事法の承認を受けて広く使えるようにしてほしい。(高度医療評価制度は)あくまでも薬事法の承認に至るまでの過程として、限定された医療機関でデータ収集などを目的に行っていただく」と説明した。
更新:2008/03/28 17:11 キャリアブレイン
何かメリットあるのかな?「一部の医療機関」だけだけどね。
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厚生労働省は3月26日、第94回保健師、第91回助産師、第97回看護師国家試験の合格者を発表した。保健師国家試験の合格率は91.1%で、1万1,055人が受験して1万66人が合格した。助産師国家試験は98.1%という高い合格率で、1,722人の受験者に対し1,690人が合格。看護師国家試験の合格率は90.3%で、5万1,313人が受験して4万6,342人が合格した。
保健師国家試験の合格率を学校別に見ると、「短期大学」が94.1%と高く、次いで「大学」が91.0%、「学校・養成所」が90.1%となっている。助産師国家試験は「学校・養成所」が99.2%、「大学」が97.6%、「短期大学」が96.6%だった。
看護師国家試験は新卒者の合格率が94.6%と、既卒者を含めた全体の合格率(90.3%)を上回った。学校の区分別に見ると、「3年過程」が96.2%、「2年過程」が90.9%、高校専攻科などが93.2%となっている。
学校別では、全日制の合格率が91.8%、定時制が87.3%、通信制が80.9%だった。このうち全日制で合格率が高かったのは看護系大学の99.0%で、低かったのは「高等学校専攻科」の48.8%だった。
■ 第94回保健師国家試験
一般問題が75問(1問1点・75点満点)、状況設定問題が29問(1問2点・58点満点)で、133点満点中81点以上が合格となる。
今回、採点除外の取り扱いをしたのは午後の第22問で、問題文は次のとおり。
次の文を読み[問題22]、[問題23]、[問題24]に答えよ。
市では介護予防活動計画を策定し、A地区で介護予防モデル事業を実施した。A地区は老人会の積極的な協力と民生委員、食生活改善推進員の参加を得て事業を行い成果を上げることができた。A地区の成果を基に、B地区でも同様の事業を実施しようと考えた。B地区は人口の空洞化、高齢化が進んでいて住民同士のつながりは希薄である。地区の老人会も組織されていない。民生委員は高齢者に対する活動を熱心に行っているが、食生活改善推進員の活動は活発でない。
[問題22]
事業を企画するにあたりB地区について保健師が分析する必要性の高い情報はどれか。
a.人口構成
b.高齢者世帯数
c.要介護認定者数
d.高齢者の就業率
1. a,b 2.a,d 3.b,c 4.c,d
この問題は、「正答肢が存在しないため、採点対象から除外する」とした。
■ 第91回助産師国家試験
一般問題が75問(1問1点・75点満点)、状況設定問題が30問(1問2点・60点満点)で、135点満点中81点以上が合格となる。
今回、複数の正解(3と2)があるために複数の選択肢を正解としたのは次の問題。
[問題73] 助産師の管理・運営で正しいのはどれか。
1.初診は嘱託医による妊婦健康診査が義務付けられている。
2.助産所の管理者は助産師に限定される。
3.衛生上の基準違反は罰金科料される。
4.事故に備えて損害保険に加入することが義務付けられている。
■ 第97回看護師国家試験
必修問題と一般問題を1問1点、状況設定問題を1問2点とし、次の(1)~(2)のすべてを満たせば合格となる。
(1)必須問題 24点以上/30点
(2)一般問題と状況設定問題 180点以上/270点
今回、複数の正解(4と2)があるために複数の選択肢を正解としたのは次の問題。
[問題38]コンタクトレンズの使用に関連して起こり得るのはどれか。
1.白内障
2.ドライアイ
3.ぶとう膜炎
4.アメーバ性角膜炎
詳しい情報は、厚生労働省のホームページで。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/03/h0326-1.html
更新:2008/03/27 21:17 キャリアブレイン
眼科の問題だー。
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2008年3月27日
介護保険の枠にとらわれずに地域の高齢者や家族を支えようと「地域包括支援センター」(メモ参照)が各地に生まれて、四月で三年目を迎える。介護予防や高齢者虐待防止などの先進的な取り組みも見られる一方、実力も認知度もまだまだの地域も多いようだ。現状と課題を紹介する。 (安藤明夫)
「はーい、ゆっくりと足を上げてください。ひざ痛くないですか」
理学療法士の指導で、六十代から七十代の男女四人が、トレーニング機器に向かっていた。
名古屋市瑞穂区の通所施設「オアシスセンター」。地元の地域包括支援センター(以下、地域包括)の委託を受けて「特定高齢者」(近い将来、介護が必要となる恐れがある人)の運動機能向上の教室を開いている。
週一回で十二回のコースだが、継続して長く通う人も多い。同区の無職Aさん(77)も、保健所からの紹介で通い始めて十カ月になる。「皆さんと一緒だと楽しいし、風邪ひとつひかなくなりました」と笑う。
センター長の馬場隆幸さん(39)は「利用者の様子を見ると、介護予防の効果を実感します。でも、地域包括の認知度はまだ低く、開業医でも知らない人がいるほど」と話す。
◇
地域包括の柱の一つが「介護予防事業」だ。地域の特定高齢者を把握し、本人と相談してケアプランを立て、運動機能向上、栄養指導、口腔(こうくう)ケアなどの支援につなげる。介護保険の財政状況が悪化する中、「要介護」や「要支援」になる前に食い止めようという国の狙いだ。
しかし、初年度の二〇〇六年度は、全国で特定高齢者と判定された人が約十五万七千人。うち介護予防事業の対象となった人が約五万九百人と、いずれも予想を大きく下回った。住民健診などの際に、日常の活動、運動機能、心の状態など二十五項目の基本チェックリストを使い、特定高齢者の把握に努める方式だが、判定基準が厳しかった(次年度から緩和)ことに加え、住民健診などに来ない高齢者の把握が課題となった。
健診に来なくても、持病で医療機関にかかっていたり、民生委員に相談している高齢者は多く、関連機関と地域包括の連携が問われる。
◇
国立長寿医療センター病院(愛知県大府市)の遠藤英俊・包括診療部長は「地域包括には三職種の専門職がいて、医療、保健、福祉の相談に応じられるのはメリットだが、力を発揮するためには、医師会を巻き込むなどしてネットワークを作っていくことが大事。地域包括の運営協議会が機能している地域、していない地域とで、大きな格差が出ている。市町村の直営ではなく委託を受けている地域包括はネットワーク作りで苦労するケースが多いと聞く」と指摘する。
昨年四月末現在で、地域包括は全国三千八百三十一カ所に設置されており、うち直営は36%の千三百九十二カ所。残り二千四百三十九カ所は社会福祉協議会などへの委託だ。
介護保険改正以前からトレーニング法を用いた介護予防に力を入れてきた川崎市、福祉部局の職員の専門性向上に力を注いできた横浜市などは、委託方式でもネットワークが成果を挙げているが、行政が不熱心だと「福祉課は、何でも地域包括に丸投げ」と不満の声が出て、連携がうまく進まないようだ。
市町村は、関係の事業者や団体、住民の代弁者などの中から委員を定め、地域包括の適切な運営を図るために運営協議会を設けることを義務付けられているものの、活動が形骸(けいがい)化しているケースも少なくないという。
<地域包括支援センター> 二〇〇六年四月の介護保険法改正に伴い設けられた機関。地域住民の健康増進、保健、医療、福祉の向上、高齢者虐待防止、財産管理など包括的な支援の中核となる組織で、設置主体は市町村または委託を受けた法人。原則として保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員の三職種が配置される。虐待への対応などを含めた総合的な相談窓口の役割を担うほか、特定高齢者への「介護予防ケアマネジメント事業」、介護保険の「新予防給付」の予防プラン作成、介護サービス以外の生活支援などを行う。
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【特集・第1回】 2008年度診療報酬改定(1)
赤穂市民病院院長・邉見(へんみ)公雄さん(全国公私病院連盟副会長) 今年4月、治療や検査などで医療機関が受け取る診療報酬が改定される。今回の診療報酬改定では、医師不足が深刻化している産科や小児科などの病院勤務医の負担軽減策に約1,500億円が充てられたが、「不十分だ」との声もある。地域医療の崩壊が叫ばれる中、診療報酬改定を審議する中央社会保険医療協議会(中医協)の診療側委員として、地方病院の苦悩や救急医療の現状などを訴えてきた赤穂市民病院院長の邉見公雄さん(全国公私病院連盟副会長)に話を聞いた。(新井裕充)
――今回の診療報酬改定について、感想をお聞かせください。
入院基本料や手術料などで引き上げがありましたが、日本病院団体協議会が声明を出したように「安心も満足もしていない」といったところです。前回の改定は変更点が多かったので、反省もあったのでしょう。前回の後始末という面と、次回の改定に向けた方針を示す意味があります。そういう意味で、次回の改定は激変の可能性が大きい。DPC(包括支払方式)や初・再診料、入院基本料の見直しなどが大きなポイントになるでしょう。
――次回の診療報酬改定に向けて、改善点はありますか。
中医協の今までの議論は現場から離れた意見が多かったと思います。診療所中心、外来医療中心、内科系中心ですので、約30の職種のチーム医療を行っている病院医療や入院医療、手術や救急が取り上げられる機会が少なかったのです。われわれ病院代表が出て行くのが遅すぎました。今後、診療報酬は薬などのモノ代の評価から技術の評価へ、そしてシステムの評価へと移らなければいけません。
――「システムの評価」とは。
医療は安全保障です。例えば、伝染病や災害に備えて人や設備を配置しておくのと同じように、いざという時のための備えにお金をかけるべきです。これは防衛費も同じです。そういう意味で日本はすべて遅れています。囲碁で言えばもう終盤で、打つ場所がないところで局地的な議論をしている。こっちの黒を白にすると、あちらの白を黒にしなければならない。こういう中では新しい政策は出てきません。「時、既に遅し」という感じもします。
――どうしたら良いでしょう。
一度、碁盤をひっくり返して第一手から打ちたい。しかし、そうすると「1点10円は高過ぎるので7点にしよう」という意見が診療報酬の支払側から出てきそうです。そうなると、国民皆保険が崩れてしまう恐れがある。フリーアクセスを絶対に守った上で、DPC(包括支払方式)でも出来高払いでもない“第3の診療報酬体系”を構築する必要があります。
■ 第3の診療報酬体系
――「第3の診療報酬体系」とは、どのような内容でしょうか。
たくさんレントゲンを撮ったから評価するという方法ではなく、「医師の技術」と「システム」を重視すべきです。医師の技術を評価するためにアウトカム評価(成績評価)が必要です。しかし、算定要件などに組み込むと患者選別の恐れがあるので、要件で縛るような「減点方式」は反対です。技術を評価してプラスにする目的でアウトカム評価を導入することは賛成です。
――「システム」とは、どのような内容でしょうか。
国民が、いつでもどこでも必要なときに医療を受けることができる体制で、フリーアクセスを絶対に守ることが必要です。さらに、平等性の確保も必要です。山奥のように交通手段が乏しい地域で、フリーアクセスが絵に描いた餅にならないようにする必要があります。行き過ぎた集約化はやめて、「フリーアクセスの空洞化」を防がなければいけません。
――大きな拠点病院を地域にドンと建てて、そこでトリアージしては駄目でしょうか。
うまくいけばいいのですが、現実的には難しいでしょう。救急は1~2時間以内で送れないと車内で赤ちゃんが産まれてしまいます。例えば兵庫県豊岡市の但馬空港の場合、冬の間は霧と雪でほとんど飛べないので、年間100日ぐらいは動きません。国内にはさまざまな地域がありますので、安易に集約化の方向にかじを切ることは問題です。
――確かに、今回の改定は大きな病院を優遇しているという声もあります。
今回、病院勤務医の負担を軽減する対策として産科や小児、救急に配慮した改定になりました。しかし、中小病院にとって「これでは食えない」という内容です。例えば、こども病院のような小児医療の中核病院は国内に30程度しかない。小児や救急のトップランナーに点数が付いていますが、地域医療の中心はセカンドランナーです。財源が全体に行き渡らなかったのは、マイナス0.82%(診療報酬全体の改定率)が効いているからでしょう。
■ 「低医療費政策をやめるべき」
――限られた財源の中では、もはや打つ手はないのでしょうか。
これは議論を呼ぶかもしれませんが、診療科によって初・再診料の点数を変える必要があるかもしれません。リスクが多くて学生に嫌われる診療科の点数を引き上げてはどうでしょうか。最近の学生に人気があるのは眼科、皮膚・形成、精神科です。これは、訴訟リスクが少なくて開業しやすい診療科です。つまり、ローリスクハイリターンの診療科に人気が集まる。外科医は「24時間365日、ドクターローソン」です。当院の若い医師は「市民病院だから市外からの救急は断ってほしい」と言いますが、私は彼らに「患者さんは自分の親や子どもと同じと思え」と言っています。しかし、それも限界があります。
――救急車を降りて傘を差す患者がいると聞きます。
「帰りも救急車を呼んでくれ」と言う患者さんもいます。昨年の大みそかには100人以上の救急患者が来ましたが、入院したのはたった2人でした。ほかは軽症です。しかも、待合室で「待ち時間が長い」と怒っている。年明けに医師が私のところに来て、「この国はどうなっているんだ!」と怒っていました。クレームを付ける患者さんが増えている背景には医療に対する不信感があるのではないでしょうか。医療事故に関するマスコミの報道の仕方も問題です。「医療ミス」と大きな見出しを打っておきながら、最終的に病院側が裁判で勝つと小さなベタ記事の扱いです。
――「救急たらい回し」の報道には、医療機関が悪いような論調もあります。
やむなく救急を断っても、「あの患者さんは大丈夫だろうか」と心配で眠れないのが医師の職業精神です。しかし、最近はこのような「医師の使命感」が機能しなくなっています。「医者もサラリーマン」という考えが、医師と患者の両側にあることが問題です。医師の中には「医者はあまり頑張る必要はない。国民がおでこをぶつけて気がつくまで放っておけばいい」という者もいますが、当院では健康講座や病院祭りなどを開催して地域住民と接する機会を増やしています。互いの顔が見える「開かれた病院」を目指さなければ、これからの自治体病院は生き残れないでしょう。
――医療費抑制の中、患者は良質な医療を求める。医療と経営は両立するのでしょうか。
国も自治体も経営が傾いているので経営の観点は必要です。コストに見合った政策も必要でしょう。しかし、高齢社会で治りにくい病気の患者が増えています。医学や医療も進歩していますので、医療費は増える方向にあります。医療にも経済原理が必要ならば、経済成長とともに総医療費を増やさなければいけない。外国への経済援助には何百億円も使うのに、日本人の医療にかかるお金を抑制するのはおかしな話です。国は低医療費政策をやめるべきです。
――やはり医療費の総額を増やす必要があります。
そうです。しかし、そのような国会議員を選んだのは国民です。昨年の参議院選挙では医療も1つの争点でしたが、大臣の発言や年金問題で消えてしまい、国民が医療を考えるチャンスを奪ってしまった。このままでは国民が不幸になってしまいます。国民が他人事ではなく、もっと真剣に医療を考えるべきだと思います。
更新:2008/03/25 17:38 キャリアブレイン
出来ないでしょうね?
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| 処方せんなしで2人に薬剤販売 薬局を業務停止 | |||||
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デパスなんか闇に流れそう?OTC以外でも自費で購買できる薬品たくさんあるんですよね。1欄表見たことありますか?
1度は見てください!
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厚生労働相の諮問機関である社会保障審議会介護給付費分科会は3月25日、特別養護老人ホーム(特養)が算定する「重度化対応加算」について、常勤の看護師に代わって准看護師を配置した場合にも9月末まで算定を認めることを了承した。
【関連記事】
「本当に大丈夫か」転換老健に疑問噴出
看護師不足にあえぐ特養にも重度化対応加算の算定を認めることで、看護体制の強化と看取り機能の整備につなげるのが狙い。短期入所生活介護(ショートステイ)や特定施設入居者介護(有料老人ホーム)が算定する「夜間看護体制加算」についても同様の経過措置を延長する。
同分科会は舛添要一厚生労働相の諮問を受け、即日答申した。
答申には、付帯意見として▽特養は看護師の確保に向けた具体策に取り組み、看取りに関する研修の充実に努める▽厚生労働省と関係団体は、特養による看護師確保の支援策を講じ、看取りに関する啓発に努める―の2点を盛り込んだ。
厚労省は、特養による看護師の獲得が進まない理由などを「なるべく早く」調査する。調査結果を踏まえて同分科会は、10月以降の加算の扱いを9月末までに改めて決める。 重度化対応加算は、看護体制の強化や看取り機能の整備を図るため2006年度の介護報酬改定で新設された。24時間必要に応じて健康管理できる看護体制の確立を評価。入所者1人につき1日10単位の算定を認める=表。
「常勤の看護師を1人以上配置し、看護の責任者を定めていること」などが算定要件だが、看護師を確保するための時間を考慮し、07年3月末までは看護師の代わりに准看護師を配置した場合にも算定を認める措置が認められた。しかし、同加算の普及はその後も進まず、同分科会が昨年3月、経過措置の1年延長を決めた経緯がある。
今回は、経過措置をさらに半年間延長する。
厚労省の調べでは、今年1月時点で同加算を算定するのは特養全体の68.8%(3,988施設)どまり。准看護師を配置して算定する特養も9.5%(533施設)あった。こうした状況で経過措置が切れて24時間看護や看取りの体制がとられなくなれば、サービスの質を維持できなくなると判断した。
更新:2008/03/25 22:33 キャリアブレイン
人件費は認めてくれないと出来ない医療!
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