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人間のすることであるから,医療に於いても間違いはつきものである.何か問題が生じればヒヤリ・ハットの報告書を書いたり,リスクマネージャーにいろいろと聞かれたりと面倒なものである.

さて,病院ではあるが医療以外にも間違いは生じる.

4月から新年度であり,人の出入りも多い.4月2日は辞令授与式なるものが行われた,

この辞令授与に先立ち,新採用の職員や院内の異動の一覧表が院内LANで廻ってきたが,見ると私のところには私が絶対にやりそうもない仕事が書いてある.

こんな話は院長からも何も聞いてなかったが,本当にこの仕事を私がするのであろうか?

普通なら大騒ぎするところかもしれないが,私は慌てない.

なぜなら,当院の事務処理の杜撰さにも慣れているからだ.多分,事務員は仕事が多すぎて手が回らないのでミスが生じるのであろう.

前回,辞令を頂いたときは,なんと辞令が間違っており,辞令授与式の後,辞令は即刻回収された.

後になり,事務員が作り直しましたと,新しいのを持ってきた.

今回は,事務から辞令を返してくれと言われないところをみると,辞令自体は間違っていないのであろう.

異動の一覧表が間違っているだけなら実害は少ない.

もっとも,事務処理にも実害のある間違いというのもあって,最近では給与に当然貰えるべき手当が長年出ていない医師がいることが発覚して大問題となった.

その昔は,事務員の採用にも問題があって,まともに計算が出来ない事務員がいて,その方が給与の計算係になったものだから大混乱をきたしたことがあるという話を古い先生から聞いたことがある.

さて,自分を振り返って,間違いを繰り返した一番の出来事は,幼稚園の頃の実験である.

おやつの時間にパンがよく出されていたが,これにマーガリンやチョコクリームを一回分を小分けにした小袋が付いてくる.

この小袋を握りしめたら,どうなるのかずっと疑問を持っていたのだが,ある日,どうしても試してみたくて我慢ができなくなった.

マーマレードだったと思う.少し握りしめたが何もおこらない.次に渾身の力をこめて握ると,袋が破けて握った手からマーマレードは飛び散り,私は全身マーマレードまみれになった.

ここでやめておけば良かったと思う.

別の日,チョコクリームが出てきた.

今度はチョコクリームではどうなるのか,試してみたくて堪らなくなったのだ.

結果は同様であった.全身チョコクリームまみれになったのである.

ここでやめておけば良かったと思う.

家からお弁当を持ってきたとき,今度はマヨネーズの袋を箸で突き刺したらどうなるのか試してみたくなったのだ.

結果は今回も同様であった.全身マヨネーズまみれになったのである.

この事件を思い出すたびに,いかに幼稚園生とはいえ,自分でも少し考えが足りない子供だったのではと思う.

大人になり,今はもう,マーマレードの袋を力いっぱい握りしめたりはしない.

しかし,同じような間違いを繰り返すのは変わっていないような気がする.

 

 

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