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2009.12.23 01:29 |  診療  |  仕事 / 職場  |  天国へのビザ  |  春野ことり  | 推薦数 : 0

困った患者さん④

5月の連休中、Fさんはあまりの辛さにまた大学病院の救命センターを受診したそうだ。救急で採血をしてもらい、CRPが11 mg/dLと上昇していたため、救急の医師から診療時間内に呼吸器科を受診するように言われ、連休が明けてから仕事を休んで呼吸器科を受診した。

しかし、Fさんの話によると呼吸器科担当医の外来は予約がいっぱいだったため他の医師に回されて、その医師から「わからない」と言われたそうだ。Fさんは「二度と大学病院にはかからない」と怒っていたが、Fさんの受診態度にも問題があるのは明らかだった。

Fさんは外来で待たされることが大嫌いだった。呼吸器科は待ち時間が長いためFさんは待ちきれず、他の医師の診察を希望したのだった。

 

Fさんの症状は悪化し、6月からは喀血も伴うようになった。胸痛も増悪していた。大学病院でFさんの担当だった呼吸器科医師に電話で連絡を取り、喀血に関しては止血剤か吸入ステロイドで様子をみるように指示をもらった。

しかし薬を増やすどころか、Fさんは抗真菌剤を「薬代が高いからやめたい」と言うのだった。それからは、Fさんは鎮痛剤と鎮咳剤、去痰剤だけを希望するようになり、根本的治療のための抗真菌剤も非定型抗酸菌の治療薬も拒否した。理由は薬代が高くて払えないからということだった。

 

Fさんの左肺上葉には空洞ができており、根本的治療をやめてから次第に大きくなっていった。咳、胸痛、血痰の症状も続いていた。呼吸器科受診を勧めると、Fさんは大学病院ではなく市民病院にかかりたいと言った。市民病院に紹介状を書き、Fさんが市民病院を受診したのは翌年H(XX+4)年の4月。市民病院からの返答は、抗真菌剤と抗菌剤のニューキノロンを併用して感染が改善されてから外科的手術で空洞を切除するのが望ましいということだった。しかし、Fさんは「今はお金がないから夏のボーナスが入ってから治療を始める」と言った。

 

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