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< 理不尽なクレーム | メイン | ある愛の形 >
2008.08.13 18:00 |  診療  |  医療制度 / 行政  |  医療事故  |  春野ことり  | 推薦数 : 5

8月20日は何の日?

8月20日は、

拙ブログで何度も取り上げている

福島県立大野病院事件一審判決の日です。

 福島では有志によるシンポジウムが開かれます。↓

開催趣旨 

8月20日、福島大野病院裁判判決が言い渡されます。

 2年半にわたった刑事裁判によって、誰が、何を得ることができたのでしょうか?ご遺族にとっても、かかわった医療関係者にも、いいことはなかったのではないでしょうか。そして市民も、地域医療の崩壊に苦しんできたはずです。

 逮捕に始まる一連の騒動によって、かろうじて保たれていた地域産科医療はすでに全国的に崩壊のまっただ中にいます

 大野事件とはなんだったのか。あの逮捕劇はなんだったのか。あなたの街でもすぐに起こることかもしれません。医療関係者の方々も忙しい日々の医療から手を離して、いま一度福島の地で、医療事故刑事裁判とはなにか、いま地域の医療崩壊はどうなっているのか、行政や市民の方々とともに真剣に考えてみませんか?

 ご参加をお待ちしております。

 

 

大野事件の判決日、福島に集まりましょう!!! (ブログ 産科医療のこれから)より引用  ぜひ読んでください!!

(投稿:by 僻地の産科医

名古屋医療センター 野村麻実先生からの投稿です(>▽<)!!!!
どうぞ ..。*♡

    

大野事件の判決日、福島に集まりましょう!!!

 8月20日、大野事件の判決が出ます。
はじめは加藤先生の応援のために、
福島に集まって応援したらどうだろう?

と考えていました。産婦人科関係の方と会ってはならないという
保釈条件は判決が出るまでの話ですし、どんな判決が出るにしろ

よく頑張ったねって声をかけてあげたい人がたくさん全国に
いるはずだと思ったからです。

 でも、いろいろと当時からのことを振り返って
勉強していくうちに、考え方が変わってきました。

福島大野事件は多くの教訓を残しているからです。

   

 例えば、この事件があるまで、産婦人科は
あまり周産期死亡や母体死亡の話をしてこなかった。

どれくらいの数の妊婦さんを医療が救っているのか、
それでも亡くなる難しい病気があるって事、
あんまりきちんと公表してきませんでした。

    

 学会や医会はそういったことを反省して、
さまざまな調査を行い、そして73人の重症患者さんのうち
頑張って力を尽くして、72人までの妊婦さんを助けている
という調査結果も出しました。それでも亡くなる方が出る。
頑張ってもやっぱりゼロには出来ないんです!

っていえるようになってきました。

     

 それから、医師の労働条件が必ずしも患者さんにとってよくない
ことも認めるようになりました。
一人しか産婦人科医のいない
病院で外科の先生にお手伝いしてもらって手術をしている状態では、
やっぱり危ない時に危険かもしれません。
そこで反省を含めて集約化を始めるようになりました。

(ただこの加藤先生のケースでは、術中エコーもし、
 胎盤のない部分の子宮体部をU字型に切りこむという
 かなり注意深い術式
を用いており、
 一人医長であったにもかかわらず、
 よく勉強されて最新の手法を用いていらっしゃいます。)

     

 厚労省も慌てました。反省し、このようなことが
二度と起こらないようにと、一生懸命システムを構築しようとしています。
(方向性が間違っているので、私は反対ですが。)

 

 国民の方も「分娩は安全ではない」ことを知り、
妊娠中の生活態度の見直しなども始まっています。

 そして報道も段々と変わってきました

  

  

 しかし、警察と検察はどうなのでしょうか?

   

 県立病院は補償のためミスを認めようとしていたのです
というのは、自動車事故で保険にお世話になった方なら
分かる話ですが、
保険会社はお金を出し渋るのです。

 たしかに誰が見ても“責任ある”事故であれば、
文句なくお金をトトンと出してくれますが、
灰色の、あるいはミスのなさそうな、

“そもそも死んでもおかしくない病気じゃないの?”

という病気となるとしつこくミスを認めない限り出してくれません。

 ですから亡くなった方の御遺族のために報告書まで作って、
(賠償金を落とすために)ミスを認め、すでに謝罪し、
主治医の加藤先生は減給処分にまでなった。

でも納得してもらえるならいいと思っていたのでしょう。

  

 それが。突然の(ご遺族も頼んでいない)
警察の介入によって
保険金支払いは
裁判の最終結果が出るまで延期になってしまいました。

   

 それから1年経って突然の逮捕!!!!

 もう証拠は全部押さえられてるのだし、
事故調査報告書を作られた時点で
口裏あわせなんてしようがないし
そもそもそこまで調査して書かないと
保険会社だって
素直に賠償金を出してくれないような病気。

毎日、きちんと病院に出勤していた産科医を
逮捕する理由なんて何一つない
のです。

  

   

 逮捕→裁判となれば誰だって闘います。
そうしないと犯罪者にされてしまうから。医師免許もなくなっちゃう!

ご遺族の方も豹変振りにびっくりされたでしょう。
そして傷つかれたはずです。

      

 その2年半の間に、産科の崩壊が加速度的に進み、
地方は荒れ

救急医療は萎縮し、影響は全国に及びました。
ヘリコプター搬送なんて映画の話だったのに、
いまや現実のものとなっています。
福島県の南会津地方には分娩可能な施設は
ひとつもなくなりました。
 今回の裁判は注目されていたのでさまざまな情報を
入手することが出来ました。有志で毎回傍聴券の難関を
潜り抜け、傍聴録をアップしてくださっている方々もいました。
 ですからどんな判決でも、私たち産婦人科医は
自分たちの判断で無実だと思うだけの話なんです。
(それでもショックで辞める方は続出するでしょうが。)

  

   

 ただ警察はこの介入によって、何を得ようとしたのでしょう?
いたづらに患者さんを傷つけ、
求刑はよりにもよって「禁固1年と10万円」。

    

「警察・検察は一体、何を反省したのだろうか?」
不勉強なまま医療を立件することが、
 どれだけ患者さん御遺族の心を傷つけただろうか?」
「全国に広がってしまった産科砂漠について、
 どう考えているのだろうか?」
このまま控訴、あるいは控訴されて、
証拠や書類を集めて高裁に送るだけと考えているなら
それはあまりにも無責任すぎやしないでしょうか?
  

ある患者側のご高名な弁護士さんがおっしゃられていました。
「あれだけ、
高名なその道の専門医が揃っちゃうとねぇ。。。。」

騒がれない民事訴訟であったならば患者さん側にも
勝訴の見込みはあったかもしれません。でもこの裁判の後で
患者さん側の鑑定医をつとめる人間がいるとも思えません。

医療不信を植え付けたまま、
患者さんの希望をもぺしゃんこに踏みにじっています。

   

   

 ある意味、この事件は冤罪に近いものがあります。
しかも被害は甚大で、
産科崩壊も福島の医療崩壊も
風評被害を蒙っています。

 まずこの刑事立件によってどんな弊害が医療界で起きたのか、
そして直接市民のみなさまにどのように影響しているのか。

   
 この逮捕が正しかったのかどうか。

    

 警察と検察が考えないのであれば、
 評価するのは国民のみなさまです。

    

 各地でどのようなことが起こりつつあるのか、
刑事立件は事故再発の役に立つのか?
この事件によって何が起こり何を得たのか。

みなさんで考えていきましょうo(^-^)o ..。*♡

 8月20日、福島でお会いできることを願って。

 

 

-------------引用ここまで------------------

警察や検察が、全国に広まってしまった産科砂漠についてどう考えているのか、

判決で答えは出るのでしょうか?

 

 

 

 

以下に、全国医師連盟の声明を提示します。

 

「福島県立大野病院事件判決に際して、全国医師連盟の声明」

はじめに、今回の手術でお亡くなりになられた方、そして御遺族の皆様方に心より哀悼の意を捧げます。

平成十六年十二月十七日、福島県立大野病院で、患者さんが帝王切開術中の大量出血によりお亡くなりになりました。この手術を担当した産婦人科医は、業務上過失致死罪(刑法211条1項)および異状死の届出義務違反(医師法21条違反)容疑で逮捕、起訴されました。本年八月二十日には、一審判決の言い渡しが予定されています。

予期しない医療事故が生じた場合、後遺症を負った患者さんや御家族、あるいは患者さんが不幸にして亡くなられた場合の御遺族には、耐え難い悲しみが襲いかかります。同時に、現実生活の上で経済的困難が大きく立ちはだかります。
現在の医療技術や診療環境の実際においては、どうしても不幸な医療事故をゼロにすることは出来ません。

不幸な医療事故が起きたときには、それが医療従事者による過失によるものだったのか、あるいは人の力では如何ともし難い結果だったのかを問わず、こうした患者さんや御家族・御遺族を社会的に慰撫し、経済的に救済する必要があります。

私達医師は、国によってその制度が設立されることを望み、また制度設立のために協力を致したいと思います。

もう一つ重要なことが有ります。
この事件では、担当医の逮捕、起訴という衝撃もあり、多くの医療団体及び医学系の学会から「これでは医療が出来ない」との抗議声明が出ております
多くの医師達は、本件訴訟において検察側・弁護側の立証から明らかになった診療経過を検討し、本件担当医と同じ診療条件に置かれた場合、最善の医療を施しても助け得なかったのではないかと判断しています。
また、日常診療における予期しない死亡事故が起こったとき、最善の医療を行っていても、不幸な結果のみで過失犯として断罪される危険を強く感じました。
私達は、本件の逮捕、起訴が誤りであったことを確信しています

私たち医師は、救命救急活動中や日常診療中に予期しない事態に遭遇することはまれではなく、その際、判断を瞬時に行わなければ患者さんの死に直結します。その一連の医療行為を後で検証すれば、正しい判断であったかどうか不明な部分は必ず出てきます。
しかし、それは後方視的検討によって浮かび上がる問題点であり、今後の医療の改善に役立つ情報ではあっても、その当時に通常の医師として為すべきことを為したかという過失認定とは異なるものです。従って、救命活動などの緊急時の医療行為は、多くの場合、業務上過失致死罪の成立が阻却されると考えます。

医療事故に対して無闇に刑事訴追を行うことは、国民と医療者との対立を深め医療現場の荒廃を生み、その結果が国民には、十分な医療を受けられないという不利益となってはね返ります。
福島大野病院事件のような事件を、二度と繰り返してはなりません。国民に必要な医療を守り医療事故から救済するために、全国医師連盟は以下の事を主張いたします。

医療過誤の有無を問わず不幸にして予期せぬ医療事故に会われた患者さん、御家族、御遺族への社会的慰撫と経済的救済を行う制度の設立を強く望みます。私達医師は、その救済制度実現に協力いたします。

また、救命活動時の医療行為に対する刑事罰適用は限定し、刑事訴追を回避する法的整備を望みます。

これらの救済制度の実現と刑事訴追回避のための法整備は、国民と医療の未来の為に、是非とも必要な措置であると信じます。

平成二十年八月五日
全国医師連盟

 

----------------------------------------

拙ブログでの大野事件関連記事

 

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ボールペン作戦よろしく

一罰百壊・禁固1年

『魔女狩り』

福島県立大野病院・産科医師逮捕から2年

医学も医療も死ぬしかないのか

 

 

注目の判決はもうすぐです。

 

なかのひと

 

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コメント

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ことり先生、取上げてくださってありがとうございます。

メッセージも受け付けています。
医療刑事事件について、地域医療に関して参加できないけれど参加してくださる志のある方、ぜひ「コメントだけですが」との名前でoono.obs@gmail.com までメールでお送りください。(都道府県、年齢(内緒可!)、性別)

加藤先生応援メッセージについてはご本人にプリントしてお渡しします。
こちらは「加藤先生応援しています!」としてメールをお送りください!
野村麻実



~わあ!野村麻実先生ご本人からコメントいただいてしまいました!!
シンポジウムの企画、お疲れ様です。成功をお祈りしています。(出席できなくてすみません)
応援メッセージの件、承知しました。
先生のご活躍も陰ながら応援しています。頑張ってください!!
春野ことり

written by 野村麻実 / 2008.08.13 19:28
 ことり先生、「天国へのビザ」Amazon完売おめでとうございます。

 さて、大野病院事件について、傍聴録や医師のブログを読む限り、個人的には、被告となられた先生は免罪に近いような感想を持ちました。市民生活を送る上でも、影響を被ってもおります。この逮捕は正しくないと声を上げたい気持ちですが、ひっかかりもあります。
 この事件に関して知識と経験を持つ専門家と、一般の人たちが事件の内容を読んで考えることには、大きな隔たりがあるように思うからです。
 専門家の中に、臨床能力のない一般市民がこの症例に対する処置が適切であったか、本当はわかるわけない、とか、医療崩壊に苦しむ市民が自分のメリットだけを考えて判断しているなど、その種の意見は出ていないのでしょうか。
christmas




~christmasさん、お久しぶりです。コメントありがとうございます。Amazon完売?喜んでいいのかどうかよくわかりません。。取り寄せ中止したのかなあ?

さて、大野病院事件については専門家と一般市民の理解に隔たりはどうしても出てくると思います。私も内科医ですから、産科に関しては門外漢です。ましてや一般市民にこの事件での処置が適切であったかどうかなどわからなくて当然だと思います。警察にも検察にも正しい判断はできないと思うのです。専門的知識のない人たちが、たった一人のトンデモ鑑定医の証言に基づいて判断するというシステムそのものがおかしいのです。
このような逮捕劇が黙認されるのであれば、医療崩壊はますます加速します。産科だけではありません。私たち臨床医は「死の受容」のできない人たちが増えていることを日々実感しています。あとから「ああすれば助かったはずだ」と言い出せば、ほとんどの医者を逮捕することが可能になってしまうのです。明日は我が身だと思います。
医療崩壊に苦しむことになる市民が声を上げたとしても、専門的なことなどわからないくせにと非難されるべきではありません。国民の意識が変わらなければ、医療崩壊は進むばかりだと確信しています。一般の方たちにも、ぜひ声を上げて欲しいと思います。
春野ことり
written by christmas / 2008.08.13 22:27
前向きな内なる批判と反省(一般的な意味と違うかもしれません)、対策がこれまで医療の改善に寄与したことは確かで、現在でもその意味は失われていないと思います。
ただ、文面や言葉の浅い理解で紋切り型の2択をする、しかも本来専門家であるべき人間が、というところに大きな問題があると思います。
リテラシーですよね。
メディアも法曹界も医療従事者も他の職種もそこを考えて欲しいと思います。

判決は無罪が必要で被告医師への労い、公権力に反省を促す言葉が直接的でなくてもいいので欲しいです。
ハッスル


~ハッスル先生、コメントありがとうございました。
(承認おそくなってすみません)
対策は必要ですが、方向性の間違ったものでは困りますね。
被告医師への労いと反省の言葉は得られるのでしょうか。
判決に注目です。

written by ハッスル / 2008.08.15 09:48
いよいよ明日ですね。無罪を信じています。
kampapa



~kampapa先生、コメントありがとうございます。
もしも無罪でなかったら、日本の医療は終りだと思います。
春野ことり
written by kamapapa / 2008.08.19 01:00

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