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先週末、次男が通う幼稚園で、音楽とお遊戯の発表会があった。
次男のクラスの出し物は「アリとキリギリス」だった。
次男は立候補してキリギリス役になった。
夏の間、せっせと食べ物を集めるアリたち。キリギリスに 「キリギリスさんも働きなさいよ」 と言うが、キリギリスはアリをバカにして言うことを聞かず、歌を歌って遊んでばかりいた。
冬になって食べ物がなくなると、キリギリスはアリのところへやってきて言う。
「食べ物を一口でいいからもらえませんか」
しかしアリはきっぱりと言う。
「あなたたちは夏の間遊んでいた。あなたにあげる食べ物なんて、一口だってありません」
****
すると、私の隣でお遊戯を観賞していた、孫を溺愛する我が母が
「まあっ!!一口ぐらいあげればいいのに!ひどいわ」
なぬ?
私は耳を疑った。日頃給食費不払い問題に関して 「給食費払わない家庭の子供に給食なんて出さなきゃいいのよ!出すから親がつけあがるのよ!」と厳しい意見を言っている母である。いつも言っていることと主張が違うではないか。
お遊戯の中とはいえ、かわいい孫のこととなると事情が変わってくるようだ。(苦笑)
「これが人間の世界だとねえ、キリギリスは生活保護が受けられるから、飢え死にすることはないわけよ」
私はさりげなく長男に言ってみた。
すると、小学生の長男
「今はね、ワーキングプアの人たちより生活保護の方が収入がいいんだよ。働いた方が貧乏なんて、そんなのって、おかしいよね!」
私 「うん、おかしい^^;」
母 「ああ、キリギリスがかわいそうじゃないの!ひどいわ!ひどいわ!」 (←・・・)
思えば、私が子供の頃に読んだ「アリとキリギリス」の絵本では、キリギリスに同情したアリが食べ物をわけ与えていたのだ。母はそういう絵本を子供に読み聞かせてきた世代である。そして私たちはそれを聞いて育った。
だからいけないんじゃないのか。
「アリとキリギリス」の教訓は「なまけて遊んでいても、いざとなったら誰かが助けてくれる」というものにすり替わってしまっていた。
キリギリスが少数派だった昔はそれでよかったかもしれない。しかし、キリギリスが増えたら社会は破綻する。
それが今の日本じゃないのか?
私は息子のお遊戯を観ながら思った。
ぜったいにキリギリスに食べ物を与えてはいけない!
幼稚園児にも生きることの厳しさを教えなければいけないのだ。
結局、お遊戯のなかでキリギリスは最後まで食べ物を分けてもらえなかった。
そして、最後は全員でなかよく歌って踊って終わった。
私はとりあえずほっとした。
次男に聞いてみた。どうしてキリギリスになりたかったの?
「だって、みどりいろだから」
(かわいいっす ^^)
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アリとキリギリス http://www.gulf.or.jp/~houki/essay/zatubunn/lion/ari.html より引用
イソップ物語は全世界の人々によってしたしく読まれています。が、その解釈は時代により、あるいは場所により、つまり背景によって随分と異なっているようです。今日はイソップ物語の「アリとキリギリス」の話をしてみたいと思います。アリさんは暑い盛りも、もくもくと一生懸命働きました。厳しい冬のため少しの蓄えもできました。キリギリスさんはすずしい夕方になるとバイオリンをひき毎夜まいよ舞踏会をたのしみ、あつい日中は昼寝ばかりしていました。昔昔の母やおばあちゃんからきいた話です。人間働かなければならないときは良く働くことが大切であり、怠けておってはその報いを受け、だめですよっという勧善懲悪思想の戒めをといたものだと思います。
1 ある英文学者によると、こうした勧善懲悪思想をといているのは日本の国だけだそうです。冬になって親切なアリさんは、キリギリスに食べ物を与えた、つまり時の強者が弱者にほどこしをしたのは日本だけだということです。かわいそうなキリギリスさんを社会的弱者であるアリさんが助けたということです。
2 ところが世界中のほとんど全ての国(146カ国)では、奢者必衰の例えどおりアリさんは餓死したキリギリスさんを食べたということです。
そのほかに、このイソップの物語の現代的解釈については
3 アリは働き過ぎで過労死した。いかにも現代的な解釈ですね。
4 キリギリスはアリに音楽会の切符を売りつけて、そのアルバイトの収入で冬を過ごした。
というような解釈も出来るようです。
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コメント
コメント一覧
最後の「みどりだから」という子どもの言葉はかわいらしいですね。
「ありとキリギリス」ですが、私が昔読んだイソップ童話だと、「ありとセミの話になってました。冬になり、ありに食べ物を求めるセミに対し、ありは「夏の間歌っていたのだから、冬はおどっていなさい」と冷静に応じています。オリジナルの話ではキリギリスなのか、セミなのか、はたまた別の虫なのか。「起源」をたどるのも面白そうですが、これは文学部的発想ですね。
3番目の落書き
~3番目の落書きさん、いつもコメント、TB、ありがとうございます。
ありとセミのお話は初めて聞きました。色々なバージョンがあるのですね。
かかりつけ医選び十カ条の( )内のコメント、ナイス!です。
春野ことり
今の日本人に欠けている「権利とともに義務責任が生じる」という意識の話ですね。このコンセンサスが確立してこそ「互助、思いやりの心」「感謝の心」があると思います。
日本だったら「キリギリスに食事を分け与えた後はアリが家来としてこきつかう」ぐらいでいかがでしょうか。ますます若い労働力が減っていく国ですから死んでもらっては困ります。
テキサン
~テキサン先生、コメントありがとうございます。
たしかにそうですね。キリギリスを飢えから救った後は、強制労働でしょう。キリギリスが助けられて終わりでは困ります。子どもたちに「権利とともに生じる義務責任」について正しく教えていかなければなりません。
春野ことり
子供のころに私が読んだストーリーは、同情したアリがちょこっと食べ物を分け与え(十分に与えないところがミソ)、そのお礼にキリギリスが弦楽器を演奏する、エンディングに、「このあとキリギリスはどうやって冬を越すのでしょう?」と語りかけで終わるものでした。なかなか考えさせられるノリになっていました。現代に置き換えたらやはり、精神教育+強制労働のセット刑にあたるんじゃないかと思います(笑)。
このストーリーで育った私は、義務を果たさない権利の行使逃げは、ずぇったい許しゃしませんのやで~という考えを持つようになりました。
christmas
~christmasさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
やはり。時代の流れに合わせて物語も変わっていくものですね。私の読んだ「アリとキリギリス」は少し古いものだったのでしょうか。今の時代は、「働かないと飢えて死んでしまう」というシビアな物語にした方がよいのではないかと思います。幼稚園のお遊戯でそこまでやると「やりすぎ」とクレームが来そうですが。
春野ことり
ヨーロッパも北の方にはセミがいない。だからキリギリスに置き換わった。
日本に伝わり、「みんな仲良く」というおかしな平等主義に染まった出版社が最後を改変し、「食べ物を分けてやる」という結末に。
さらにシビアな環境になってきて、そんな甘っちょろい平等主義をいっていられなくて「食べ物を分ける代わりに労働」と変化。
こんないきさつではと思うのですが、いかがでしょう。私の読んだのは「夏は歌ったのだから冬は踊っていれば?」です。
山口(産婦人科)
~山口先生、コメントありがとうございます。
イソップの原作は「アリとセミ」だったのですね。ひとつ賢くなりました。http://www.excite.co.jp/News/bit/00091124869498.html
ロシアでは「アリとトンボ」なんですね。
いずれにしても、同情したアリが食べ物を分けてあげるという結末は日本だけだそうです。
春野ことり
そういう、度量の広さ、器量のでかさがどんどん日本からなくなってきているのは悲しいことですね。
みんな、余裕がなくなってきてるんですね。
akagama
~akagama先生、コメントありがとうございます。
昔の日本人は心優しい働きアリのような人が多かったのでしょう。美しい日本人の心が失われ、善意につけ込むキリギリスのような人が増えてしまったように思います。かなしいことですね。
ちなみに、長男に「君がアリだったら餌を分けてあげる?」と聞いたら、「っつうか、キリギリスの餌は草だからさ、アリの集めた食べ物は食べないよね。どうせ冬になったらキリギリスは死ぬ運命なんだよ」だとさ。だんだん可愛げが・・・
春野ことり
すでにお医者様のたまごかな?^^
イソップ童話ってもとは社会風刺の大人の話からできたそうですよ。(たしか・・・^^;)
保育園の年長組で「おおかみと7匹のこやぎ」の劇をしたところ「最後はおおかみが謝って仲良くなったほうが良いのでは?」という意見がでました。が、担任の保育士は「子どもを食べちゃったのよ?!人殺し(・・・?)のおおかみが謝ったからってすぐ許せないって思わない?」って言い張っていましたっけ。
3児の母になっていた私は納得してしまいました。心がせまいのかなぁ。(笑)
ぐー
~ぐーさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
長男はだんだんコナマイキになっています。子供が将来医者になったとして、どんな境遇になっているのか??と思うと、うーん・・・ですねー。^^;
おおかみが謝って仲良くなるという結末も、考えられませーん!!殺人犯も謝罪したら無罪?ありえなーい!!
「平等が人間の精神を破壊する」という本を思い出してしまいました。
春野ことり
蟻さんは、集めた粗食で弱り果て・・。
あぁ無情~~~~。
羨ましきかなキリギリス!
指をくわえる蟻(=花)でした。
すみません。
久しぶりにお邪魔したくなってしまいました。^_^;
花
~花さん、こんにちは~。おひさしぶりです。
うふふ
春野ことり
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