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手元に偏なテレビの直し方という本があります。

この本、副題に「日本をダメにした久米宏と筑紫哲也」とあります。10年前に出版された本ですが、偏向テレビ報道をめった斬りにしています。

 先日、大淀病院提訴のニュースを見てこの本を思い出しました。以下、引用です。

映像はウソをつかないか 

例えば、デモ隊とそれを取り締まる機動隊が衝突した時、カメラの位置がどちら側にあるかで与える印象は180度違うものになる。デモ隊側から撮れば正面に機動隊だけが映る。彼らのまさに戦闘に臨む鬼のような形相だけがブラウン管に登場すれば、視聴者は「無抵抗の市民に国家権力が牙をむいて襲いかかっている」と感じてしまうだろう。

勿論その逆もある。機動隊側だけから撮れば、今度はデモ隊が正面に映る。テレビの視聴者は無法な暴徒が乱暴狼藉の限りを尽くしているとみる。機動隊側から撮ればデモ隊は無法の集団と映り、デモ隊から撮れば、恐ろしい権力側の力の行使となる。

いずれもヤラセでも何でもなくまったくの事実でありながら、カメラの位置次第で、テレビの視聴者には正反対の効果を与えてしまうのである。

 ではカメラのアングルが一定だったとしたらどうだろう?

固定されているカメラの前で、デモ隊と機動隊が乱闘になったと仮定する。その一部始終を完全に放映すれば別だが、ほとんどの場合そうはならない。何故ならそこに編集作業が行われるからである。一本のテープを放送時間に合わせ、カットし放送作品とするこの作業の中にある種の主観が入る余地が出る。

ひとつの映像の中には、デモ隊が暴れまくり、機動隊が堪忍袋の緒が切れて取り締まるという状況があるかもしれない。

このケースではデモ隊が暴力的な行動に出たという原因があって、結果として機動隊が取り締まったという因果関係である。

ところがこの場合、前半部つまり原因の部分をカットして放映すれば、視聴者はどう感じるだろう。

テープのカットの仕方次第では、逃げまどうデモ隊を機動隊が力づくで押さえ暴行を加えているというシーンを放映することが可能となる。視聴者は前半の部分、つまりデモ隊の暴力行為を見ていないわけだし、もしデモ隊が武器を捨て去って逃げていれば、無抵抗で素手の市民を国家権力が踏みにじっているというように理解するだろう。そして当然の事ながら視聴者の同情はデモ隊に寄せられ、機動隊、ひいては国家に批判が寄せられるだろう。

これは極端な例かもしれない。しかし映像には、本来この種の危うさがつきまとう。(引用終わり)

 

 *

 テレビの医療訴訟報道のやり方は、この最たる例だと思います。亡くなった患者さんの映像を映し、遺影の前で嘆き悲しむ遺族を映す。そして「二度とこんなことが起こらないようにして欲しい」とか、「医師に命の大切さを認識して欲しい」だとか・・・。(怒)

そうして視聴者は「医者は悪者」という 認識を知らず知らずのうちに植えつけられます。医療機関を受診したときには何か自分に不都合なことが起こると「これは医療ミスではないのか」、「きっとあの薬のせいでこうなったんだ。医療ミスだ。医者なんて信用できない」と思わせるようになります。

 

視聴率1%は百万人です

社会への影響において、テレビの力は新聞の比ではありません。一番売れている読売新聞で発行部数が1千万強だから、テレビの視聴率に置き換えれば10%に過ぎません。産経新聞の発行部数は約2百万だから、視聴率に置き換えればたったの2%です。

あのフジテレビの「カスペ!サイテー最悪病院にダマされないぞSP」  は視聴率14.7%
だったそうです。147万人の人が見ていたことになります。

↓以下は過去に私がこのテレビ番組を見た感想を記事にしたものです。おかげさまで推薦数を140以上頂きました。

http://blog.m3.com/Visa/20061212/1

 

仮に、テレビ局が悪意を持って毎日毎日こういう番組や上記のような報道を行ったら・・・

 

怖いですねえw

 

次号へつづく

 

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