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さて、
最近、m3.comのブログを中心に、医者の給料に関する話題でにぎわっています。(以下、m3でないブログも含まれています)
医者の給料(うちの家族の食卓にて)(眠らない医者の人生探求劇場)
全部読むのは大変!と思われる方、ピッツバーグ内科研修医先生の記事が大変わかりやすくまとまっていると思います。
これだけたくさん書かれていたら、私はもう書くことがないか・・・と思うのですが。
ちょっと私も言いたいことが。
「さあ 立ち上がろう」のAtsullows-caffe先生の記事「ちょっとおかしいんじゃないの」より
>大学の人員の80%以上は非常勤。つまりフリーアルバイター。研修医はおそらく年収300万円。そして彼らはどこの自治体病院でもこんなもの。医員は年収200万円前後。
まったくその通りなんです。
そして、補足すると、大学病院には大学院生という立場の人たちがいます。私も数年前は大学院生でした。
大学院生というのはもちろん大学からお給料をいただいていません。いただくどころか、授業料を払っています。そして、ただで奉仕をさせられます。
以下、私の思い出話なので、テキトーに読み流してください。
大学院生が患者を持つかどうかは各医局の方針で異なります。私が大学院生だった時は、入院患者さんを受け持たされました。
大学に戻った最初の年は特にたくさんの患者さんを持たなければならないという医局内での(若しくは当時の病棟医長が勝手に決めた?)ルールがあり、医員の先生よりもたくさんの患者を持たされました。
ちなみに当時私の長男は2歳でしたが、小さな子供がいるからという考慮は全くされず、他の男性大学院生と分け隔てなく平等に患者を持たされました。
重症患者は研修医に当たっていたので、検査入院や慢性疾患が多かったのですが・・・
今の研修医は違うみたいなんですが、当時の研修医(新臨床研修制度が始まる前の研修医のこと)は土日も毎日病院に患者を診に来ていました。土日にわざわざ診に行く必要の無い患者さんのところも重症患者を診に行ったついでに行っていたと思います。(私も研修医の頃はそうしていましたので)
ある日、私の患者さんが
「隣の患者の主治医(研修医)は土日も必ず来るのに、私の主治医の先生は土日にちっとも来てくれない」
と、怒り出しました。
だって、大学病院はただ働きな上に授業料も払わなければならないので、土曜日はよその病院にアルバイトに行かないといけなかったし、日曜日にしかゆっくり子供と過ごすことができなかったものですから。でも、そんなこと、患者さんには関係ないこと。自分の主治医が土日に病院に来ないのは怠慢だ!と思ったようです。
そして、ある日曜日、私の患者さんが病状に何の変化も無いのに
「今から主治医が来てくれなかったら、退院する!」
とごね出しました。慢性疾患で、日曜日に診に行く必要性の全く無い患者さんでしたが、私は貴重な子供と過ごす時間を奪われました。ただ働きなのに・・・(泣)
ああ、奴隷だった日々・・・
他にも、大学院生は外来、検査、救急当番など、様々なお仕事を無報酬でさせられました。
私の検査のdutyは心エコーでした。心エコーは1件1万円近い保険請求ができます。多い日は一人で1日10人くらいの心エコーを撮りました。これだけでも1日約10万円弱の利益です。エコーの原価償却費と電気代を引くだけで、人件費はただ!1週間で数十万円、1ヶ月100万円以上の利益を上げさせていただきました。大学病院には、こういうただ働きをしている人材がたくさんいます。
それなのに、大学病院の医師の給料は教授を筆頭に大変安いのです。
これって何かおかしくない?不思議です。
何か給与システムが間違っていると思うのですが。
このように大学病院をはじめとし、医者たちは安い人件費でこきつかわれてきました。国公立病院は今までは医師の自己犠牲の下に成立して来ました。それが今、崩れようとしています。(当たり前ですね)
私の知る限り、大学病院に勤務する医師で待遇に満足している人は皆無です。
私が思うに、研究、教育、高度の診療を行っている大学病院の医師たちの給与こそ、満足がいくものにするべきです。
競って皆が大学に残りたがる、そんな体制にしなければ、医学は発達しなくなる。そう思います。
私の狭い了見で書いていますので、異論があればご指摘くださいませ。
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コメント
コメント一覧
月2回の大学当直以外は病棟フリーです。
教授・助教授含め10人という少ない臨床医で
頑張って頂いています。
実験期間は非常に短い期間しかもらっておりませんが、
逆に早く臨床に戻れるので感謝しております。
大学院生を実験以外で無給でこき使う医局
には入るべからずですね。
給料問題、僕も北海道の立場として考察させて頂きました。
一番つらかったのは、外来患者が提出する尿検体の検査といdutyでした。検査機器にかけてプリントアウトしたものを外来カウンターに提出するだけの仕事でした。単に労働力として利用されているだけでした。
ひどいものです。今はどうなっているかは知りませんが。
みなさん日本全国同じような時期を過ごされてきたのではないかと思います。
まとまった研究時間は確報できず、午前6時から8時までと、午後8時から12時までが、研究時間でした。当時、新婚でしたが、夫(私)が不在のため、嫁さんの友人たちが、新婚宅で泊まりがけで遊びに来ていました。
若い頃、生後2か月の娘の子守中(妻が美容院へでかていました)、緊急手術に呼ばれたため、娘を病院に連れて行って、新生児室の助産婦さんに預けた記憶もあります。
家庭崩壊の一歩手前の忙しい日々を送り、今も決して暇でない勤務状況で、なんとか、まともな生活が送れる収入を得たと思っていましたが、二十歳になった娘の親友の父親の年収が2000万強(トヨタ自動車次長かな)と聞いて、嫁に「医者になんかなるものではないね」と言われてしまいました。
>月2回の大学当直以外は病棟フリーです。
でも、当直料は?
>教授・助教授含め10人という少ない臨床医
どこも厳しいですね・・・
先生の記事、大変参考になりました。
今後ともよろしくお願いいたします。
>検査機器にかけてプリントアウトしたものを外来カウンターに提出するだけの仕事でした。
本当にひどいですね・・・。この国は医者をなんだと思っているのでしょうか。研修医の頃はカルテに心電図を貼るというdutyがありました。事務員を雇えばいいことなのに、資格を持った医師にこういうことをやらせるのですから、ひどい話です。今まで医者がおとなしすぎたのではないでしょうか。いいようにこき使われてしまいました。
>二十歳になった娘の親友の父親の年収が2000万強(トヨタ自動車次長かな)と聞いて、嫁に「医者になんかなるものではないね」と言われてしまいました。
泣けます・・・!!うるうる
日本の勤務医の労働条件がよくなることを切に願います。
個人病院の当直依頼が多く、実験に集中できないことがあることと、
自分の要領の悪さで、なかなかデータが出ないことが目下の悩みです。
僕がノイヘのころは、手術の器械出しやルートとりやら雑用が山ほどありましたが、大学からノイヘが激減したのでだいぶ減ったようです。
フィルムレス、電子カルテになり写真のスケッチも無くなりましたね。
実験待ちの時間もネットサーフィン。細切れの時間を有効活用?できます。先輩方のお話を聞くと少し自分は温室育ちかなと思います。
ノイヘにとっては環境がよくなっているようでよかったですが、もう少し大学に戻ってきてもらわないとスタッフが困りますね。
個人病院も困っているところが多いので、当直の依頼も多いのは頷けますが、頼まれるほうも大変ですね。
実験との両立、頑張ってください。
帰ったら午後のシンポジウム「外科医の地位向上について」結果報告します。
レポート楽しみにお待ちしております。
僕も日本での研修時代は、先生とは比べものになりませんが、プチ忙しかった日々でした。アメリカに来て、一番良かったのは、どんなに忙しいローテーションでも、週に一日は必ず休めるので家族と過ごせる時間を持てること。研修医でもちゃんと人間扱いされています。(アメリカ人相手に、日本のように自己犠牲を強要したらすぐ訴えられちゃいますが。)
リンクさせていただきます。今後ともよろしくお願い申し上げます。
大学院生の資質や環境もピンからキリまであると思います。ことり先生のように心エコーを1日10例もさせられ入院患者の担当もさせられると辛いですね。きっと、ことり先生ならやってくれるという、評価と期待があったのでしょう。そういう評価と期待も困りものですが・・・
大学院生の中でも、身分保障の病院に週2~3日通う以外にバイトをして大学の職員より高給取りという者もいます。大学院生の身分保障先やバイト先は大学から斡旋され、医局に所属することで医局の身上書というか推薦状というか保証書つきなのですから、(フリーターとしてバイトに行くのとプレッシャーの程度が違うと思います)それぞれの大学院生の環境を判断する時は、収入÷(大学でのデューティーの時間+身分保障先での勤務時間+バイト先での勤務時間)と大学の職員の(収入÷大学での勤務時間)と比較するのがいいと思うのですが。
現に、私が勝手に名付けた「都築パラドックス」という逸話があります。
都築君は大学院生の時に、授業料を払いながら大学のデューティーをすることに対して毎日のように不満を言っていました。彼の博士論文は大学院の期限にあと少しのところで間に合わず、論文アクセプト前提のもとの「卒業延期」(延期ですから授業料を払わないといけません)か、大学の職員(医員)となり論文がアクセプトされるのを待つ「卒業」(授業料を払わなくてもいいです)かの選択に迫られました。
大学院生の待遇に散々文句を言っていたので、「卒業」を選ぶと誰もが思いましたが、彼は「卒業延期」を選びました。都築君にとってはやはり大学院生の待遇・収入の方が魅力的だったのでしょう。
私のところでは現在大学院生は入院患者を担当していませんので、大学院生の待遇(実験のない日は4時からアスレチックジムかゴルフの練習)が羨ましいです。
>大学院生の身分保障先やバイト先は大学から斡旋され、医局に所属することで医局の身上書というか推薦状というか保証書つきなのですから
>収入÷(大学でのデューティーの時間+身分保障先での勤務時間+バイト先での勤務時間)と大学の職員の(収入÷大学での勤務時間)と比較するのがいい
なるほど。そうですね。大変マトを得たご意見と思います。
「都築パラドックス」のお話も妙に納得できます。
たしかに大学院生の資質もピンきりですね。
医者の世界って真面目で能力のある人ほど仕事がどんどん増えて大変になって、しかも給料は増えない。そう思われませんか?こういう仕組みが間違っていると思うのですが。
先生はブログによると今、病棟医長をしていらっしゃるとかで
かなりお忙しい事と思います。
失礼ですが、先生もその労働と能力に見合った報酬は大学からはもちろん、バイト代を合わせても貰っていらっしゃらないのだろうと思います。
先生のところの大学院生は楽そうでいいですが、その代わりスタッフは大変でしょう。特に、病棟医長の先生は患者を割り当てるのに大変苦労されているのではないでしょうか。最近の若い医師は自分の権利だけは声高に主張するというような話も耳にしますので
先生の記事、とても勉強になるのでずっと以前から楽しみに読ませていただいていました。最近お忙しいので更新もままならないとは思いますが、くれぐれもお体にお気をつけて、ご無理なさらないようにお願い致します。
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