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毎日新聞 2008/06/01
「モンスターペイシェント」が県内の医療現場でも問題になっている。患者らによる医師や看護師への言葉の暴力や、胸ぐらをつかまれるといった暴力は、塩見俊次・県医師会長によると日常茶飯事だという。過酷な勤務の医師は「努力が報われない」と感じているそうだ。
病を押して訪ねた病院で長時間待たされ、腹を立てたことがある。「すぐに治してもらえるはず」という期待の裏返しなのだが、重なれば不満が募り、不信となり、「怪物」になっていたかも知れない。
医師は病状などを分かりやすく説明する。患者も医師を知る。思いやりを忘れれば、医療はますます崩壊する。(上野)
毎日新聞 2008年6月1日 地方版
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そんな「患者さんの暴行、暴言」に当たったことはないのですが、実態は、こんなひどい状況のようです
↓動画
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産経MSN 2008/07/01
中間管理職先生のところで、すでに突っ込まれています・・・
まったく同感です。相変わらず、「久坂部」なる文筆家もどきの元外科医は、基本データの提示もなく、「医者」が身勝手だから悪いとか、病院で“寝るだけ当直”の医師に高い当直料を支払うことになり、無駄な医療費がますます増大する・・・
と寝言みたいなことを言う。夜間当直医の当直が「激務」になっている病院では、救急患者の殺到で、深夜当直業務がひどくなり、労働環境荒廃が進んでいるので、誰も寝ていられなくなっている。それをあたかも無駄な出費だと言い募る。
「当直」は仮眠をとりながら、万が一に備えているが、時間外勤務だとすれば「割り増し」の賃金が支払われるべ きだし、連続30時間以上の勤務がそもそも医療事故の発生源になっている可能性が高いのに、この元医師は何もそれを語らない。
しかも、自分のこと(大学医局を離れ、外科医キャリアを捨て、世界を放浪、それをネタに外務省の悪口を書くなど・・・)を棚上げした、傲慢な文章です。 医者としての矜持を捨て、勤務医を「不当に貶める」エッセイを、産経新聞も、載せ続けるのは、いい加減にしたらどうだろうyか?
アメリカの医師不足について「労働力」についての専門家たちが討議したりしているようです。日本でも様々な方面から検討されるべきですが・・・果たしてどうでしょうか?
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Workforce Experts Share Their Perspectives on Physician Shortage Crisis
人事専門家たちは、医師不足による危機について予測を共有している
米国医科大学協会(AAMC:Association of American Medical Colleges)の副会長である。Edward Salsberg氏と、Center for Health Workforece Studiesの幹事のJean Moore氏は、の学会の出席者に対し、アメリカの医師不足について演説しました。
Salsberg氏は医師人口は高齢化しつつあり、ベビーブーマー世代が医療をさらに必要とする時に、リタイヤするという事実について語りました。
米国医科大学協会は、2015年までに、医師数を30%増やし、さらに医学部の定員増だけでなく、これに対応して卒後教育を増やすことを勧告しました。
医療サービスや地域分布の多様性は、医師数の増加で重要です。彼は、プライマリーケアは、他の専門診療と同様に求められていると指摘しました。
彼は、国際的にも不確実性なこの時代に、アメリカが国外の医学部卒業生に対して、非常に重要な供給源として大きく依存していると語りました。
また彼は、アメリカ国内の特に家庭医、内科医、産婦人科医、小児科医では、医師の人口が減少し、それに対して国外の医学部卒では増加していることを述べました。
将来の医師の需要増大は下記のような要因で伸びていきます。
人口増加 population growth
高齢化社会 aging of the population
国民の期待 public expectations
ライフスタイルの要因 lifestyle factors
アメリカの経済性成長 economic growth of the nation
医学の進歩 medical advances
Salsberg氏は他の選択肢を探す必要があり、医師をどのように活用していくかが大切であることを強調しました。
彼は非医師による治療の増大、総合連携的教育、さらに若手医師や高齢の医師の需要に応えるべく医療サービスの供給体制の構築を支援しました。
Moore氏は、医師供給、研修医の出口調査、そして現在研究中の医師の需給予測、高齢化について行われたCHWSの研究の話をしました。
ニューヨーク州は比較的人口当たりの医師数は他の多くの州よりも多いだけで、地域的な医師の偏在は、プライマリケア部門や一般外科などがそれぞれ欠員が生じる原因になっています。
この変化、西部およびニューヨーク州中心部や、北部の郡で、さらにNohawk Valleyで劇的でした。
彼女によれば、他の州でも医師の需要が伸びており、New York州が医師たちを州内に診療のためにとどめるようにひきつける能力に影響すると指摘し、さらに大半のアイデアは、環境の変化に応じて討議してきたアイデアだと強調しました。
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更新:2008/06/30 17:50 キャリアブレイン
勤務医の労働環境を考えるシンポジウム「あなたを診る医師がいなくなる!」が6月28日、東京都文京区の東京医科歯科大で開かれた。医師の過重労働がもたらす弊害や、それをなくすための方策などについて、議論を戦わせた。 主催は「小児科医師中原利郎先生の過労死認定を支援する会」。まず、故中原医師の妻のり子さんが次のようにあいさつした。 「夫 中原利郎は、9年前の8月16日に過重労働が原因で過労自死した。昨年3月に国から労災認定はされたが、勤務先の病院は、過重労働を認めてくれない。今、 裁判中ではあるが、なぜ病院は自分の所で働いていた小児科医を守ってくれないのだろうか、という疑問をずっと持ち続けている。それがなぜなのか。と同時 に、医療者を守るシステムづくりをしていかなければならないのではないかと考えている。そんなことをテーマに、きょうは皆さんと議論を深めたい」 資生堂副社長の岩田喜美枝氏は、旧労働省で男女雇用機会均等法の制定に関与、資生堂でも女性が働き続けられる労働環境づくりに取り組んでいる。プレゼンで は女性医師の仕事と子育てをテーマに、「小児科では20歳代では女性医師が半数を超える。女性医師が出産、子育て期間中もしっかり働き続けられるような仕 組みをつくっていくことで、医師の過重労働が軽減する」などと述べた。 元都立府中病院長の前村大成氏は、医師の労働環境問題に取り組んできた。「当直は管理当直なのか業務当直なのか。医師の当直は実態として業務当直。また、 肉体的にも精神的にも厳しい。当直月8回が、過重な労働でないはずがない。しかもそれが、全国の病院でほぼ常態化していることは問題。記録がないから勤務 していないなどというのもおかしい」などと指摘した。
続いて、4人のシンポジストがプレゼンテーションを行った。
城西大経営学部准教授の伊関友伸氏は、自治体病院での医師不足の状況を示しながら、こう訴えた。
「小 児科医師が過労で辞職しようとしたとき、市民が自らコンビニ受診を控えるような運動を起こしている例がある。本当に医療が必要な患者が、必要な医療を必要 なときに受けられるようにするためには、住民、医師、行政それぞれが相手の立場を考えながら行動する。それが地域医療を守ることであり、医師を守ることで あり、ひいては民主主義を守ることにつながる」
京都市の洛和会音羽病院院長の松村理司氏は、年間5000件の救急搬送を受け入れながら、 当直明けの医師を原則帰宅させるなどの自院の取り組みを紹介。「断らない救急は、総合診療科を充実させたからこそ成立している。ドクターが23人という大 所帯(注釈:総合診療科のことです)で、一次、二次の救急に対応している。このほかに救急部に7人の医師を配置しており、30人で救急を診ている。また、総合診療医が専門科の応援などに も携わっており、その結果として、比較的いい医師の労働環境が確保されている」などと述べた。
その後、司会のジャーナリスト、田辺功氏も加わってディスカッションが行われた。
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BioToday.comというサイトがあります。最先端の科学ニュースや海外のお薬について知りたいときには、非常に便利なサイトです。
そんなサイトが、こんなニュースを掲載していましたのでご紹介します。
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2008-06-30 - アメリカで実施された大規模なサーベイの結果、産科医のおよそ10人に1人は周産期死亡(死産または幼児死亡)の精神的負荷により産科医療をやめようと思ったことがあると分かりました。
この試験では、産科医1500人にメールで質問が送付され、そのうち804人がこの質問に回答しました。
この結果、8%の産科医が周産期死亡を被った親のケアに精神的困難を覚えて産科医をやめようと思ったことがあると回答しました。
この結果はObstetrics & Gynecology誌に発表されます(文献情報未記載)。University of Michigan Health SystemのKatherine Gold等による成果です。
Gold氏は次のように言っています。「我々は死産や幼児死亡が家族にとってショッキングな出来事であることを知っているが、それが医師にとっても精神的に負担の大きい経験であることがこの研究で示唆された。」
‥> 関連ニュース
Stillbirths, infant deaths lead to anxiety, guilt and stress among obstetricians / Eurekalert
↓去年、お産SOSによれば、国際比較しても非常に良い成績ですが、「福島県」と「奈良県」で産科をめぐる不幸な事件が連発したのが2007年のことでした。医療崩壊の流れを決定付けたともいえるメモリアルイヤーでした。
医療の改善については続けられてはいますが、やはり周産期死亡ゼロの先進国はありません。これをみると、結果が悪いと、すべての責任を現場の産科医だけにおっかぶせるのは酷ともいえるでしょう。
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周産期死亡率は妊娠中期以降の死産数と、生後1週間未満の新生児死亡数を合わせ、出産1000件当たりで算出する。日本は世界保健機関(WHO)の分類に合わせ、22週以降の死産数で計算している。
厚生労働省の人口動態統計によると、2005年は4.8人。1985年は15.4人で、20年間で3分の1以下になった。
WHOは分類とは別に国際比較可能な死亡率として、死産数は妊娠後期(28週)以降に置き換え、出生1000件当たりで計算した数値を公表している。
それによると、日本は70年に21.7人と主要国の中でも中位だったが、05年は3.3人と大幅に下がった。お産のリスク管理や新生児医療が向上しただけでなく、妊産婦、赤ちゃんの栄養、衛生状態が年々良好になってきたことが主な要因だ。
周産期医療の進歩などは、妊産婦死亡率の改善にも貢献している。死亡率は妊娠中または出産後42日未満で、妊娠や分娩(ぶんべん)が原因の死亡者を出産10万件当たりで割り出す。
40年代前半は200人を超えていたが、出産場所の主流が自宅から医療施設へと転換していくのに合わせ、劇的に低減。80年に19.5人と20人を切り、05年には5.7人になった。
ただ、厚労省などの調査には、分娩などで一時的に重篤な状態に陥った妊産婦は死亡者の70倍以上という結果もある。「お産は絶対に安全」と受け止めるのは早計だ。
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患者さんのために一生懸命働いている勤務医に対して、「院内暴力」という形で、長い待ち時間や説明不足に対する不満を暴発させる事件が発生しているようです。
残念ながら、夜間当直帯は医師や看護師の数に限界があり、警察の介入で患者さんや家族の方を取り締まっていただくしかない現状なのが悲しいです。そういえば、一昨日の「勤務医の労働環境を考えるシンポジウム」で、諏訪中央病院の名誉院長の鎌田實先生(「がんばらない」などの著作で有名な)のお言葉をご紹介頂きました。
↓オリジナルは「小児科医師中原利郎先生の過労死認定を支援する会 」のホームページにあります。救急病院の当直の医師や看護師らが患者や家族から暴力行為を受けるケースが相次いでいるとして、県医師会が県警に加害者の逮捕など厳正な対応を求 める異例の要請をしていることが27日、わかった。暴行を原因に、救急医療からの撤退を申し出る病院も出ており、同会は「救急体制に大きな影響が出かねな い」としている。
同会は、市原市内2か所の民間病院で、昨年6月20日と今年4月26日に起きた暴行事案を受けて申し入れた。要請は今月13日付。
市原市医師会によると、4月のケースは、午前3時ごろ、鼻の痛みで37歳の女性が来院。医師がレントゲンで鼻骨骨折と診断し、「鼻が曲がる恐れがある」と説明したところ、付き添いの男性が突然、医師の顔を殴ったり腹をけったりした。仲裁に入った看護師らも暴行を受けた。
通報で警察官が駆け付け、騒ぎは収まった。しかし、警察官は「逮捕するなら被害届と4~5時間程度の事情聴取が必要」と説明。医師らは「(事情聴取のために)救急診療を中断することは困難」と、被害届を出さなかったという。
昨年6月にも、腰痛を訴えて午前1時ごろに救急車で運ばれた男性が、「入院の必要はない」と説明した医師に対し、「入院させろ」と暴行。警察官も来たが、「(男性に)精神障害があり、逮捕できない」と説明を受けたという。医師は首などに6週間のけがを負った。
市医師会は「被害届や精神疾患にかかわらず、まずは暴行や傷害容疑で逮捕出来るはず。そうした抑止力がないと、病院での暴行が減らない」と訴える。
市原市では、夜間や休日の救急医療を帝京大ちば総合医療センターなど9病院が輪番で担当。被害に遭った病院からは「安全が守られないなら、輪番を 辞退する」との声が出ているという。県医師会の田那村宏副会長は「当直の負担に加え、暴行で医師の意欲が低下すると、救急医療が維持できない。警察には、 逮捕という厳しい対応をお願いしたい」と話す。
県警刑事総務課は「事実関係を確認中で、現段階ではコメントできない」としている。
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昨日、東京で「あなたを診る医師がいなくなる!」というタイトルのシンポジウムに参加させていただきました。司会も上手な方がやってくださり、非常によい会でした。
同じ日、関西でも「日本のお産を守る会」のシンポジウムがあり、こちらも現役の産科医以外に全国各地から医師だけでなく、マスコミの方も含め、色んな方々が参加されたようです。
医療は国民全体の問題です。一部のマスコミが「儲け過ぎ」 とか勘違いなニュースを流していますが、そういう問題ではなく、国民全体でこの医療危機をどうやって乗り越えるか?そろそろ建設的な議論を始めるよいきっかけになったと思います。
「しんぶん赤旗」以外はあまり報道されていませんが、そろそろ「医療従事者以外」が、医療について、勤務医の問題についてもっと関心を集めてもいい頃だと思います。
今回のシンポジウムを開催のために、色々と奔走された中原のり子先生(小児科医中原利郎先生の奥様です)、スタッフのみなさんお疲れ様でした。
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Medical Tribuneさんがアメリカの医師不足について報道しています。全文掲載ではなく、一部を紹介します。ぜひ、医師の方はMTproに登録の上、読んでください。
米で医師不足から外国人医師が急増
Medical Tribune[2008年6月26日(VOL.41 NO.26) p.09]
〔米オハイオ州クリーブランド〕"人種のサラダボウル"は医師の世界も例外ではなく,米国で外国人医師が急増し ている。米連邦政府は核兵器開発を巡る問題 からイランを非難する立場を取っていた。しかし,イラン人医師が米国での診療に参入する妨げとはならない。ほかにもロシア語や北京官話(中国語)など,米 国にはさまざまな言語で診療する医師がいる。これには,少なくとも医師不足で米国には需要があることが一因となっている。
内科志望者の減少で偏在も
米国医師会(AMA)は1994年,JAMAに2000年までに過剰医師数が16万5,000人に及ぶとの予測を発表していた。しかし,現在は過剰では なく不足している状態で,2020年までにさらに不足する可能性もある。AMAによると,急速な人口の高齢化が一因になっているという。
また,米連邦保健福祉省(HHS)の予測によると,現在の傾向がこのまま続けば,専従医師の供給数は2020年までに86万6,400人に増えるが,実際の必要数は92万1,500人であるという。
医師不足の悪化はAMAや米国医学研究所,米国卒後医学教育認定委員会が医師過剰を予測したときには考えられなかったさまざまな要因によって起きてい る。その1例は医師の偏在であり,現在は僻地での医師数が不足している。また,女性の医療従事者が増えているものの,男性医師に比べて勤務時間が短くなる 傾向がある。
さらなる要因には,需要が多い家庭医学や内科を選択する医学生が少なく,勤務時間が固定で短く,報酬が高い専門医を選択する点が挙げられる。
移民法改正で参入が可能に
外国人医師は,どうすれば米国で診療が行えるようになるのか。折しも1991年に,米国議会がそれまで米国で診療を行う医師を米国民に制限して いた移民法を改正した。(中略)
ERは敬遠される傾向
(後略)
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どっかで読んだようなお話ですね。アメリカもベビーブーマー世代が高齢化しだし、急速にこれから医療需要が伸びます。
アメリカと違って、日本の問題は、需要が増加しても医師、看護師が不足しても、それに見合うだけの医療従事者を海外から呼ぶのも難しいこと、さらに日本語もまともに話せない人に診療を任せるわけにはいかないということです。
「供給不足」が引き起こす「医療崩壊」は、国もそろそろ考えてはいますが、国民もこの問題を気づくようになってきました。
さて、どうしますかね?ちなみに医療費が無料だということで日本よりもよい医療と思われている国でも、医師不足は深刻です。
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「野戦病院」の研究室でドクトル虎の巻先生が、「移民受け入れで治安がよくなる?」と書かれていますが、やはり医療従事者としては、医療分野でのSkilled Workerの人手不足は深刻な状況です。
日本は世界の先進国の中で、有数の老人大国となっています。今後さらに高齢者の割合が増えます。若い人は「年収300万円以下」の介護士などにはなかなか定着してくれそうもありません(当たり前だけど汗)。
そんな中、いよいよEPAの枠組みの中で、試験的にインドネシアから看護師・介護士を受け入れる話が出ています。
NHKのBSの「今日の世界」でもとりあげられていましたが、介護士の資格がインドネシアにはないため、まだこれから色々と必要な教育、語学研修、それ以外も 「イスラム教徒」との共存が果たして可能か、少しづつこの動きは「医療」だけでなく、人的な供給源を外国に頼らねばならなくなってきている、日本の実情があります。
介護は家族に・・・という古典的な考えもあるでしょうが、介護殺人や老老介護など厳 しい現状を知る側としては、外国人労働者を「受け入れ」ることは、仕方ないのでしょう。
彼らの永住を許可するのか?あるいは研修生のように3年 を限度に、日本語も覚え、一人前になったら追い返すのか?そういう意味ではまた「新たな実験」が始まったと思います。
【ジャカルタ=代慶達也】日本、インドネシア両政府の経済連携協定(EPA)に基づく初めての看護師・介護福祉士の受け入れ事業で、日本側の仲介機関・ 国際厚生事業団は21日、ジャカルタでの面接を終了、審査の結果305人を受け入れる見通しになった。現地での募集期間が短かったこともあり、予定してい た最大受け入れ枠(500人)を約4割下回った。
初年度の日本側の受け入れ数は看護師が174人、介護福祉士131人。それぞれの受け入れ枠は200人、300人で介護福祉士の応募者が日本側の需要を 大幅に割り込んだ。今後は日本側の受け入れ機関と調整したうえで7月下旬以降に順次日本に派遣される。(21日 23:14)
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ちなみに、日本の医療側というと、日本看護協会は下記のような形で、2008年6月17日に協会側の見解を公表しています。
インドネシア人看護師候補者受け入れにあたって
日本看護協会の見解

1.日本看護協会の基本姿勢
日本看護協会(以下、本会)は、医療・看護の質を確保するため、外国人看護師の受け
入れについて、従来から以下の4条件を求めている。
① 日本の看護師国家試験を受験して看護師免許を取得すること
② 安全な看護ケアが実施できるだけの日本語の能力を有すること
③ 日本で就業する場合には日本人看護師と同等以上の条件で雇用されること
④ 看護師免許の相互承認は認めないこと
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という具合です。もちろん、言葉の壁もあるのでしょうが、新規参入してくる外国人看護師の給与が日本人と同じ給与でないと、「雇用」が守られないからだと いうのはわかるのですが、今後、看護師が不足して医療の安全を守るために、マンパワーが必要な場合、来てくれる人を拒み続けるのではなく、共存という形で 探らねばなりません。
さて、話が変わりますが、外国人を人口の85%まで受け入れている国があります。UAEの中にあるドバイという国です。
ドバイにはなぜお金持ちが集まるのか

「共存する各国のコミュニティ」
ドバイには、現在およそ150カ国の人々が居住している。これだけ多様な国籍の人間がひとつの地域に仲良く共存している例は、世界中どこを探してもないだろう。
コスモポリタンなこの国には、自分が外国人であることを感じさせない不思議な魅力があり、この地に長く居を構えている私は、ドバイを故郷のひとつとすら感じている。
日本を含めた多くの国が在留外国人の問題に頭を悩ませているが、その本質は外国人を「他国人」として扱い、自国の文化や習慣に同化させようとすることにあるのではないだろうか。
ドバイの外国人に対する姿勢は、同化や融合ではなく「共存」である点に特徴がある。というのも人工の約85%が外国人であるドバイでは、外国人の帰化、地元文化への同化や融合はもとから期待していない。
地元のアラブ首長国人は、自らの文化、生活のベースである「イスラム」の教えや習慣を尊重してくれさえすれば、外国人にそれ以上のことは求めていないし、ましてやイスラム教に改宗させることなど最初から目標とはしていないのだ。
~(中略)~
つまり、外国人同士はビジネス上でまさに「表面的」に触れ合うことはあっても、それ以上の深い付き合いは基本的に必要ないということである。
一見冷たい社会のようだがそうではない。それぞれがお互いを村長し合って、お互いのことに必要以上に干渉しないのである。これがドバイの社会が調和している秘訣かもしれない。
この背景には、もうひとつ忘れてはならない要因がある。ドバイ在住の外国人のほとんどは、一時的に出稼ぎに来ている、いわば仮住まいの存在だと言うことだ。
ドバイにおいて、外国人の長期滞在や永住、帰化というシステムは正式には存在しない。滞在許可は一律3年と決まっており、3年後との更新が必要になる。例外的にも3年以上の滞在許可(査証)は存在しないし、永住権や市民権の授与などもありえない。
実際に出稼ぎに来た両親のもと、ドバイで生まれ、何十年も居住している外国人がたくさんいるのだが、こうした人たちも必ず3年ごとに滞在許可証を更新しているのだ。(以下略)
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人口160万人のうち85%が外国人という国では、労働力不足に対処するには、こういう方法しかないのでしょう。しかし、この本を書かれたのは日本人で、また現地の人とは違った見方をされているでしょう。
出稼ぎに来る人たちはきっと「外気温50度の中建築工事にあたって出稼ぎ工として賃金を得て母国へ送金」。
ドバイのアラブ首長国人は決して、そんな外で肉体労働しなくてもいい仕組みで、かなり特殊な事情です。でも、今のところ景気が良いので、文句が出ないでいます。彼らが商売が上手にやっているからです。
一方、海外から外国人が集まってきたのに、富がなくなったとたん外国人に見捨てられた国があります。南の島ナウル共和国です。
アホウドリの糞でできた国―ナウル共和国物語

ナウル国民の生活水準は、リン鉱石の大量輸出により、20世紀末までは先進国並みの水準を保っていた。だがリン鉱石がほぼ枯渇状態となり、2000年に は大規模な採掘事業は行なわれなくなった。現在、ごく小規模な採掘は継続されているが、かつてのような大量の採掘は見込まれていない。また、長年の大規模 採掘によりナウル島の中央部は車両通行ができないほど荒れ果てており、深刻な環境問題ともなっている。
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ナウルは景気が良かった時、学校も無料、税金もゼロであったが、産業らしい産業もなく、環境も悪化し、いざ資源が枯渇してみると・・・外国人も住民も困惑。面白い本です。
外国人が海を渡ってくる理由は単純です。稼ぎに来るのです。彼らは、本質的にビジネスチャンスがなければ、きません。また外国人が今いない日本の地域は滅びつつあります。だいたいが公共事業によっかかって来たところだからです。
外人は工業事業などの利権を得にくい構造です。地道に稼ぐしかないのですが、集まる・・・のは東京・大阪・愛知・神奈川そして埼玉まで。ここに外人の50%が住んでいます。

そういう意味では、「外国人看護師」も地方ではなく、おそらく外人がたくさん住んでいる都市部に需要が高いように思います。
日本の農業も、最近は「外国 人頼み」だという話です。食料自給率は実は、外国人に支えられている状況になりつつある事態。それを無視して「なんでもハンターイ」より、日本の労働者不 足をどうやって解消しながら、外国人と共存できる仕組みも少しは考えて行かねばなりません。
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[医療改革のキーパーソン]や[辻事務次官の語る「医療構造改革」]などで取り上げてきましたが、辻哲夫さん、覚えてみえるでしょうか?
辻 哲夫(元厚生労働次官)
経歴:東京大学法学部卒業。厚生省大臣官房政策課長
同省大臣官房審議官、厚生労働省年金局長
同省大臣官房長、同省保険局長等を経て
2004年厚生労働審議官、2006年より2007年厚生労働次官。
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社会保険庁ために、安倍政権の末期に責任を取って職を辞されました。
理念や辻説法などを読むと非常に優秀な方だったと思いますが、その経歴からみても、次官にふさわしい方だったとは思います。最近、このような本を出版されていました。
もちろん、今後のことを考えるためには、また読んでみたいものです。医療や福祉は国民にとって最大の関心事だと思います。そして彼が解決できなかった課題はそのまま我々に残されたままです。
朝日新聞 2007年08月24日23時32分
政府は24日、年金記録のずさんな管理問題の責任が問われていた社会保険庁の村瀬清司長官(60)を退任させ、後任に総務省出身の坂野泰治・日本放送協 会監事(60)を充てる人事を決めた。厚生労働省の辻哲夫事務次官(60)も退任し、後任には旧厚生省出身で、前内閣府事務次官の江利川毅・日興フィナン シャル・インテリジェンス理事長(60)を起用する。年金記録問題に伴う事実上の更迭といえる。同日開いた首相官邸の人事検討会議で了承した。31日付。
安倍首相は24日夜、訪問先のクアラルンプールで記者団に「一刻も早く、新しい体制で国民の不信を払拭(ふっ・しょく)して前進していかなければならないという観点から、けじめとして現在の内閣において人事を行った」とした。
柳沢厚労相は今回の人事の発表会見で、「年金記録問題では国民に不安や心配をおかけしたことを反省し、単純に内部昇格するのではなく、新しい目で課題に 取り組むのが適当と考えた」と述べた。同省の幹部人事は例年7月ごろ行われるが、年金記録問題による混乱を受け、人事は凍結されていた。
ある府省の事務次官経験者が他省の次官に、総務省出身者が社会保険庁のトップに就くという人事は、「霞が関の論理」では異例だ。内閣改造や臨時国会を控え、刷新色を出そうとしたとみられる。
政府関係者は今回の起用について「役人としてのキャリアを終えた人に、もう一度、厳しい役割を果たしてほしいと頼んだわけだから、調整は難航した」と明かす。
社保庁長官の後任選びで柳沢氏は民間からの起用も模索した。だが、年金問題の逆風下で適任者が見つからず、日本放送協会監事として現業部門も経験した坂野氏を最終的に選んだ。
坂野氏は総務省行政管理局長などを経て、道路公団民営化推進委員会の事務局長として行政改革を進めた。社保庁は10年1月に解体され、日本年金機構が発足するが、組織再編の陣頭指揮をとることになる。
現在の村瀬長官は、年金記録ののぞき見などの不祥事を受け、04年に損保ジャパン副社長から民間出身として初めて就任。だが、相次ぐ不祥事の対応に追われ、社保庁の立て直しは果たせなかった。
事務次官の後任についても、旧厚生省出身とはいえ、民間企業に再就職していた江利川氏を起用する。柳沢氏は「内閣府事務次官を経験した力のある方で、外の見方も十分に身につけている」と述べた。
民間などに籍を置いていたとはいえ、官僚出身者という「霞が関の身内」の顔ももつ坂野、江利川氏は、まずは臨時国会で、民主党など勢いづく野党からの攻勢と向き合うことになる。
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読む政治:士気低下…漂流する厚労官僚 今や「負担増の伝道者」
毎日新聞 2008/06/23
◇「大学教授に」転身願望広がる
年金記録漏れ問題に続き、後期高齢者医療制度でも厳しい批判を浴びた厚生労働省の官僚たち。今後は国家プロジェクトと言うべき医療、年金、介護 の総合的な社会保障政策の立案を担わねばならない。ところが官僚たちは社会保障も聖域としない小泉改革の継承と、少子高齢化による必然的な負担増のはざま で方向性がつかめず、漂流している。省内には早めに退職して大学教授になろうという転身願望も広がる。厚労官僚の今を報告する。
◇「与党批判」に喝采
首相問責決議が可決された11日の夜、首相を囲む有志議員の会が開かれた。福田康夫首相の激励が目的だったが、実は首相にとっては極めて不愉快な出来事が起きていた。
首相が会場に到着する前、松浪健太・厚労政務官は「後期高齢者医療制度 与党PT案の問題点」と題するA4判のペーパー2枚を出席者に配った。
「将来世代の負担に歯止めをかけるために制度を導入しながら、今年だけで(負担軽減策で)560億円ものツケを(国民に)負わすのは本末転倒だ」
そこには与党があわてて作った「低所得者の保険料9割軽減」を柱とする見直し案への批判が並んでいた。
首相と親しい衛藤征士郎衆院議員が回収を求めた。松浪氏は渋々応じたものの、遅れてきた首相にはペーパーを直接、手渡した。
首相は無表情に「読んでおきます」と言っただけだった。
松浪氏の直訴に官僚たちは、自分たちの気持ちを代弁してくれた、と喝采(かっさい)を送った。
今、省内では大学教師への転職願望が広がっている。04年以降、大学教師に移った幹部は少なくとも11人。局長手前の審議官クラスにあたる78 年入省組はキャリア組15人のうち、既に5人が大学教授に転じた。将来の次官候補と言われる若手官僚の中にも、「先生の職を探したい」と口にする人が複数 いる。
医事評論家の水野肇氏は「かつて大学に行くのは将来的に組織の主力になる人ではなかった。今や、一番優秀なのが教授になりたがる」と憂える。
◇「弱者の味方」が…
96年末に大物官僚と言われた岡光序治厚生事務次官(当時)による収賄事件が起きた。
04年には年金などの保険料を、福祉施設から職員の練習用ゴルフボール代にいたるまで、約6兆円流用していた事実が発覚。その後も国民年金保険料の不正免除、年金記録漏れなどと信用を失墜させる不祥事が次々と明るみに出た。
ただ近年の士気低下は、むしろ被害者意識に基づいている。それは消費税率引き上げを封印し、年間2200億円の社会保障費抑制を打ち出した小泉改革路線と無縁ではない。
後期高齢者医療制度とセットで出されたのが、高齢者の長期入院施設、療養病床を6割減の15万床に減らす方針だ。厚労省は入院不要の患者もおり15万床まで減らすことが可能だと説明し、結果的に3000億円が圧縮できると試算した。
ところが、当時保険局に財務省から課長補佐として出向していた村上正泰氏は、中央公論3月号で「医療費削減ありきだった」と暴露。3000億円削減のために療養病床をどれだけ減らすか、というつじつま合わせをしたというのだ。
当時、保険局にいた幹部は「マイナスシーリングの予算を作るのが最優先。哲学はその次になった」とこぼす。
04年の年金改革。厚労省は年金に「マクロ経済スライド」を導入した。従来は、物価が1%上がれば年金も1%増えた。だが、同スライドでは物価が1%増でも年金は0・1%しか増えない。
改革に関与した元幹部は「物価がどんどん上がったらどうなるのか。弱者の側に立つ厚生官僚として、私はやってはならない政策に手を染めた」と話す。
以前は族議員と組んで、増えるパイを利害が対立する関係者に配分するのが主な仕事だった。低成長の今、給付カットという我慢をだれに強いるか、その説得が中心となった。
◇「役所の殻」破れず 細りゆく現場感覚
削減を強いられる中で、現場感覚がますます先細ってしまったのではないか。
「こんなことを書いてだれが喜ぶか。当事者の身になってみろ」 4月9日、国会内で自民党の尾辻秀久参院議員会長は、保険局担当の官房審議官ら幹部に声を荒らげた。
後期高齢者医療制度には、患者の病状急変時の治療方針を文書化すれば、医師に報酬が出る「終末期相談支援料」が新設された。
厚労省が持参した説明文には、75歳以上の人に関して「避けることができない死を迎える」と書かれていた。尾辻氏が怒ったのは、3月末にその表現を削除するように注文したにもかかわらず、官僚が無視したためだ。
関係した官僚は「高齢者とて、自らの死は直視できないという想像力に欠けていた」と反省の弁を口にする。しかし、その感覚の鈍さが保険料の年金天引きに如実に表れた。
後期高齢者医療制度で保険局は「低所得者は保険料が下がり、高所得者は上がる」と説明。ところが、低所得者の方が負担増となった割合が多いと分かった。自治体に調査さえしなかったためだ。
保険、年金両局は次官への登竜門となる部署だ。社会保険庁という現場の実動部隊を持ち、仕事の中心は制度設計。「現場を知らないのがエリート」という思い違いを生んだ。
旧厚生省はエイズや肝炎などの薬害を引き起こした。その反省は省全体の共通認識になかなかならない。保険、年金両局の文系エリートは「薬は技官の世界の話だ」と対岸の火事を決め込む傾向があるからだ。
◇「昔のままの感覚」
福田首相は17日、消費税増税の必要性をにじませた。一方、翌18日、津島雄二党税調会長は「首相は税制は頭に入れず、政策をどんどん打ち出すのがいい」と増税には否定的な見解を示した。選挙を控えた福田自民党政権の方向性も定まらない。
70年度には国民所得の5・8%に過ぎなかった社会保障給付費は、25%近くに達した。旧厚生省の掌中にあった社会保障の制度設計は、税制論議を軸にした大きな政府か小さな政府かという、国家のあり方の議論なしに成り立たなくなった。
「これだけ社会保障は大きくなったのに、感覚は昔のまま。みな、その溝を埋められずにいる」。あるOB官僚は漂流感が生まれるのは、役所だけで完結できない限界を感じているためだという。
◇
「読む政治」は吉田啓志、堀井恵里子、佐藤丈一が担当しました。
毎日新聞 2008年6月23日 東京朝刊
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2008.06.17
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さて、昨日の続き・・・です。6月17日にこんな記事が出ていました。アメリカのFRBの議長の発言をめぐっての話題です。

世界一の大国・米国は,医療にもふんだんに金を使っている。例えば,GDPに占める医療費の割合15.2%は日本(8.0%)の約2倍,国民一人あたりの医療費5711ドルは,日本(2249ドル)の約2.5倍となっている。
しかし,使っている額の巨大さに見合った成果を上げているかというと決してそんなことはなく,例えば,平均余命は日本の男78.4歳(世 界2位)/女85.3歳(同1位)に対し,男74.8歳(同26位)/女80.1歳(同26位)と,はるかに劣る数字となっているし,乳児死亡率も日本の 2.8(出生1000あたり,世界3位)に対し6.8(同29位)と,「世界一の大国」を名乗ることが恥ずかしくなるような情けない数字となっている(註1)。
医療費の巨額さとは裏腹の結果の悪さからいえば,米国の医療は「世界一効率が悪い」と断言していいのだが,いったい,なぜ,こうも効率が悪いのだ ろうか? 理由の第一は「民」を主体とした医療保険制度を採用していることにあるが,民の保険が「非常に高くつく」特性を有することについてはすでに第122回で述べたとおりである(註2)。
効率が悪い理由の第二は,「格差社会に暮らすことがもたらす健康被害」にあるのだが,例えば貧富の格差で見た場合,米国が,メキシコに次いでOECD加盟国中第2位の「格差大国」であることは第125回に 示したとおりだ。収入・教育程度などの社会経済的地位(socioeconomic status)の格差が,肥満・糖尿病・高血圧・虚血性疾患など,さまざまな疾患の発症・増悪要因となっていることは広く知られているが,米国では,「格 差社会のもたらす健康被害」が医療費を押し上げているだけでなく,平均余命や乳児死亡率のデータでも示したように,金をかけているのに「結果が出ない」こ との最大の要因となっているのである。(以下略)
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