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産経さんらしい、視点・・・という名にふさわしくない「事件」の考察です。
「医療界がこぞってすべての医療ミスで刑事責任の免責を主張するなら、事故調が事故原因究明や公正な判断を下せなくなるのでは、と懐疑的な見方が出てきても仕方あるまい。」
刑事責任の免責は・・・今回の刑事訴訟の争点でしたか?事件の影響を大きくしたによる「萎縮医療」についても含めてもっと深い考察がないと、オピニオン紙という名前に負けてしまいます。
産科医療がどんなになっても、滅亡に追い込んだ張本人としては、絶対に毎日さん(奈良)と産経さん(今回の記事は特にね)って自覚はないんだろうけど。
マスコミさんも、そろそろ学びませんか?本当に産科医の声を聞いたのでしょうか?産科医不足のため手薄な現場で患者さんの命を落としてしまった今回の事件、検察による勾留のため、福島大野病院から産科医が居なくなって、お産難民を「現場」の医師個人の責任追及をし続けてもいいのでしょうか?
そして、マスコミが自分たちが書いた記事を「反省」なく、同じように「医者はもっと厳しく反省を」という態度では、本当に訴訟で犠牲になった加藤先生、無罪判決が出ただけではもう元には戻らない「崩壊」の傷あと。
今回の刑事訴訟で、ご遺族と医師の間で「心の溝」が埋まったとは思えません。刑事罰を求めるのは「現場」の状況を知れば知るほど、厳しいものがあります。それは「医療は犯罪行為」だと、拡大して法的に刑を下すのかは、リスクのない立場から言えるのでありましょう。
もしも「マスコミ」が「特ダネ」で政治スキャンダルを報道するたびごとに、政治家ではなく、検察から刑事訴訟とされ、個人責任で「筆者」が訴えられれば、政治批判の記事を書き続けられますか?
そういうことです。「病気」という弱った肉体にメスを入れる、その「ぎりぎり」を考えると「医師」はいつでも火の中に飛び込んでいます。マスコミには報道の自由があるようですが、公共の利益のために国民は支持をし、その活動を理解しています。
医療も公共のために活動しています。「かばいあい」といわれるのであれば、「あるある大辞典II」のような、「完全捏造」番組を作成した、関西テレビを「産経新聞」としては「グループ会社の一員」として関係を清算できたでしょうか?
いずれにせよ、救急医療や産科医療は「限界」を超えているのです。リスク回避できるマスコミさんと違い、医療も学びました。「司法」に任せては駄目で、本当にクロといえる医療については突き出す覚悟をつけてきたと思います。
今回の弁護側に立たれた専門の先生(「追記」かばいあいってのは・・・医師の同士の面識があって、引き受ける場合の事でしょうけどね・・・今回は全然ちがいません?)を「かばいあい」と書けるのであれば、「産経新聞」は自ら展開する報道によって、「医療撲滅機関」だと思われても仕方ないでしょう。
「産科医療」のために、激務の医師が続けられるようにマスコミさんももうちょっと理解を広めてくませんと・・・少人数で戦ってきた産科医療は元に戻れない。マスコミというのは、勉強して日々記事を書くものだと思います。
今回、あなたたちは何を学びましたか?産経新聞の医療系記事の低クオリティは医療従事者の「マスコミ不信」の発信源になっていることをどれほど認識しているのでしょうかね?
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【視点】無制限に医師の裁量を認めるものではない 大野病院事件
産経イザ 08/20 23:18
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/171598/
手術中に医師が最良と判断した手法で患者が死亡した場合、医師個人は刑事責任を問われるべきか-。福島県立大野病院事件で、福島地裁は、臨床の場で通常行われる水準で医療措置をしていた場合、罪は問えないとの判断を示した。
判決は、医療行為を「身体に対する侵襲を伴うものである以上、患者の生命や身体に対する危険性があることは自明」と表現。結果責任だけが問われる医療関係者から上がる「リスクの高い医療はできない」などの切実な叫びをくみ取った結果が、今回の無罪判決といえる。
だが、判決は、加藤医師の医療行為と女性死亡の因果関係を認めた。大量失血も予見できたとしたうえで、検察側が指摘した通り、癒着胎盤の剥離を中止して子宮を摘出していれば、最悪の結果を回避できた可能性を指摘した。
公判で弁護側の証人に立った産婦人科の権威らが「一切過失はない」と言い切る姿は、国民に「医者のかばい合い」と映ったに違いない。
今回の事件を契機に、医療事故調査専門の第三者機関、いわゆる医療版事故調を設置しようという機運が高まっている。だが、医療界がこぞってすべての医療 ミスで刑事責任の免責を主張するなら、事故調が事故原因究明や公正な判断を下せなくなるのでは、と懐疑的な見方が出てきても仕方あるまい。
今回の判決は「適切な手術」という前提付きで、医師の裁量を認めた。医療界は、なおいっそうの注意義務と医療を受ける患者、家族が十分納得するような説明責任が求められていることを忘れてはならない。(小野田雄一)
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大野事件の意味を考えるシンポ開催
キャリアブレイン 2008年8月5日
シンポジウム「福島大野事件が地域産科医療にもたらした影響を考える」が8月20日の午後1時から、福島市の福島グリーンパレスで開かれる。「福島大野事件が地域産科医療にもたらした影響を考える会実行委員会」の主催。
産婦人科医が帝王切開手術中の女性を大量出血で失血死させたとして、業務上過失致死などの罪に問われ、2006年に逮捕・起訴された「福島県立大野病院事件」の判決が同日に言い渡されることを受けたもの。
シンポジウム呼び掛け人の野村麻実医師は、「このシンポジウムを通し、医療者も患者も困っているということを皆で共有したい。この裁判をきっかけに、福島の地域医療が崩壊し、委縮医療を招いた。医療崩壊は産科から外科などにも広がっている。われわれ医療側もこうした事件が起こらなければ、世間に対してなかなか動かないという反省がある。ただ、地域医療を守るには、医療者だけでなく住民の参加が必須。シンポジウムには、地域の人や妊婦さんたちの会などにも来てもらい、一緒にこの問題や、今後の地域医療について考えていきたい」と話している。
パネリストは以下の通り。
山崎輝行・(長野県)飯田市立病院産婦人科部長
野村麻実・国立病院機構名古屋医療センター産婦人科医師
岸和史・和歌山県立医科大放射線医学講座准教授
佐藤一樹・綾瀬循環器病院心臓血管外科医師
川口恭・ロハスメディア代表取締役▽加治一毅弁護士
上昌広・東大東大医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム部門特任准教授
参加費は1000円で、当日参加も可能。名前と所属を記入の上、Eメールでoono.obs@gmail.comまで申し込む。
詳細はホームページ http://oono-obs.umin.jp/
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今日は、医師の話じゃなくて、京都の舞妓さんのお話です。
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京都の舞妓 100人超す
日本経済新聞 2008/08/11夕刊
京都の舞妓さんが百人を超えた。日本文化 の象徴への回帰現象は何を意味するのか。「失われゆく日本」で自分を磨く現代娘たちの意識から考えてみた。
「他人と同じことをするの はイヤだった」。小柄つくりな顔が印象的な圭衣子さん(16)はきっぱりと言い切る。祇園甲部で三月末に届出し(デビ ュー)したばかり。紅はまだ 下唇にしか差していない。
情報増加を反映
大阪生まれ。「若い人のちゃらんぽらんな話し方が嫌 い」だった。十四歳で舞妓になると決意し、書店で舞妓の本を探した。組合に電話し、履歴書を送付。中学卒業後、置屋に入った。「仕込み(デビュー前の修業)は楽しかった。礼儀作法、着物のたたみ 方、後々必要なことは全部教えてくれた。学校で教えてく れないことを教わった」
豆十三さん(18)はテレビで舞妓のドキュメンタリーを 見て、あこがれた。岐車出身。 芸事の経験はなく、花街の言葉もわからなかった。置屋の経営者である「お母さん」や先輩芸妓の「姉さん」に教えられた通りにがんばった。「芸妓さんになりたい。ええ姉さんやな、と下の子から思われるようになりたい」
芸妓の見習いである舞妓の数は昨年ごろから急伸した。 京都伝統伎芸振興財掴によると祇園甲部、宮川町、先斗町、 上七軒、祇園東の五花街の舞 妓は四月末時点で百一人。一九六五年に統計を取り始めて以来、初めて百人を超えた。同財団の伊藤修参事によると1950年代までは百人以上いたというが、その後は減り続け、1975年には二十八人にまで縮 小、ここ十年は六十人前後で推移していた。ちなみに芸妓 は約二百人で横ばいだ。
舞妓の増加の一因は「情報量が増えたから」と伊藤参事はみる。京都ブームに乗ってテレビや本で舞妓の紹介が増 えた。芸妓や舞妓のホームペ ージやブログの開設も相次いだ。志願数は急増。同財団もホームページで舞妓を募っているが、全国から年三十件ぐらい志願書が来るという。
「今は根性のある子が来ている」と証言するのはお茶屋「富美代」の太田紀美さん。「テレビで舞妓の物語などを見てええなあと思ったという子が多いが、甘いあこがれだけではない。芸妓さんのホームページなどに厳しい修業のことが書いであって、それを 読んで、わかった上で来る」
積極的に情報を収集し、自覚的に職業を選択する。結婚よりキャリア形成を優先し、そのための訓練をいとわない。それはすこぶる現代的な 女性の生き方に見える。ではなぜ彼女らは古い因習が残る花街という職場を選ぶのか?
花街に詳しい経営組織論の西尾久美子京都女子大准教授は「疑似家族関係」の強みを指摘する。「花街は芸妓、お茶屋、置屋など高度技能専門職の女性たちの共同体。そこに張り巡らされた評価システムを通して、芸事や座持ちのスキルが上がるのを自覚できる。それが動機づけになる」
共同体に安心感
また厳しく仕込まれながら 「ここではみんなが守ってく れる」と話す舞妓は多い。西 尾准教授はそこに「バブル崩 壊後の失われた十年で断ち切られた共同体に所属する安心感」を見いだす。
人文地理学の視点で花街を研究する加藤政洋立命館大准 教授も「京都は江戸時代から 遊興を支えるシステムができ あがっていた」と考える。
(中略)
「近年の入洛観光客の急増と連動している気がする」と語るのは風俗史に詳しい井上 章一国際日本文化研究センター教授。
「現代日本の成長に取り残されたような京都がエキゾチックだと面白がられてい る。その象徴の一つが舞妓。失われつつある日本文化、タンチョウヅルのような絶滅危慎種であることが値打ちになったのではないか」と話した。
(京都支局長古賀重樹)
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自分は本物の舞妓さんに会ったことは皆無なんですが、大切にされるんですね。
紅匂ふ 全4巻
漫画:大和和紀
原作:岩崎峰子
↓こちらが原作本ですが読んでません・・・汗
芸妓峰子の花いくさ―ほんまの恋はいっぺんどす
(著) 岩崎峰子
出版社/著者からの内容紹介
美・芸・艶(えん)!!祇園一の売れっ子舞妓の女の修羅場と華麗なお座敷!!
そして、勝新太郎との運命の恋!!5歳で祇園の置屋に入り15歳で舞妓に。厳しい修練と、とびきりの人々との刺激的な出会いの日々。連続6年間、売り上げナンバーワンの伝説的芸妓の衝撃的な手記!!
「おれは3年間、1日も欠かさず峰子に会いにいった。だから、今日は返事を聞かせてほしい」私も覚悟はしていました。利夫(勝新太郎)さんは既婚者で、子どもさんもいます。その方面に経験豊かな人なら、そういうことをいろいろと考えるのでしょうが、私は自分の頭で考えることをすべてやめ、そのときの利夫さんに対する気持ちを率直に打ち明けました。「自分でもよくわかりませんが、たぶん私も利夫さんのことが好きかもしれません」そして、今後のことを利夫さんと一緒にお茶屋の女将さんに相談しました。――本文205ページより抜粋
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知り合いの産科医の先生(女性)が、「また後輩(の産科医)がやめちゃうんです」って話をしていました。
彼女にやめる理由を聞いたら「女性の産科医は数が少ないから大事にされると思ったけど、大切にされなかったから・・・」とのこと。
結局、これにつきます。数が少ないから「無理」をさせない。仕事をする人が周りがサポートしてあげなければ、女性は仕事を続けられません。今は無理だから・・・と男性の医師と同じ仕事をさせ続ければ、いずれ「辞める」しかありません。
結婚、出産、育児を考えたら、ワーキングウーマンを選んだのだから「あきらめなさい」じゃなくて、女性医師を支えられない古い体質をそろそろ見直すべき時代になってきていませんかね。
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身近に子供を産める場所がない“お産難民”の増加など産科医療の崩壊が懸念されるなか、医師とともにお産を担う「助産師」の活用などをめぐって自治体間に大きな格差があることが、産経新聞の全国自治体調査で分かった。助産所での妊婦健診に公費助成を行っている市区町村が約4分の1にとどまる一方、7都県では独自の助産師活用策を行っている。日本助産師会の加藤尚美専務理事は「行政がリーダーシップをとり、医師と助産師の連携が円滑に進むよう取り組みを進めてほしい」と話している。
助産師の活用は緊急時の医師との連携などに課題を抱える一方、産科医の負担軽減につながる“切り札”とも期待されている。
調査は47都道府県と17政令市を通じて実施。各自治体では妊婦が妊娠直後から出産直前まで受ける健診費用を一部負担しているが、医療機関だけでなく助産所での受診も負担の対象にしている自治体は25・1%しかなかった。県内全市町村で助産所を負担の対象にしているのは滋賀、奈良など7県で、逆に京都、岡山など19府県では完全に対象外としていた。
一方、助産師に関連して病院や診療所などに補助金を出していたのは、東京、埼玉、長野、静岡、滋賀、奈良、広島の7都県と横浜市。施設整備や助産師の雇用を促し、産科医の負担軽減を図っていた。
■助産師 保健師助産師看護師法で定められた国家資格。正常なお産の介助や、妊婦と新生児の保健指導、診察などを行い、助産所を開業することもできる。看護師や保健師と違って女性に限られており、受験には看護師資格取得後、半年以上の専門教育を受ける必要がある。平成18年末現在の就業者数は2万5775人。
院内助産所と助産師外来 緊急時の対応ができる病院内で、助産師が自立して正常な経過をたどる妊婦のお産やケアを扱う施設が「院内助産所」。医師の診察と並行して助産師が健診や保健指導を行う外来が「助産師外来」。いずれも産科医の負担軽減と安全なお産を両立する仕組みとして注目される。厚労省によると4月1日現在、全国に院内助産所は31、助産師外来は273ある。
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個人的には「ふーん」なんですけどね。年間の新生児数は106万人前後、助産師さんが最後まで出産が手がけているのは、分娩総数のうち1%なんです。
はい。そういう意味では、助産院を大切にしても、わずか1%しか支援にならないのです。
もちろん、最初から最後まできちんと診てくれるのであるのならば「加算」や「サポート」があってしかるべきですが、中には「キラーパス」を産科医におしつけてくる助産院もあるとかないとか。
いえ、みなプロフェッショナルな現場ですから、仲たがいさせようとかじゃなくて、実態を調査してもらいたいですね。高い技術を持って母体搬送を極力コントロールしているのでしたらいいのですが、助産院についても「医療の質や安全」の観点から、評価されるべきでしょうね。
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今週はなぜか医療や介護ネタを取り上げた雑誌が多いですね。新聞のように、カラーが決まっているわけではないし、色んな切り口があっていいんですが、やはり
「いまの保険医療制度は実情に即さず、患者第一の治療が進められないのです」
という勤務歯科医のコメント(“医療難民”が発生のワケ)が心にひびきます。
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連載「医療貧困」最終回 看護師


日本は長寿、0歳児死亡率の低さで世界トップ級なのは改めて書く必要はない。なのに、幼児(1~4歳)の死亡率が主要先進国で事実上「最悪」であることはあまり知られていない。小児医療専門家の研究班が、死亡原因・場所などを初めて全国追跡調査したところ、重症の子どもの搬送や受け入れ体制などでの問題点が浮かんだ。
重症の子どもの救命に威力を発揮する小児集中治療室(ICU)は欧州諸国の5分の1しかない。1年前に整備されて抜群の救命実績をあげている静岡県のような例もあるが、都道府県ごとの普及格差は大きい。「崩壊」が叫ばれる小児医療でいま何が必要なのか。乳幼児を持つお母さん917人のアンケートでわかった現場の窮状も紹介する。
東京医科歯科大の歯学部附属病院で、治療を中断される患者が相次いでいる。例えば、抜歯後、インプラント治療で人工の歯を入れるには3か月待たなければならないというのだ。日本一の歯科病院でいったい何が――。
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東洋経済 2008年8月2日特大号
(2008年7月28日発売)/特別定価670円(税込)
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BioToday.comというサイトがあります。最先端の科学ニュースや海外のお薬について知りたいときには、非常に便利なサイトです。
そんなサイトが、こんなニュースを掲載していましたのでご紹介します。
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2008-06-30 - アメリカで実施された大規模なサーベイの結果、産科医のおよそ10人に1人は周産期死亡(死産または幼児死亡)の精神的負荷により産科医療をやめようと思ったことがあると分かりました。
この試験では、産科医1500人にメールで質問が送付され、そのうち804人がこの質問に回答しました。
この結果、8%の産科医が周産期死亡を被った親のケアに精神的困難を覚えて産科医をやめようと思ったことがあると回答しました。
この結果はObstetrics & Gynecology誌に発表されます(文献情報未記載)。University of Michigan Health SystemのKatherine Gold等による成果です。
Gold氏は次のように言っています。「我々は死産や幼児死亡が家族にとってショッキングな出来事であることを知っているが、それが医師にとっても精神的に負担の大きい経験であることがこの研究で示唆された。」
‥> 関連ニュース
Stillbirths, infant deaths lead to anxiety, guilt and stress among obstetricians / Eurekalert
↓去年、お産SOSによれば、国際比較しても非常に良い成績ですが、「福島県」と「奈良県」で産科をめぐる不幸な事件が連発したのが2007年のことでした。医療崩壊の流れを決定付けたともいえるメモリアルイヤーでした。
医療の改善については続けられてはいますが、やはり周産期死亡ゼロの先進国はありません。これをみると、結果が悪いと、すべての責任を現場の産科医だけにおっかぶせるのは酷ともいえるでしょう。
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周産期死亡率は妊娠中期以降の死産数と、生後1週間未満の新生児死亡数を合わせ、出産1000件当たりで算出する。日本は世界保健機関(WHO)の分類に合わせ、22週以降の死産数で計算している。
厚生労働省の人口動態統計によると、2005年は4.8人。1985年は15.4人で、20年間で3分の1以下になった。
WHOは分類とは別に国際比較可能な死亡率として、死産数は妊娠後期(28週)以降に置き換え、出生1000件当たりで計算した数値を公表している。
それによると、日本は70年に21.7人と主要国の中でも中位だったが、05年は3.3人と大幅に下がった。お産のリスク管理や新生児医療が向上しただけでなく、妊産婦、赤ちゃんの栄養、衛生状態が年々良好になってきたことが主な要因だ。
周産期医療の進歩などは、妊産婦死亡率の改善にも貢献している。死亡率は妊娠中または出産後42日未満で、妊娠や分娩(ぶんべん)が原因の死亡者を出産10万件当たりで割り出す。
40年代前半は200人を超えていたが、出産場所の主流が自宅から医療施設へと転換していくのに合わせ、劇的に低減。80年に19.5人と20人を切り、05年には5.7人になった。
ただ、厚労省などの調査には、分娩などで一時的に重篤な状態に陥った妊産婦は死亡者の70倍以上という結果もある。「お産は絶対に安全」と受け止めるのは早計だ。
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例の「【主張】妊婦たらい回し また義務忘れた医師たち 」で、この国の産科医療について、ろくに調べもしないで論説室の偉い記者さんが、医師叩きをして、猛烈な抗議を受けながら一切の謝罪もしない厚顔無知な報道機関、産経新聞ですが、特派委員のコラムは時々面白い情報が載っています。
今回は北の国ロシアの「少子化対策」のお話です。
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産経新聞iza 09/19 11:16
本紙モスクワ支局の助手(30)が産婦人科の検診に行ったら、「おめでたです」といわれ、病院から大きなプレゼントの箱をもらってきた。
中には、赤ちゃんの紙オムツのほか、生理用品や化粧クリーム、母親の権利が記された小冊子などの品々が入っていた。ビタミン剤や栄養補強剤も無料でもらえるほか、さまざまな母子検診費用が無償になったという。
しかも、1人出産すると8000ルーブル(約3万8000円)の一時報奨金が支給され、2人目からは、教育費と住宅購入費として25万ルーブル(約118万円)の補助金が支給されるとあって、気の早い助手の夫君はもっと頑張ろうと張り切っているそうだ。
医師側も1人の出産当たり3000ルーブルの報奨金を得られるとあって、こちらも国の「産めよ!増やせよ!」政策に積極的なのだという。
アルコール中毒や交通事故の急増、戦争などが原因で人口が減少するロシアで、人口増加策は国家的な課題だ。選挙の季節を迎えたこともあり、さらなる人気取り政策が出てくるだろう。
だが、ロシアでは命の値段は安い。人権意識も低い。男子の場合、徴兵され、チェチェン紛争などに送られ、軍隊内でいじめに遭って死ぬ危険もある。新しい生命を授けられた未来の母親は「ロシアが将来、人命と人権を本当に大切にする国になっていてほしい」と話していた。(内藤泰朗)
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ロシアの人口問題についてはここが詳しいようです。出生数が人口100人あたり1.17で、平均死亡率が1.6では確かに日本より深刻です。さらにそれよりも死者が多いというのは・・・国の危機感が根底にあるのでしょう。 また最近は別の人種が支えているようです。
「ロシアの出生率は1.34=イスラム女性が下支え」
ロシア保健省当局者は2日、ロシアの女性1人が一生に産む子供の平均数に当たる「合計特殊出生率」が昨年は1.34だったことを明らかにした。ロシアでは毎年、約70万人の人口減が続いているが、出生率は日本(1.25)より高い。 出生率は1991年のソ連邦解体前後から減り始め、99年には最低の1.15まで低下したが、2000年から持ち直した。石油価格高騰に伴う経済成長や、人口の20%を占める非ロシア人の出生増が影響しているもようだ。
人口問題専門家は、チェチェンやイングーシなど南部のイスラム圏の出生率が3.00~4.00に上ることを挙げ、「50年後にはロシア人とイスラム教徒の人口比率が拮抗する」と予測した。
引用元:Yahoo!ニュース - 時事通信 (2006年6月2日17時0分)
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ロシアの出生率をあげる努力。日本も見習いたいものです。まぁ、その前に「医療崩壊」なんとかせんと、急に出生率が上がっても、おそらく産科医の先生の悲鳴が強くなるので、産科医の保護(まさしくトキやパンダみたいだ・・・汗)に政府が乗り出さねばなりませんね。
日本の産科医がどんなに大変かは、もう医師でなくてもまともな人なら常識です。マスコミの方は「たらい回し」ってお言葉を使うことで、自分たちがどんなに無知なのか、去年の大淀町病院や今回の妊婦さんの死産の転送事件で判明しました。
いずれ、マスコミのお勤めの方にも、厚生労働省の情報を垂れ流すのではなく、国民や医師の「味方」になってもらいたいものです。
というか、僕はロシアのように「おめでた」セットを振舞うよりも、夜間の小児医療の受診の15歳まで無料化をやめさせないと、小児科医療はどんどん荒廃しそうに思っています。無料-->じゃあ夜間にかかりましょう。っていう。しかも親御さんは「昼間と同じく小児科医じゃなきゃ・・・」とか「薬は5日分欲しい」なんていいそうです。
今のまま何も手を打たなければ、あと10年で外科医も新規の学会入会者がゼロになるなど、今の産科・小児科医療と同じになりそうです。
きっとその頃には、内科も同じでしょう。病院から勤務医がコンビニ診療のために疲弊いきって、自治体病院から産科・小児科に相次いで外科も内科もなくなるなんて・・・21世紀の新たなる神話のはじまりなのかもしれません。
ぽち→
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☆医療崩壊貢献大賞:毎日新聞の医療バッシングキャンペーン
東京日和@元勤務医の日々
2006.10.27 20:54
「記者の目:「次の実香さん」出さぬように=青木絵美(奈良支局) 」
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さて、本番の医学記事優秀賞については・・・こちらです。こんな地方紙にも目を通された審査員の方々に本当に頭が下がる思いです。
| 大 賞 | 『患者を生きる』 | 朝日新聞社「患者を生きる」取材班 |
| 優秀賞 | 『見えない障害』 | 産経新聞大阪本社 社会部「見えない障害」取材班 |
| 優秀賞 | 『霧の中の処方せん ~医師不足にあえぐ県内』 | |
| 東奥日報社 編集局社会部 菊谷 賢 | ||
| 優秀賞 | 『生命の雫 ~骨髄移植ドナー 記者体験記』 | |
| 高知新聞社 地域報道部 安岡 仁司 | ||
| 優秀賞 | 『医療ルネサンス』 | 読売新聞社 医療情報部 |
| 優秀賞 | 『両刃のメス ~宇和島腎移植~』 | |
| 愛媛新聞社 臓器移植取材班 | ||
☆ファイザー医学記事優秀賞:霧の中の処方せん~医師不足にあえぐ県内
東奥日報2007/09/20
第二十六回ファイザー医学記事賞優秀賞に、東奥日報社編集局社会部・菊谷賢記者の医療連載「霧の中の処方せん~医師不足にあえぐ県内」が選ばれ十九日、東京丸の内・パレスホテルで贈呈式が行われた。
今回は昨年四月から今年三月までに掲載された全国の百十紙・九十八点の医学医療関連記事の中から、(1)着眼点(2)構成(3)的確でバランスの取れた情報-などの点で審査され、大賞一点、優秀賞五点が選ばれた。
「霧の中の処方せん」は、昨年七月から今年二月まで掲載。医師不足の現状をリポートし、県内医療のあるべき姿を模索した。
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ということで、最終回をお届けします。これを読んで、いかに毎日新聞の「奈良県の産科医療の救急体制…」といいながら、「病院叩き&医師叩き」を一方的に行ってきた反省の弁がいまだにない点を考えると、まったく問題外のキャンペーンでしたね。 ぽち→------------------------
東奥日報 2007年2月22日(木)
死、という言葉が聞こえるようになった。自らの病気をきっかけに医療問題に取り組むようになった角田周さん(53)=五所川原市=に住民から悲痛な声が寄せられるようになった。
「本当に不自由になった」。金木地区の七十代女性はため息をつく。胃がんを患っていた女性の夫は昨年十一月、救急車で金木病院に運ばれ入院。三カ月後、退院を促され民間病院へ転院した。自宅療養の選択もあったが、既に金木病院は救急車受け入れを休止しており、不安がつきまとった。男性は民間病院で今月、息を引き取った。女性は語る。「昔は金木病院にもたくさんの医者がいた。世の中おかしくなってしまった。金木町が市になったらおかしくなった」
近くに住む其田輝夫さん(76)は言う。「一分一秒を争う心筋梗塞(こうそく)や脳卒中になったら、どうしたらいいのか。命の保証はない。死んでしまう。何とか救急を復活してほしい。何とか」
▼「国は実情知らない」
人口十万人当たりの医師数が九十八人と全国の半分、県内でも最も割合が少ない西北五地域。この現状を訴えようと自治労連県本部の金川佳弘さん(45)が昨年九月、厚労省に医師増員の請願に出向いた。
厚労省の担当者は言った。「請願しにくる地域ほど努力が足りない」と。
金川さんは耳を疑った。怒りをこめてまくし立てた。「それは公式見解ですか。だとしたら、問題ですよ」
金川さんは語る。「国は地域の実情を知らない。実情を知らない厚労省が医療政策をつくっていることが問題なんだ」
国は一九九七年の「医学部定員を削減する」という閣議決定後、一貫して医師定員抑制策を維持。日本は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中でも、最低水準の医師数となった。
医療の高度化、高齢化の進展、女性医師の増加…。時代が刻々と変化するのに、国は目を向けてこなかった。開業医の増加を無制限に許した。臨床研修医制度には市場原理を導入し、地方大学から新卒医師をはがした。
昨年八月、国が示した医師確保の総合対策では、医学部の定員を前倒し的に増やす自治体に奨学金設定の高い条件を付けた。
難波吉雄・県健康福祉部長は十一月の県議会常任委員会で厳しい表情で読み上げた。「国の対策の多くは地方の努力に委ねられ、国全体の問題として国自身が取り組む真摯(しんし)な姿勢があまり見えていないことが残念です」
医療砂漠-。医師不足を背景に荒涼とした社会が広がり始めている。
青森市の総合病院。中堅医師が後輩に「辞めずに頑張れ」と励ましていた。
しかし、その中堅医師もヘトヘトに疲れ切っていた。
弘大病院の教授。「医師不足の話はしたくない」と顔を曇らせるようになった。
県内病院の事務長。マスコミの問い合わせに一方的に電話を切るようになった。
▼ドクターの心が疲弊
昨年暮れ。金木病院の救急維持を求める活動をしている五所川原市の住職・一戸彰晃さん(57)のブログにメールが届いた。医師らしい。「ごくろうさまでした。(救急維持は)やっぱり駄目でしたね」
一戸さんは語る。「厳しい労働環境の中で、ドクターの心が疲弊してしまっている」
誰の責任か-という問いに「前から医師不足になるのは分かっていたのに、手を打たなかった国、県の責任だ」。
昨夏、医療崩壊を憂う弘大出身の医師が集まって語った。「今の医療崩壊は、国も自治体も大学も、当事者意識を持って取り組んでこなかったツケではないか」。無責任体質が医療砂漠を生んだという。
狭心症を患い、金木病院に何度か命を助けられた角田さんは、認知症の母親を看病しながら思う。「人は自分がかかわらないと真剣に考えない。行政任せだ。住民が医療を自分のこととして考え、議論を重ねることが大切。そして地域が声を上げていくべきだ」
=終わり=
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中国新聞 2007/9/14
広島市中区の広島記念病院に勤務し、昨年一月に脳出血を発症して左半身まひになった産婦人科医師の男性(47)が広島中央労働基準監督署から、「過重労働」による労災認定を受けていたことが十三日、分かった。厚生労働省などによると、産科医師が働き過ぎで労災扱いとなるのは、中国地方で初めてとみられる。全国で医師が不足する中、過酷な勤務実態に対する警鐘となりそうだ。
関係者によると、この医師は脳出血になる前の六カ月間、平日午前八時半から午後五時十五分までの通常勤務に加え、時間外・休日の勤務時間が月間平均で八十九時間三十分、倒れる直近の一カ月では百十時間三十分に上っていた。
緊急の分娩(ぶんべん)や手術の際に呼び出しを受ける自宅拘束も月間八―十一日に及び、泊まり込みの宿直も務めていた。
医師は広島市内の自宅で静養中に脳出血を発症。リハビリで車いすから歩けるように回復したものの、左半身まひで分娩や手術を処置できなくなった。現在は退職して別の病院に勤務している。昨年七月に労災申請し、今年八月に過重労働として認められた。
広島記念病院は国家公務員共済組合連合会が運営する総合病院。この医師の勤務当時、産婦人科医師三人で年間の分娩約五百五十件、手術約三百五十件を担当していた。
同病院は労災認定を受け、「真摯(しんし)に受け止め、医師の業務の軽減化に努めたい。医師不足の状況下で厳しいが、医師確保にも引き続き努めたい」とコメント。この医師は「たくさんの勤務医が、倒れる寸前で踏ん張っている。同じようなケースを出してはならない」と話している。
産婦人科医師の過重労働による労災認定は一九九九年、甲府共立病院(甲府市)の医師が急性心筋梗塞(こうそく)により三十五歳で死亡して認定を受けたケースがあるが、全国的にも異例となる。(上杉智己)
中国新聞 2007/09/14
脳出血で半身まひとなった広島市内の産婦人科医師が過重労働があったとして労災認定された。産科医師の過酷な労働はこのケースにとどまらず、命を削って多くの医師たちが働いている。現場が疲弊し切る前に、医師不足の解消に明確な道筋を付ける必要がある。
広島県内では当直が毎月十日以上ある産科医師が約三割―との調査結果がある。多くが当直明けも仕事を続けている。今回の労災認定は氷山の一角にすぎない。
今回、認定された医師は幸い現場に復帰できた。しかし過労死まで至ったケースはある。死後に労災認定された甲府市の産婦人科医師の場合は、亡くなる直前の一カ月に当直が十日、その当直中に計十五件の分娩(ぶんべん)を処置していた。まともに睡眠できる状況ではなかった。
全国各地の総合病院で今、分娩制限が相次いでいる。奈良県では痛ましい妊婦の「たらい回し」問題が起きた。厚生労働省などは離職した女性医師の復職促進や産科の診療報酬の加算などの対策を検討している。
しかし、若い医師たちに「産科離れ」が起きている状況を食い止められるかは不透明で、疲労する現場から見れば、まだまだ手ぬるい。労災に詳しい広島弁護士会の大国和江弁護士は「絶対的な人手不足を招いたのは病院の責任はもちろん、医療体制を管理する国の責任も大きい」と指摘する。産科医療を危機に追い込んだままでいいのか。立て直しに猶予はない。(上杉智己)
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労働基準監督署が労災認定を認めてくださいました、きっと、過重労働で病気になられた先生は複雑な気持ちだと思います。
というのも労働基準監督署は「労災認定」だけが仕事ではないはずです。労働者の健康を害さないように、事故防止や過重労働を防ぐための仕事があるはずです。
そして「昔は、俺たちは寝ないでやったもんだ」と語る幸せな時代は終わりました。産婦人科医の平均年齢は50歳をとっくの昔で超えてます。産婦人科部長が自宅でビールが飲めるのは年に何回あるんでしょうか?そう考えてしまいます。
もう、そろそろ「行政」は本来の仕事をしませんか?偽装請負など賃金未払いで訴訟を医師は起こしません。まして海外の医師のようにストライキなどを打ったりせず、ひたすら辛抱し、がんばれなくなって辞めていく・・・。
病院の院長もそろそろ「何でも救急は診るんじゃ!」とか言うよりも、スタッフの残業時間を考えて、代務医師を確保して正職員のスタッフにお休みを取らせてあげてください。割増賃金もちゃんと払ってあげてください。
そんなことを考えさせられる今日このごろ・・・えぇ、昨日から夏休みです。お許しください>こんな時間の更新。ぽち→
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日曜日の夕方、日本テレビ系「バンキシャ!」って番組で、録画してみましたが「たらい回し・・・深刻な”お産”現場」という15分にわたる巻頭特集は期待はずれでした。最後にまとめられていた、マグロ引越し大作戦の方が見ごたえありましたもんねぇ・・・どっちが大切なのかは順番どおりでしたが、取り上げ方もそうですが問題の掘り下げが浅いままでした。
さて、その一部をちょっと復活してみました(抜けがあったらすみません)。
「下手したら死ぬかと思った」なんてセンセーショナルな出だしで始まりましたこの特集は「たらい回しの真相」ということでしたが・・・最初は埼玉県の産科医の現場で未熟児(440g)の出生の様子が出ていましたが、その合間にも産科医の元へ携帯電話で受け入れ要請がやってきて…毎日手術をしているという話でしたが、勤務時間などについてはまったく報じていません。
そして、今回の奈良県の妊婦さんの受け入れが不可能と回答した11の病院を全て調査したそうですが、そのうち対応できなかったのは6件。医師の紹介がない患者さんは引き受けないという2件の病院があったという現実を報道しました。
そこへ、自分も3年前に病院を「たらい回し」にされていたという 奈良県の主婦が紹介され、まだ未受診のまま妊娠2ヶ月で体調不良で救急車を呼んだが、京都も断られて呼ばれて30分以上救急車で待たされ、知り合いの開業産科医に運ばれたが、流産に終わったということでした。
このあとに現役の二人の産科医の本音トークみたいなコーナーがあって、「訴訟が多い」「リスクがあるお産を、あえて自分もリスクを引き受けられない」というリスク回避のを強調するような形でした。
本田宏先生が、出てこられて、待ってました…とおもったら、「ハイリスク出産のために周産期母子医療センターを作ろうと国は努力しているようです」とわずかこの間、30秒?だけ取り上げてくれましたが、画面はそのままシステムの説明にうつり二度と本田先生は画面に現れず、すぐにCMになってしまいました。
そのあと京都の舞鶴医療センターの分娩室が、荷物置き場になっている様子を映し出していました。拠点病院なのに産科医不足で機能できていない状況を映しだしていました。
さらに大淀町立病院の高崎さんの義父さんが登場されて「これで医療が良くなってくれなければ、美香ちゃんの死が無駄になる。こんな馬鹿げたことはこれきりにしてくれよ」というコメントに「教訓が生かされないまま、続くたらい回し、早急な対応が必要だ」と、ナレーションをかぶせる形でレポートは終わりました。
スタジオで、全国で山形、岐阜、奈良、宮崎、佐賀、鹿児島県では周産期母子医療センターが、未整備とのことでしたが、拠点となる277病院のうち10の施設で実質的に稼動していないと追加で報告がなされました。

ゲストコメンテーターは、甥っ子さんが産科医になったという竹中元大臣は…厚生労働省が医師の数を制限してきた「厚生労働省の責任」といっていました。自由化が遅れている分野で、厚生労働省のガバナンスがなっていないといってました。
もう一人のコメンテーターの医療と法律研究協会副会長の河上和雄(元検察官・弁護士)も「医師不足」だと強調してくれましたが・・・さらにこれから弁護士が増えるので、どんどん訴訟が増える可能性をつけくわえていました。
今回の番組報道の基盤には「たらい回し」という言葉で埋め尽くされた感じでした。 結局、医師の過酷な労働状況の様子など、軽く扱われていまして、その改善策までは提言できていません。国に頼るのはいいけど、事前に受診しようよ・・・という啓蒙くらいは屋って欲しかったなぁ。
まぁ、こんな番組でもお金をスポンサーが喜ぶだけの視聴率が取れるようにはしょって作っても許されるんでしょうが・・・。以下はまったくといいくらい触れられていない項目。
当日の奈良県立医大の産科医の状態
慢性的な産科医の過重労働、
減少続きの産科医の減少の実態
患者さんの未受診の件
これらは、大切なキーワードです。僕らは奈良県に勤めている先生がたの士気がこれ以上下がらないように、どうしたらいいのか?もう少し、マスコミの方も「深く」掘り下げるべきですね。本音トークや本田先生のコメントを都合のいいところだけちょん切って番組を作るような姿勢だと、もう誰も協力しませんよ(出たがりのバラエティ専属医師は除きます)。
さて、コメントに「T洲会病院に助けられたので攻撃しないで欲しい」。とありました。
しかし、知人の現役の産科医の先生の証言によれば、神奈川県の有名なT洲会系の病院では「患者さんを断らない」ため、産科医やスタッフが間に合ってないのに、次々と引き受けた妊婦さんが病院にやって来て、ひどいとストレッチャーの上で放置されるような状況だったそうです(まぁ、たらい回しは回避されますが、それもどうなんでしょうかねぇ)。
まさにギリギリなんですけどね・・・とてもそんな状況で安全なお産は出来ないからとその先生は「もう二度とお断り」ということで一度っきりのお勤めだったそうです(名誉のために、これは昔のお話ということは付け加えておきますね)。
まぁ、個人的には「徳洲会病院」を全面否定する気はありません、ただし自分は現場のことを知らぬ院長先生の下で働くことには否定的です(キャノンの会長が派遣労働者の生活についてほとんど無頓着なのと同じで、正社員なみの技術者を彼の会社では、使い捨てにしているので自分は嫌いなだけです)。
がんばった人には当然、休む時間も給与も与えられてしかるべきではありませんか?腕がいい医師が、睡眠不足で事故を起こしてもいいですか?
家庭や自分の生活を犠牲にして働かされる医師にとっては、ストレスがかかり、ギリギリの状況では患者さんの安全が確保されるとは限りません。確かに患者さんにとって、何でも引き受けてくれるのはいいことだと思います。ただし、その混乱の中で、何かあってからでは遅いと思いますよ…ということです。
24時間いつでも・・・という言葉はきちんとした労務管理の上にあるべきで、病院の医師や助産師、看護師の負担の上に「美辞麗句」はある場合、「何が何でもとれ!」という上層部のプレッシャーは場合によっては早めの燃え尽きを招きかねないと思っています。
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