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日本全国の自治体病院で医師の大量退職が相次ぎ、それに伴う診療科目の縮小、救急患者の受け入れ制限などが起こっている。いわゆる「医療崩壊」である。いま、予想を上まわる速度で「日本の地域医療」は壊れつつある。
千葉県立東金病院の平井愛山院長は「地域医療の崩壊の本質は、最前線で地域医療を支えてきた病院勤務医の心の支えがぽっきり折れたこと」だという。であれば、再生への処方箋は、医師を支える地域の総合的な力=「地域力」をどう再構築するかにかかっているはずだ。
医療崩壊の危機のなかで、こうした認識を共有する医師や住民が各地に現れ始め、住民が医療を「限りある資源」だと認識して大切に使い、自治体病院の医師も 開業医や福祉と密接に連携することで、従来のハコモノ信仰から脱却した「身の丈にあった地域医療」を作り上げようとしている。
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や
ssd’s Diary「そぐわない」
がんになってもあわてない「2008/3/27 「産経新聞と医師の人権」」
で指摘されているように、彼は医師免許を持つ身でありながら、物書きになったのはいいが、そこから【断 久坂部羊】医師に労基法はそぐわない」=「勤務医は労働基準法なんか無視せよ」と書く、人権蹂躙者です。
彼は、きっと下記のようなことを知っていて、平気で書く。そして、それを掲載する・・・そんなことから導き出される結論は
産経新聞社は勤務医を非難した文章を平気で掲載し続ける「医療崩壊」の共犯者。
事前に申しておきます。月100時間の時間外労働は、過労死認定基準(発症前1か月間におおむね100時間又は発症前2か月間ないし6か月間にわたって、1か月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いと評価)を超えています。
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月100時間の『時間外』勤務医3人に1人
栃木県医、就労実態調査
JapanMedicine2008/07/02
常勤勤務医の3人に1人が過労死に認定される月100時周の時間外労働を行っている一。病院勤務医の過酷な就労の実態が、栃木県医師会が行った調査結果から浮き彫りとなった。
「休日は週1回または1回未満」との回答も4分の1を占めており、栃木県医 は勤務医の人数を増やさない限り、問題の解決策は見当たらない」と指摘している.調査結果をまとめた報告書は、目本医師会や地元選出の国会議員、栃木県知 事らに送付し、現状に対する理解と労働環境改善に向けた協力を訴えている。
調査は、栃木県医の勤務医部会内に設置された特別委員会が実施した。2007年7~8月に県内の115病院へ計4070部(うち常勤医向けは2500 部)の調査票を配布し、1445部(35.5%)を回収した。このうち常勤医からは1306部(52.2%〉の回答を得た。
調査結果によると常勤医の週平均実労働時間は、 「48~59時間」が20.9%、 「59~64時間」が17.1%で、 「64~79時間」が最も多く22.9%だった。これに「80時間超」と回答した10.5%を加えると、週実労働時間が「64時 間以上」は33.4%だった。
1週間で64時間以上の実労働は、1カ月の「時間外労働」に換算すると約100時問となる。常勤医の3人に1人が月100時 間の時間外労働をしている計算だ。
長時間労働の要因(複数回答)では「患者数、診療内容の増加」が58.3%と最多、次いで「会議・書類作成など診療外業務」の42.3%、 「自己研修、 研究、教育」の24.9%などとなっており、特別委員会は、医師数の増加や患者の大病院志向の是正、病診連携による1次救急からの解放、医師以外でもでき る仕事からの解放が望まれるとしている。
長時間勤務による悪影響としては、 「肉体的、精神的な健康不安」が78.3%と最多で、「医療ミスを誘因」の63.9%、 「家族関係の崩壊」の24. 4%、 「医師患者関係の悪化」の8.1%が続いた。
超過勤務に対する処遇は「ない」との回答が64.5%を占め、処遇がある場合でも「代休」を取得でき るのは3.7%にとどまっている。
当直明けは「通常勤務」が93%
さらに、当直時の仮眠が「十分とれる」はわずか11.1%だったにもかかわらず、当直明けの勤務体制について「通常勤務」との回答が93.3%にも上っており、特別委員会は「労働基準法は医療現場にはないに等しい現状」と指摘している。
栃木県医は、産科、小児科、救急医療など診療科に焦点を当てた現状分析や、同様の調査を数年後に行い、経時変動を把握することなどを検討するとしている。
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朝日新聞 2008年7月3日0時9分
都府県のがん診療拠点に指定された全国47病院のうち、3割弱にあたる13病院で、手術を担う外科医、麻酔科医のいずれかが不足していることが、朝日新 聞社の調べでわかった。がん診療の頂点にあたる国立がんセンター中央病院(東京)では3月以降、麻酔科医の一斉退職から手術数を2割減らしている。手術数 の減少や「手術待ち」の延長など、がん診療にも深刻な影を落としている。
全国的に外科医、麻酔科医不足が問題となる中、今年4~5月、47の「がん診療連携拠点病院」に05年以降の毎年4月時の人数などを尋ねた。東北大病院(宮城)、九州大病院(福岡)を除く45病院から回答を得た。
定員に満たないと答えたのは青森、栃木、埼玉、山梨、長野、静岡、兵庫、島根、岡山、徳島、高知、熊本、大分の13病院。定員には達しているが、 過去1年間に外科医または麻酔科医が減ったり、手術の増加に追いつかなかったりと、「不足感がある」と答えた病院も九つあった。
不足に対する病院の対応では、「診断から手術までの待ち時間を延長」「非常勤医師の活用」が4病院、「胆石など、がん以外の手術をやめた」「外来 を中止・縮小」が3病院、「麻酔科医や外科医に手当などを新設」が2病院あった。「全体の手術を減らした」「化学療法・緩和ケアを縮小・中止した」と答え た病院もあり、地域の病院、診療所への患者の「逆紹介」などでしのいでいる、という。(向井大輔、阿久沢悦子)
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NHK 2008/07/02
政府の規制改革会議は、深刻な医師不足を解消するため、国が大学の医学部の定員を管理する今の制度を改め、大学みずからが、それぞれの地域の実情に応じて柔軟に定員を増やせるようにすることを求める中間報告を取りまとめました。
規制改革会議は、2日に開いた会合で、医療や保育などおよそ20の分野で、規制改革が必要な項目を盛り込ん だ中間報告を取りまとめました。それによりますと、医療の分野では、深刻な医師不足を解消するため、国が大学の医学部の定員を管理する今の制度を改め、大 学みずからが、それぞれの地域の実情に応じて柔軟に定員を増やせるようにすることを求めています。
また、医師の養成に時間がかかり、すぐには解決できない ことから、当面それを補うために、症状の軽い病気の患者に限っては検査や薬の処方を看護師ができるようすることも求めています。このほか、保育の分野で は、子どもがどの保育所に入所するかを、今は自治体が決めていますが、保育所に競争を促し、サービスの質の向上につなげるため、利用者側が決められるよう に制度を変えるべきだとしています。規制改革会議は、この中間報告をもとにさらに議論を重ねて、年末に答申を取りまとめることにしています。
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産経新聞イザ 2008/06/28
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人材派遣大手の「グッドウィル」(GW)が廃業を決めたことを受け、同社の派遣労働者が結成した労働組合「グッドウィルユニオン」が26日、賃金の保証などを求め「グッドウィル・グループ」の本社がある六本木ヒルズ(東京都港区)前で抗議活動を行った。
組合員約30人が横断幕を掲げ、「未払いの賃金をしっかり払え」などと気勢を上げた。関根秀一郎書記長が、廃業方針に関する団体交渉を申し入れる書面を渡そうとしたが、GWグループ担当者から拒否された。
同組合は昨年5月、派遣労働者の給与から天引きされていた不透明な経費「データ装備費」の返還をめぐり、GW側と対立したことから抗議活動を始めた。同年7月以降、GW側は団体交渉を受け入れていないという。
廃業に伴い、同社従業員や派遣労働者は行き場を失う。「GWには、次の働き先を保証してほしい」と梶屋大輔組合委員長。厚生労働省は「グッドウィル雇用対策本部」を設置し、再就職支援を進めていく。
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この産経新聞のニュースは表面だけを追うと・・・「大臣増やしてどーするんだ?」みたいなブロガーさんたちの意見が大半を占めます。しかし、逆にいうと「巨大組織」の苦悩の表れかと思います。<批判的な意見も悪くはありませんけど、分析が足りませぬ>
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/155842/tb/#Iza
このニュースで、官僚や大臣を責めるのは簡単です。問題は、「薬害」と「ドラッグ・ラグ(新薬の承認の遅れ)」の問題もそうですが、簡単じゃありませ ん。
複雑系で、組織病や様々な形で時代にマッチしない制度を改革するには、大臣が一人では難しいのかもしれません。そして、厚生官僚も「抵抗勢力」という よりは、自分たちの身につけている習慣や考え方が時代に合致していないのは自覚していると思います。
単純に「お前ら仕事しない大臣を増やしてどうする?」という書き方はあえてしません。日本の国家予算のうち、一般会計83兆円のところ、22兆円を占め、他にも年金・恩給などを扱う厚生労働省の業務は非常に大きいです。
今回の副首相扱いにして、国民の信頼を回復したいというのは良いことに違いはありません。
ただ大臣が3人いても、「医療事故調査委員会」について「第三次試案」を省内の官僚が大臣を出し抜こうという動きが見えてしまっており、非常にまとまりが悪い状態です。
今後、省内の人事や政策をめぐってパワーゲームが続くようだと、国民は「また何やってんだ」と言われかねません。そういう意味では最後のチャンスかもしれません。
①舛添大臣が副首相に
②厚生労働省の副大臣2名を閣僚として扱う(閣議にも出席)
副大臣に閣僚経験等のある大物を起用
③他省庁から人材を起用
④技官人事に手を入れる
⑤審議会改革
参考:
ロハスメディカルブログ: http://lohasmedical.jp/blog/2008/06/post_1260.php#more
産経新聞:http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080625/plc080625...
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/16781.html
産経新聞 2008/06/25
相次ぐ不祥事で信用が失墜した厚生労働行政を立て直すため、政府は厚生労働相を「副首相」に任命して他の閣僚よりも格上とする方針を固めた。他省庁にまたがる課題でも指導力を発揮できるようにするためだ。24日に明らかになった政府の信頼回復策素案によると、このほかに、現在2人置かれている厚生労働副大臣を閣僚扱いし、実質3人の“大臣”で厚生労働行政を分担。副首相任命は今夏にも実施される内閣改造で実現させる。さらに、各省庁から相当数の職員を厚労省に異動させ、政府総がかりで信頼回復を図る。
厚労行政への信頼回復策は、福田康夫首相が23日の記者会見で表明した社会保障に関する「5つの安心プラン」の一つ。7月に具体策をまとめる。
厚労相を副首相とするのは、厚労行政が多岐にわたり、厚労省だけでは対応できない課題が多いため。副首相は内閣法の法的な位置付けはないが、組閣時に大物政治家などを処遇するための“格上ポスト”として指定されることがある。今回は内閣全体ににらみを利かせ、厚労行政を強化する狙いがある。
さらに、少子高齢化の進行で厚労省の受け持つ業務量の増大に対応するため、厚労副大臣を実質的な厚労相扱いとする。
厚労副大臣には閣僚経験などが豊富な大物議員を起用。厚労相のサポートではなく、厚労相との担当分野を明確に分け、副大臣には担当する行政範囲について、国会答弁や予算編成など一切の責任を受け持たせる。
副大臣にどのような担当を割り当てるかは今後調整するが、政府内では「年金記録問題担当」や「社会保険庁担当」などが浮上している。
一方、年金問題などで政府あげての取り組みを求める声が強まっていることから、他省庁から厚労省への大規模異動を進める。これまでの他省庁との交流人事とは異なり、課長級ポストにも積極配属し組織の活性化も図る。
さらに、広報体制の強化や、特定ポストを占めている医師や薬剤師などの免許を持つ「技官」の人事も見直す。
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[医療改革のキーパーソン]や[辻事務次官の語る「医療構造改革」]などで取り上げてきましたが、辻哲夫さん、覚えてみえるでしょうか?
辻 哲夫(元厚生労働次官)
経歴:東京大学法学部卒業。厚生省大臣官房政策課長
同省大臣官房審議官、厚生労働省年金局長
同省大臣官房長、同省保険局長等を経て
2004年厚生労働審議官、2006年より2007年厚生労働次官。
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社会保険庁ために、安倍政権の末期に責任を取って職を辞されました。
理念や辻説法などを読むと非常に優秀な方だったと思いますが、その経歴からみても、次官にふさわしい方だったとは思います。最近、このような本を出版されていました。
もちろん、今後のことを考えるためには、また読んでみたいものです。医療や福祉は国民にとって最大の関心事だと思います。そして彼が解決できなかった課題はそのまま我々に残されたままです。
朝日新聞 2007年08月24日23時32分
政府は24日、年金記録のずさんな管理問題の責任が問われていた社会保険庁の村瀬清司長官(60)を退任させ、後任に総務省出身の坂野泰治・日本放送協 会監事(60)を充てる人事を決めた。厚生労働省の辻哲夫事務次官(60)も退任し、後任には旧厚生省出身で、前内閣府事務次官の江利川毅・日興フィナン シャル・インテリジェンス理事長(60)を起用する。年金記録問題に伴う事実上の更迭といえる。同日開いた首相官邸の人事検討会議で了承した。31日付。
安倍首相は24日夜、訪問先のクアラルンプールで記者団に「一刻も早く、新しい体制で国民の不信を払拭(ふっ・しょく)して前進していかなければならないという観点から、けじめとして現在の内閣において人事を行った」とした。
柳沢厚労相は今回の人事の発表会見で、「年金記録問題では国民に不安や心配をおかけしたことを反省し、単純に内部昇格するのではなく、新しい目で課題に 取り組むのが適当と考えた」と述べた。同省の幹部人事は例年7月ごろ行われるが、年金記録問題による混乱を受け、人事は凍結されていた。
ある府省の事務次官経験者が他省の次官に、総務省出身者が社会保険庁のトップに就くという人事は、「霞が関の論理」では異例だ。内閣改造や臨時国会を控え、刷新色を出そうとしたとみられる。
政府関係者は今回の起用について「役人としてのキャリアを終えた人に、もう一度、厳しい役割を果たしてほしいと頼んだわけだから、調整は難航した」と明かす。
社保庁長官の後任選びで柳沢氏は民間からの起用も模索した。だが、年金問題の逆風下で適任者が見つからず、日本放送協会監事として現業部門も経験した坂野氏を最終的に選んだ。
坂野氏は総務省行政管理局長などを経て、道路公団民営化推進委員会の事務局長として行政改革を進めた。社保庁は10年1月に解体され、日本年金機構が発足するが、組織再編の陣頭指揮をとることになる。
現在の村瀬長官は、年金記録ののぞき見などの不祥事を受け、04年に損保ジャパン副社長から民間出身として初めて就任。だが、相次ぐ不祥事の対応に追われ、社保庁の立て直しは果たせなかった。
事務次官の後任についても、旧厚生省出身とはいえ、民間企業に再就職していた江利川氏を起用する。柳沢氏は「内閣府事務次官を経験した力のある方で、外の見方も十分に身につけている」と述べた。
民間などに籍を置いていたとはいえ、官僚出身者という「霞が関の身内」の顔ももつ坂野、江利川氏は、まずは臨時国会で、民主党など勢いづく野党からの攻勢と向き合うことになる。
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読む政治:士気低下…漂流する厚労官僚 今や「負担増の伝道者」
毎日新聞 2008/06/23
◇「大学教授に」転身願望広がる
年金記録漏れ問題に続き、後期高齢者医療制度でも厳しい批判を浴びた厚生労働省の官僚たち。今後は国家プロジェクトと言うべき医療、年金、介護 の総合的な社会保障政策の立案を担わねばならない。ところが官僚たちは社会保障も聖域としない小泉改革の継承と、少子高齢化による必然的な負担増のはざま で方向性がつかめず、漂流している。省内には早めに退職して大学教授になろうという転身願望も広がる。厚労官僚の今を報告する。
◇「与党批判」に喝采
首相問責決議が可決された11日の夜、首相を囲む有志議員の会が開かれた。福田康夫首相の激励が目的だったが、実は首相にとっては極めて不愉快な出来事が起きていた。
首相が会場に到着する前、松浪健太・厚労政務官は「後期高齢者医療制度 与党PT案の問題点」と題するA4判のペーパー2枚を出席者に配った。
「将来世代の負担に歯止めをかけるために制度を導入しながら、今年だけで(負担軽減策で)560億円ものツケを(国民に)負わすのは本末転倒だ」
そこには与党があわてて作った「低所得者の保険料9割軽減」を柱とする見直し案への批判が並んでいた。
首相と親しい衛藤征士郎衆院議員が回収を求めた。松浪氏は渋々応じたものの、遅れてきた首相にはペーパーを直接、手渡した。
首相は無表情に「読んでおきます」と言っただけだった。
松浪氏の直訴に官僚たちは、自分たちの気持ちを代弁してくれた、と喝采(かっさい)を送った。
今、省内では大学教師への転職願望が広がっている。04年以降、大学教師に移った幹部は少なくとも11人。局長手前の審議官クラスにあたる78 年入省組はキャリア組15人のうち、既に5人が大学教授に転じた。将来の次官候補と言われる若手官僚の中にも、「先生の職を探したい」と口にする人が複数 いる。
医事評論家の水野肇氏は「かつて大学に行くのは将来的に組織の主力になる人ではなかった。今や、一番優秀なのが教授になりたがる」と憂える。
◇「弱者の味方」が…
96年末に大物官僚と言われた岡光序治厚生事務次官(当時)による収賄事件が起きた。
04年には年金などの保険料を、福祉施設から職員の練習用ゴルフボール代にいたるまで、約6兆円流用していた事実が発覚。その後も国民年金保険料の不正免除、年金記録漏れなどと信用を失墜させる不祥事が次々と明るみに出た。
ただ近年の士気低下は、むしろ被害者意識に基づいている。それは消費税率引き上げを封印し、年間2200億円の社会保障費抑制を打ち出した小泉改革路線と無縁ではない。
後期高齢者医療制度とセットで出されたのが、高齢者の長期入院施設、療養病床を6割減の15万床に減らす方針だ。厚労省は入院不要の患者もおり15万床まで減らすことが可能だと説明し、結果的に3000億円が圧縮できると試算した。
ところが、当時保険局に財務省から課長補佐として出向していた村上正泰氏は、中央公論3月号で「医療費削減ありきだった」と暴露。3000億円削減のために療養病床をどれだけ減らすか、というつじつま合わせをしたというのだ。
当時、保険局にいた幹部は「マイナスシーリングの予算を作るのが最優先。哲学はその次になった」とこぼす。
04年の年金改革。厚労省は年金に「マクロ経済スライド」を導入した。従来は、物価が1%上がれば年金も1%増えた。だが、同スライドでは物価が1%増でも年金は0・1%しか増えない。
改革に関与した元幹部は「物価がどんどん上がったらどうなるのか。弱者の側に立つ厚生官僚として、私はやってはならない政策に手を染めた」と話す。
以前は族議員と組んで、増えるパイを利害が対立する関係者に配分するのが主な仕事だった。低成長の今、給付カットという我慢をだれに強いるか、その説得が中心となった。
◇「役所の殻」破れず 細りゆく現場感覚
削減を強いられる中で、現場感覚がますます先細ってしまったのではないか。
「こんなことを書いてだれが喜ぶか。当事者の身になってみろ」 4月9日、国会内で自民党の尾辻秀久参院議員会長は、保険局担当の官房審議官ら幹部に声を荒らげた。
後期高齢者医療制度には、患者の病状急変時の治療方針を文書化すれば、医師に報酬が出る「終末期相談支援料」が新設された。
厚労省が持参した説明文には、75歳以上の人に関して「避けることができない死を迎える」と書かれていた。尾辻氏が怒ったのは、3月末にその表現を削除するように注文したにもかかわらず、官僚が無視したためだ。
関係した官僚は「高齢者とて、自らの死は直視できないという想像力に欠けていた」と反省の弁を口にする。しかし、その感覚の鈍さが保険料の年金天引きに如実に表れた。
後期高齢者医療制度で保険局は「低所得者は保険料が下がり、高所得者は上がる」と説明。ところが、低所得者の方が負担増となった割合が多いと分かった。自治体に調査さえしなかったためだ。
保険、年金両局は次官への登竜門となる部署だ。社会保険庁という現場の実動部隊を持ち、仕事の中心は制度設計。「現場を知らないのがエリート」という思い違いを生んだ。
旧厚生省はエイズや肝炎などの薬害を引き起こした。その反省は省全体の共通認識になかなかならない。保険、年金両局の文系エリートは「薬は技官の世界の話だ」と対岸の火事を決め込む傾向があるからだ。
◇「昔のままの感覚」
福田首相は17日、消費税増税の必要性をにじませた。一方、翌18日、津島雄二党税調会長は「首相は税制は頭に入れず、政策をどんどん打ち出すのがいい」と増税には否定的な見解を示した。選挙を控えた福田自民党政権の方向性も定まらない。
70年度には国民所得の5・8%に過ぎなかった社会保障給付費は、25%近くに達した。旧厚生省の掌中にあった社会保障の制度設計は、税制論議を軸にした大きな政府か小さな政府かという、国家のあり方の議論なしに成り立たなくなった。
「これだけ社会保障は大きくなったのに、感覚は昔のまま。みな、その溝を埋められずにいる」。あるOB官僚は漂流感が生まれるのは、役所だけで完結できない限界を感じているためだという。
◇
「読む政治」は吉田啓志、堀井恵里子、佐藤丈一が担当しました。
毎日新聞 2008年6月23日 東京朝刊
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公務員の給与引き下げについて、組合側の主張と府知事の交渉が難航しているようです、やはり大阪府の府民のためには、譲歩の余地がどこかあると思う。まして、平 均的にはありえないくらい余禄(特典、割り増し手当)になれてきた贅沢大阪府の公務員の方々は、自分の立場が「公僕」であり、かつ税金で食わしてもらって いる(サービスが他の自治体よりも良く、勤勉な人には割り増しでもいいのですが)という立場をわきまえると、大阪府の財政が赤字の時は・・・ちょっとは考 えないと。
むろん、「汚職」などに関わったり、「規律」を乱した人ではないので、府知事も公務員の生活を完全に破壊するつもりなどないと思います。
しかし、世の中原油高で、航空会社や農家が倒産に追い込まれつつあるのに、何だかのんびりしすぎ・・・のような気がします。もちろん、このリストラブー ムが大阪府の運営する病院や府下にある市町村への波及を考えれば、まだこんなの「序章」に過ぎず、通過地点にすぎないと思います。
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府労連との団交決裂、橋下知事、人件費削減案一部修正
産経新聞イザ 2008/06/21
大阪府の橋下徹知事が打ち出した今年度345億円の人件費削減案をめぐる府と府労働組合連合会(府労連)との団体交渉は21日朝まで続き、橋下知事はマ イカーなどを使った通勤手当の見直しを見送るなど、削減案の一部修正方針を示したが、府労連側は「人件費削減案の撤回という組合員に約束してきたことが実 現できなかった」として、交渉決裂を表明した。
橋下知事を交えて20日深夜から始まった交渉は約7時間に及び、橋下知事は「財源がなく、削減は避けて通れない」と理解を求めたものの、府労連側は譲らなかった。
府労連は交渉の中で、マイカーや自転車などを使った通勤手当について、支給額区分を「一般」「通勤不便者」「身体障害者」の3区分から「一般」に統合す る見直し案に触れ、「見直しによる効果額は小さく、影響はほとんどない」と指摘。橋下知事は交渉終了後、区分の見直しを見送る考えを示した。
ただ、橋下知事は通勤手当区分の見直しを見送った以外は、一般職員の基本給を16~4%、退職金を5%カットするという人件費削減案は撤回しなかった。新居晴幸執行委員長は「(通勤手当区分の見直しは)成果とはみなさない。交渉決裂となったのは残念」と話した。
引き続き府は21日早朝から、府関連労働組合連合会(府労組連)と団交を開始。今年度末での廃止の方針が示された、教育現場における非常勤職員の削減案 の撤回などを求めた府労組連に対し、橋下知事は財政難を理由に応じられない考えを示し、交渉は決裂、午前10時半ごろに終了した。橋下知事が出席した団交 はわずかな休憩をはさみ、計約12時間に及んだ。
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原油高で折られた翼 人影減って観光地泣く
SANKEI EXPRESS 2008/06/21
■豪ケアンズ便削減
オーストラリア有数の観光地、グレートバリアリーフ。その玄関口のケアンズがカンタス航空の日本路線縮小で観光客激減の危機に直面している。
世界最古の熱帯雨林でも知られるケアンズは直行便で約7時間半。「日本から一番近いオーストラリア」として人気で、ハワイ、グアムに次ぐ海外挙 式の人気スポットでもある。しかし、燃料価格高騰による航空運賃値上げや、豪ドル高で訪れる日本人は減っており、航空便削減が追い打ちをかけるのは必至 だ。
観光団体によると、ケアンズを訪れる観光客の約4分の1が日本人。2004年度は約24万人と2000年以降の最高を記録。だが、その後は減り 続け、07年度は約18万人に落ち込んだ。そこで、カンタス航空は今年12月からケアンズ-成田便を傘下の格安航空ジェットスターに移し便数を半減。ケア ンズ-名古屋便なども廃止する。
地元では、日本人客は年間10万人減少し、経済損失は年間1億豪ドル(約100億円)と試算している。とくに深刻なのが結婚産業。海の眺めが売 り物のホテル併設の教会は日本人向けに建てられ、関連業者も多い。ブライダル会社は年平均1500組に上る日本人の結婚式が半減するとみてオフィスの一部 閉鎖を検討中だ。ケアンズ市当局者は「サンゴ礁に寄りかかり、努力を怠った」と反省の声も出始めた。(シドニー 共同)
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以下、TravelVisionの最近の原油高による航空業界・旅行業界をめぐる記事です。いずれも厳しいようです。原油が上がり、旅行者にとって燃油費がかさむ海外旅行は今後需要が厳しくなります。生き残りをかけて、これから過酷なリストラ・再編がまっています。
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KNT、中間期純損失2倍に下方修正-燃油高や中国不調の影響で旅行業低調
[掲載日:2008/06/20]
近畿日本ツーリスト(KNT)は、平成20年期(平成20年1月1日~平成20年12月31日)の中間期の業績予想を下方修正した。営業収益 は、2月27 日の発表時から35億円減の331億円、営業損失は20億円減の41億円、経常損失は23億5000万円減の40億円で、当期純損失を25億円減の50億 円と倍増を見込む。KNTでは下方修正した理由を、第1四半期までは予想通りの推移であったが、燃油高騰の長期化に加え、食の問題や四川大地震の影響で、 中国方面の取扱高が減少し、旅行業が低調に推移したことと説明する。ただし、通期予想は、夏商戦による売上拡大と、北京オリンピックなどによる収益率上昇 による増収策で業績の回復を見込み、営業収益が8億円減の822億円、経常利益が3億円減の12億円とするものの、その他は変更なしとしている。
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ノースウエスト航空、第4四半期中に路線約9%削減、燃油高騰による再編で
[掲載日:2008/06/19]
ノースウエスト航空(NW)は、燃油費高騰への対策として座席供給量を削減することを決めた。2008年の第4四半期中に、国際線と国内線の幹 線について、座席供給量を表す有効座席マイル(ASM)を前年比8.5%から9.5%程度を削減する。国際線と国内線の割合や、具体的な路線など詳細は発 表していないものの、米国国内支店や、早期退職者の募集を含む人事面などのリストラも検討している。機材の引退も進める方針で、ボーイングB757型機 14機やエアバスのナローボディの機材、DC-9型機も33機引退させる。
さらにNWでは、採算の厳しい路線の撤退や減便による利益率の向上に加え、燃油サーチャージや運賃の値上げなどによる収益の拡大も引き続き推進する方針だ。
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UAとCO、座席供給量を約1割削減へ-燃油費高騰で機材再編、リストラも実施
[掲載日:2008/06/06]
ユナイテッド航空(UA)とコンチネンタル航空(CO)は、燃油価格の高騰への対策として機材再編を加速、座席供給量を2007年比で約1割削 減する。いずれも国内線が中心で、UAは2009年末までに、国内線を対2007年比で17%から18%、全体では9%から10%減少。COは、2008 年第4四半期に国内線を前年同期比11.4%、全体では6.2%削減する。
UAは、2008年通年では国内線が前年比約7.5%減、国際線が約 2%増で合計約2%減程度であるが、2008年第4四半期の国内線は約14%減、国際線は約4%減とし、合計8.5%程度を減少する見通し。2009年に は国内線で07年比約17.5%減、国際線で約4.5%減で、合計約9.5%減とする予定だ。
COは、2008年第3四半期は国内線が前年比3.0%減、国際線が3.4%増で合計0.9%増、第4四半期は国内線11.4%減、国際線 1.6%減で合計は6.2%減、2009年には国内線が 08年比で3.4%から5.4%減、国際線が0%から2%増、合計は1.4%から3.4%の減少となる見通し。
座席供給量の削減は、高騰する燃油価格と弱含みの経済に対応するため、機材の退役を進めることによるもの。UAでは、09年末までに古い機材の ボーイングB737型機94機、 B747型機6機の合計100機を退役。一方、COでは73機のB737型機の退役を推進し、2008年の上半期で6機、年内に37機、2009年に30 機を退役させる。2008年内に予定する37機のうち、27機は9月に退役する。ただし、燃費効率の良い新型のB737型機の納入を予定しており、 2008年下半期では16機、2009年には18機を受領。合計機材数は6月末時点が375機、2009年は344機の予定だ。
また、運航便数の削減に合わせてリストラも実施する。UAでは、年末に予定していた500名の削減を含め、1400名から1600名程度を削 減。COでは、管理職を含む約3000名の退職を予定。COは任意の早期退職とリストラを組み合わせ、管理職や事務員は直近から、それ以外は夏のピーク シーズン終了後に実施する。
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遠からず、再編とリストラが加速するに違いありません>自治体病院も影響を確実に受けることになります。その時、医師は、看護師は・・・そして患者さんはどうするべきでしょうか?
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2008.06.17
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さて、昨日の続き・・・です。6月17日にこんな記事が出ていました。アメリカのFRBの議長の発言をめぐっての話題です。

世界一の大国・米国は,医療にもふんだんに金を使っている。例えば,GDPに占める医療費の割合15.2%は日本(8.0%)の約2倍,国民一人あたりの医療費5711ドルは,日本(2249ドル)の約2.5倍となっている。
しかし,使っている額の巨大さに見合った成果を上げているかというと決してそんなことはなく,例えば,平均余命は日本の男78.4歳(世 界2位)/女85.3歳(同1位)に対し,男74.8歳(同26位)/女80.1歳(同26位)と,はるかに劣る数字となっているし,乳児死亡率も日本の 2.8(出生1000あたり,世界3位)に対し6.8(同29位)と,「世界一の大国」を名乗ることが恥ずかしくなるような情けない数字となっている(註1)。
医療費の巨額さとは裏腹の結果の悪さからいえば,米国の医療は「世界一効率が悪い」と断言していいのだが,いったい,なぜ,こうも効率が悪いのだ ろうか? 理由の第一は「民」を主体とした医療保険制度を採用していることにあるが,民の保険が「非常に高くつく」特性を有することについてはすでに第122回で述べたとおりである(註2)。
効率が悪い理由の第二は,「格差社会に暮らすことがもたらす健康被害」にあるのだが,例えば貧富の格差で見た場合,米国が,メキシコに次いでOECD加盟国中第2位の「格差大国」であることは第125回に 示したとおりだ。収入・教育程度などの社会経済的地位(socioeconomic status)の格差が,肥満・糖尿病・高血圧・虚血性疾患など,さまざまな疾患の発症・増悪要因となっていることは広く知られているが,米国では,「格 差社会のもたらす健康被害」が医療費を押し上げているだけでなく,平均余命や乳児死亡率のデータでも示したように,金をかけているのに「結果が出ない」こ との最大の要因となっているのである。(以下略)
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