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 昨日の【旅行】上海日記ー1:医薬分業はまだこれからの続きです。中国には巨大な大学病院があることは実感できましたが、やはり患者さんは様々なようです。

 病院見学のあとに訪問したのは、実は日系のクリニックでした。別名栓抜きビルこと上海環球金融中心(中国語:上海环球金融中心、英語: Shanghai World Financial Center, SWFC)に行きました。

 あいにくの雨で、上層部は霞んで見えなかったのですが、中はほとんど六本木ヒルズとそっくりです。

 この中に外国人向けの無床の浦东全康医疗中心というクリニックを訪問です。まだ開設されて間もないとのことでとても奇麗でした。

 診 療科は内科、婦人科、小児科、歯科で日本人の医師も5名ほどいました。保険診療はしているものの外国の保険会社と提携のある方が中心で、患者さんの半分は 日本人、残りが外国人ですとのことでした。ただ中国人でも海外の滞在経験がある方で重役の方とかは利用するとのことでした。

 上海には日本人や外国人向けのクリニックは複数あるようですが、やはりこういった診療所で働く日本人の先生は募集中とのことです。日本人だけでも12万人、おそらく富裕層の外国人が多いので、やはり成立するビジネスでしょうね。今後は美容形成なども進みそうな雰囲気でした。

 

 翌日さらに上海郊外にある虹橋空港の近くのニプロの中国の工場へ。多品種少量生産で日本の人件費でやると赤字になるってことで、8割が日本向けで中国向けは5%程度とかでした。
 日本から中国に工場を出したのは15年ほど前とのことですが、今後はさらに中国に工場を増設したり、インド、ブラジル、インドネシアに工場を新設中で来年には立ち上がる模様で今後は中国市場や海外での成長が期待されます。


 ちなみに、こちらで教えてもらったのですが中国の人工透析の患者さんは20万人を越えていて、糖尿病も増えているせいか急増中とのこと。

 まだ国民皆保険になっていない上、保険でカバーされていない患者さんも多いため、透析を受けられないという透析難民の患者さんは150万人いるとか・・・汗。


 工場は春節と国慶節をのぞくと24時間稼働だそうで、900名以上の中国人さんが一生懸命、日本の病院やクリニックで使われている注射器、点滴チューブなどの製造、検査などをしていました。

 工 場のラインで、注射針の製造工程を見たのですが、ステンレスの細長い幅1cmの平板を丸めて作って、伸ばして研磨して、さらに洗浄を18回くらい繰り返し て、出来上がった注射針の先が穴が空いているかを機械がレーザーで全品チェックしてさらに工員さんが顕微鏡で全品チェック・・・という非常に細かい工程を 経て出荷されていると聞き、驚きの連続でした。

 

 ニプロのような医療産業が海外で進出し、現地の医療機関でもさらに製品が使われるようになるといいなでした。また、日本製品の中で、医療機器について聞いたところやはりCTやMRIはシェアは欧米勢が非常に強いようです。

 なぜかというと、やはり海外で留学した医師がなじみのある欧米のメーカーの医療機器の導入を決めてしまうようです。

 

 こういった観点からするとやはり日本の大学病院や医療機関で中国人医師が働いて、その後、中国に帰って活躍することは日本の医療産業にとって大切なことだと思います。

 

 メディカルツーリズムというと患者さんの移動にばかり関心が集まりますが、やはり医師や看護師さんが技術の伝播を介して医療機器や技術が伝わるので、今後日本の医療産業が海外で成長するためには医療従事者の受け入れを積極的に行う必要があると思います。

 

 何より、日本の市場の10倍もある中国市場を欧米勢の金城湯池にしてしまうのはもったいないですね。日本医師会や看護協会はそういう意味で中国人医師や外国人看護師の受け入れ反対!とか言うよりももう少し日本の医療産業の行く末も考えて欲しいものです。

 

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 大学院で視察旅行があり、先日、上海にお出かけしてきました。23年ぶりの上海はおどろくほど変貌していました。

 

 視察第一日目は瑞金医院という1905年にフランス人につくられたという由緒正しい病院の見学に行きました。
 毎日の外来患者さんが8000~10000人で、外来病棟が22F建てという巨大なスケールで、職員3000人、医師1000人、薬剤師120人、看護師も1200人。


 患者さんは電子化された外来受付機のおかげで行列はそれほどでもないのですが、3等級甲と一番最上のクラスの病院なので、有名医師が多く、外来の予約枠は午前9時の段階で、すでに満員となっている模様でした。

 中国は医薬分業率0%で、調剤薬局がないので院内薬局を見て、そのあと薬剤部でお話になりました。
 この病院では1300種類の薬を採用。採用は同じクラスなら2種類まで。薬価差益が病院の収益の半分を占めている(薬価差益が大きいようです)。
 在院日数は10日。病床はいつも満床。病棟の薬剤師による服薬指導はインシュリンの内分泌内科と呼吸器内科だけ。ジェネリック比率70%で先発品が30%しかない世界。ジェネリックよりも先発品の方が保険償還の割合が低いので自己負担が多い模様。

 病院の敷地は12万平方メートル(甲子園球場約3個分)広大で、あちこちに外科や内科の病棟の建物が散在し、センター化されていてちょうど東京女子医大のイメージに近い。

 まだクリニカルパスも2領域で試行中でほとんど広がっていないし、地域連携とかは・・・聞きそびれちゃいましたが、何となく病院の外来患者数を聞いていると昔の日本みたいな感じでした。

 薬剤師さんの教育期間は以前は5年だったのが今は4年に短縮(服薬指導ないしねぇ)しているようです。


上海交通大学付属瑞金医院の詳細については下記をご参考までに病床1,300床。外来・救急患者は年間約130万人。職員総数2,900人。医師940人、うち教授・助教授クラスは300人、看護婦840人。

http://bit.ly/wDz2dv

 

 そういう中、下記のようなニュースがありました。日本のように医薬分業が始まりそうですね。


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【中国】北京市病院改革、「医薬分業」体制へ
中国国際放送 2012-01-12
http://japanese.cri.cn/881/2012/01/12/141s185658.htm

 11日、北京市医療改革室の韓暁芳主任は「今年の上半期に北京市の公立病院改革案が発表される予定だ。医療サービスの価格構造を調整することで、『薬品で医師を養う』現状を『医療で医師を養う』体制に転換する」と述べました。
  今年は、改革を試行する公立病院を引き続き増やし、モデル病院では管理部門と医療現場の分離、および医薬分業を実現します。改革案は今年の上半期に公布し ます。現在の不合理な医療サービスの料金体系を調整し、医師が提供する医療サービスが相応な価値を反映するようにします。それと同時に、一部の高価な薬品 や検査の価格を徐々に引き下げます。全体的な価格体系の変更を通じて、公立病院の主要収入源を薬品から医療サービスへ転換します。また、同時に病院の存続 や発展の問題を解決するとともに、医師のモチベーションも向上させます。
 また、近日中に、北京市は民間資本による私立病院の奨励策を公布する予定です。

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 以前、「経済危機と医療:ギリシアの医療制度が破局の瀬戸際」で取り上げたのですが、経済破綻をした国はやはり大変なようです。

 医薬品の大半を輸入に頼っていたギリシアはそういうダメージを防ぎきれないようです。そして日本もまた食料品や抗がん剤をはじめとする必要不可欠なものを外貨で輸入しているので、その危険性を考えれば考えるほど、産業振興は必須なのだと思いますが、果たしてイノベーションなき日本で、国内の製薬産業や医療機器産業は生き残れるのでしょうか?

 


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【ギリシア】アスピリン探しが頭痛の種 ギリシャ、薬価引き下げで流通まひ
産経BIZ 2012.1.16
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/120116/mcb1201160502007-n1.htm

 財政危機のギリシャで患者や薬局が頭痛薬の「アスピリン」探しに頭を悩ませている。緊縮財政による薬価引き下げがあだとなったほか、財政難の公的医療保険会社による払い戻しが遅れており、国内の医薬品流通ルートはまひ状態に陥っている。

 ◆日に日に悪化
 中流世帯が集まるアテネ郊外で薬局を経営するミナ・マブロウ氏は顧客の求める処方薬を製薬会社や卸売業者、同業者の間で数時間かけて探し回る日々を送っている。仏サノフィ・アベンティスの抗凝血剤「クレキサン」や英グラクソ・スミスクライン(GSK)のぜんそく治療薬「フルタイド」など命に関わる薬が欠品になることも少なくない。
 マブロウ氏は「コンピューターで在庫切れの表示をみると、泣きたくなる。状況は日に日に悪化している」と嘆く。
 ギリシャのほぼすべての通りに点在する全国約1万2000カ所の薬局は、網の目のように複雑な同国の医療システムの中で機能不全に陥っている。全ギリシャ薬局協会(PAP)によると、ギリシャで使用頻度が高い医薬品500種のうち、ほぼ半数が品薄状態。このほか公的医療保険制度の払い戻しが滞っているため、薬を調達できても薬局もしくは患者自身が卸売業者に高額な費用を前金で全額支払わなければならないケースも増えている
 ギリシャが薬不足に陥った主な原因の一つには、政府が緊縮財政策の一環として過去1年間で薬価を大幅に引き下げたことがある。製薬各社は卸売業者が国内の販売価格の下落に伴い輸出分を増やした結果、国内流通量が減少したとの見方を示している。
 欧州製薬企業欧州連合会(EAEPC)の事務局長ハインツ・コベルト氏は、ギリシャから輸出された独バイエルの頭痛薬「アスピリン」をポーランドでみかけたことがあるが、これは東欧でアスピリンがギリシャより高い値段を付けていることを意味していると指摘。「ポーランド人でさえアスピリンにギリシャ人より高い価格を払うことができる。残念ながら、これが並行貿易の実態だ」と話した。
 このほか、手元資金の枯渇がギリシャの医薬品の流通制度を厳しい状況に追い込んだとの見方もある。財政難の公的保険会社が薬局に医療保険の支払いを遅らせているため、卸売業者や製薬会社への支払いが停滞しているのだ。
 コベルト氏は「卸売業者は切実な資金不足に陥り、もはや薬局の銀行係としての機能を果たすことができなくなった」と語る。
ギリシャが薬不足に陥った主な原因の一つには、政府が緊縮財政策の一環として過去1年間で薬価を大幅に引き下げたことがある。製薬各社は卸売業者が国内の販売価格の下落に伴い輸出分を増やした結果、国内流通量が減少したとの見方を示している。
 欧州製薬企業欧州連合会(EAEPC)の事務局長ハインツ・コベルト氏は、ギリシャから輸出された独バイエルの頭痛薬「アスピリン」をポーランドでみかけたことがあるが、これは東欧でアスピリンがギリシャより高い値段を付けていることを意味していると指摘。「ポーランド人でさえアスピリンにギリシャ人より高い価格を払うことができる。残念ながら、これが並行貿易の実態だ」と話した。
 このほか、手元資金の枯渇がギリシャの医薬品の流通制度を厳しい状況に追い込んだとの見方もある。財政難の公的保険会社が薬局に医療保険の支払いを遅らせているため、卸売業者や製薬会社への支払いが停滞しているのだ。
 コベルト氏は「卸売業者は切実な資金不足に陥り、もはや薬局の銀行係としての機能を果たすことができなくなった」と語る。
 ロシュの広報を担当するダニエル・グロツキー氏は、同社では患者に確実に処方薬が行き渡るよう薬局への信用枠を拡大し、信用枠いっぱいまで使い切った薬局に対しては返済期限を延長したケースもあると釈明した。

 ◆保険制度の悪用も
 欧州製薬団体連合会(EFPIA)の事務局長、リチャード・ベルグストロム氏はさらに、公的医療保険による払い戻しを狙った不正行為がギリシャの医薬品不足に拍車をかけていると指摘した。ギリシャ国内で患者に処方されたように装った薬を海外に輸出し、公的医療保険制度に薬代の払い戻しを請求する業者がいるというのだ。ギリシャ保健省の統計では、こうした不正による払い戻し額は年間で5億ユーロに上るとされている。
 ベルグストロム氏はギリシャ国外で、払い戻しを受けるシールが貼り付けられた医薬品を見かけたと話し、「輸出された時点で輸出業者は黒いペンで払い戻しコードを塗りつぶす義務がある。だが監視されているわけではない」と事態への憂慮を示した。(ブルームバーグ
Naomi Kresge)

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僕は君たちに武器を配りたい 」はちょっと刺激的だったかもしれませんが、もっと刺激的な本をクリスマスは読んでいました。

 たびたび中国共産党が日本の戦時中の「南京大虐殺」や靖国神社への閣僚や政治家の参拝などでなどで政治的カードを使っていろいろと言ってこられます。

 

 ただ、かの国には、もっと「暗黒史」があります。

 

 題して「毛沢東の大飢饉 史上最も悲惨で破壊的な人災1958→1962


 帯には「総死者数4500万人!中国共産党最大のタブー「大躍進」の全体像を、党の資料をもとに初めて明るみに出すー」とあります。


 この本を読んで正月前を過ごしました。日本人にも知られていないのですが、中国共産党を毛沢東が支配し続けた1950-1960年代のうち、1958-62年に経済発展を目指して、大躍進を進めた裏で、4500万人もの国民が餓死した時代の記録です。
 出てくるのは、何処そこ地区では住民のうち10%が餓死した・・・とか生々しいお話で、ちょっと驚き。

 以前に毛沢東の主治医だった李 志綏医師が書いた「毛沢東の私生活〈上・下〉 (文春文庫) 」も読んでいましたが、あくまで中南海での見聞ですが、そちらでも国民の餓死が発生していることを知った毛沢東が「一千万人や二千万人の死者など物の数ではない」とか「国内には三千万人の“人民の敵”がおり、中国は人口が多いから、少し くらいいなくなっても余裕たっぷりだ」といった発言もショックでしたが、こちらの本は今まで表に出ていなかった数字も含めて恐ろしい話です。

 飢えを支配する暴力、横領、小児・老人虐待、人身売買、医療崩壊、ありとあらゆる不公正が行われ、最終的に試写が4000万人を越え、4500万人に達するだろうという推計(当時の中国の人口は6.5億人)。

 この本を読みながら、北朝鮮の金総書記が亡くなったこともあり、次の金正恩氏がいくら優れていても、これから先、北朝鮮の国民はどうなるか・・・と思いましたが、中国共産党の悪政のもとでも・・・

飢えに苦しむ庶民は政府に楯突く力もなく』という状況だったようで、少なくとも集団的な活動を起こすだけのエネルギーもないしリーダーが不在なのが辛いです。(少なくともポーランドでは連帯があったし、内部に変化をもたらし、改善のためにがんばっている人の姿が見えないのがこの先も暗い影を落とします)

 今後、経済の運営がまずい北朝鮮の国民は、故郷を捨てて他国へ逃亡を企てるか犯罪を行なって生き延びるしかないような・・・。

 

 いずれにせよ、国民はすべてを国に委ねてしまうのは危険だし、いつも「何かをしてくれるから信じてしまう」のは危険で、しっかり監視しないと行けませんね。

 

 

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 今春の診療報酬の改定で、患者さんの受診抑制につながることから医師会が反対したことにより、定額負担導入が見送りになりました。

 日本の政府は国民皆保険制度の護持をするため、今後、国民に厳しい選択を求める羽目になります。

 今回の改定幅を見ていれば、よくわかります。診療報酬の総枠はもう増やせないと思います。増税はまだ先だし、たとえ5%あげて10%に2倍になったとしても、すべてが医療費に回るなんてことはありません。

 また患者自己負担を増やすことについても非常に批判が多いので通りにくいのが現状です。

 

 つまり医療費を増やすための、消費税増税:遅れる、自己負担は上げたくない・・・のなら、不要な受診を押さえ込むか保険償還の範囲を減らすしかないと思っています。

 

 診療報酬を引き下げるのは無理でも「人頭制」のようにして予算配分してその枠でやりなさいという話が出て来てもおかしくないです。

 

 そういう中、たまたま韓国での事例がありました。【韓国】高齢者の3割超、経済的理由で病院に行けずという記事だけ最初みていたのですが、【韓国】国民が通院を控えたおかげ? 健保財政が黒字に

 

 によれば「1兆ウォン赤字から昨年は6000億ウォンという予想外の黒字転換」となれば、財政面からは、評価は違ってくるかな?でした。

 

 各先進国で医療費の抑制に成功した国はあんまりありませんが、逆にこれまで余裕があったあるいは命がかかっているという言い訳が可能ですが、一方、患者さんにとっても不要な診療/(繰り返しの)検査などはいくつも見て来ました。

 

 そういう意味では、医療費の効率的な使われ方を今のままでいるよりは、もっとちゃんと政策で診療内容の標準化やデータ共有を義務づけしたり、社会福祉番号についてもアウトカムを測定して、医療の質の向上につなげたり・・・といったことを期待したいなです。

 受診抑制で、お金が多少浮いたとしても、結果として未受診の患者さんのもつ持病などが悪化すれば、コストがかかります。今までの疾病の治療から予防を中心とした予防につなげて行く必要が日本にもあると思いました。

 そして日本医師会や開業医の先生方も、再診料の引き下げは、「毎月受診による医療の結果、アウトカムの改善」や病状のより 良いコントロールにつながっているという証拠がまだ足りないように思います。アメリカのように疾病が安定していれば、リフィル処方箋で本人の受診がスキップできるシステムも今後導入されてもいいかと思います。

 また医療費の増加は大切なお金です、高齢化で患者さんの合併症が増えるようになれば医療費も増えます。今後もっと、やりくりが必要になると思います。

 

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【韓国】国民が通院を控えたおかげ? 健保財政が黒字に

朝鮮日報 2012/1/6
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/01/06/2012010600733.html

一昨年の1兆ウォン赤字から昨年は6000億ウォンという予想外の黒字転換
  2010年に1兆3000億ウォン(約867億円)の赤字を記録した健康保険財政が、昨年は6008億ウォン(約401億円)の黒字を記録したことが分 かった。これにより、累積の積立金総額も1兆5600億ウォン(約1040億円)に膨れ上がった。これらは保健福祉部(省に相当)が5日に発表した。
 昨年初めには5000億ウォン(約333億円)の赤字が予想されていたが、想定外の黒字という結果をもたらした要因は、収入の伸びが支出の伸びを上回ったからだ。
 健康保険の昨年の総収入は、2010年に比べ13.2%増の37兆9774億ウォン(約2兆5313億円)だったが、そのうち国からの支援やたばこ税などを除いた保険料収入は、前年比15%増の32兆3785億ウォン(約2兆4915億円)だった。
  一方で支出の伸び率は、収入の伸び率のおよそ半分にとどまった。健康保険の昨年の総支出は、前年比7.2%増の37兆3766億ウォン(約2兆4913億 円)で、そのうち事務費などを除く診療費の増加率は、前年に比べ7.4%増の36兆1890億ウォン(約2兆4121億円)だった。
 保険料収入が増えた要因は、保険料率を5.9%に引き上げたことと、リーマンショックの影響で減少していた国民所得が再び増加に転じ、年末調整などによって1兆6808億ウォン(約1120億円)の追加保険料収入が得られたからだ。
 また保険料の上限を高めると同時に、一定の資産を保有する場合にはサラリーマンの被扶養者から除外することで、1783億ウォン(約119億円)の追加収入も得られた。
 一方、支出の増加率は伸びなかった。被保険者数は1.64%増加したが、保険給付の対象となる薬剤や治療に使われる材料価格の見直し、映像検査料の調整、薬剤費の節減などで、支出は前年比3504億ウォン(約234億円)減少したからだ。
 ただし、このように財政安定化策は効果を出しているが、治療費支出も例年に比べ大きく減少した点は注目を集めている。経済状況の悪化で国民の生活が苦しくなり、あまり病院に行かなくなったことが影響しているようだ。
  保健福祉部保険政策課のパク・ミンス課長は「より詳細な分析が必要だが、治療費支出の増加率はこれまで毎年10%以上を記録してきた。ところがリーマン ショックがあった2008年は1桁台(7.9%)の増加にとどまり、昨年も10%に満たなかった」「国民は生活が苦しくなり、病院に行くのを控えるケース が増えているようだ」と語った。
 保健福祉部は5日、今年の健康保険財政見通しを発表した。それによると、当期の赤字幅は1772億ウォン(約118億円)と見込まれ、これによって今年末時点で1兆3828億ウォン(約922億円)の積み立てが可能と予想されている。

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【韓国】高齢者の3割超、経済的理由で病院に行けず
朝鮮日報 2012/1/7
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/01/07/2012010700560.html

 韓国人の6人に1人は病院での診療費を負担に感じ、病気になっても病院に行けないことが分かった。とりわけ65歳以上の高齢者では、3人に1人が経済的な理由で病院に行けなかったという。
  疾病管理本部が6日に公表した「2010年国民健康栄養調査」によると、19歳以上成人の16.9%が経済的な問題のため病院で治療を受けることができ ず、18歳以下でも16.6%が同じ理由で病院に行けないことが分かった。とりわけ高齢者ではこの割合が35.7%に達し、歯科に関しては実に50.5% が治療を諦めていた。
 経済的な理由で病院に行けない割合は、年齢が上がるほど、また所得が少なくなるほど高くなる。年齢別では70代以上が42.3%、60代27.6%、50代18.2%、40代13.7%、30代9.3%、20代8.9%の順となった。
 世帯単位の所得を四つのグループに分けた場合、所得が最も少ないグループでは経済的問題で病院に行けない割合が27.2%に達したが、所得が最も多いグループでは10.1%だった。とりわけ子どもや若年層では家庭環境によって病院に行けない割合の差が大きくなっていた。
 所得が最も低いグループの子どもや若年層は35.2%、下から2番目のグループでは14.2%が経済的問題で病院に行けなかったが、所得が最も多いグループとその次のグループでは、経済的問題で病院に行けない子どもや若年層はいなかった。
  健康保険は昨年、当初の予想に反して6000億ウォン(約398億円)の黒字を出したことが、きのう報じられたが、これも景気の悪化によって診療を諦めた 国民が多かったことが影響しているとの見方もある。健康保険による診療支援の仕組みを強化し、所得による医療格差を解消するための対策を取りまとめるべき との指摘が相次いでいる。

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 「さようならニッポン:新薬開発は海外へ・・」で取り上げたのはがんワクチン研究の泰斗である中村先生の話題でしたが、なぜか臨床研究の話題が続きます。

 日本発のイノベーションとしてiPS細胞を使った研究があります。日本だけでなく、海外でも様々な研究者が臨床研究の結果から、治療への応用が模索されています。

 ところがどっこい、韓国はもうお金をそれで儲けようって話になっているから驚きです。

 しかもかの国では規制が厳しいので、なぜか日本で・・・(汗)。この件については読売新聞が「彷徨う再生医療」という連載にしており、非常に興味深いものがあります。

 

 最初は「京都のクリニックで治療後、韓国人が死亡。なぜ?」だったのですが、どうやら、臨床研究段階の治療の規制が緩めの日本で、外国人専用クリニックを開設してやっていたようです。

 理由は

『韓国のバイオ会社が、患者の体から細胞を取り出し、それを戻す治療をここで行っているそうですよ。韓国で行うと違法なので、日本にクリニックを作ったらしいです』

韓国では、自分の細胞といえども、一度、取り出して培養すると、薬と同じ扱いとなり、国の製造承認を得なければ、患者に戻すことができないからだ。一方、日本は、患者自身の細胞なら、医師の裁量権で、自由に投与できる。日韓の事情の違いを踏まえた巧妙なシステムだ。』

 

 

 この辺、治療の名目ならば免疫療法とかあの手この手を使って、がん患者さんのお財布から大金をせしめているクリニックなど、本当に治験を経ないで 実験的治療を進めるのを黙認している日本の法規制が緩いところをついたビジネスだったようですが、やはり「死亡」事故が発生して、あえなく「閉店」・・・ といった模様です。

 

 がんワクチンを取り上げた「検証:がんワクチン報道は何だったんだろう」でも問題にしたのですが、日本の臨床研究が業績をあげようとしても結局、新薬承認につながったという事例はほんとうに少ないのです。

 

 これは臨床研究のデータが治験に使えるような質を担保できていなかったり、新薬承認につなげるような支援の仕組み、資金が本当に限られるためで、製薬企業などがもつノウハウや人材が大学側にないことも関係があると思われます。

 

 また規制が欧米に比べて緩く、「医師の裁量権」の延長で、「健康食品」から「何とか水」みたいなものまで、ほとんど金儲けのために患者さんを食い物にするような怪しげな研究まで何でもアリで許されてしまっている、日本の薬事法の抜け穴を使ってしまうのはいかがかな・・・です。

 

 患者さんを危険な未確立な治療の被害から守るためにも、治療を目的とする臨床研究はもう少し「質」と「安全性」を優先した方が良さそうですね。


「有効性や副作用が明らかではない再生医療・幹細胞投与が世界で行われている一方、この治療に希望を託す患者もいる。再生医療の深層を探る。 =この「彷徨う再生医療」は毎週火曜日更新予定です=」

 

 

 今後も読売新聞の連載「彷徨う再生医療」の続きが楽しみです。


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【彷徨う再生医療】中国でも死亡例。 200万円以上で治療契約

読売新聞 2011/12/13

   「幹細胞の投与を受けたら、すべての病気が治ると、RNLバイオは過大に広告している。投与を受けた父が亡くなり、あまりにも悔しい。同じような被害者が出ないことを願うだけです」

亡くなったチョン・チョンジンさん
韓国南部の都市、全羅南道羅州市で農畜産業とガソリンスタンド店を営むチョン・ヨンイルさん(34)は唇をかむ。バイオベンチャー企業「RNLバイオ」(韓国ソウル市)が、京都ベテスダクリニックと同じように患者を送り込んでいた中国東北地方の都市・延吉市の病院で悲劇が起きた。


 

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 今回は、完全に番外編です。3回の掲載が終わって日本もメディカルツーリズムがんばれ〜といったところだったのですが、こういう患者様は・・・汗。いただけません。

 

 まぁ、ソウルの江南地区というのは東京だと六本木とか青山などのおしゃれな地区で、あちこち外国語スクールの看板やファッションビルが並ぶ地区なんですがねぇ。

 抗議を受けたクリニックにとってはとんだとばっちりですが・・・もっともこの世界はトラブルがつきものです。

 

 手術費用が安いからと「外国」に出かけた場合は、それなりにリスクあります。避けるためには事前調査が必要でしょうし、安易に利用するのは危険なのは間違いないでしょう。

 

 今後、自由診療部分が日本でも取りざたされるかもしれませんが、結果として患者さんはホームページから自由に選べますが、言語の壁もゼロではないから、やっぱりカウンセリングはしっかり受けた方がいいでしょうね。


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【韓国】ソウルで整形した日本人女性 病院に抗議し大暴れ
聯合ニュース 2011/11/30


【ソ ウル聯合ニュース】ソウル・江南にある整形外科で30代の日本人女性が、同病院で受けた目の手術が気に入らないとして火災警報器を押し、ロビーにある顧客 用パソコンに水をかけるなどの騒動を起こしていたことが分かった。女性はオペ中の手術室にも乱入しようとしたという。
 女性は5月に病院で芸能人の写真を見せ、「同じ目にしてほしい」と手術を求めた。手術後、日本に戻った女性は約6カ月後の今月24日に同病院を訪れ、「顔が手術前よりかわいくない」と主張し、数十万円の補償を要求した。
 病院側が拒否すると、3時間にわたり騒ぎ立てた。このため病院は警察に通報した。女性は25、26日にも騒ぎを起こしたという。
 女性は警察に対し、損害賠償の手続きについて質問するなど、助けを求めた。警察は女性のことを日本大使館に任せようとしたが、「大使館は要らない」と拒否したという。
 病院側は聯合ニュースの取材に対し、「自分が求めていた芸能人の顔になれなかっただけで、医療ミスはない」と述べた。


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 今日はメディカルツーリズムの3回目です。今回は医療安全から考えてみたいです。

 前回まではこちら・・・

 日本版「医療ツーリズム」の光と影-2☆医療開国をすすめるアジア諸国

 日本版「医療ツーリズム」の光と影-1☆150床でもできるメディカルツーリズム

 

 最近、下記のような雑誌が出ました。

 

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特集:患者安全と医療の質改善は“医療の根幹” JCI受審の決断から組織が変化するまでのプロセス-

看護管理 2011年11月号 (通常号) ( Vol.21 No.12)
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看護管理 2011年11月号 (通常号) ( Vol.21 No.12)
医学書院:刊

特集 患者安全と医療の質改善は“医療の根幹” JCI受審の決断から組織が変化するまでのプロセス-

NTT東日本関東病院のチャレンジ
 2011年3月,NTT東日本関東病院は,国際的な医療機能評価であるJCI(Joint Commission
International)の認証を厳しい審査を経て取得した。JCI受審を決断するに至る背景,決断の決め手から,実際の受審準備・審査について,そのプロセスにおける組織,人の変化,想定内外の問題の解決などのエピソードを交えて紹介する。これからの医療のあり方を考えるきっかけとしたい。

■世界標準の医療を提供するということ
JCI受審の目的と成果
 落合 慈之
■JCI受審のマネジメントのポイント
 秋山 剛
■世界基準で考える看護の新たな視点
JCIが私たちに求めていること
 木下 佳子
■国際患者安全目標(IPSG)の達成に向けて
医療安全管理室の取り組み
 栗原 博之
■JCI受審を通して見えたより安全な感染対策の考え方
 縣 智香子
■薬剤部が受審に向けて構築した体制の実際
 折井 孝男/岡澤 美貴子
■JCI審査準備の流れ
 野村 英雄
■JCI受審5日間の実際
審査員は厳しい評価者であり,教育者であった
 高橋 恵子
■JCI受審を終えて
 井手尾 千代美

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 実は、下記のような講義を受けました。

医療サービスの国際化の動向と日本の医療機関の事例紹介―

 医療サービスの国際化の動向だけでなく、海外からの外国人患者の受け入れに取り組む国内の医療機関の現状や課題、政府の取り組み状況等について紹介してもらい、さらに"International Hospital”としての日本の医療機関の可能性について教えてもらいました。

 その中で、Medical Tourismと医療観光の違い。結局、日本の経産省や観光庁がいう医療観光は海外からみても明らかに異質ということでした。


Medical tourism:医療を受ける目的で国境を越えて他国に行くこと

 Wellness Tourism(医療より健康増進)←このあたりが医療観光です

 Medical Tourism(医療度が高いものになると Medical Travel)
と幅があり、対象患者もことなる。


International な患者さんが増えている理由として5つの視点があるそうです。


①技術発展:インターネットの発達、交通網の発達
 知らないところには患者さんが集まらない
 ウリドゥル病院:HPにて大量の情報提供(日本にありえない)

②価格差:情報
 6000ドルルール(アメリカではガイドブックがある):6000ドル以上だと
海外も考慮するきっかけになる。
 海外の医療機関で治療を受けたアメリカ人、64.8万人(2009年)

③アクセス
 自国で手遅れになる場合


④変化
 医療環境の変化もある


⑤ファシリテーターの存在(産業化)
 病院の医療連携室のような存在。
 患者教育も情報提供もする(病院の情報)
 患者情報も転送
 渡航の手配、家族の滞在の世話

 しかし、それでも基本としては「医療は自国で受けるもの」。ただし、自国での医療提供について、なんらかの問題があって、他国を検討して、選択するというのが正しいルート。

☆ポイント1:医療観光は将来性が厳しい


 検診とかは自国でできる。観光だけでいい話。中国では患者さんが病院を信用していない。偽薬など医療保険の整備が進んでいる中、画像診断の読影などが遅れている。
 また、中国の看護師さんの患者さんのサービスが低いなど 医師の補助はするが
ケアのホスピタリティのレベルが低い

現状、日本がいいかもしれないが、彼らのすごい所は他の国のいいところを盗む。
 しかも、中国の人間ドッグはお金があるから医療機器も充実中

 お金持ち向けの病院チェーンが56施設で人間ドッグとして①フロア検診が可能
サービスも看護師さんが一人ひとりの患者にアテンドするなど改善、プライバシーも守るなど工夫をしており、価格も1000元(13,000円程度)。日本の観光と検診を組み合わせた医療観光は、いずれ日本に来なくなる可能性が高い。もっと価格競争力があるしかない
 また、同じことを他国でもしている。台湾も中国向けのPET検診開始(台湾大学付属) 4泊5日で2000台湾ドル


☆ポイント2:変化の早さ。


 この世界では毎年毎年、進化しており、論点が変化している。
数年前は「医療費の比較とかファシリテーターの役割とか医療事故、ケアの継続性
(基本は病院病院連携だったので)、医療の質をどうやってはかるのか?マーケティング」
だったのが、

 現在の学会のトレンドは
「トータルコスト(滞在費、通訳代)、医療安全やケアの継続性からトータル
な病院のアウトカムも含めたPlan(治療内容、誰が診療して、臨床経験、成功率)、
家族の対応、マーケティング」など3年前と今では異なってきている
一見さんは大変なので、海外の保険者や病院と提携して支払い方法やFollow Upの方法、ホームページの内容、さらに病院ベンチマーク」

JCIの認証はあくまでも病院の質や安全性の話

治療の結果;アウトカムを比較するためにJCIは必須


☆  ポイント3:参入障壁
 日本の医療機関がこのマーケットに参入できるかというとなかなか難しい。まずは、言語の壁だが、これはそれほど高くないが、通訳代、滞在費を入れると費用がかさむ。International Hospitalを目指す中で言語の壁はそれほど高くない。むしろ
問題は医療文化や習慣の違い



 中国はドクターフィー制度、例えて言うとコンサートチケットののりで、人気のある医師は高く、すぐに売り切れ。
 検査とかも必要になったら検査代を払ってから検査を受けられる、したがってお金をはらって治療が始まる。中国人にとっては金の切れ目が治療の切れ目。

 日本の医療機関に中国人が来ると、なんで自分の知っている病院にて、一番いい医師にかかりたい。中国人にとってはお金の話しないまま治療は受けられない。
 お金→行為→お金→行為の順番
 したがって、文化的な背景が違う。それを理解していないとトラブルになりやすい。インフォームドコンセントの中にお金の話が入っている(同意書の内容まで
違う) サインしてもトラブルになってしまう。

 実際の患者さんの受け入れすると海外の保険会社と提携する必要がある。また提携に関してネゴシエーションが必要。さらに今の日本の病院に価格交渉力や相手を説明力があるか?


 最初にきちんと説明できないと不信感がつのりやすくトラブルになる。その上、事務処理能力が高くないと無理

 また、保険によっては治療行為や薬の範囲が異なってる。Pre Authorization(その患者さんの治療範囲)しか保険から支払いされる範囲が決められる。
 それ以外をしようとしたら、患者さんから取立てが必要。Pre Authorization
がないと治療は不能。
 在院日数の長さ、治療内容も説明が求められ、納得しないと支払いがされない。

単に医療レベルが高いだけではだめ
 説明力、マーケティング力、交渉力
 国の文化に対する理解能力

 周辺部分については未整備の部分が大きい。

☆ポイント4:JCI取得は医療安全


 NTT東日本関東病院のJCI取得している。

 アメリカの医療の質や安全の目安をもとに保険給付の資格がJC、それの国際基準がJCI
 評価の水準はあくまでアメリカを中心に考えられているが、メディカルツーリズムのためにはJCIが必須(保険会社)である。

 その上、JCIは病院の安全性の評価の指標

 Cross Border Patientsを集めるためにはJCIは必要

基本的に審査は
 医療機能評価と同じだが、■国際患者安全目標(IPSG)に基づく

 基本は各国の世界的な医療の安全性の専門家が集まっていて、作成されたスタンダードなので、各国で最先端のことが入っている。

 最初、NTT関東病院でもJCIの認証をとるのに反対があった。しかし、今は、病院中がJCIをとってよかったという評価に変わった。
 審査はトレーサー法(審査方法)徹底的な業務フローを見ていく検査方法も含め、サーベイヤーは現場のスタッフに聞く
 また最近手術を受けた患者さんにもインタビューをして業務のフローを確認してクリアできているかをチェック。
 医療は各国で異なる。しかし、医療の安全の点からも、国際化は進んでいる。日本だけ無視していいの?ガラパゴス進化は危険。その中で、自院のあり方が問われる。


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 昨日は「日本版「医療ツーリズム」の光と影-1☆150床でもできるメディカルツーリズム」でしたが、今日はアジア諸国の動きをお知らせします。

 

 少なくとも医療は基本、自国で受けることが普通ですし、自国で医療技術者を賄えるのが理想です。ただ、アジア諸国では人材の面でも、資本の面でも国内だけでは不十分のため外資系に門戸開放しつつあります。さて、それらを見てみましょう。

 

 

【台湾】台湾の医学界は、政府が推し進めている中国からの医療ツアー受け入れが、日数制限のため実現が難しいものになっているとして、規制緩和を求めることにした。

 

【韓国】昨年韓国を訪れた外国人患者は8万1789人にとどまっている。タイ156万人、インド73万人、シンガポール72万人と比較する と、恥ずかしいほど少ない。

 

【中国】シンガポール医療大手のパークウェイ・パンタイも上海で全額出資による病院設立申請

 中国の健康診断サービス大手、美年健康産業(上海市)と、同業の大健康科技健康管理(遼寧省瀋陽市)は10月半ばに合併する方針を表明した。折半出資で設立する新会社は国内最大の健康診断サービス会社になる(中略)両社は合併で中国全土を網羅する体制を構築。12年末には拠点を 合計100カ所に増やす。健診サービスの提供地域を拡大して利便性の向上を図り、医療の質を武器に攻勢をかける外資に対抗する。

 

【マレーシア】マレーシアの保健相は25日、同国で来年から外国企業が私立専門病院の株式を100%保有することを解禁する方針

 

 ここ1週間の海外のメディカルツーリズムの報道です。こういった動きを実際に日本ではどう受け取るでしょうか?

 

 日本の医療は世界一。だから外資はお断り?それとも「日本の医療は皆保険」だから、自由診療は一切不要?

 

  自分は外資を全面受け入れよではありません。ただ、日本の産業として医療を強くするためには「外資」もある程度参入させる必要があると思っています。それ はサービス向上のためにも必要ですし、逆にいうと安住のままでは衰退に結びついた日本の農業や金融業の二の舞になる可能性があるからです。

 

 患者さんのニーズを先取りしようにも日本の規制は非常に強固なものです。そのため、外資は一切入って来れないです。唯一の例外は医薬品や医療機器です。しかし国産の企業を育成するには規制ばかりではダメで、外資との競争はやはり必要です。


 

 日本の市場は非常に小さいのです。外国に自動車や半導体を輸出するために必要だったのは鎖国だったでしょうか?日本の国内市場をある程度活性化していくことも必要だと思っています。

 

  日本の医師不足は確かにありますが、一方、先進的な医療を受けたい患者さんもいるはずです。そのために海外へ医師を送り出すよりは絶対に日本に来てもらう 方がお金になります。(肝臓移植を受けたいとする外人専用のクリニックを開設しようとした神戸市の取り組みもあります)

 

 いずれにせよ国際化に取り残されないようにする必要が今、まさに日本の医療には求められているように思います。

 

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【岡山】スリランカで肺移植 岡大チーム出発
山陽新聞 2011/11/28

 スリランカで特発性間質性肺炎に苦しむ60代男性への生体肺移植を行う岡山大病院(岡山市北区鹿田町)の肺移植チームが28日朝、岡山空港(同日応寺)から同国に向けて出発した。
  メンバーの呼吸器外科医、麻酔科医、看護師ら16人が同空港1階ロビーに集合。午前7時30分発羽田空港行きの旅客機に乗り込んだ。成田空港経由で29日 未明、患者が入院しているコロンボに到着。診察などを行い、30日昼ごろ(現地時間同日午前9時ごろ)から同国初となる肺移植手術を始め、10〜13時間 で終了する見込み。
 執刀医の大藤剛宏肺移植チーフは「準備は万端。患者さんの命を救うとともに、スリランカに肺移植という新たな治療法が根付くよう全力を尽くす」と述べた。
 患者は肺に炎症が起きて呼吸が困難になる重い病気で、臓器提供者2人から切り取った肺の下部を移植する。

 

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【台湾】医療ツアー増に滞在日数が障害 医学界、規制緩和要望へ
琉球新報 2011年11月28日

 台湾の医学界は、政府が推し進めている中国からの医療ツアー受け入れが、日数制限のため実現が難しいものになっているとして、規制緩和を求めることにした。現在の制度では日数が短いため、観光ツアーとしての魅力に欠け、集客が難しいと訴えている。
 具体的には、2009年から発給が始まった医療ビザの適用と適用条件の緩和を求めるというもの。現在のところ発給対象は重篤な疾病や中国での治療が困難な患者に限られており、審査が厳しいため、これまでの発給数も550と少ない。
 台湾政府は今年から、北京、上海、厦門の住民に限り、医療目的での渡航ビザの発給を始めた。しかし、滞在期間が4日と短いため、整形手術などを受けることはできても、観光を楽しむ余裕はなく、利用者は少ない。

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【韓国】釜山の医療観光
西日本新聞 2011年11月28日

  外国人に治療や検診を受けながら観光も楽しんでもらおうと釜山市や釜山圏医療産業協議会などが2007年から推進。国別の受診者数はロシアが最多で中国、 日本と続く。美容整形だけでなく、伝統医学による治療や診断もある。ロシアからは極東地域の富裕層を中心に、がんや心臓疾患など重症患者が多い。
「整形観光」日本人は尻込み? PR空振り、人気は美容はり
  美容整形が盛んで「整形大国」と呼ばれる韓国。近年、日本を含む外国人患者を誘致する医療観光の「主力商品」として期待を集める。特に釜山市内では、交通 の便が良い福岡や大阪からの集客を見込みPRに力を入れてきた。日本側の関心も高まってはいるが、手術への不安や料金面の課題が壁となり、伸び悩んでい る。
(釜山・塩塚未)
  美容整形関係の医院が集まる釜山市の繁華街・西面。日本 語の通訳紹介システムなどを用意し、いつでも日本人患者の受け入れができる態勢を整えている所も少なくない。ある医院では今春、日本から観光の途中で訪れ たという若い女性が、整形手術について詳しく聞いて行った。電話での問い合わせも毎週のようにある。しかし手術に踏み切った人は「年数件」と打ち明ける。
  韓国が外国人対象の医療観光に本腰を入れ始めたのは4年前から。中でも日本に対しては、美容整形が目玉になると関係者はもくろんだ。日本は韓流スターや歌 手の認知度、エステへの関心が高い上、日本では保険が適用されにくい整形手術は、韓国で受ける方が割安になると考えたからだ。
   だが思うような結果は出ていない。受け入れを推進する「釜山圏医療産業協議会」によると、2010年に釜山市内の医療機関で受診した日本人は約千人いる が、整形手術を受けた人は少ない。毎月数人の患者が福岡や大阪から訪れる市内の形成外科の尹晟豪(ユンソンホ)院長は「シミやほくろ取りなど肌の手入れを 希望する人ばかり」と話す。

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【韓国】【社説】外国人患者の誘致、政府が戦略的支援を
朝鮮日報 2011/11/28

  アラブ首長国連邦(UAE)を構成する7首長国の一つ、アブダビの保健庁が、ソウル大学病院、ソウル聖母病院、ソウル峨山病院、サムスンソウル病院に自国 の患者を送り、治療を受けさせる内容の協約を、同4病院と締結した。産油国のUAEは、毎年13万人の患者を全額国家負担で海外の病院に送り、治療を受け させている。アブダビの場合、昨年は3000人が英国やドイツ、タイ、シンガポールなどで治療を受けたが、韓国を訪れた患者はわずか54人だった。
  韓国の医療技術はさまざまな分野で国際的に認められている。経済協力開発機構(OECD)が23日に発表した「医療の質指標」によると、韓国の脳卒中治療 の成果は世界1位、子宮頸(けい)がん、大腸がんはそれぞれ2位、5位だった。先進国の医師200人余りが毎年韓国を訪れ、ロボット手術の研修を受けてい るほか、臓器移植や美容整形、冠動脈バイパス、脊椎、関節、不妊治療なども世界レベルとして認められている。
 こうし た実績にもかかわらず、昨年韓国を訪れた外国人患者は8万1789人にとどまっている。タイ156万人、インド73万人、シンガポール72万人と比較する と、恥ずかしいほど少ない。インドのアポロ病院系列の病院1カ所が受け入れた外国人患者は、8万2000人(55カ国)に達する。また、シンガポールのグ レンイーグルス病院は患者の6割が外国人で、一晩の料金が5000ドル(約39万円)のVIP病室もある。
 2009 年、ソウルのある大学病院で肝臓病の治療を受けたロシア人は、20日間の入院後に1億9000万ウォン(約1300万円)の治療費と特室入院費を支払っ た。サウジアラビアの富豪も前立腺がんと脊椎のロボット手術を受け、1億2000万ウォン(約800万円)の治療費を支払った。また、近年は韓国ドラマが 人気を呼び、韓国の整形外科や皮膚科を訪れるアジアの女性も大幅に増えている。
 医療産業は自動化がほぼ不可能な分野 のため、雇用創出効果が高い。09年の売上高1兆ウォン(約670億円)当たりの雇用規模は、サムスン電子が948人、SKテレコムが367人、新韓銀行 が314人だったのに対し、ソウル峨山病院は6951人に達した。米労働省労働統計局が昨年末、18年までに最も急速に雇用が増加すると見込んだ20の職 業のうち、14が医療・保健福祉分野で大部分を占めた。雇用状況の改善のためにも、政府が外国人患者の誘致を戦略的にサポートしていく必要がある。


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【中国】医療規制緩和の中国、外資の病院設立相次ぐ 地元勢は再編も
日経新聞 2011/11/28

  中国で外資による病院設立の動きが加速している。中国政府が医療分野に民間資本の導入を促していることに対応した動きで、外資系の施設は中国に住む外国人 や国内の富裕層向けにサービス拡充を急ぐ。中国の医療機関の間では合併など規模拡大を通じて外資との競争激化に備える動きが出始めた。
 台湾の聯新国際医療集団傘下の上海禾新医院は7月、上海市から全額出資による病院の設立認可を得た。事業費は8250万元(約9億9000万円)で、300床のベッドを備える総合病院を設立する。約60人の医師が勤務する。開院は来年1月末の予定。
 中国はこれまで医療機関の設立に際し、中国本土以外の外資の出資比率を70%未満に制限していた。在外資本単独出資の病院設立は聯新のケースが初めてで、中国と台湾の間の経済協力枠組み協定(ECFA)締結に伴う台湾企業優遇策の一環で設立が認められた。
  シンガポール医療大手のパークウェイ・パンタイも上海で全額出資による病院設立申請の準備に入った。同社は現地メディアに対し、「(中国政府が台湾資本以 外の)外資に対しても出資制限を見直すと期待している」と述べた。パークウェイ・パンタイは2005年に上海に病院を設立。中国在住の外国人を対象に上海 に7カ所、成都(四川省)に1カ所、計8カ所に合弁形式の病院を持つ。
 中国は09年から民間資本の参入を促し、国内では外資参入によって医療機関の経営多様化が進みつつある。外資の全額出資が幅広く認められれば経営の自由度が高まるとともに、意思決定の迅速化にもつながるだけに、医療分野での中国展開が加速する可能性もある。
 外資の攻勢に備える動きも出始めた。中国の健康診断サービス大手、美年健康産業(上海市)と、同業の大健康科技健康管理(遼寧省瀋陽市)は10月半ばに合併する方針を表明した。折半出資で設立する新会社は国内最大の健康診断サービス会社になるという。
  美年健康は中国南部を中心に約20カ所、大健康は同北部を地盤に約30カ所の拠点を持つ。両社は合併で中国全土を網羅する体制を構築。12年末には拠点を 合計100カ所に増やす。健診サービスの提供地域を拡大して利便性の向上を図り、医療の質を武器に攻勢をかける外資に対抗する。

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マレーシアマレーシア、私立専門病院の100%外資解禁
NEWSCLIP BE 2011/11/27

マレーシアマレーシアのリオウ・ティオンライ保健相は25日、同国で来年から外国企業が私立専門病院の株式を100%保有することを解禁する方針を明らかにした。マレーシア各紙が伝えた。
 これに先立ち、ナジブ首相は2012年予算案発表に際し、私立専門病院への外資による出資規制撤廃を表明しており、今回実施時期が固まった。これまでの出資上限は30%だった


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昨日も「等価交換:ドラッグラグは簡単には消えません・・・汗」で、NHKの治験をめぐる報道について書きましたが、やはり不足しているので、追加です。

 

 結局、患者さんの思うようには、都合よく参りません。承認が早いという欧米でも新薬天国ではなくて「金の切れ目が治療の切れ目」のアメリカか、日本の「新薬の切れ目が・・・」の違いをきちんと知っておく必要があります。

 なおかつアメリカで新薬の開発は知財をめぐる国家戦略であり、そのために製薬企業には自由価格を認めている(要は治療費がべらぼーの世界)。

 

 一方、日本は価格抑制で金をけちって、売れすぎだから・・・と国が値引きを強引にかまして新薬の値段を2年ごとに抑えこんで「やる気」を製薬企業から早く承認する気を奪っている訳です。

 

 まぁ、それ以外にも「日本で薬害」をさんざん騒いで、製薬企業や国を責めまくったメディアが、やれ「新薬不足」だの言う前に、薬害問題で「新薬」問題がそのまま「薬害」問題の裏返しであることを伝えないのも問題だと思っています。

 

 「新薬=確実に効く」とは限らないのです。動物実験ではうまく行ったとしても、人体へ投与してみると薬としては不完全で毒性が高いか もしれません。またPhase Iのように人体に初めて薬物を与えて治験中(=人体実験中)というのも含め、日本の患者さんでそういう治療に役立てたいというボランティア患者さんが多く は集まりにくいことも含め、開発に不向きな風土であることを考えると「ドラッグラグ」は製薬企業にとっても国にとっても薬害を防止する上で、必要な安全策 でもあったわけです。

 

 それを何も知らない国民に「国の対策が不足」ではなく、絶対量として薬害問題を防ぐのなら、ドラッグラグと引換であること。

 逆にいうと、安全性がわからない毒物かもしれない実験を許すだけの素地がこの国にない限り、日本での医薬品開発はどうしても安全運転=徐行となります。

 

 この問題は「命」と「お金」の問題でもありますが、さらに言うと、海外の患者さんの犠牲の上に新薬を安全に手に入れたいとする「倫理面」でも必要なのだと思います。

 

 まぁ、そんなことを言っても、患者さんは安心して薬を服薬したいだろうし、医師も副作用で怖い思いをしたくない・・・しかも市販直後に有害事象があろうがなかろうが症例の情報について全例登録をするなど事務的な手続きを医師におっかぶせるようでは・・・アクセスなんてフリーになるわけなく、使い慣れた安全性の確立している薬(有効性も含めわかりきった古い薬)をファーストチョイスになるのはやむを得ません。

 

 その上で、患者さんがどうしてもというのなら「治験」に必要な国際共同治験に参加するというサポートが必要でしょうが、今後は日本人独自のデータを提出といってもお金がかかります。

 

 少なくとも国としては動いているのですが、そういう意味でバランスのある報道がされずに、「国が旗振り」しても事態が改善へ動かぬ状況について理解をするにはもっと広く情報を集めて報道して欲しいものだと思いました。

 

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