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 今日はメディカルツーリズムの3回目です。今回は医療安全から考えてみたいです。

 前回まではこちら・・・

 日本版「医療ツーリズム」の光と影-2☆医療開国をすすめるアジア諸国

 日本版「医療ツーリズム」の光と影-1☆150床でもできるメディカルツーリズム

 

 最近、下記のような雑誌が出ました。

 

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特集:患者安全と医療の質改善は“医療の根幹” JCI受審の決断から組織が変化するまでのプロセス-

看護管理 2011年11月号 (通常号) ( Vol.21 No.12)
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看護管理 2011年11月号 (通常号) ( Vol.21 No.12)
医学書院:刊

特集 患者安全と医療の質改善は“医療の根幹” JCI受審の決断から組織が変化するまでのプロセス-

NTT東日本関東病院のチャレンジ
 2011年3月,NTT東日本関東病院は,国際的な医療機能評価であるJCI(Joint Commission
International)の認証を厳しい審査を経て取得した。JCI受審を決断するに至る背景,決断の決め手から,実際の受審準備・審査について,そのプロセスにおける組織,人の変化,想定内外の問題の解決などのエピソードを交えて紹介する。これからの医療のあり方を考えるきっかけとしたい。

■世界標準の医療を提供するということ
JCI受審の目的と成果
 落合 慈之
■JCI受審のマネジメントのポイント
 秋山 剛
■世界基準で考える看護の新たな視点
JCIが私たちに求めていること
 木下 佳子
■国際患者安全目標(IPSG)の達成に向けて
医療安全管理室の取り組み
 栗原 博之
■JCI受審を通して見えたより安全な感染対策の考え方
 縣 智香子
■薬剤部が受審に向けて構築した体制の実際
 折井 孝男/岡澤 美貴子
■JCI審査準備の流れ
 野村 英雄
■JCI受審5日間の実際
審査員は厳しい評価者であり,教育者であった
 高橋 恵子
■JCI受審を終えて
 井手尾 千代美

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 実は、下記のような講義を受けました。

医療サービスの国際化の動向と日本の医療機関の事例紹介―

 医療サービスの国際化の動向だけでなく、海外からの外国人患者の受け入れに取り組む国内の医療機関の現状や課題、政府の取り組み状況等について紹介してもらい、さらに"International Hospital”としての日本の医療機関の可能性について教えてもらいました。

 その中で、Medical Tourismと医療観光の違い。結局、日本の経産省や観光庁がいう医療観光は海外からみても明らかに異質ということでした。


Medical tourism:医療を受ける目的で国境を越えて他国に行くこと

 Wellness Tourism(医療より健康増進)←このあたりが医療観光です

 Medical Tourism(医療度が高いものになると Medical Travel)
と幅があり、対象患者もことなる。


International な患者さんが増えている理由として5つの視点があるそうです。


①技術発展:インターネットの発達、交通網の発達
 知らないところには患者さんが集まらない
 ウリドゥル病院:HPにて大量の情報提供(日本にありえない)

②価格差:情報
 6000ドルルール(アメリカではガイドブックがある):6000ドル以上だと
海外も考慮するきっかけになる。
 海外の医療機関で治療を受けたアメリカ人、64.8万人(2009年)

③アクセス
 自国で手遅れになる場合


④変化
 医療環境の変化もある


⑤ファシリテーターの存在(産業化)
 病院の医療連携室のような存在。
 患者教育も情報提供もする(病院の情報)
 患者情報も転送
 渡航の手配、家族の滞在の世話

 しかし、それでも基本としては「医療は自国で受けるもの」。ただし、自国での医療提供について、なんらかの問題があって、他国を検討して、選択するというのが正しいルート。

☆ポイント1:医療観光は将来性が厳しい


 検診とかは自国でできる。観光だけでいい話。中国では患者さんが病院を信用していない。偽薬など医療保険の整備が進んでいる中、画像診断の読影などが遅れている。
 また、中国の看護師さんの患者さんのサービスが低いなど 医師の補助はするが
ケアのホスピタリティのレベルが低い

現状、日本がいいかもしれないが、彼らのすごい所は他の国のいいところを盗む。
 しかも、中国の人間ドッグはお金があるから医療機器も充実中

 お金持ち向けの病院チェーンが56施設で人間ドッグとして①フロア検診が可能
サービスも看護師さんが一人ひとりの患者にアテンドするなど改善、プライバシーも守るなど工夫をしており、価格も1000元(13,000円程度)。日本の観光と検診を組み合わせた医療観光は、いずれ日本に来なくなる可能性が高い。もっと価格競争力があるしかない
 また、同じことを他国でもしている。台湾も中国向けのPET検診開始(台湾大学付属) 4泊5日で2000台湾ドル


☆ポイント2:変化の早さ。


 この世界では毎年毎年、進化しており、論点が変化している。
数年前は「医療費の比較とかファシリテーターの役割とか医療事故、ケアの継続性
(基本は病院病院連携だったので)、医療の質をどうやってはかるのか?マーケティング」
だったのが、

 現在の学会のトレンドは
「トータルコスト(滞在費、通訳代)、医療安全やケアの継続性からトータル
な病院のアウトカムも含めたPlan(治療内容、誰が診療して、臨床経験、成功率)、
家族の対応、マーケティング」など3年前と今では異なってきている
一見さんは大変なので、海外の保険者や病院と提携して支払い方法やFollow Upの方法、ホームページの内容、さらに病院ベンチマーク」

JCIの認証はあくまでも病院の質や安全性の話

治療の結果;アウトカムを比較するためにJCIは必須


☆  ポイント3:参入障壁
 日本の医療機関がこのマーケットに参入できるかというとなかなか難しい。まずは、言語の壁だが、これはそれほど高くないが、通訳代、滞在費を入れると費用がかさむ。International Hospitalを目指す中で言語の壁はそれほど高くない。むしろ
問題は医療文化や習慣の違い



 中国はドクターフィー制度、例えて言うとコンサートチケットののりで、人気のある医師は高く、すぐに売り切れ。
 検査とかも必要になったら検査代を払ってから検査を受けられる、したがってお金をはらって治療が始まる。中国人にとっては金の切れ目が治療の切れ目。

 日本の医療機関に中国人が来ると、なんで自分の知っている病院にて、一番いい医師にかかりたい。中国人にとってはお金の話しないまま治療は受けられない。
 お金→行為→お金→行為の順番
 したがって、文化的な背景が違う。それを理解していないとトラブルになりやすい。インフォームドコンセントの中にお金の話が入っている(同意書の内容まで
違う) サインしてもトラブルになってしまう。

 実際の患者さんの受け入れすると海外の保険会社と提携する必要がある。また提携に関してネゴシエーションが必要。さらに今の日本の病院に価格交渉力や相手を説明力があるか?


 最初にきちんと説明できないと不信感がつのりやすくトラブルになる。その上、事務処理能力が高くないと無理

 また、保険によっては治療行為や薬の範囲が異なってる。Pre Authorization(その患者さんの治療範囲)しか保険から支払いされる範囲が決められる。
 それ以外をしようとしたら、患者さんから取立てが必要。Pre Authorization
がないと治療は不能。
 在院日数の長さ、治療内容も説明が求められ、納得しないと支払いがされない。

単に医療レベルが高いだけではだめ
 説明力、マーケティング力、交渉力
 国の文化に対する理解能力

 周辺部分については未整備の部分が大きい。

☆ポイント4:JCI取得は医療安全


 NTT東日本関東病院のJCI取得している。

 アメリカの医療の質や安全の目安をもとに保険給付の資格がJC、それの国際基準がJCI
 評価の水準はあくまでアメリカを中心に考えられているが、メディカルツーリズムのためにはJCIが必須(保険会社)である。

 その上、JCIは病院の安全性の評価の指標

 Cross Border Patientsを集めるためにはJCIは必要

基本的に審査は
 医療機能評価と同じだが、■国際患者安全目標(IPSG)に基づく

 基本は各国の世界的な医療の安全性の専門家が集まっていて、作成されたスタンダードなので、各国で最先端のことが入っている。

 最初、NTT関東病院でもJCIの認証をとるのに反対があった。しかし、今は、病院中がJCIをとってよかったという評価に変わった。
 審査はトレーサー法(審査方法)徹底的な業務フローを見ていく検査方法も含め、サーベイヤーは現場のスタッフに聞く
 また最近手術を受けた患者さんにもインタビューをして業務のフローを確認してクリアできているかをチェック。
 医療は各国で異なる。しかし、医療の安全の点からも、国際化は進んでいる。日本だけ無視していいの?ガラパゴス進化は危険。その中で、自院のあり方が問われる。


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