今年も恒例の「臨床研修指定病院」の結果(PDF) が出ました。ここ数年は大学病院の圧倒的な弱体かが進んだように見えますがそうではなく、個人的には人気病院や都市部の病院はやはり引きつけるものが多い (まぁ、ブラック病院だったりするのですが)ようで、人気病院と不人気病院の格差が激しくなっているということです。

 

↓■2010年度(平成22年度)研修プログラム毎マッチ結果(2010.10.28)
http://www.jrmp.jp/koho/2010/2010all-program-kekka.pdf

 

医学生の希望が研修内容や待遇、生活環境が良い都市部や私立病院に集中した

 

 というのは新聞記者の思いつきや、厚生労働省のお役人から聞いたんでしょうかね?

 現時点で、就職ランキングにそんな生活環境とかはそれほど医学生には興味はなく研修内容だってそんな極端な差があるとも思えません。せいぜいユキ チさんが何枚か多いか少ないか?(それって今の時点で払わないのは自由ですけど、標準的な金額出せば差はそこまでないはずです)

 

 むしろ、それなりの研修医を集められている病院は現時点では医学生向けにPRできていたり、有名な○×先生がいるなどで、医学生もその知名度に応じて動いているだけのように思えます。

 

 実際に自分は不人気だった研修指定病院で2人くらいしか研修に来なかったので、全国の大学医学部の教務に「医学生向けにパンフレットを送った」 り、「HPを見やすくする」など、てこ入れしただけで翌年から3倍以上申し込みが来たて、今も人気病院で継続してたりするので、「やれば、結果につながる」のですけどね。

 

 医学生は、進路を決めるのにあたって、その病院の広報能力の差と知名度だけで左右されているのです。

 4年制大学の学生就職ランキング、ちょっと前までは大手旅行代理店だとか倒産しちゃった日本航空とかが上位だったわけで、それから見ても医学生が「自由」に選ぶってのは、単に「初心者」がアクセスしやすいところに情報を出している・・・だけです。

 

 それについて施設間での競合ですし、反対はまったくないのですが、あくまで人気度でそれもちょっとしたことで毎年変動します。だから、気にしないように・・・ではありません。病院も広報力とか情報発信能力の差が、そのまま患者さんの受診や職員の獲得に差になって現れます。

 

 そういう意味では情報を加工して、いかに伝えるか?が大切です。顧客というと「患者様」という勘違いがありますが、カスタマーは別に患者さんだけ ではなく、住民全体やそれに就職活動をしかけてくる看護学生さん、医学生・・・これから一人前になるために、医療機関での研修を受けようとする者にとっ て、「きちんと」した研修が受けられそうならば、そこには医学部からの見学も来ます。

 

 それが将来の戦力地図を変えて行くのは確かです。お金ではなく、臨床教育の内容で、大学病院の魅力を伝えなければ、やはり定員は減らされてしまいます。残れるような魅力的な研修プログラム、それに結果が見えるようなシステム作りが必要なんだろうなぁです。

 

 地域病院でNo.1宣言(そんなもの出来ないってことはないでしょう、「地域で一番元気な○×科の先生がいる研修指定病院」とか「救急車引き受け 台数県下トップ」とか「女性に大人気病院」であろうと、とにかく特徴を出していくこと、とにかく関心を持ってもらうためには、「ない」より「ある」のが大切。

 でも、医学生が見学に来たら、彼らが知りたい病院の内容をしっかり見せることが大切でしょうね。

 

 若者は、大都市を目指すと思いますが、医療従事者は地場産業なので地域に魅力があれば残るんです、経営努力として「人材育成」というのは医療機関 にとって大切なテーマのはずです。ランキング下位の病院ほど何もやっていないのは明白です。研修医が集まらないことを意識しない、あるいは最初から努力し ないところは、たとい自治体病院であろうと、自然淘汰やむなしです。

 

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進む大学病院離れ 臨床研修、最低47・9%
産経MSN 2010.10.29

 

 新人医師が2年間病院で学ぶ「臨床研修制度」で、平成23年度に大学病院で研修する人の割合は47・9%(3828人)と過去最低になることが28日、分かった。大学病院の「医局離れ」が一層、進んでいる実態が浮き彫りになった。
医師になる予定の医学部学生らと病院の双方が希望を出し、日本医師会などでつくる協議会が集計した結果、希望者8331人中、7998人の研修先が内定。 大学病院の割合は、制度が始まった16年度から10・9ポイント減少した。民間病院など大学病院以外で受ける人は52・1%(4170人)だった。
新制度導入で、医学生の希望が研修内容や待遇、生活環境が良い都市部や私立病院に集中したため、国は昨年5月、地域への医師派遣機能を持つ大学病院の定員枠を優遇するなどの見直しを実施。大学病院側も研修プログラムを充実させるなど工夫しているが、「医局離れ」に歯止めがかからない実態が浮かんだ。
都道府県別の充足率は、トップが東京で92・9%。次いで大阪と京都(91・1%)、岡山(89・0%)。最も低かったのは宮崎(40・0%)で、山梨(41・4%)、秋田(41・8%)が続いた。

 

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