たぶん医師不足というと「開業医が近所にいっぱいあるし、困っていないぞ」とか、医師を増やすと医療費が増えるとかいう洗脳済みの方が大勢おります。医師会&霞ヶ関による医師数抑制のためのネガティブキャンペーンがいまだに効果を発揮しているのはなかなか。
まぁ、地方で「○×病院で閉鎖」とか「医師不足で赤字」ってのがニュースで毎日のように流れても、都市部の人間は困らないのが今の所。
ただし、奈良県の大淀病院、そして東京の墨東病院でのいわゆる「たらい回し」事件があってから、日本の医療界の3K(「危険(きけん)」「汚い(きたない)」「きつい」)な職場の産科はとっくの昔に、崩壊寸前ですし、自分の周囲でも産科の先生がお産を止めたとか複数、居ます(そういう医師ばっかりとつきあっているわけではないので念のため)。
さて、庶民はどうだろう?風邪くらいならともかく、入院した時に、寝不足の医師とか過労死寸前の元気のない医師の手術で治してもらいたいか?
自分は普段、ツイッターを情報発信で使っていますが、ある若手外科系医師のつぶやきを読むと気の毒になります。
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『もうだめ・・・寝不足・・・。慢性的な疲労感。休みたい。24時間の休み欲しい。』
『飲ます食わずで朝7時から・・・。朝から一分も休憩なくて今から病棟とスライド作成とかもう無理。ご飯食べたい・・・。』(午後10時)
『仮に休日もらっても何に使ってええか分からん。だって外出できる服がない。髪型ももさもさ。肌ぼろぼろ。あー。死にたい。』
『月に300時間以上働かされると 睡眠だけが癒し』
『うー・・・・今日も帰れないのか・・・・そして明日エグい手術でそのまま当直なのか・・・たしゅけて・・・・』
『ダメだ もう勘弁してくれ 救急隊もう来ないで・・・』(午前7時)
『今から2件。両方とも多摩。地獄だ・・・都内なのに今日は多摩地区の患者しか診察してないでござるの巻。多摩には住めないってことだな・・・』
『ねぇ、大学が各科の時間外受付とか救急の看板降ろすことなんてありえるの・・・?? 「〇〇大学とか・・・」「あそこは救急やめました」 』
『「あのー・・・。多摩には他に救急の施設って無いんですか?」「無いです」 』
『しかし、どちらにお住まいですか?って聞いて、分からん地名が出てくるってすごいよな・・・』
『おかしいやん。23区外の聞いたことない町からこんな都内の中心までの間に救急無いっておかしいやん 』
『日本の医療ってとっくに崩壊してるんだな・・・。東京って…こんなに大きな街なのに…どうしてこんなに救急の施設ないの? 』
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以上、東京の救急医療現場の先生の発言より。
多摩地区には老人病院がいっぱいありますが、そこでは急性期医療を行っている病院は限られております。
今後、崩壊が真ん中に向かうベクトルは強くなる一方です。東京には医師が余っているから僻地へ再配置すりゃいい?
ありえないですね。ちょっと頭を働かせれば、高齢者が激増するのは東京近郊、千葉、埼玉、多摩地区、神奈川と決まっています。
首都決戦に向けて医師を増やさないと恐ろしい数の急性期の患者さんが都心部に向かうことになります。開業医の過剰とは全く別問題ですね。
ちなみに、こういう生々しい証言は絶対にメディアには乗りません。
せいぜい診療よりもテレビ出演でお忙しい美容形成外科医とかタレント女医、よくても文化人になったお医者さん。あとは、神業系医師しかテレビには出ないわけで、こういう現場を支えていたり修行中で苦しんでいる大学病院や救急病院の医師たちが出番なんてことはないです。
大丈夫?
と 思うけど、自分も専門医をとるために修行中は、一週間ずっと病院泊まり込みとか、重症の患者さんのためだったら、24時間連続勤務が普通の職場だったの で、似たようなものでした。幸い?ではなく、そういう現場を離れてもうすでに戻れっても体が壊れてしまうので、こういう職場を去って違うことしていますが (ちゃんとね)。
それが現代21世紀の医療を支えているなんて誰も考えたくないでしょうが、若手の外科医のリアルな状態なんですよ。ドラマみたいに看護師さんたちと遊んでられるなんて事・・・はない。(救急患者さんが猛烈にこれから増える2010--->2025年、さて、我々は若手医師の根性と疲れた医師に見合っただけの評価をしているでしょうか?
そして、今後、毎年108万人の死亡者が、160万人死亡する2025年の未来に医師数をけちろうとする医師会や霞ヶ関のお役人たちに何を言えばいいのでしょうか?
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医学部入学定員、最多8900人 地域枠活用し増加予定
朝日新聞 2010年10月21日
医師不足の深刻化に対応するため文部科学省は21日、2011年度の大学医学部の入学定員を、過去最多だった今年度よりさらに増やす方針を発表した。地 域で働く医師の確保に重点を置いており、定員は90人程度増えて8900人超となる見込み。文科省はさらに、医学部新設の議論も進めていく予定だ。
政府は、新成長戦略で医師養成数の増加を掲げているうえ、9月公表の厚生労働省の調査結果でも地方の医師不足の深刻さが顕著に出たため。
自治体から奨学金を受け取る代わりに、卒業後に一定期間はその地域で診療してもらう「地域枠」として、文科省は都道府県ごとに10人まで増員を認める。 このほか、研究医の養成枠として最大10人、過剰とされる歯学部からの定員振り替えで最大30人の増員を認める。実際の定員は、地域枠を中心に全国で計 90人程度増と見込まれる。今後、各大学から申請を受け、12月には正式に定員が決定する。(井上裕一)
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