健康保険の財政が厳しい折、厚生労働省が「病院」と「診療所」について考えていることが、示されつつあります。
医療の構造改革を考える上で、国民の声は必要ですが、都市部で点滴BAR、サプリメント外来だのあまり「必要性の高い」とは言えない医療行為に力をいれて採算を取っている医療機関が残るというのは、国民健康を守るためにはふさわしくありません。
また、救急医療を充実させようとする中で、人材リソースが戦時中と同じで配給制のため、急激に医師の供給が増えない中で、今後は対策や拡充が必要とされる4疾病(がん,脳卒中,急性心筋梗塞,糖尿病)・5事業(救急医療,災害医療,へき地医療,周産期医療,小児医療)に中心的活躍をしている病院が残るでしょうし、開業医でも1次救急や2次救急病院の夜間外来などに協力してくれる診療所に対して手当てがされることは間違いありません。
今後、高齢者が増える中、病院に対するさまざまなコスト抑制圧力と消費税増税を考えると、間違いなく「病院再編」「診療所の仕組みの変更」もあるでしょう。
いずれにせよ、遠くない未来に「医療崩壊」ではなく「医療再生」のためには、病院単体で生き延びるではなく、地域社会に住む住民が地域に残れような仕組みが必要だと思います。
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唐澤審議官「病院の再編は不可避」
キャリアブレイン 2010/8/26
厚生労働省の唐澤剛審議官は8月26日、同省と日本医師会が開いた「社会保険指導者講習会」で講演し、今後5-10年間での病院の再編は不可避だとの見方を示した。また、病院と診療所の外来の受診延べ日数が、日本全体で見ると減少傾向にあるのに、診療所の数は増えている状況を指摘。私見と断った上で、診療所の在り方についても「考える時期に来ている」と述べた。
唐澤審議官は日本が抱える医療提供体制の課題として、独仏などの諸外国に比べ、▽病床数に対する医師数や看護職員の数が少ない▽平均在院日数が長い-ことを列挙。現在の「一般病床」と「療養病床」を、「急性期」「亜急性期・回復期等」「長期療養(医療療養)」に再編し、このうち「急性期」に医療資源を重点配分する必要があるとの認識を示した。こうした再編のイメージは、自公連立政権時代に政府の「社会保障国民会議」が提言している。
再編後の医療・介護サービスの提供体制については、「日本中、全部で同じシステムをつくる必要はない。地域によって、それぞれのスタイルを取ってもらう必要がある」と述べた。一方で、「厚生労働省として、強制的にここの病床を担っていただくようなことは全くない」とも述べ、それぞれの病院が地域でどのような役割を担うかは、病院ごとの経営判断に委ねる考えを示した。
診療所の在り方については、「外来の患者数は増えていないのに診療所の数は増えている状況をどう考えるかも、医療提供体制としては大変重要な問題だ」と指摘。医療設備が豊富な日本の診療所の特色を生かせば、在宅による終末期医療などの分野で大きな役割を担えると訴えた。
■鈴木医療課長も「大規模な構造改革必要」
診療報酬を所管する同省保険局の鈴木康裕医療課長も講演し、「午前中に外来に数十人来て、午後に病棟で手術をする。これほど過重になっているのは多分、世界中にどこにもない。おそらく構造的に機能分化が足りない面がある」などと述べた。鈴木課長は、こうした中で疾病構造の変化や医療技術の進歩などにも対応していくには、大規模な構造改革が必要になると強調した。
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悩み増す開業医…「医療より経営について考えること増えた」83%、「患者さんの要求内容が複雑化」86%
朝日新聞 2010年8月26日
(PR TIMES) - 日本最大級の病院検索サイト、医薬品検索サイト、医療情報サイトを運営する総合医療メディア会社の株式会社QLife(キューライフ/本社:東京都世田谷区、代表取締役:山内善行)は、開業医に対して、医院経営環境の変化認識について簡易アンケート調査を行った。
QLifeの患者満足度調査サービス※に参加した院長のうち、メールアドレスを開示した393人にメールでアンケート協力依頼を送り、うち66院から有効回答を得た。(有効回答率17%)
アンケート結果によると、「医療よりも経営について考える」ことが以前に比べ増えたとする院長が83%に上り、「医院間の競争が激しくなった」と考える院長が79%、「患者さんの要求内容が複雑化した」と考える院長が86%であった。
これらのデータは患者満足度調査を実施したことがある院長による回答なので、全国平均よりも数値が高く出ている可能性があるが、「患者ニーズ」「医院間競争」のいずれもが高度化し「自院の経営状況」に関して以前より気を配るようになっている様子が伺える。すなわち、マーケティングの基礎分析軸である「3C」(=顧客:Customer、競合:Competitor、自社:Company)において、経営現場で変化が起きている医療機関が多く、昨今の厳しい医院経営環境の表れと考えられる。
※なお、QLifeの患者満足度調査サービス『患者さんの声調査キャンペーン』は、これまで9回実施して利用医院数はのべ700院近くに上る。紹介URLは以下。
http://www.qlife.co.jp/solution/medical_support/drqlife?source=qlpr&id=001
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