毎年のように「過去最大」の医療費の報道、ちょっとはメディアは勉強して欲しいのだが。OECD加盟国の中でおそらく一人当たりの医療費としてはさして高くもないのです。医療費が上がることは予定通り。問題は今後ですね。
国際的にみると一人当たりの医療支出からすると先進7カ国で最低を記録し続けているので、これからすると「成長産業」なのです。
以下「医療関連データの国際比較-「OECD Health Data 2009」より-」(リンク先はPDFです)にあったグラフです。間違いなく、日本はイギリスに抜かれ、国民医療費、先進諸国で最下位である様子が分かります。
投入される資本は少なく、医師数も少なく、それでも行ってこられた奇跡はいつまで続くかというと、まったく不明です。
戦時体制下のように「欲しがりません勝つまでは」で提供する先端医療やがんの手術適応となる症例数を制限すれば、抑制しながらの医療費抑制は可能でしょうが、患者さんは黙っていないでしょう。
医師会や大学病院が「医師増員反対」を続ければ、国民へ配給される医療はさらに制限されていくしかないでしょう。
放っておいても団塊の世代が70歳を超える頃、つまり2020年にはもっとお金がかかるようになるので、その前に手を打つ必要はあると考えます。
医療費抑制の手段としては、必要性の高い医療への資源を投入、逆にコンビニ受診と言われる緊急性の低い夜間救急受診の抑制、大病院への完全紹介制の導入、処方箋のリフィル(複数回数分の処方箋の発行)、他施設での検査結果の共有などいくらでも出来そうなものはあります。
これらを行っても、病院側はこの先108万人が亡くなる現代から170万人弱が亡くなる時代へと突入していきます。
その頃、医療費問題が現実、誰が負担するかというと国民全体で解決するべきでしょう。
対応策がないのではなく、解決可能な方法をひとつひとつ検討しながら導入していくしかないと考えています。
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1人当たり27万円 概算医療費、7年連続過去最高
産経MSN 2010.8.16
厚生労働省は16日、平成21年度に全国の医療機関に支払われた概算医療費が35兆2501億円だったと発表した。概算ベースでは7年連続で過去最高を 更新した。1人当たりは前年比1万円増の27万6千円。処方箋(せん)1枚当たりの調剤医療費(電算処理分)は8034円で、16年の調査開始以降、初め て8千円台を突破した。
概算医療費は医療費総額(国民医療費)から全額自己負担分や労災保険を除いたもので、国民医療費の約98%を占める。
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09年度医療費35.3兆円、過去最高を更新
キャリアブレイン 2010/8/16
2009年度の概算医療費は前年度より約1兆1900億円増の35兆 3000億円(前年度比3.5%増、休日補正後では3.6%増)だったことが、厚生労働省の集計で分かった。これで7年連続の増加となり、前年度に引き続 き過去最高を更新した。医療機関への受診延べ日数がマイナス0.6%だった一方で、1日当たりの医療費の伸び率はプラス4.1%となり、同省保険局調査課 では、「医療技術の高度化などで、1回の受診当たりの医療費が高額になっていることが、総額の増加傾向につながっていると考えられる」としている。
国民1人当たりの医療費は27万6000円(3.6%増)。年齢別に見ると、70歳未満が16万8000円(2.7%増)、70歳以上が77万6000円(2.5%増)で、後期高齢者医療制度が適用される75歳以上は88万2000円(2.3%増)だった。
診療種類別では、診療費が29兆3000億円(2.6%増)、調剤が5兆9000億円(7.9%増)。診療費の内訳は、入院が14兆円(3.1%増)、入院外が12兆7000億円(2.8%増)、歯科が2兆5000億円(0.7%減)だった。
また、受診延べ日数はマイナス0.6%となり、5年連続で前年を下回った一方、1日当たりの医療費は過去最高の1万3400円(伸び率はプラス4.1%)となった。
このほか、昨年度は新型インフルエンザの流行があり、09年10月−10年1月をピークに内科系の受診者が増えたものの、季節性のインフルエンザや春先の花粉症による受診者が例年より少なかったため、医療費の全体的な変動にはつながらなかった。
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膨らむ医療費、総額も伸び率も最高に
09年度、3.5%増の35兆円 高齢者増加で
日経新聞 2010/8/16
厚生労働省は16日、2009年度の概算の医療費が前年度比3.5%増の35兆3000億円になったと発表した。統計でさかのぼれる01年度以降、医療 費の水準、伸び率ともに最高となった。高齢者の増加や医療技術の進歩が主な要因。同省は13年度に新しい高齢者医療制度を導入する予定だが、医療費がさら に増える状況に備えた制度設計が求められる。
概算医療費は国民医療費から全額自己負担の医療や労災医療費などを除いた金額で、国民医療費の98%程度とされる。国民医療費より約1年早く発表され、速報値の役割がある。
09年度の概算医療費は前年度に比べて1兆2000億円増えた。特に75歳以上の医療費が前年度比6000億円増の12兆円と増加分の半分を占めた。医 療費は会社員や自営業者が払う保険料で約半分、税金で4割弱、患者が医療機関の窓口で支払う負担で1割強を支えている。医療費が増えればこれらの負担も連 動して膨らむ。
医療と介護の連携強化や価格の安い後発医薬品の普及などで医療費の抑制を進めるべきだとの指摘は強い。山口県立大学社会福祉学部の田中耕太郎教授は「医 療費の負担増を支えるため、働き手の賃金が増えていく経済成長が欠かせない」と話す。保険料の増加以上に賃金が増えれば家計の負担を抑えられるためだ。
政府は社会保障費の財政負担分は毎年1兆円以上膨らむとみているが、今回の医療費の増加分は「想定の範囲内」(厚労省)と分析している。
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