最近、新薬メーカーのMRさんが声かけてきても、配合剤のお話が多いようになっていると思います。配合剤ってそこまで宣伝が必要なのか?そもそもそのメリットについて明確に答えられるMRさんは少ないと思います。もちろん画期的な新薬もありますが、ジェネリック花盛りの一方、新薬メーカーは新薬で勝負するのが本分は思うのですが・・・新薬開発競争も厳しいようです。

 

 「分子標的薬」が花盛りですが、今後10年は「認知症」と「がん」、それに「糖尿病」「膠原病」といった疾患の治療薬が注目でしょうか。一方、従来の高血圧のお薬は?新しい薬と思っても、従来の薬を混ぜ合わせただけというのが多いような感じです。

 もちろん、患者さんにとっては飲む種類が少なく、また副作用が出にくいのならわかります。ただ、それを新しい名前をつけてまで?のような気がしてなりません。

 医薬品は単なる化合物ではありません、安全性や有効性の確立と、適正な使用を求められます。さらに最近は「経済的」であることが大いに求められます。特許切れの医薬品ならごまんとあります。2010年問題で今年から来年にかけて、ブロックバスターの特許が切れ、どんどんジェネリック医薬品も出ます。

 一方、ジェネリック医薬品の問題は、従来の医薬品と単に価格が安いだけの医薬品を「安定供給」や「品質への信頼性」の問題があります。(行政や国民の期待を裏切っても残れるか? で取り上げたのはジェネリック医薬品の大手の一角を占める会社でした)

 今後、医薬品産業を成長産業としてみれば、特許が切れたモノはジェネリックへ、そして先発品は安全性と有効性を確保しつつ投資に見合った償還価格であることが求められるでしょう。

 

 ↓東大の小野先生と村重先生との対談も興味深い物があります。

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村重直子の眼5 小野俊介・東大大学院薬学系研究科准教授(上)
ロハスメディカル 川口恭 2010年4月25日

 元厚生労働省大臣室政策官の村重直子氏が在野のキラリと光る人たちと対談していきます。5人目は、元厚生労働省の薬系技官でPMDA発足時には審査官と して出向していたこともある小野俊介・東大大学院薬学系研究科准教授です。非常に大きな話で議論が白熱したため、3回に分けてお伝えします。(担当・構成  川口恭)

村重直子の眼5 小野俊介・東大大学院薬学系研究科准教授(中)


村重直子の眼5 小野俊介・東大大学院薬学系研究科准教授(下)


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インタビュー:このままでは日本の新薬開発は行き詰まる
近畿大学医学部腫瘍内科教授 中川 和彦 氏
日経メディカルオンライン 2010/4/26

中川和彦(なかがわ・かずひこ)氏
 1957 年生まれ。83年熊本大学医学部卒業、86年国立がんセンター研究所薬効試験部リサーチレジデント、87年に同内科シニアレジデント、90年に大阪府立羽 曳野病院第二内科。97年近畿大学医学部腫瘍内科講師、2003年同助教授、07年教授に就任、現在に至る。専門は肺がんの早期診断、固形がんの薬物療 法、新抗がん剤の臨床試験など。(写真◎宮田 昌彦)

 がんでは開発中の新薬の7割が分子標的治療薬であるといわれている。分子標的治療薬の特徴は、同じ臓器がんでも標的分子が発現しているかどうかで感受性 が決まる点にある。同じがんでも一部の患者にしか奏効しない。そのため薬剤の多くが稀用薬となる運命にある。分子標的治療が主流になるのである以上、現在 の新薬開発の仕組みも見直す必要があると中川和彦教授は指摘する。(聞き手:小崎丈太郎=本誌編集長)

 

<中略>
日本にジェネリックを優遇している余裕はない
——分子標的治療薬の時代に臨床評価の方法論と規制が追いついていないと見ることができます。
中川 日本における臨床開発のコストを下げないと新薬の開発治験が全く日本で行われないという事態が考えられます。新薬をいの一番で日本で臨床試験を始め てもらうためには、世界の製薬会社にとって投資しやすい環境をつくる必要があります。そのためには薬価も考慮する必要があるでしょう。

——市場が細分化された分子標的治療薬の開発意欲を製薬会社が維持できるように高い薬価を約束するということですか。
中川 その通りです。なぜ、製薬会社は米国市場への新薬投入を最優先に考えるのか。それは高い薬剤価格があるからです。有効な新薬を優先的に導入して、医療水準を維持するためには、税金を使って、臨床試験や薬価をサポートすることも考えていいはずです。

——医療財源が逼迫していますが。
中川 日本のジェネリック医薬品は先発医薬品の6〜7割の薬価で売られています。米国では2〜3割です。わが国では本来新薬開発に投じるべき社会資本をジェネリック医薬品に回しているということができます。ジェネリック企業を優遇したいという行政側の意向もあると推察できますが、日本はもうそんなことやっている余裕はありません。特許が切れた薬剤は、もう人類の財産という扱いでいいじゃないですか。本当に、何をやっているんだと問いたい。
 海外のジェネリック企業の多くが日本進出を狙っていますが、それはそれだけ優遇されることを知っているためです。
<以下略>


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【乱立する配合降圧剤】医療・経済ベースでの検証が必要‐日本アプライド・セラピューティクス学会
薬事日報 2010年4月26日

 相次いで登場する高血圧治療薬の配合剤をめぐる開発戦略の妥当性が、25日に都内で開かれた日本アプライド・セラピューティクス学会で議論された。国内 で販売されている配合剤は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤(ARB)がベースとなっているため、高価な医療につながるとの懸念が示されたが、フロアか らは「どういった薬剤を使って高血圧を治療していくのか、医療機関も採用方針を打ち出すべき」と、医療機関側の姿勢を問う意見も出た。
 高血圧治療をめぐっては、平均で2~3剤の治療薬を併用することが一般的となっているが、服薬継続率の低さなどを背景に、配合剤の開発が進められてき た。万有製薬がARBのロサルタンとサイアザイド系利尿薬のヒドロクロロチアジドを配合した「プレミネント」を先行販売したのに続き、最近ではARB+利 尿剤の組み合わせで、武田薬品が「エカード」、ノバルティスファーマが「コディオ」、日本ベーリンガーインゲルハイムが「ミコンビ」を相次いで発売した。
 さらに、ARBとカルシウム拮抗剤のアムロジピンの配合剤として、武田が「ユニシア」、ノバルティスが「エックスフォージ」を投入。第一三共もARBとカルシウム拮抗剤のアゼルニジピンを配合した「レザルタス」を発売するなど、乱立模様となっている。
 こうした状況に、聖マリアンナ医科大学病院薬剤部の増原慶壮氏は、「海外では、ACE阻害剤、利尿剤が第一選択薬と位置づけられ、配合剤も利尿剤を優先するよう推奨されているが、日本では高価なARBが主体になっている」と問題点を指摘。個人的な見解とした上で、「ACE阻害剤を主体とした使い方が必要なのでは」との考えを示した。
 ただ、万有など製薬各社は、国内でARBが普及している点を挙げ、「日本人に多いACE阻害剤の副作用である空咳が少なく、降圧効果も高い」と、ARBをベースとしている妥当性を主張。「併用療法に比べてアドヒアランスもいい」と配合剤の意義を訴えた。その上で、配合剤の位置づけは、あくまでも第二選択薬だとして、降圧効果不十分の患者に対し、適切に使用されるべきとの見解を示した。
 一方、フロアからは「新規成分でない新薬が増えてくる中で、医療現場もどういった薬剤を使って治療していくのかをよく考えて、採用方針を打ち出すべき。 そうでなければ、保険薬局は取扱品目が増えるばかりだ」との意見も出た。高血圧治療の新たな選択肢として、相次いで登場する配合剤に対し、医療機関側にも 製薬企業のプロモーションに拠らない治療方針の確立が求められた格好だ。

 

 

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