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<コラム>キャノングローバル戦略研究所 マクロ経済グループ 主席研究員 松山幸弘
☆日本の診療報酬は安すぎることはない 2009年11月

表1は、わが国を代表する2大民間病院グループのデータである。中央医科グループは東京都と埼玉 県を中心に事業展開する統合ヘルスケアネットワーク(Integrated Healthcare Network)である。そのIHNとしての歴史は米国、カナダ、オーストラリアなどのIHNよりも古く、異なる機能を持った様々な医療施設が垂直統合し た医療ビジネスモデルの先駆者と言える事業体である。注目すべきことは、多くの公立病院が赤字に苦しむ中で、4.0%の経常利益率を達成していることである。これは、地域住民が必要とする医療サービス全てを品揃えし患者囲い込みを行えば黒字経営が可能であることを示している。換言すれば、わが国の診療報酬体系は全体として低すぎることはないのである。これは、中央医科グループのライバルである徳洲会グループも黒字経営であることからも確認できる。
徳洲会グ ループの利益率が2.7%と中央医科グループより低い理由の一つは、徳洲会グループの場合施設立地が全国に分散しておりIHNのメリットを十分に発揮する 体制になっていないからである。
ではなぜわが国で地域医療崩壊が進んでいるのであろうか。それは、表2を見れば明らかである。す なわち、地域医療で中心的役割を果たすべき公立病院の給与体系が不適切であり、医師離れを招いているからである。公立病院職員の給与体系は医療と無関係な 職種の地方公務員にリンクしていることもあり、民間病院との比較で医師給与が低く、医師以外給与が異常に高い。本年9月に誕生した民主党政権は地域医療崩 壊を防ぐため医師給与引き上げ財源を投入する方針だが、その財源確保のためにも現在の給与体系の歪みを是正する必要があると思われる。」
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公立病院の赤字は常に問題になっています。一部の民間病院が黒字であるから、この方のお話でいうと、「診療報酬」は引き上げなくてもやっていけるし、値上げは不要ということなのでしょうか?
「民間病院」で税金を含め支払うのために不採算の医療は行いませんし、医師や看護師以外の事務職員などの人件費を削っています。また時間外の勤務手当をきちんと支払っていればいいですが、「徳洲会・時間外手当請求訴訟の報告」のような事もある訳です。今は改善されているようですが、そういうことも含めて、きちんと高いか安いか相応しい所を取り上げてって欲しいですね。
諸外国の医療費を見ても、労働生産性を高くしようにも、医師や看護師を支える人が少なく、不利な条件です。
日本の医療機関が赤字であるのは、国際的に見ても「不当」に安いままに抑制されている中で、残業手当も有給休暇さえ満足に与えられないで黙って働く医師やスタッフの犠牲の上で成り立っています。
こういう「一部」が成功しているから、じゃぁ、民間病院のマネをっても、民間病院がすべて黒字ではありません、一部の優秀な病院を褒めても、実態は「倒産」しないように、産科や小児科などの不採算部門の切り捨てをしてやっている訳で、そういう状態なのをこの方はご存知なのかは謎です。
AIUのホームページにある資料を載っけておきましょうかね。
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「北米のニューヨーク、サンフランシスコや欧州のジュネーブで盲腸の手術をして入院すると、200万円以上もかかる!」
2008年に世界主要都市を対象に実施した盲腸手術入院の都市別総費用例の調査でも、このような傾向がみられました。
海外の主要都市で、「盲腸の手術を受けるための入院」の場合にかかる総費用例は下記の通り。 標準的な手術費、入院代を含めた治療費の例ですが、救援者費用を含めるとさらに費用がかかることになります。
また、日本では無料があたりまえの救急車も大半の国では有料が常識のようです。
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日本の盲腸の手術の入院費似ついては・・・
というところにありますが、7:1の病院で入院した場合、
合計 38318点=38万3180円
自己負担 114950円 程度
さて、国際的にみてどうでしょうね?
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世界最安値・・・?それで「日本の診療報酬は安すぎることはない?」それで「健全に経営しろと?」。全国に病院はあまたありますが、人口が密集していない地区にも病院があるので、それらはまとめてみんな赤字にもなります。
厚生省の昔の役人さんが作り上げた「医療費亡国論」もいい加減ウソだってわかって来ましたが、「世界的にみて最安値」を誇る医療費を安くないというのは、どうみても「非常識」と言わざる終えないでしょうね。
今後、医療費を抑えることは、「国民」の医療や健康を損ね、さらに先進的な医療を行えなくする可能性があることを考えると憂鬱です。
キャノンという会社は製造業ですばらしい会社だとは思います。
「同社の2010年1〜3月期の連結営業利益(米国会計基準)は前年同期比4倍弱の750億円程度になりそうだ。デジタル一眼カメラの販売好調に加え、レーザービームプリンターの需要回復で売上高営業利益率は6四半期ぶりに10%を超える可能性が高い」(東洋経済 2010/3/16)
国民のために外貨を稼いでいる優良企業だとしても、病院はこの会社のように、フリーターを「派遣切り」したり「請負」にすることは不可能ですし、海外に工場を出して安い労働者に置き換えることも不可能です。
医療機関は国家資格のある有資格者をきちんと雇う必要がありますし、提供するサービスの価格を自由に設定はできない点でも異なります。
病院も診療単価を自由に上げたり、競争力がないサービスの提供を勝手に辞めたり出来たら、もっと利益率も良くなるでしょう。しかし、一部の「数 字」だけで「経営が黒字は可能・・・」はまだしも「診療報酬は安すぎない!」というのは、人件費からみても国際価格を無視した限りない暴論ではないでしょ うか?。
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コメント
コメント一覧
黒をだすためには、医師ひとりひとりがコスト意識を持って仕事しないといけません。当然、某大企業のようなごくつぶしを飼っていると、潰れるので、儲けをあげない部署の待遇は厳しいものになります。
優秀だとの自負をお持ちのカメラ会社の方が、病院の経営をして成功できたら評価してあげますがね。
間違いです。
高額療養費制度を使えば、最初から自己負担は、普通の所得の人だと月8万円+αで済みます
70歳以上なら、12000円/月でおしまいです。
医療保険(民間)にしても、医療費はバカみたいに安いので、給付されることを望んでいるのは、医療費ではなく、休業補償に近いものであって、医療費が高いから保険に入っているように思っているのは錯覚ですね
根本的にこの手の議論に抜けているのは、日本の医療費は肯定であって、利益率が高ければ高いだけ利益を削られる宿命にあるということです。逆に言えば、医療側はもっと強く請求根拠を出さない限りは、医療費総額を上げてもらえる見込みがありません。
だからこそ、さっさと違法状態のサービス残業で支えている救急医療・産科医療・小児医療から撤退し、国がお金を出すまで(救急医・産科医・小児科医が経済原則で増えるまで)、撤退するべきなのです
”安すぎることのない医療費”に反論するには、”安すぎるので医療が潰れてますけど、どうします?”と、国民に問いかけるしかないと、私は思います
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