さて、久しぶりに小布施ッションに参加してきました。今回のお話は森美術館の館長の南條史生氏でした。

 

 森美術館は六本木ヒルズの頂上にある現代美術館で、自分も去年、「万華鏡の視覚 Kaleidoscopic Eye」に行き、普段接しない現代美術の面白さを実感したところです。今年は「医学と芸術展」があったのですが、残念ながら行けず・・・でしたので、どんな感じで開催企画されているのか興味を持ちましたので参加してきました。

 

 南條氏のお話は、森美術館の成り立ちから始まりました。森美術館のコンセプトはとても斬新なもので、百貨店の上層にある美術館のようにシャワー効果を狙うのであれば、日本では現代美術館以外をすすめたが、森ビルの社長の森稔氏の意向で、初の外国人館長のもとで開館され、当初は六本木ヒルズの展望室の入館者数で支える予定であったが、その後、展望室の入館者数が減っても、徐々に認知度があがり年間100万人の入館者を迎えており、ひとつの企画展あたり30万(20-50万人とばらつきがあるよう)を迎えているそうです。また、日本語だけでなく、英語によるパンフレットや解説もそろえており、こういった試みは他ではないそうです。

 

 最近の日本の美術館のトレンドとして、金沢の金沢21世紀現代美術館や、展示の半分ちかくが外からも見られるという十和田市の十和田市現代美術館、瀬戸内海のベネッセアートサイト直島のように様々な試みがなされているようです。自分もまだ行ったことがないのですが、また出かけてみたいと思いました。

 

 面白かったのは、やはり東京のアートシーンは1980年代にバブル景気の時代にピークを迎えたように、今、中国がすごいことになっているようです。

 北京や上海のような大都市では、中国の新進の美術家がアトリエをもったり世界的な画廊がいくつも進出できるようになっており(草場地芸術区や大山子793芸術区といった状況については週刊中国的生活:会田誠展「北京で大きな絵を描いてます」@草場地芸術区が詳しいです。こちらには日本の画廊もようやく進出していますが、スケールといい日本を圧倒しているようです。

 日本では、1点あたり1億円を超えた画家が4人(草間弥生氏、奈良美智氏、村上隆氏、杉本博司氏)しかいないのに、すでに中国では40代で作品が1億円を超えるような画家が10名以上存在すること、さらに今後、中国全土で美術館が10年以内に200館以上作られるだろうとされていることでした その他、中東のドバイやアブダビなどの美術ブームも含めてやはり日本の美術市場はちょっと取り残されているかも・・・と思いました。また、中国の場合は、現代美術は政治的なメッセージを含むものがあり、森美術館ではすでに、AI WEI WEI : ACCORDING TO WHAT? 現代中国で最も刺激的なクリエイターの挑戦」でとりあげているようですが、彼は、2008年の四川大地震で多くの児童・学生が校舎の下敷きになり死亡し、家族の抗議を中国当局がはねつけ、被害の全貌が明らかにされないでいることに関して、艾未未は自らのブログを通じて犠牲の実態調査を始め、地震で死んだ学生すべての名簿(学校、氏名、年齢、学年など)を作成し、5,385人の犠牲者がリストアップするような美術シーンだけでなく、中国共産党を刺激する. アイ・ウェイウェイ[艾未未]氏が代表的ですが、中国は日本と異なり、芸術家が政治的メッセージを発信していく現代性を感じました。

 

 そんな中、会場で売っていた南條氏の本を買いながら面白いなぁと思いましたのでお勧めします。

 

疾走するアジア―現代アートの今を見る

南條史生:著

 

 

 

 さて、芸術の話ばっかりじゃつまんないかもしれないので、中国の医療事情について少し・・・


 先週の土曜日(4/3)の深夜、NHKスペシャル 激流中国「病人大行列~13億人の医療~」がNHKで再放送されていました。患者が殺到している人気病院は治療費を前払いにした。未払い防止のためだって。日本もそうなるかもしれません(国民健康保険が破綻したら)。中国の場合、相変わらず、「生死を分ける、命の沙汰も金次第~♪」な世界です。

 先週、
北京からお医者さんが国立がんセンターに訪問されたらしい。知り合いの先生が中日友好病院のお話を聞いて教えてくれた。中国は今じゃんじゃん病院を建築中。北京大学の病院は38億元(480億円)かけて建築中。外来棟だけで8Fか9F建て。患者さんはうなるほどやってくるらしい。
 ついでに、
病院の医療機器は国産ではなくて日本製のオリンパスの内視鏡とかGEとか舶来品がそろっているらしい。もちろん、人口がはんぱないので、北京大学の先生は、ERCPしてEST(内視鏡的乳頭括約筋切開術)をして胆石治療を毎年600例するのだとか。日本普通の医師は平均年30例しか経験しない数と比較すると、すごい症例数です。
 中国でも昔は全員、医師国家試験の成績順で都市部>周辺部>
僻地といったん配置さがれたら、給料も固定、職場も固定だったそうですが、いまや、外科系の医師は患者さんから別途に指名料をもらえるのだとか。

 そして週末になると、周辺部の病院に指導と称してバイトに出かけてめちゃくちゃ稼いでいるそうで、さらに大学病院の医師ともなると、その上に薬屋さんが学会ツアーに引っ張りだしたり、あちこちのシンポジウムのために接待攻勢という・・・昔の日本のようです。
 メディカルツーリズムを考えると、日本はそういうダイナミズムがないから、結構大変。でも中国の先生は日本のがんセンターとかに3ヶ月でも半年でも研修したいそうな(だって、毎週週末は観光三昧できるしw)
 また聞きでしたが、結構面白い。そのうち日本から外科系医師が中国に腕を磨きに出かける日も近いかも。実際にPTCAとかの件数でも有数な病院に日本から湘南鎌倉病院の斉藤滋先生がデモに出かけています。開心術症例年間2,500例以上の阜外病院とかhttp://bit.ly/9qczK3
。 

 

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