沖縄の中北部の小児科診療がやばくなっているようです。医師の減少を止めるだけの力が各病院にはありません。

 

 こういう時は「当直回数を制限」すればいいのでしょう、労働基準法を無視して違法な労働が続いているのは、病院長が逮捕されたり、県の役人が処分されないからです。

 高速道路にはスピード制限があります。しかし、医師や看護師の連続労働については「ぬるい」コメントがあるように、被害に遭っている医師側から「届け出」がない限り、動かないのが労働基準監督署らしいので、ぜひ届け出して欲しいものです。

 

 法務業の末席様のコメントによると

 

三六協定が無いままで長時間の時間外労働が発生していても、労働者自身が時間外労働に応諾している場合は、何百時間の時間外労働でも法令違反になりません

労基法36条違反になるのは、三六協定が無いままで、事業主が時間外労働を「強制した場合」です。労働者が「応諾している場合」で、労基法37条の時間外割増賃金が支払われていれば、労働時間の長さについては制限はありません。

労働者が、時間外労働を「強制されるのが嫌です」と意思表示すれば、労働局(労基署)は労基法36条違反で司法警察権を行使できます。三六協定無しでの長時間の時間外労働は、労働者として別に文句ありませんと言うのであれば、労基法は手が出せないのです。これは労働契約も民法上の契約の一つですので、契約 自由の原則が働くためです。 』

 

 裏返してみると、「奴隷医」を続けたいのであれば、どうぞご自由に・・・過労死するのも自由だし、そこから立ち去るのも自由ということになります。

 

 自分はそういう現場に過去いたのでわかりますが、院長が処分を受けたって病院が変わる気がなければ、現場は変わりません。

 

 おそらく、「過重労働」を引き受けるしかないという変な思い込みがあるからでしょうが、患者さんの9割が軽症であれば、翌朝で間に合う人のために、夜中無理する必要はないはず。

 

 ワークライフバランスの改善方法を考えましょう。簡単に言えば、電話相談とかで割り振るなり、トリアージして軽症には帰って頂く(県中部/北部全 体で当直時間帯の当番病院を一カ所にしぼって、救急車が最優先対応、それ以外は「こちらに来て頂いても5時間後になりますという風に開業医の紹介なしには 昼間以上に待つしかないのではないでしょうか?)

 

 いずれにせよ、がんばってきたのが裏目に出て、同僚からも後輩からも「すごいねー」とは言われて、新しい人が来なければ、若手育成もままなりませ ん。小児科医になったら「一生奴隷だよ」ではダメで、「小児科医にはない魅力」と「働きがい」のある職場の未来を提示できないかぎり、ジリ貧は続きます。 そういった意味で、こういう現場のリアルな話題提供も大切ですが、「改善」を行い、「正常な労働条件」(36協定締結、当直明けの帰宅可能)に戻るように しないとなりません。

 

 まぁ、そのためには、この病院のがんばりが決して無駄ではないにせよ、無理しないで勤められるような職場環境整備が必要でしょうね。


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【沖縄】中北部5病院小児科医5人減 救急一部制限も
琉球新報 2010年3月28日          


中北部で小児医療に従事する医師数


本島中北部の小児救急に対応する5病院で、小児科医が4月から計5人減ることが27日までに琉球新報の取材で分かっ た。22人から17人に減り、当直回数の増加など1人当たりの業務負担が増えるだけでなく、24時間救急に対応している県立中部病院では救急の一部制限も 検討している。事態を重く見た中部地区保健医療協議会は開業医による時間外診療の検討など17項目の提言をまとめ、地区医師会、市町村、母子保健推進員な どに通知している。(中略)

 しかし開業や研修などの理由で、それぞれの病院で3月末までに1人ずつ医師が退職する。4月以降は17人で小児人口約11万人の中北部医療圏の小児救急を担うことになる。各院とも「月5、6回が限度」といわれる当直が月8回になるなど1人当たりの業務量が増え、負担が増大する。肉体的、精神的疲労による集中力の欠如や医療ミスの発生、さらなる医師の退職も懸念される。(中略)
  北部地区で唯一、小児の入院病棟を持つ県立北部病院も4人体制になり、伊佐真之小児科部長は「診療制限などは現段階では考えていないが、1人でも倒れると北部の小児医療は崩壊する」と危機感を示している。
(玉城江梨子)

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【沖縄】中北部で医師5人減 小児救急崩壊危機 業務増、絶対数は不足
琉球新報 2010年3月28日          


小児科勤務医が5人減ることで、本島中北部の小児救急が「崩壊」の危機にひんしている。関係者は背景に医療が高度化したことで医師の業務は増加したにもかかわらず、小児科医の絶対数が不足していることを挙げる。また、本来緊急度の高い患者を受け入れる救急に「昼間には病院に行けない」などの理由で、緊急度の低い患者が多く押し寄せていることも影響している。
  「くたくたで正しい判断ができず、間違えるかもしれないという不安をいつも抱えている」「1人でも倒れたら崩壊する」。勤務医の減少で、危機にひんする本島中北部の小児科勤務医から悲痛な叫びが相次いだ。
  勤務医の仕事は日中の外来診療だけではない。入院中の患者の管理や夜間の救急対応に加え、研修医への教育や院外での地域保健活動などもある。当直の日は通 常勤務からそのまま当直に入り、入院患者の対応、救急の対応をする。当直明けもそのまま通常勤務に入るのがほとんど。県内の多くの病院で当直明けの医師は 連続30時間近くの勤務をしているのが実情だ。
医師の減少により北部、中部、中頭の3病院では医師らは月8回の当直をしなければならない。
沖縄労働局は「連続勤務自体が違法ではないが、当直が月7、8回になると残業時間が100時間を超えるだろう。その場合、健康を脅かす可能性があり、医師による面談の対象となる」と指摘する。
 「そのまま倒れ込みたい状態」。小児科医の1人は当直明けの状態をこう表現する。別の小児科医は「薬の量や種類の記入間違いなど『ひやり・はっと』が頻発するのは当直明け」と明かす。(中略)
  中部病院は、小児救急の受け付けを午後11時までとしている中頭病院に救急診療時間の延長などを求めているが、中頭の宮里善次院長(60)は「現状でも当 院は中部病院よりも多数の時間外患者を診ており、今以上に仕事や精神的負担が増えると、中頭病院の小児科そのものが崩壊する。苦しい決断かもしれないが、県内の小児科医を守るためにも中部病院は救急の制限が必要ではないか」と話した。

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【沖縄】医師の健康後回し 過労で退職した医師、働き方改善求める
琉球新報 2010年3月28日    

     
「以前はふらふらになっても診療することが武勇伝として語られたが、今の患者の医療ニーズは健康体の医師に診てもらうことだ」。10年前に過労で倒れ、県 立中部病院を退職せざるを得なかった吉村仁志医師(50)は指摘し小児救急の在り方や医師の働き方を見直す必要性に言及した。
吉村医師が倒れたのは2000年3月。前々日から前日の夕方まで当直で30時間以上の診療に当たった翌日早朝、八重山病院の応援に向かい、夕方まで外来診療をして帰ってきた夜のことだった。動悸(どうき)、冷や汗、気分不良などで中部病院の救急室に駆け込んだ。
「誰が倒れてもおかしくない状態だった」。当時の中部病院の小児科医も現在と同じ5人。5人で外来、救急、入院する重症患者のケアに当たったほか、小児科医が不足していた八重山病院、南部病院にも応援医師を派遣していた。
吉村医師は埼玉県立小児医療センターで勤務した後、中部病院に復職し、現在は南部医療センター・こども医療センターの小児科部長を務める。「今の医療水 準、患者の要求は私が倒れたころよりも上がり、医師の業務も格段に増えている。今の中部病院の5人体制でも決して充足しているとは言えない」と断言する。 「こども医療センターからの応援は必要だと思うが、それで終わりにすれば問題の先送りにすぎない。根本的に小児救急の在り方、医師の働き方を見直す必要が ある」と指摘した。

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【沖縄】中北部で小児科医5人減 来院9割は軽症患者
琉球新報 2010年3月28日          

全国的に小児救急の抱える問題の一つが、本来救急を受診する必要のない軽症患者の多さで、勤務医が疲弊していることだ。県内も同様で、中部福祉保健所のま とめによると、2008年度の中部地区の救急病院の小児救急患者で、救急車を使わずに来院した患者の92%が入院を必要としない軽症患者。救急車で搬送さ れた患者でも77%が入院に至らなかった。
「軽症患者が減るだけでも負担は軽減される」。医師らは声をそろえる。
同保健所の崎山八郎所長は「子どもが発熱すれば心配で救急を受診する気持ちは分かる。しかし、それに対応する小児科医の数は十分ではない。子どもの病気への対処の仕方や適正な受診などを保護者に啓発する必要がある」と話す。
中頭病院の宮里善次院長は「救急は緊急を要する患者のためのもの」と指摘。通常時間内に受診ができない親の存在を挙げ「病児の親が早めに帰宅できる体制を企業の側もつくる必要がある」とそれぞれの役割について言及した。
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