従来の薬剤同士の合剤が新薬としてこれから市場に出回るんだなぁ・・と思いながら、週末は学会に参加してきましたました。処方する現場の医師に対して、また薬剤師さんに対して、従来のお薬とどうやって「差別化」できるか、合剤であること以外のメリットが患者さんにあるといいのですが。

 さて、今週末にはこんな番組があるようです。

 

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NHK「追跡!A to Z」新薬開発が進まない


 2010年 3月13日 土曜 午後10時00分〜10時43分

「追跡!A to Z」では、13日・20日の2週にわたり、医療現場が抱える深刻な課題に迫る。
 13日は新薬開発の最前線でいま何が起きているのか、最新の動きを追跡する。

 

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 日本の製薬市場は非常に伸びが少ないきわめて成長性が乏しい市場です。残念ながら世界的にみても高齢者が増えるので、医療が成長産業である中、日本発の新薬はなかなか難しい環境にあります。

 

1.開発にあたる治験のコストの問題

2.薬価について市場原理ではなく、完全に官製市場

3.長期収載品に頼ったビジネスモデルに依存した内資系製薬企業

4.世界的なマーケットで収益をあげられるのは大手4社だけで、残りは外資系企業に食われて縮小しつづける国内市場に依存する企業が多い。

 

 この他にも・・・

2年ごとの診療報酬改定で、特許切れとは関係なく、「売れ過ぎ」を理由に強制値引きをされるという諸外国以上に厳しい環境です。

 下記のように、市場の成長率が日本だけ一桁。他の欧米諸国の10%前後と比べるまでもなく、このまま弱体化するのは当然とも言えます。
(文字が小さいかもしれませんが、青い実線が日本で平均成長率2%です。北米と欧州は9-14%の平均成長率)

Monthly ミクス 2010年1月号「海外医薬品流通からのメッセージ」欧州編より


 

 もちろん、製薬企業側の新薬開発への努力が足りない可能性もありますが、従来の低分子薬を中心とする従来の薬の開発は行き詰まりを見せています。いわゆるパイプラインが枯れた状態。

 

 そして新規の分子標的薬を中心とする抗がん剤は、成長率が20%近くある領域ですが、そのTop25に日本発の新薬が一つもないことは今後の見通しが大変な状況であるのを思わせます。

 

 現在、大手の企業は国外で50%以上の利益を確保できていますが、世界的なランキングで見ると、15位以下になります。新薬の開発品目数は、将来への先行投資であるだけに大手の外国の企業の投資金額と比べるとややお寒い感じです。([ワクチン&新薬]欲しがりません勝つまでわ?戦前の日本軍と同じか?)でご紹介したように、

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バイオテック医薬品売り上げトップ25

BioToday.com 2009-09-01 -
 世界売り上げトップ25位までのバイオテック薬やバイオテック薬の見通しなどを解説した記事がBioWorldに掲載されました。
 この記事によると、2015年までに新規承認医薬品の50%超がバイオテック医薬品で占められると予想されています。また、2025年までには新規承認製品の7割以上がバイオテック医薬品になると見込まれています。
 2008 年の売り上げナンバー1バイオテック医薬品はAmgen(アムジェン)社の関節リウマチ薬・Enbrelでした(59億8200万ドル)。第2位は Gententech社のRituxan(50億8200万ドル)、第3位はAbbott(アボット)社のHumira(45億2100万ドル)、第4位 はGententech社のAvastin(44億7900万ドル)でした。
 2014年にはAvastinが売り上げ世界ナンバー1のバイオテック医薬品になると予想されています(2014年のAvastin売り上げ予想は92億3200万ドル)。
The Billion-Plus Blockbusters: The Top 25 Biotech Drugs
 
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キャリアブレイン 2010/3/5
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キャリアブレイン 2010/3/5

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 を見ても厳しい状況です。ドラッグラグはアメリカや欧州で開発が進む画期的な新薬を日本へ導入するのが遅れることで患者さんの不利益であるとともに、国内の強い規制で生き残れていた日本の内資系製薬企業の最後の楽園を守ってきたという意味もあります。

 今後、都市銀行が外資系の企業に買われたり、合併や買収が続くように思います。このまま「新薬」が出ないと、この春の改定で決まったように、後発品(ジェネリック医薬品)に市場を奪われ、企業として生き残るには事業の再編や贅肉を落とすしかないようです。

 ちなみに、医薬品の卸はとっくの昔に集約化が進んでいます。病院と製薬企業の間で板挟みになり、大手3社くらいになってしまいました。今後、さらに医薬品だけでなく、医療機器の流通網の見直しも入ります。

 その辺を考えると、病院にとって「薬価差益」に支えられた医療経営などあり得ませんし、在庫の管理や新薬の採用を巡っての製薬企業側の耳障りのいいセールストークではなく、病院が生き残るために、採用医薬品数の絞り込みがさらに進み、今後、製薬企業にとって「画期的」な新薬を出し続けるしか生き残る道はなさそうです。

 

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