日本の産科医療が「崩壊」しているのは、きっと皆さん、奈良県の大淀病院の事件などを通してご存知でしょう。その奈良県の大淀病院の民事訴訟の判決は3月1日だそうです。
さて、日本のお隣の韓国もほぼ同様な状況、いやもっと酷いようです。特集のタイトルも「子供を産むのが怖い!」と若干センセーショナルですが、そこには産経新聞社のとんでも社説「妊婦たらい回し また義務忘れた医師たち」(原文はとっくの昔に削除・・・産経さんって素敵な新聞社ですねw)のような「医師は怠けるな、けしからん」といった感情的な論調はありません。
産経新聞をはじめとして「たらい回し」を強調するのとはちょっと違って原因を追及しているのが興味深いですね。
あと、日本の場合、診療報酬が非常にお産の費用が、安いのです。アメリカとの比較を大昔にやったのですが、「分娩費用の日米比較:産科医を輸入できるか?」を読んでみてください。そしてその日本よりさらに安い韓国。完全な周産期医療崩壊っぷり、さすがです。
では、韓国の朝鮮日報の特集、【特集】子供を産むのが怖いからどうぞ。タイトルだけ読んでも、相当悪いのがわかりそうですね。


↓日本の患者の負担48万円というのはウソですので。きちんと
「出産育児一時金」がでます。妊娠4カ月以上で出産した人は、
子供1人につき42万円(2009年10月よりアップ。うち3万円は
産科医療補償制度の保険料)が受け取れます。

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夜間分べん時の医師不足が深刻化(上)
朝鮮日報 2010/02/21
新規の産婦人科専門医、5年間で半減
全国の総合病院103カ所のうち、当直医常駐は33カ所のみ
夜間当直できる新規男性専門医は年に10人未満
「稼げない、ビジョンない」途中で断念
#1. ソウル近郊にある人口約20万人のK市。先月21日夜10時、同市で唯一のA大学病院産婦人科に、取材陣が電話をかけた。「妊娠32週の妊婦に強い陣痛が 来た。今から行ってもいいでしょうか」。すると返ってきた答えは、「当病院では分べんを扱っておりません。こちらにいらしても、何もできません」というも のだった。
500床ある大学病院にもかかわらず、夜間当直の産婦人科専攻医が一人もいないため、夜間分べん室を閉鎖してから1年以上になるという。この市で出産を控 えている妊婦は、陣痛に耐えながら10キロ以上も離れたソウル市内の大規模病院に行かなければならない。全出産の50%は夜間に行われるが、K市では「夜 の出産インフラ(基盤)」が崩壊していた。
#2. 1月16日夜9時、ソウル市北部のB大学病院分べん室。妊婦を見守る医療スタッフは助産師一人と看護師二人だけだった。産婦人科医はいない。胎児の動きと 出産の進行状況をチェックするのは、全面的に助産師の役目だ。この病院に勤務する産婦人科専攻医はたった一人のため、このように夜間当直医がいない日があ る。
いよいよ出産が迫ったというとき、ようやく年配の産婦人科教授が慌てて病院に駆け込んできた。これ以前に突然、胎児や妊婦に緊急事態が起きたとしても、専 門的な医学上の処置を施すことはできない。昼間に手術や診療を担当する教授4-5人が交代でコール当直(電話で呼び出した際に病院に来るシステム)を行 い、夜間の分べん室をかろうじて運営しているからだ。
「少子化を克服しよう」と国全体で大きな声が上がっている中、実際に国の将来がかかっている「出産インフラ」は急速に崩壊しつつある。今や産婦人科医がいなかった1970年代のように、「助産師の手による分べん」の時代が再び到来し、夜間に医療の空白が生じ、出産に不安が伴う状況になっている。
男女平等の時代に、男性産婦人科医の不足が問題になるのは、女性医師のほとんどが夜間当直を行わないからだ。大韓産婦人科学会のキム・サンウン事務総長(セブランス病院)は、「『育児や家庭に責任を負うのは女性』という社会的なムードがあるため、女性産婦人科医は夜間分べんを担当しようとしない」と話す。
翰林大学付属江南聖心病院の李根栄(イ・グニョン)院長(産婦人科)は、「産婦人科医の中でも妊娠と分べんを専門分野にしようという医師は、韓国全体で年に10人足らずだ」と語った。
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夜間分べん時の医師不足が深刻化(中)
朝鮮日報 2010/02/21
現在、韓国人女性が第一子を出産する年齢は平均30歳だ。この10年間で約4年遅くなった。このように高齢出産になる妊婦は、妊娠期の体調維持や安産のため、高度な医療的処置が必要となる。だが、現実には産婦人科医が減る一方といった、逆説的な状況になっている。
大韓産婦人科学会の調査によると、昨年末現在で全国103カ所の総合病院のうち、25カ所(大学病院7カ所含む)では夜間に産婦人科医がいないという。医者の代わりに助産師・看護師が分べん室に控えているのが現状だ。産婦人科医が常駐しているのは33カ所だけだという。
同学会のパク・ヨンウォン理事長(延世大学医学部教授)は、「出産年齢が高くなっているのに伴い、糖尿病・甲状腺疾患・人工受精による多胎妊娠など、高リ スクを伴う妊娠が全体の20-30%を占める。高度な医療的処置が必要な妊婦がますます増えている反面、医療水準は逆に低下している」と悲観した。
■専攻医確保率はわずか53%
<中略>
現在、全国にある総合病院の産婦人科専攻医の確保率は定員の53%で、必要人員の半数にしか達していない。しかも、その半分はソウル市内の主な大規模病院に集中しており、地方ではさらに深刻な「医療人材空白状態」に陥っている。京畿道や仁川市の病院の確保率は33%、そのほかの地域も43%にとどまっている。
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夜間分べん時の医師不足が深刻化(下)
朝鮮日報 2010/02/21
■産婦人科に男性医師がいない
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韓国で新生児集中治療室が不足する理由
朝鮮日報 2010/02/21
【特集】子供を産むのが怖い
1床につき年4200万ウォンの赤字
「病院経営者は未熟児小数を減らす傾向」
40床の新生児集中治療室(NICU)を抱えるソウル峨山病院は、NICUのために年間約15億ウォン(約1億1500万円)の赤字を出している。ほぼ規模が同じソウル大学病院やサムスン・ソウル病院、セブランス病院なども同様の状況だ。
<中略>
こうした事情から、未熟児治療を専門にしようという小児科医は年に6-7人しか誕生していないのが現状で、年々減っている。医師は、比較的収益がある小児アトピーや小児肥満関連分野に集中している。
日本政府は1999年から、未熟児治療システムに大々的な投資をしている。地域ごとに未熟児集中治療センターの設立を支援、重症度別に移送病院を事前に決 め、病院間ネットワークシステムを構築し、病床状況の情報を医療スタッフが共有できるようにした。空きベッドを最大限に活用するためのもので、韓国のよう に妊産婦が自ら未熟児受け入れ病院を探すようなことはない。日本の大学病院のNICUでの1日の入院代は8万5000円で、韓国よりも約6倍高い。
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出産の診療報酬、韓国は日米の10分の1(上)
朝鮮日報 2010/02/21
「出産インフラ」崩壊、なぜ?
夜間診療・救急状況は多いが、健康保険の診療報酬が非常に低い
分娩室は患者が多くても赤字
毎年全国で80カ所ずつ閉鎖
ソウル市麻浦区東橋洞で20年間、産婦人科病院を営んできた「アイオン病院」のシム・サンドク院長(50)は、昨年12月31日を最後に分娩(ぶんべん) 室と病棟を閉鎖し、産婦人科医としての生活に終止符を打った。1カ月に15件ほどの分娩診療では、病院の赤字に耐えられないためだ。
シム院長は今年から、妊産婦の診療の代わりに乳房疾患の治療を行っている。シム院長は「産婦人科医が妊産婦を診られないという現実がもどかしい。分娩室を閉鎖すると言ったら、近所の住民らが残念がっていた」と話した。
シム院長の産婦人科病院は、全国で毎年80カ所余りずつ消えていく分娩室の一つだ。子供を産める病院の分娩室は、2001年の1570カ所から 07年には1009カ所と、7年間で560カ所余り減少した。現在運営されている産婦人科病院は、10カ所に3カ所の割合で分娩を扱っている(09年国政 監査資料)。
<以下リンク参照>
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出産の診療報酬、韓国は日米の10分の1(下)
朝鮮日報 2010/02/21
【特集】子供を産むのが怖い
このように「出産インフラ」が崩壊したのは、産婦人科が少子化と劣悪な診療報酬体系のダブルパンチを受けているためだ。現在、自然分娩に対する国民健康保 険の診療報酬は最低20万3000ウォン(約1万5800円)だ。動物病院のペット分娩費用30万-40万ウォン(約2万3300-3万1100円)より も低い。母親と胎児を同時に診なければならないが、盲腸手術の診療報酬27万4000ウォン(約2万1300円)よりも少なく、米国と日本の10分の1の 水準だ。
<以下略>
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保育器不足、年8000人の生存めぐり競争(上)
朝鮮日報 2010/02/21
【特集】子供を産むのが怖い
新生児集中治療室を求め全国をさまよう妊産婦たち
高齢出産…未熟児が年2万人の仁川では1床に新生児30人
地方からソウルへの転院は日常茶飯事
■保育器を求め全国をさまよう
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保育器不足、年8000人の生存めぐり競争(下)
朝鮮日報 2010/02/21
■未熟児は年々増加
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