日本もようやく・・・です。最近はぜんぜん更新していないのですが「Medical News Japan」に、アメリカやイギリスでの製薬企業のプロモーションについて、制限が加わっていく様子があります。
↓こういう本も最近出版されています。
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行き詰まる米国の医療制度。医療費の高騰で、公的医療制度は財政危機に陥り、経済を支える企業は従業員保険の負担増に喘ぐ。無保険者は増え、オバマが内政 の最優先課題と位置づけるほど切実な問題だ。薬の高価格は国民に直接打撃を与える。「新薬開発には金がかかる」という製薬会社の主張は本当か。新薬の開 発・認可過程、経費と利益のゆくえを描き出し、医療制度に矛盾を抱える日本の未来を映す。
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大学病院などの大病院には医局の廊下に何人もの手持ち無沙汰のMRさんが待つ姿はだいぶ減ったと思いますが、やはり製薬企業は、医師との接点をもつために 様々な形で金品を提供していました。薬価九層倍と言われた時代はすでに過去のものですが、今年の春の診療報酬の改定で、後発品が出た特許切れの薬(長期収 載品)に依存している製薬企業にとっても非常に厳しいことになります。
また、大学病院の「臨床研究」についても、研究資金の提供も「契約書」もなく、大学講座への寄付金の形で行われています。しかし、このような日本 の習慣は国際的にみても「利益衝突」の可能性があり、海外の学会や医学雑誌では利益相反(Conflict of Interest: COI)の管理がきちんとなされていない、研究資金のスポンサーの情報開示がされていない研究については発表する場もなくなりつつあります。
日本の医師もそろそろ「襟を正すべき」時代になったのだと思います。ちなみに3月13日に日本医師会館で、日本医師会治験推進センターが主催して「臨床研究シンポジウム」が開催されます。
臨床研究シンポジウムでは、質が確保された臨床研究を推進するために、臨床研究における利益相反、生物統計、保険、研究倫理について、各ご専門の先生をお招きしご講演いただきます。
また、実際の臨床研究の現状について、平成21年度 厚生労働科学研究費補助金(医療技術実用化総合研究事業(臨床研究・予防・治療技術開発研究事業))の研究成果を各研究者よりご発表していただきます。
また、平成22年度の科研費の申請には、予め利益相反について開示ができなければ、申請が出来なくなっています。これらの動きに対応できるように、日本の研究機関は、「臨床研究と利益相反(COI) 医科系79大学のCOI管理に
関する調査結果報告」という形で、徳島大学大学院 ヘルスバイオサイエンス研究部 曽根三郎先生が非常にわかりやすい形でアメリカと日本の動きなどをまとめてあります。
また、製薬医学の専門医師の学術団体である、日本製薬医学会(JAPhMed)でも「臨床研究に関する提言を発表しており、日本の臨床研究のあり方について、見直すように医師や病院側に働きかけています。
日本の医師が国際的にも注目されるような研究には資金が必要です。それらをきちんと支える仕組みとしては、本来は 政府が支出すべきですが、日本の科研費は1970億円、アメリカのNIHの研究資金は3兆円。いずれにせよ、莫大なお金を使うのであれば、国際的にも出せ るような形へと研究資金の透明性は必要です。また、製薬メーカーのプロモーションと研究開発支援のあり方も問われるように思います。
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医師:長年の慣例、製薬会社からの贈答 関係の規範作り、医学会が検討へ
毎日新聞 2010/02/09
製薬会社はさまざまな金品を医師に提供している。ボールペンなどの文房具、医学書、薬の説明会で出る弁当、講演会への旅費。長年の慣例だが、医師の中から「医学的判断のゆがみや、患者からの信頼喪失につながりかねない」との反省が出ている。米国では相次いで、贈答を規制する勧告が出た。日本でも、医学会が医師と製薬会社の関係の規範作りを検討する動きが始まった。【高木昭午】
札幌医科大の宮田靖志准教授(総合診療科)は07年、インターネットを使い全国の医師に製薬会社との関係を聞いた。また、筑波メディカルセンター病院(茨城県)の斎藤さやか医師らも08年、同様の全国調査を郵送で実施。二つの調査で金品が幅広く提供されている実態が浮かんだ。
◆米で年間120億ドル超
米国では、医師への訪問や贈答などに年間約120億~180億ドル(約1兆1000億~1兆6000億円)が使われるとの推計がある。日本における同様のデータはないが、薬の処方は患者の病状で決めるものだ。
米国内科学会は02年に見解を発表。「商業的報酬が(処方内容などの)医学的判断に不当な影響を与えるとの証拠が蓄積されてきた」と指摘した。そのうえで 「贈答や接待は強く反対されるべきだ」と訴え、医師に対し「(贈答などを)患者や世間、メディアはどう考えるかと自問すべきだ」と呼びかけた。
米国医科大学協会は08年、米国科学アカデミーの医学研究所は09年にいずれも、医師は製薬会社から贈り物を受けるべきでないと勧告した。
◆内科学会に動き
日本でも警鐘を鳴らす動きが出始めた。日本内科学会は、医師と製薬会社の関係についての規範作りを検討中だ。医師個人向けの規範を担当する、同学会専門医 部会「プロフェッショナリズム・ワーキンググループ」の共同世話人、大生(おおぶ)定義・立教大教授(神経内科医)は「医師はプロとして患者最優先を貫く べきで、利益供与で治療がゆがむおそれを自覚し自己規制が必要だ」と警告する。
大生さんは「医師の多くは供与を受けても自分の処方に影響は出ないと主張する。一方で、他の医師は影響されるだろうと考える」と説明する。これは「セルフ サービング(お手盛り)バイアス」と呼ばれる自己正当化で、欧米や文部科学省研究班の調査で確認されている。「影響ない」と主張する医師ほど多額の供与を 受ける傾向もあるという。
宮田准教授は10年ほど前まで、薬の説明会で弁当を食べ、物ももらっていた。今はほとんど受け取らなくなり「使う薬が変わった」と打ち明ける。以前は製薬会社が売り込む薬を積極的に処方したが、今は、使い慣れた薬が主だという。
日本総合診療医学会は、07年と08年の学術集会で製薬会社の援助を受けず、参加費と公的補助金で運営した。5000円だった参加費を1万円に値上げ。製 薬会社から提供されていた参加者用の弁当を自前で調達した。07年の事務局長を務めた野村英樹・金沢大准教授(総合診療内科)は「資金を受けても患者の利 益にならないし、結局は薬代に跳ね返る」と説明する。
◆国レベルで法制化を
製薬会社69社で作る日本製薬工業協会(東京都中央区)は、「医療用医薬品プロモーションコード」で物品提供などを規制している。過度の提供や接待が不適正な処方につながるのを防ぐ目的だ。
ボールペンなど「補助物品」は3000円程度の物まで、医学書など「医療に役立つ物品」は5000円程度が上限。協会によると「医師自身が払って負担に感 じない程度の金額」という。協会の川辺新(しん)専務理事は「ボールペンなどの提供は習慣だが、実際の影響はほぼないと考えており廃止しても困らない。一 方、医学書の提供などは薬に関する情報提供として必要だ」と話している。
一方、市民団体「薬害オンブズパースン会議」の事務局長の水口真寿美弁護士は「少額の物品でも贈答が慣習になっているのは不健全で公正さを疑わせる。米国では一部の州は法律で企業から医師への贈答等の公開を義務づけた。国レベルでも法制化が検討されている。日本でもこうした取り組みが必要だ」と指摘する。
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■宮田准教授のネット調査■
(回答医師350人)
提供物品 過去1年間に1回以上 よくあった
ボールペンやメモ帳 99% 56%
薬の説明会で弁当 89% 39%
タクシーチケット 84% 27%
診療ガイドライン 87% 20%
■斎藤医師らの調査■
(文部科学省研究班で実施、回答医師約1400人。数字は左欄の行動を月何回するかの平均)
MR(製薬会社の担当者)と面会 7.1回
文具をもらう 2.2回
職場内での薬の説明会に出席 1.1回
職場外で製薬会社援助の勉強会に出席 1.2回
職場外での食事 0.6回
勉強会への参加費補助 0.6回
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◇米国科学アカデミー医学研究所の勧告(抜粋)
・臨床に携わる医療機関の医師は、製薬、医療機器、バイオテクノロジー会社から、物質的価値のある物品を受け取るべきでない。
・臨床に携わる医療機関の医師は、文書で予約された場合や、医師側からの招待を除き、製薬・医療機器会社の販売担当者とは会うべきでない。
・臨床に携わる医療機関の医師は、企業にコントロールされての論文発表や教育講演をすべきでない。共著者などに明示されないだれかに、一部を書いてもらった論文も発表すべきでない。
・学会などの専門家集団は、これらの勧告に従うよう、会自身のルールを設けるべきだ。
・製薬、医療機器会社などは、医師に物品や食事などの提供を禁じるルールを作るべきだ。ゴーストライターの書いた文献の著者として名前を貸してくれるよう、医師に頼むことも禁じるべきだ。
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さて、どうなんでしょう?透明性をあげると、当然、入らなくなるお金も増えます。全部の病院が拒むとは思いませんが、段々、広がって行くと思います。
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