今から20年ほど前、1987年4月に国鉄が消えました。その頃は毎日30億円赤字を慢性的に出していた国鉄はその後、3島会社と貨物以外は東日本も西日本もすべて黒字で順調に赤字を消しています。
この国鉄民営化にあわせて、赤字ローカル線の整理ならびに第三セクター化を行いました。地元の自治体がお金を出し合って支えることができるか?と思いましたが、ほとんど赤字のまま消えようとしていたり、路線を維持するのがやっとでした。
結局、地域に地場産業がなかったり、人口が減少する中、鉄道だけのビジネスでは経営改善効果には限界があって、赤字から抜け出せなかったようです。
実は、この頃、公立病院、とくに国立の病院や結核病院であった国立療養所も同じ動きを見せています。
『旧国立病院・療養所の施設は、1986年の「国立病院・療養所の再編成計画」の策定から約20年で、およそ3割が削減された。』(ウィキペディア 国立病院機構の項より)
完全に廃院となったところは少なく、かなりの数の病院が、地元の自治体に安価に土地と箱物、そして従業員も含めて、地方自治体に国立病院が譲渡されました。しかし、この時の職員の待遇は民間ではなく、公務員のままでした。
結果として、今頃になってまた焼け出されることになっています。民間病院への移管あるいは譲渡が今ブームです。今回は病院の職員の大半は民間病院へいけるかはわかりません。
実際に、銚子市立病院が大騒ぎになりましたが、医師や看護師さんは不足している現状では、いったん閉鎖されると再開は困難です。
このことからも、縮小再編あるいは合併再編をするといいのですが、賃金カーブや人事制度を民間並みにすることが必要そうです。逆にいつまでも「公務員の地位」に恋々としていると、おそらく痛い目に逢います。
実際に、旧国労・動労の方が現在のJRと訴訟されていて、ターミナル駅で時折、救済を求めた判決を受け入れるようにJRに働きかけるアピールを毎月のようにみかけるのですが、国鉄民営化や公務員だった頃に労働者として経営側と協力しなかったために、結果として新会社に「雇用」してもらえず、組合としても力を失い、国鉄時代の地位を失ってしまいました。
おそらく、自治労、組合関係は気をつけないといけないのですが、病院で働きたいのであれば、「病院」を自分たちの根城として守るのではなく、地域に貢献できるためにベストを考えないと、おそらく「解雇」「分限退職」がこれから始まるでしょう。
今後、病院というハコ物が再編の流れに逆らうことは「非合理的」です。自治体病院が赤字で民間が黒字の違いは簡単です。職員の給与体制が異なるからです。その差が今、まさに公立病院の退潮でもありますし、累積赤字のために総務省が病院の再編を求めているのが実際です。
きわめてクリティカルな問題なので、長年勤め上げたら、昔と同じ様に退職金を受け取れる安定した地位ではなく、見える未来の姿(長期の病院での療養から在宅医療へ、急性期病院は集約、拠点化)から逃れられないことを考えれば、JALの職員のリストラも見てもわかるように、現場の意識改革が求められます。
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【佐賀】武雄市民病院で閉院式 2月から民営化 10年の歩みに幕
西日本新聞朝刊 2010年1月30日
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朝日新聞 2010年01月30日
武雄市民病院が来月1日から民間経営に移行する。医師不足と赤字経営の打開策として樋渡啓祐市 長が打ち出した民間移譲方針は、賛否両派の対立を深め、出直し市長選まで招いた。再選した樋渡市 長の下、経営改善と移設準備は進み、空きベッドが目立った病室はほぼ満床状態に。国が公立病院の 「公設公営」の見直しを掲げるなか、混乱の末にその指針を体現した武雄市の判断が地域医療の質を 高めるのかどうか、注目される。(市川雄輝)
市民病院は、医療法人「池友会」グループの社団法人「巨樹の会」に施設ごと移譲され、来月1日 から同会が経営する「新武雄病院」になる。29日午後、武雄市民病院で同市や病院職員、池友会の 関係者ら約20人が集い、閉院式・引き継ぎ式があった。
樋渡市長は「私の願いはただ一つ。新たな病院を中心に武雄市に本当の救急救命医療、地域医療が 根ざすことだ」とあいさつ。「民間移譲のモデルケースになるか、注目を集めている」とも述べ、移 譲の意義も強調した。
新武雄病院の理事長に就く鶴崎直邦・巨樹の会理事長は、公立病院の移譲を受ける責任の重さに触 れた上で、「日本で最も高レベルの救急医療を提供し、佐賀県西部の中核病院をめざす。10年後、 民間移譲してよかったといってもらえる病院にしたい」と述べた。
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