そういえば、とくダネ!で「検証・ニッポンの医療」とタイトルをつけた医療特集やっています。でもって、朝9時からって普通は家にいる時間じゃないし、録画していないので、昨日の朝はちらっと15分だけ見てましたが・・・

 気の毒な事件ですね。東京都内で、健康な62歳の男性が、突然の腹痛と嘔吐を訴えて、救急車で運ばれ、レントゲン技師のいない内科医1名だけの救急指定病院に入院。

 受診時の採血ではアミラーゼが高いと言われて、急性膵炎といわれたが、レントゲンの撮影は?と看護師に勧められたが、医師が「どうせ朝9時にならないと来ないから」と言って、撮影せず。

 翌朝までCTも腹部レントゲンも撮影も受けられなかった。その後も治療を受けたようですが、翌日急変して死亡。

 死因は「絞扼性イレウス」だったようです。もちろん解剖されたようですが(都内だから良かったかもしれません)。

 ただ、問題はこの病院が二次救急病院にふさわしかったとは思えませんが、そういう病院でも「レントゲン技師」がいなくても、自宅待機で呼び出し制であっても二次救急指定を受けられること、そして病院側はそれで

1床あたり500万円をもらっているということでしたが、都内には救急病院としては260以上あるものの、その差はひどく、救急車を年間8000台受け付ける病院もあれば、300台以下の病院もあるということで、 質も内容も天と地も違うという。

 東京都は立ち入り調査をしたそうですが、いずれこういう「なんちゃって救急病院」はおそらくなくなるでしょう。

 ロハスメディカルの2009年9月号にも記事がありますが、救急医療はほとんど病院の『持ち出し』です。

 地方自治体病院が赤字なのは人件費も高いのが理由になりますが、不採算に陥りがち(黒字にするには不採算の小児科などを切るなどが必要です)な

救急医療を引き受けるためです。

 

 病院に交代勤務制のない「救急病院」は危険がいっぱいです。寝不足の医師が手術をするしか方法がないからです。そういう意味ではブログの中には「医者はブログなんかせずに寝とれ!」という書き込みがありますが、

それを国が無視しているからです。労働基準法を守らない病院は消えるしかありません。

 そして、救急指定病院の用件を満たせない、あるいは患者を救うために努力しようもない、単に「看板倒れ」の救急体制の病院はもはや機能しないから撤退するしかないです。

 するとどうなるか?間違いなく「3次救急」に押し寄せて救急医療が完全に崩壊します。それも一つの方法かもしれません。翌朝まで待てる患者さんには「明日にしてね」と言えば減るからです。

 

 今週号の週刊文春でもスクープ記事として

70代男性を3時間放置「搬送ミス」 心臓出血死事件

東京都「救急再生」のウソ

 を掲載していましたが、「お金」を出さないし「質」を問わない限り良くなりません。

 

 良い救急医療にはスタッフが必要です。そして無駄な受診を制限して本当に「救急」だけ引き受けるためにはコールセンターでトリアージしたり、夜間の軽い熱などは地元医師会などが引き受ける努力をしてみせないとダメでしょうね。

 

指定病院そして補助金

ロハスメディカル 2009年 8月号

 

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病院勤務医もタイムカード 中医協、特別料金は見送り
共同通信 2010/01/27

 中央社会保険医療協議会(中医協、厚生労働相の諮問機関)は27日、過重な労働が問題となっている病院勤務医の負担軽減策について、タイムカードで勤務時間を把握するなど労働環境整備の要件をまとめ、2010年度診療報酬改定から導入することで合意した。
 また、救急外来受診の軽症患者に特別料金を課す案については、今回改定では見送りを決めた。
 勤務医の労働環境整備の要件は、一部の報酬加算を受け取るための前提。改善に努めた病院に手厚く配分する狙いだ。
要件は(1)勤務時間を客観的指標で把握(2)勤務状況の改善提言を行う責任者を配置(3)負担軽減計画の策定に当たる委員会を設置(4)同計画を厚生局に提出(5)目標の達成状況を年1回報告―の5点。報酬加算には全要件を満たさなければならない。
 一方、夜間など時間外でも気軽に来院する「コンビニ受診」の抑制を目的とした、一部の軽症患者からの特別料金徴収は「患者側に軽症受診を控えるよう呼び掛けるのが先だ」と支払い側委員が反対した。

 

↓まぁ、地方都市でおきている医師不足による救急病院の閉鎖がやがて東京でも始まるでしょう

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【秋田】公立米内沢総合病院:一般65病床、廃止へ 運営組合、希望退職募集提案
毎日新聞 2010/01/27


北秋田市の公立米内沢総合病院を運営する北秋田市上小阿仁村病院組合(管理者・津谷永光市長)は26日、一般病床65床を3月末で廃止するなど診療体制の規模縮小について病院労組(庄司義英執行委員長・86人)に説明。希望退職を募る意向を示した。
この日示されたのは4月の北秋田市民病院(指定管理者・県厚生連)の開業に合わせた体制の見直しで、内科と小児科を除く非常勤診療科などの外来廃止▽一般病床65床を廃止▽療養病床60床は継続--など。
これに伴い職員106人を段階的に削減するため、2月1日から同月末まで早期退職を募集するとしている。応じない場合は雇用が継続されるが、病院組合は10年度末で解散し無床の市立診療所となる計画で、この時点で全員が解雇される見込みとなっている。
提案について労組側は「唐突すぎる」「再就職先があいまいだ」などと反発。具体的な説明を求める声が相次いだ。
管理者側は業務が大幅に縮小されることなどを踏まえ、余剰人員については県厚生連など他の医療機関への再就職のあっせんに全力を挙げることを強調。これに対し庄司委員長は「計画はとうてい受け入れられない」として、団体交渉の継続を要請した。【田村彦志】


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【島根】 大田市立病院、救急告示病院指定取り下げへ
山陰中央新報 2010/01/28

 大田市の竹腰創一市長は28日の市議会全員協議会で、常勤の外科医2人と整形外科医4人が3月末で退職する同市立病院(同市大田町、岡田和悟病院長)に ついて4月以降、救急告示病院の指定を取り下げ、救急患者の受け入れを断る方針を示した。島根県中部の1市3町をカバーする大田・邑智地域の救急医療機能 は大きく低下することになる。
 市立病院には現在、広島大学医学部が外科医2人、島根大医学部が整形外科医4人をそれぞれ派遣。外科医は大学病院での医師不足、整形外科医は安全な医療 サービスの提供が整形外科医だけでは担保できないことなどを理由に大学病院に引き揚げ、後任を派遣しない方針が両大医学部から同病院に伝えられている。
 全協では、竹腰市長と岡田病院長が、4月以降、外科の救急医療受け入れ体制が確保できるまで救急告示病院の指定を取り下げ、交通事故などによる外傷患者や虫垂炎など手術が必要な救急患者は受け入れず、出雲市や江津市の病院に搬送を依頼すると説明した。
 4月以降の診療体制は、外科外来は週4回1診から週2〜3回1診、整形外科外来は週4回2診を週3回1診とそれぞれ現行の半分程度とし、非常勤医師の派 遣などで対応する予定。現在外科に24人、整形外科に35人いる入院患者は、退院や転院などで、近くゼロにする計画という。
 全協後に会見した竹腰市長は「大変厳しい状況になった」と話し、岡田病院長は「努力してきたが、結果として責任は感じている」と述べた。
 同病院は、外科医不在という異常事態を回避すべく、県内外の医師2人を後任外科医候補としてリストアップし交渉準備を急いでおり、竹腰市長は年度内に、同病院の診療体制などに関する住民説明会の開催を検討しているとした。
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