「民主党の扶養者、配偶者控除の廃止で、家庭で老人や障害者を見て来た専業主婦が激減しそうな状況では、在宅医療が伸びると言う考えは、根本的に間違っています。」
(仁先生、いつもコメントありがとうございます)
この在宅医療がのびるというのは、「家」で死にたいという患者さんのニーズが増えている(病院死がすでに当たり前になっていますが)、年間108万人の死亡を引き受けてきた病院が、今後、経営資源の集約化を急ぎ、おそらく急性期病院では長い闘病生活の後に「病院で亡くなれない」時代が来ます。今でも「【沖縄】がん:緩和ケア病棟、入院待ち最高60人」という世界があります。
また、医療費削減の政府の方針のために入院日数を削減する流れで、病院に在院できる日数が減り、その分、患者さんの居宅時間はのびることになります。
東 京あたりでは、緩和ケアとか希望すると山梨とかに行けば入院できるよ・・・とかそういう世界ですから、病院で全部看とるなんて無理なんです(今の介護施設 はほとんど亡くなることを前提とした介護体制にはまだなりきれていません・・・だから救急車でお看取り患者さんを急性期病院に運んじゃうのですがね)。
そして、民主党政権になったので、療養型の病床は削減方針が変更になるとしても、提供ベッド数には限りがあるので、団塊の世代が亡くなられるピークの2025年(15年後)には年間167万人が亡くなるため、「在宅医療は自然に増える」のです。新しい市場の出現です。
そもそも介護をしてくれるような専業主婦がそれほど大勢いるのか?
にグラフがあったので、ちょっと拝借。

これを見ても、日本の専業主婦率は25%前後です。昨今の不況で、この数字は高まっているとは思えませんし、共働きが当たり前になっています。しかもこの中には、退職後の方の専業主婦も含まれると思いますから、間違いなく、共働きしている家庭はもっと多く、病人が出たために仕事を休めない、結局、土日にしか面会に現れない家族が多いのもうなずけます。
今後、日本の医療を受けることになるボリュームゾーンは団塊の世代です。今のお年寄りの大半は戦前生まれで、最後については両親が自宅で亡くなっ たりしているのを見ていて、あまり施設で亡くなったりすることに抵抗がありません。しかしそのJrである彼らが果たして「施設」という中での団体生活を長 期にわたって行い、最後その場所で亡くなるのを希望するのかは謎です。
次々に日本でブーム(学生運動、マンションブーム、こだわり型消費)を作り出してきた団塊の世代の彼らは今、退職金を片手に熟年消費の世界へ突入しています。
彼らが自宅以外にセカンドハウス(こだわりがあるから)を設けたりしますが、最終的には十分にお金がある方は介護を自宅で受けたがります。また「高専賃」などといわれる介護付きのマンションもありえるでしょう。
しかし大多数の方は、おそらく施設介護になるか?というと、今後施設の充実は質的なものへとシフトします。すると介護費の高騰を招きます。入所費用が安いところは間違いなく競合になります。
ケアを提供する側である事業者は、介護施設の供給が追いつかないので、患者さんを選べますが、おそらく長期の入院にかなうような施設は遠方だったり、家族にとって負担が大きい施設になると思います。
最終的には、激増する「がん患者」で、外科的治療を受けられても、急性期病院の集約化で、その後の緩和ケアや療養を病院や施設で受けるのも困難になると思います。
しかも、今後、高齢者が激増するのは大都市であり、彼らが暮らしている環境を捨てて郊外の介護施設を好むとは思えません。
ということで、自分は「在宅医療」は新しい市場で、病院での療養よりも自宅での療養を患者さんが求め、行政も家族も手配することになると思います。そのためにチームワークで医療を進める方向性は間違っているとは思いません。
だからこそ、厚生労働省の「チーム医療の推進に関する検討会」では中野先生が呼ばれ、「超高齢社会の到来に伴う医療システム疲労」と指摘した上で、治療中心の病院医療から生活支援主体の在宅医療へパラ ダイムを切り替える必要」で「病院(急性期)と在宅医療(慢性期)の連携を「究極のチーム医療」という意見に自分は賛同します。
介護報酬:待遇はジェンダーの問題?でも取り上げましたが、「介護」という重労働を女性を中心とする高齢者の家族に任せるやり方では「悲劇的結末」を迎えることは必定です。
そこに新しい雇用の場として、在宅医療を支える介護士や看護師、薬剤師の往診などのサポート体制が必要です。


(図表出典:今後の高齢化の進展 ~2025年の超高齢社会像~)
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チーム医療、資格取得に診療報酬上の評価を
キャリアブレイン 2009/11/30
厚生労働省の「チーム医療の推進に関する検討会」(座長=永井良三・東大大学院医学研究科教授)は11月30日、第6回会合を開き、在宅でのチーム医療 の実態について有識者らからヒアリングを行った。委員からは、専門性の高い看護師や薬剤師などを評価するため、研修等で一定の要件を満たした場合に資格を 与え、それを診療報酬上で手当てすべきだとする意見が多く、今後の教育を充実させることで一致した。一方、焦点となっている診療の補助行為をめぐる法改正 については、規制が逆に現場を混乱させる可能性もあるため、「がんじがらめではなく、グレーゾーンを残しておくべきだ」と弾力的な運用を求める声もあっ た。
ヒアリングでは、ナカノ在宅医療クリニックの中野一司院長と東大大学院の真田弘美教授(老年看護学・創傷看護学)が、在宅医療の現状や皮膚・排泄ケア認定看護師(WOC看護師)の活動について説明したほか、3人の委員も情報提供した。
中野院長は医療崩壊の原因について、「超高齢社会の到来に伴う医療システム疲労」と指摘した上で、治療中心の病院医療から生活支援主体の在宅医療へパラ ダイムを切り替える必要があると主張。病院(急性期)と在宅医療(慢性期)の連携を「究極のチーム医療」だとし、それが病院のベッド数の削減にもつながる と述べた。(以下略)
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【沖縄】がん:緩和ケア病棟、入院待ち最高60人
琉球新報 2009/11/30
がん患者の抱える身体、心の苦痛を取り除く「緩和ケア」を提供する「緩和ケア病棟(ホスピス)」が足りない状態が続いている。県内には緩和ケア病棟を持つ病院は、オリブ山病院(那覇市)、アドベンチストメディカルセンター(西原町)、国立病院機構沖縄病院(宜野湾市)の3施設で、合計56床あるが、常時入院待機者がいる状態で、2008年度の入院待機者の最大値は1病院当たり20~60人に上った。中には待機中に患者が死亡した例もあり、関係者は「入院待機が多く、希望される方の受け入れができず、家族の残念な思いを聞くことが多い」と話している。
琉球新報が29日までに、3医療機関に調査票を送付し、回答を得た。08年度中に入院待機中に死亡した患者はオリブ山病院55人、沖縄病院14人、アドベンチストが月平均6人だった。重複して入院申し込みをしている患者もいるとみられるが、1年間で延べ140人近くの患者が希望する治療を受けられないまま死亡したという事態が明らかになった。
08年度の入院待機者数の最大値はオリブ山病院が21人、アドベンチストが60人、沖縄病院が20人。すぐに入院受け入れができない場合、各病院は院内の一般病棟で受け入れたり、長期療養型の病院や紹介先医療機関で待機してもらうなどの対応を取っている。
待機者の多さについて病院側は「県民の経済力では在宅での『みとり』が厳しい。共働きが多く、介護力が乏しい上に堂々と介護休暇を申請できる職場も少ない」と県内の介護力の乏しさとの関係を指摘している。
また、老人保健施設などでがんを抱えた高齢者を受け入れることができないため、状態が安定して痛みがない患者も多く入院している現状もある。
緩和ケアは医師、看護師のほか薬剤師、ソーシャルワーカー、理学療法士、栄養士、宗教家、ボランティアなど多くの専門家がチームを組んで患者と家族を支援する。緩和ケア病棟の整備が進まない原因には専門家チームを作ることが難しかったり、一般病棟と比べて多くの看護師が必要なこと、診療報酬が薬剤投与や治療内容に関係なく定額に設定されていることなどが指摘されている。(玉城江梨子)(琉球新報)
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