< デフレ時代に生き残る道を探せ | メイン | 「日医はずし」に抗議するよりも先にすべき... >

 一昨日の「柔術整復&鍼灸師バブル☆医療費の削減下で不可解な成長産業? 」についてはどうも、当方が柔術整復師と鍼灸師を並べたため、「鍼灸師」の方からは一緒ではないという指摘を受けました。最終的には読者の方に判断していただくために、本日のタイトルの変更前のまま載せていますが、オリジナルからは『削除」しておきました。

 

 さて、イザ!の方に掲載されたコメントは下記のようなものです。自分のブログを読まれて、当方が誤解した部分をきちんと指摘がなされているので、そのまま再録させていただきます。

 

[再録]


http://skyteam.iza.ne.jp/blog/entry/1323081/#cmt

はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師です。
柔整師と鍼灸あマ指師を一緒にしないでください!!
一緒にされては迷惑です!!

柔整師と鍼灸あマ指師の療養費請求が増えているのは,まったく事情が異なります。
共通しているのは,柔整師と鍼灸師の養成校が,訴訟による規制緩和によって急増したということだけです(あマ指師養成校は視覚障害者保護のため増えていません)。

 柔整師の療養費請求が増えているわけは,skyteam先生がご覧になったブログや新聞記事,朝日放送「ムーブ!」の内容のとおりです。
 医師の同意を得ずに保険が使えるのをいいことに,不正請求を行って私腹を肥やす柔整師がいた。そこに規制緩和で柔整師が激増し,接骨院・整骨院が乱立し,患者の奪い合いになってますます不正請求がやめられない。

 一方,鍼灸あマ指師の療養費請求が増えているのは,不正請求を行っているからではありません。歩行困難な患者(主に高齢者・脳血管障害後遺症 者)に対する 保険を使った訪問鍼灸マッサージがビジネスモデルとして確立してきたからです。以前は個人で細々と行ってきたものが,次第に組織化され,今では会社組織で 事業を行っているところもあります。
 保険を使った訪問鍼灸マッサージには,医師の同意書が必要です。不正請求を行う余地はほとんどないと思われます。
 私自身,訪問鍼灸マッサージに携わったことがありますが,患者さんのQOLの維持・向上に役立つ大切な仕事だと思います。
 高齢者の増加に伴い,需要が増え,今後も療養費請求が増える可能性は高いと思います。しかし,それは削らなければならない費用でしょうか?私にはそうは思えません。

 鍼灸あマ指業界,特にあマ指師は,以前からずっと無免許マッサージ(柔整師のマッサージもどきによる不正請求を含む)に対して怒っています。
 あん摩マッサージ指圧は,法的に我々の独占業務です。視覚障害者が自力で生計を立てられる数少ない職種のひとつでもあります。
 ぜひこちらのサイトをご覧になってみてください。

「無資格 無免許対策関連の書類と新聞記事」
http://www.8917.com/~musikaku/

 ご理解いただけましたら,このエントリのタイトルおよび内容から「鍼灸師」を削除していただけますようお願いいたします。

 

---------------------------

  このコメントや友人に聞いた情報を元に、「鍼灸師」に関する部分は削除(表はそのままですが)してあります。さて、実は自分には、鍼灸師として開業している友人がいまして、この指摘について正しいかを聞いてみたのですが、やはり柔整師の話はクロのようです。

 

 今、非常に問題となっている医師不足で、医師の増員の問題でも同じように「質の担保」がないと、やたら技術が未熟なのにすぐに開業する医師が増えて、しかも不正請求・・・という事態を招くのを危惧させるには十分そうです。(産經新聞:柔道整復師の処分急増 療養費不正受給など横行で 2009/06/23)などもあり、比較的この問題に注目しているようでした。 しかし国会などできちんと話し合う必要がありそうです。

 

 ということで、友人のコメントです。

 

---------------------------


『あはき(あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師)と柔整は法規上はお隣さんですが健保取り扱い上の現実は全くの異業種です。

 

 あはきの保険診療には医師の同意書が必要ですが柔整には不要です。 これは大変大きな違いです。

 

 その同意書は担当医師の主義・信条次第で押印して貰えないこともザラにあるので、あはきの健保受診は当たり前なことではありません。 つまり鍼灸師は健保をあてにせず自由診療で勝負出来なければ現実に喰っていけない

 
逆に柔整の世界では健保が使えて当たり前なので自由診療という概念自体が皆無。 ここが大きな違いでしょうね。

 

 実際、鍼灸で同意書使って健保適用にしたって一回の療養費は来院施術ではマックスで¥1525にしかならないんです。だから健保をあてにしたとこ ろで大した売り上げにならないし、それどころか同意書がなければそれすらままならんので実費で勝負しなければ生き残れんのが現実です。

 

 昔、接骨院の雇われ院長(これが既に違法(笑))やらされてたことがあるけど、柔整師の守備範囲(捻挫・打撲・挫傷・骨折・脱臼)の患者なんか殆ど来なかったよ。

 

 殆ど保険非適用の慢性疾患(肩凝り、腰痛、五十肩その他)を適当な負傷理由書いて請求してたもんね。そりゃぁ不正請求の温床だわさ。

 

 勿論一部には通常診療時間外に別枠で実費の手技療法をやってらっしゃる熱心な柔整師もいらっしゃるけどほんのごく一部だと思う。

 

 鍼灸マッサージ師にしてみればはっきり言って深くメス入れて欲しい!!って言うのが本心です」

 

我々としても別に法的な優遇なんか求めないけど正当な評価と報酬は受けたいけど、それがままならぬ原因の一つに不正請求&インチキマッサージでぼろ儲けしてる柔整師連中があるのじゃないかと思うとぶっ潰して欲しいというのが本音ですわ。
更に言うならば無資格のカイロ・整体連中も何とかならんもんですねぇ〜〜〜?奴らと混同されることが多いんで辟易しております。実際ド素人以下の酷い連中も沢山います』

 

---------------------------

 

>あはき法(あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律)と、柔道整復師法と別の法律の職業であり、健康保険での扱いも別です。

>柔道整復師の問題点は、都道府県柔道整復師会が、施術を受けた健保被保険者の「療養費」の請求を、加入する柔道整復師の健保請求を一括して代理し、一括して受領委任出来ることです。
(平成一一年一〇月二〇日、保発第一四四号・老発第六八二号)

 

 ということです。

 

 ちょうど、Medical Tribuneに軸丸さんがいい記事を載せていたのですが、医師専用ということで、一部引用しておきますね。(公共性の高い記事なのでぜひ一般の人も見られるといいのですが・・・)

 

 

---------------------------

「事業仕分け」俎上に載った柔整問題,メスはどこまで入るのか

「国民の保険料が無駄に使われている事実,医師は知らせる努力を」

MTpro 2009/11/16

 

 柔道整復師療養費の国庫負担という,医療業界で長年“アンタッチャブル”とされてきた問題が,行政刷新会議の事業仕分けによって見直される可能性 が出てきた。昨日(11月15日)に東京都内で開かれた日本臨床整形外科学会シンポジウム「国民の健康と医療制度を考える」では,医師や保険者,マスコミ 関係者らが登壇し,柔道整復の何が問題か,医師たちは今何をすべきか,熱い議論を繰り広げた。

 


「不正治療の疑念はぬぐえない」
柔道整復問題については,過去にいくつかの新聞・テレビで取り上げられているが,直近で力を入れているのは朝日新聞だろう。昨年(2008年)6月には「接骨院『ケガ3カ所の患者』突出保険対象外も請求か 厚労省調査」という記事が1面に掲載された。

(中略)

 柔道整復は「骨折,脱臼,打撲,捻挫の患部を整復すること」とされ,施術料が療養の給付に代えて支給される。医療機関の治療を受けている負傷部位 は支給対象にならないし,神経痛,関節リウマチ,肩こり,腰痛などの慢性疾患は施術対象にならない。対象部位に施術を行った場合には,柔道整復師が患者に 代わって自己負担分以外の額を健康保険に請求できる「受領委任」という仕組みがある。

問題は,この受領委任での請求が繰り返し大量に,かつ長期にわたって行われていることにある。肩こり,あるいは腰痛1か所で施術を受けても,腰と両膝関節 の3か所を捻挫したことにされ,数か月たったら損傷部位を変えられる。水増し・転がしでの保険請求が繰り返し行われているのだ。医師の同意もねつ造され る。架空請求も横行している。柔道整復師からレセプトを買い取って保険者への請求を代行する中間会社も水増しを加える。こうして膨らんだ柔道整復にかかる 療養費は,2007年度推計で3,377億円(厚生労働省)に達している。

患者の健康被害も後を絶たない。日本臨床整形外科学会が今年(2009年)10月までに会員に対して行ったアンケートでは,4か月で 108件の医療類似行為にかかわる症例が報告された。マッサージや指圧による圧迫骨折,ベーカー嚢腫をマッサージして嚢腫破裂,カイロプラクティックによ る椎体骨折,骨腫瘍やペルテスに数週間マッサージや電気治療,アキレス腱断裂に3週間マッサージ,変形性股関節症や骨粗鬆症にマッサージ……といった具合 だ。

そうした問題が,行政刷新会議の事業仕分けで対象事業に挙げられた。11月11日に出された結論要旨は下※に抜粋した通り。「柔道整復師の治療については,不正治療の疑念はぬぐえない」とはっきり指摘されている。

高い学費,入学仲介のブローカーも

 

 保険者としてシンポジウムに登壇した「保険者機能を推進する会」柔整部会の池田政弘氏によると,柔道整復の問題は,(1)受領委任払い,(2)審 査支払い機関的な仕組みがない,(3)柔道整復師の急激な増加,(4)不正請求・水増し請求に対する疑義,(5)利用者の認識レベルがきわめて低い―の5 点に整理される。

(中略)

 柔道整復師の養成コース(3か年)は現在全国に98校,1学年総数8,368人。学費が私立大学並みに高いこともあって年々養成校数が増えているが,年9回募集があったり,1科目入試だったりと,入学しやすさが目につく。その一方で,養成数や教育の質を管理する仕組みもない。調査した愛媛大学大学院(医療情報学分野)教授の石原謙氏は,「これで運動器のスペシャリストですと患者に喧伝するのはおかしい。『卒業したら医師並みに稼げます』という甘言に誘われて入学する学生たちがかわいそうだ」と訴える。

(中略)

 柔道整復問題は,健康保険組合の財政問題でもある。ある健保組合では,整骨院のリピーターや不正請求を正しただけで,年1億円近かった柔道整復療 養費が2年で半分以下になったという。日本医師会社会保険診療報酬検討委員会委員長の安達秀樹氏は「健康保険の間違った使い方の結果として患者被害が出て いること,健康保険が使える範囲はここまでなんだということを,健康保険組合が知らせる努力をしなければならない」と指摘。

(中略)

 

 

(医療ライター・軸丸 靖子)

※行政刷新会議「事業仕分け」第2ワーキンググループによる評価コメント

<柔道整復師の療養費に対する国庫負担>

柔道整復師の養成数を管理できる法制度にする必要がある。
柔道整復師の療養費の保険給付は,2部位80%,3部位50%くらいでよい。
柔道整復師の治療については,不正治療の疑念はぬぐえない。適正な保険給付に向けた改善を実施する必要がある。
3部位請求に4部位同様,状況理由を報告させ,給付率を33%に引き下げるべき。同時に養成定員を減らすべき。
柔道整復師の総数を抑制する手段を講じるべき。
内閣府ホームページ掲載資料から抜粋

 

 

---------------------------

柔道整復師の処分急増 療養費不正受給など横行で
産経新聞 2009/06/23


 整骨院や接骨院に勤務する柔道整復師に不正受給や名義貸しが発覚し、療養費の保険申請業務ができなくなる「中止処分」を受けるケースが大阪府内で急増し ていることが22日、分かった。中止処分は今年3月までの3年間で11人だったが、4月以降で5人にのぼった。奈良産業大(奈良県三郷町)硬式野球部をめ ぐる療養費詐欺事件などで柔整師の不正が明らかになっているが、府は「氷山の一角にすぎない」としている。

 柔整師は、骨折や脱臼、ねんざなどを施術した際にかかった療養費について、患者から一部負担金を受け取り、残りは健保などに請求する。療養費の架空請求 や名義貸しなど悪質な不正が発覚した場合、健保などへの申請業務が5年間にわたってできなくなる中止処分を各厚生局と都道府県から受ける。
 府国民健康保険課によると、府内での中止処分は16、17年度はゼロだったが、18年度は2人、19年度は5人、20年度は4人と増加傾向にあった。
 さらに21年度に入ると、前年度に処分を前提として実施された4件の「監査」について、すべて中止処分が出された。加えて、奈良産業大硬式野球部の療養 費詐欺事件に絡んで、名義貸ししたとして、柔道整復師法違反容疑で書類送検される見通しの大阪市港区の柔整師も4月22日付で処分され、すでに5人に上っ ている。
 さらに別の整骨院に名義貸しをしたとして、今年2月に逮捕された大阪市西淀川区の男(31)など、柔整師4人についても監査が実施されており、府などは近く、処分する方針。
 全国的にみても大阪での不正発覚は多い。厚生労働省によると、19年度の全国の中止処分16件のうち、大阪府は東京都と並んでトップの5件。大阪府を除 く近畿1府4県で過去3年間に中止処分を受けたのは、奈良産業大硬式野球部元監督らの療養費詐欺事件があった奈良県の3人だけだった。

 マッサージは保険適用外だが、保険申請時にねんざや打撲の施術に捏造(ねつぞう)する手口が横行しているという。府は不正受給していた柔整師に対し、中止処分や監査に至らないケースも含め、年間20~40件も行政指導している。

 府の担当者は「患者側の目が厳しくなって不正の発見が増えた」と指摘している。

 府内の柔整師約5000人の4割弱が加盟する府柔道整復師会は「会員に処分者はいない」としつつも、「異業種からの新規参入などで、モラルの低下が起 こっているのではないか。ここ数年、養成校の乱立で柔整師が急増していることも、資質の悪化を招くという点で懸念している」とコメントしている。


=================================================

☆ボールペン作戦が始まりました
■ボールペン作戦・再開するかも? -ボールペン作戦会議室
■始動!ボールペン作戦 第2弾♪ -つよぽんの避難所
■「LUPOのぶらぶら地球紀行」【予告】ボールペン作戦にご協力ください!
ランキングぽち!願いします→     なかのひと

固定リンク | コメント (3)

コメント

コメント一覧

自民党時代に参議院の全国区の票数の順番で、政治を行ってきたので、数の多い看護師は、すでに、平均年収は歯科医師の平均を抜いています。大学病院に行けば、貧乏な助手以下の非正規の医師ばかりで、看護師に比べ悲惨な生活に成ってます。急性期ならば、多くの看護師は必要ですが、すべての病棟に必要かは疑問です。看護協会の政治力で看護基準ばかり上げて、医療費の人件費の大半を持って行く政策を行ってきました。同様に、柔整も鍼灸も政治活動のみに重点を置き、政治活動で保険診療に入り込み、不正が発覚すれば、協会全体で火消しを行って居るのです。医師会は開業医ばかりの政策を行って、病院を敵視し、現在では増えすぎた開業医の抑制政策ばかりで、勤務医だけではなく、開業医からも相手にされない組織に成ってしまったのです。

written by 仁 / 2009.11.18 06:18
きちんとした内容を書いていただけてよかったです。
 ただ、整骨院では、柔道整復師が捻挫等におこなうマッサージは認められていますが、肩こりなどに対するマッサージにはマッサージ資格が必要なので、いわゆる無資格マッサージとしても並行しておこなわれ、なおかつその業務を柔整師資格さえ持たないバイトにさせているという現状も、患者さんには不利益ですね。
また、保険請求の取締りが厳しくなると同時に、アロマセラピーやリフレクソロジーなどの無資格マッサージを実費請求のネタとして行うところが増えていて、これまた、マッサージ変わりにしようとする点も注意が必要ですね。でも、最近医師でも、無資格マッサージを看護師や無資格者にアロマやリフレクという形で導入しているところが増えてきていますね。
written by タカ / 2009.11.20 09:45
仁先生>
 柔整の問題はいずれ「問題視」されるとは思います。ただ、政府もなかなか外部の圧力もあって動けなかったろうなぁ・・・です。

タカさん>
 こちらこそ。いろいろと勉強になりました。無資格で行なうのはやはり患者さんにとって医療被害の原因になりますので、考えものですね。

written by SkyTeam / 2009.12.05 13:19

コメントを書く

ニックネーム*
メールアドレス*
URL
内容*
※「利用規約」をお読みのうえ、適切な投稿をお願いします。
SkyTeam
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2012/05 >>
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

新着トラックバック